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カテゴリー「山林・山村・林業」の記事

行きは路線バスで4時間(錦秋の師弟合宿2泊3日 1日目)

弟子がいるのです。

その弟子がやってる法人があるのです。林業関係の。

その法人が引っ張ってきた仕事を僕がやることになり、半年ほど前に納品した成果品にクレームが入ったと担当者さんから連絡を受けました。

ただ、詳細を聞くと僕の仕事というよりは成果品の運用に対するクレームのように思えるのです。
言ってみれば鍛冶屋にクレームが入ったのは包丁の刃が欠けたからではなく、包丁で指を切ったため、である模様。

そうではありますが成果品の行く末に関心があり、担当者さんと面談するため紀伊半島南部某所へ出張することになりました。宿泊地は熊野市です。

で、よくある話しですが。
一応は納品物に瑕疵があるという連絡を受けていたため自腹での出張を設定し当初は1時間程度の面談を申し入れていたところ

朝から夜までなにやら用事がセッティングされ日程は2泊3日にまで膨張するにいたった、と。

出張が自腹、という最も根本的な枠組みは維持されたままに(苦笑)

関係者諸氏には三重県に感謝したほうがいい、と思えます。

先月この県で受けた講師のお仕事がいいお金=ふつうの士業の単価×二十数時間ぶん、になりました。
おかげで僕はこの冬に限って事務所の経営をあまり気にせずに山林関係の仕事に取り組むことができるのです。

そんなわけでとにかく今日は夕方までに熊野市まで行く予定があり、当初は自動車を使おうと思っておりました。

満を持して塗装に出した車、せいぜい10日もあれば後ろのドアとバンパーを塗り終わると思っていたら作業完了が15日以降になると連絡を受けました。出張日程が完全に固められた9日のことです。

※僕はちょっと古い車を持っています。節税対策を兼ねて一昨年は前→昨年は右→今年は後ろ、と順に塗装を塗り直す発注をかけていたのです。

そんなわけでとにかく今回も公共交通機関を使うことになりました。
JRの特急は名古屋から熊野市まで3時間ちょっとで着きますが運賃特急料金合計7千円弱。真っ先に検討し真っ先に外す選択肢です。ただ、これに乗るなら13時前に名古屋を出ればよい模様。

事務所最寄り駅9時51分発(名古屋10時20分着)の地下鉄に乗ったあとまで利用する気だったのは名古屋10時30分発の高速バスです。所要4時間運賃3700円。妥当です。

気になる選択肢がもう1つありました。

松阪から熊野市までは、一般国道を走る路線バスが残っています。昔はこのルートが南紀特急バスと言われておりました。
一日三往復設定されたその長~い路線バスは松阪駅を12時に出れば熊野市駅に16時過ぎに着く、2650円、となっています。

名古屋から松阪まではJRで所定1650円、ではありますが金券ショップで安いきっぷを手に入れられるはずです。

結果、10時37分名古屋発の快速を使って11時52分松阪着、12時松阪発の路線バスとすれば宿の前にあるバス停で降りられて合計3800円、所要時間は高速バスより1時間20分ほど余計にかかるがそれはネタだ、という行程が決まりました。地下鉄乗ってるあいだに。

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紀伊長島で最後の客を下ろしたバスは以後2時間弱、僕と運転手さんの二人旅になりました。
感染症対策兼地方路線バス支援、などという詭弁を弄してみたくなったりします。

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やるやるやる、と言い続けたら10年くらいでなんとかなるのではないか、という経営判断(宮城出張7泊8日 最終日)

昨日の航海は鹿島灘あたりまで冬の日本海気分を味わえた=時化た、のですが九十九里沖からは静かになりました。

おかげでせっかくの晩ご飯を少ししか食べられず、若干心残りな朝ではあります。
右舷にはセントレアにアプローチする大韓航空機が降りてきました。

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この荒天のために名古屋港到着は30分ほど遅れました。特等船室にいられる時間が増えた、ということではあります。

今回はお客さまからあずかった資料があったことも、帰りの船で鍵のかかる個室をえらんだ理由になりました。

持ち出し厳禁

と大書してある資料ではあるのですがなぜか僕と一緒に来てるんだよネ(^_^;)と補助者さまには適当に経緯を話して記録を整理してもらいます。

今回、福島県で山林相続に関する出張相談をおこないました。事情を聞いたところ、この方はインターネットの影響をまったく受けていないのです。僕が寄稿している林業雑誌を定期購読し、その広告に僕の著書が出たから買い、それを読んで僕に相談してみたいと思った、と。

ただ、少々困った報告がありました。事実関係は未確認で、いちおう担当編集者さんには通知しています。

この方は僕の著書を出版した団体に電話して、僕に会ってみたいが可能かと尋ねました。

電話を取った人は『おそらく無理だ』と回答しました。

※極めて常識的な回答だと僕自身も思います。僕は愛知県におり相談希望者は福島県にいるわけだから。

で、この回答に従う従わないを巡る何かがあって最終的には当事務所への直接連絡を試みた、のだとか。

そうした経緯を、駅まで迎えにきてもらって車に乗せられてから聞かされる僕の困惑を皆さまご想像いただけませんか(笑)

とりあえず編集者さんには連絡し電話を取った担当者が判明したら怒っておくから、と釈明はしたのです。
ただ、この対応(希望したサービスの提供をいったん拒絶する)があったおかげでお客さまから見た僕の価値は上がってしまった気もしてはいますが。とにかくその件には僕は関与しておりません!

前にも言いましたが僕の本、あくまでも林業関係者・山林所有者向けなのです(←実務書ではなく一般書だ、という言い訳を同業者さん向けにしているところです)。林業改良普及双書のシリーズ№188、という位置づけで業界内限定の書籍群の一角をなしている、と。紙の本の出版予定部数は2400部で売り切ったらそれっきり、そういうものですので新本の購入者から反響があっても最大2400件しかないのです。

仮に全購入者から出張相談希望があっても3年ほどあれば(1日3件くらいで全国を回れば)対応できるさ、というのはもちろん冗談ですが、新本購入者からは問い合わせがなんであれ相談としては受けて立つつもりでいたのです。

まさかそれを、出版社側が抑止していたとは(わらうところ 事実関係の存否は確認中ですが)

とりあえず今週以降はそういう対応はしないよう部内で周知する、ところでその案件、今後の連載にならないか、という実に編集者的なご回答を編集者さんからは得ることになりました(苦笑)

ならばその新連載の冒頭に、電話で妙な対応をした下手人を市中引き回しのうえ磔獄門にする描写から始めていいのか否かは、まだ調整しておりません。

どうやらウェブに依存せず遠方の人から依頼を受けるのはなかなか大変、という話しでして、本気でこれを補うとしたら別会社が出してる農山村関係者向けの雑誌に広告でも打つか、という問題でもあるのです。

紙媒体でないと届かない人はやっぱり一定数おり、いま70代80代の同業者さんが廃業するとその自治体から事務所が消える、という現実はあるのだと。

広告費を投ずるのでなければ今この事務所とつながっている山林林業関係者に号令を発して出張相談やるやるやる依頼受ける受ける受けると言い続けるのを長期に続けるか、そうした活動をとにかく続けるのはローリスクローリターンな施策として可能な気はしています。どうもこれはしないといけません。

労働紛争やそれとリンクした裁判書類作成のように、ウェブで何かすると数ヶ月後には反応が観測されるというほど迅速な展開ではないことは仕方ありません。それを承知して向こう10年ほど山林関係分野に関わると言い続けたらどうなるか、試してみようと思うのです。
そうした思惑もあって明後日からの出張を設定しています。その行き先にも同業者の事務所はないのです。

ただ、もしこの賭けに負けたらその時点で僕、58歳なんだけど…人生やり直せるかしら(苦笑)

抵当権抹消登記の完了が飲み放題500円程度には嬉しいわけ(東京福島出張7泊8日 3日目)

出張に出ているからといってその案件のみに関わっていられるわけではありません。当然ながらいくつかの仕事が出張とは関係なく進んでいます。

そのうちの一つが表題の件。今日の飲酒の理由ではあるのです。

昨晩確認したところ、この冬から依頼をうけゆっくりと進めていた抵当権抹消登記が無事に終わっておりました。

※実は法務局からの電話に怯えながら過ごしていたのですがそれは過去の話です

以下、理由です。

本件は判決によって抵当権抹消を目指す事案でした。

地元の同業者はバレたら業界誌に晒される水準の手抜きをして=昭和40年代に住所地番が変わったことは当然知ってるはずなのに変更前の住所に内容証明を送ったあとで供託して抵当権抹消を終えた、そんな休眠抵当権の設定者がいます。僕の依頼人はその設定者本人ではなく転得者にあたります。

上記の手抜きは稚拙だ、ということは戸籍謄本の職務上請求などしなくても変更後の地番で不動産登記を追跡すればわかってしまう、という状況なのです。抵当権者の相続人が健在だ、ということは実はわかる、と。

つまり休眠抵当権を抹消せねばならぬが供託による方法は不可、ということで正攻法=訴訟を起こして判決をとり、それを登記原因証明情報にして抵当権抹消登記申請をしようではないか、というご依頼をうけておりました。

このため、数年ぶりに簡易裁判所における訴訟代理権、ってやつを使ってみたのです。なにしろ請求の価額は数百円。戦前に設定された抵当権の債権額ですから抹消請求訴訟を起こす場合、訴状に貼る収入印紙代のほうが多い(笑)

そんなこともありましてこのプロジェクト、実費込み税込み総額10万円で受任してみたのです。抵当権者の相続人を調べる戸籍謄本代から訴状に添付する登記事項証明書代、代理人としての裁判所出頭に伴う日当交通費に今回の抵当権抹消登記に必要な登録免許税、当然ながら訴訟代理や登記申請代理の報酬まで含めてとにかく総額10万円ポッキリで抵当権を消し飛ばしてやろう、と。

訴訟代理もやる、と申しました。交通費も含む、と。
出頭先は愛知県ではなく愛媛県の、しかも松山の飲み屋でその街に仕事で行く/行ってきたというと『遠いねぇ』と感情を込めてお店の人からねぎらってもらえる、失礼ながらそうした立地の裁判所です。一回ではありますがそこまで行くための交通費も含んで一式10万円、なのです。

※今回の出張前半では意図的に依頼費用の話しを盛りこむようにしています

さらに、抵当権者は死亡しているのですが死亡前に抵当権が時効消滅しているという事案です。もしも裁判所が登記原因日付を判決主文に書いてくれない場合、抵当権者死亡にともなう抵当権移転の登記を計3回やらねばならん、という状況でもありました。

まずこれを免れる上申事項をちゃんと書くことができ、望み通りの判決で望み通りに抵当権抹消登記だけすればよくなった、というのが嬉しい点の一つめ。

ちなみにもし判決に登記原因日付が記載されない場合、抵当権移転の登録免許税●万●千円、が必要だったはず。
今晩使った飲み代の4回分!を節約できたのです。なんて嬉しいことでしょう。

次に実務書に書いてある情報のさらに先が未確認といえば未確認だった事案でもあるのです。

抵当権者が死亡し、その相続人を被告にする訴訟で欠席判決(いわゆる調書判決)をとったあとの抵当権抹消登記申請に際して、判決理由に『被告にした人たち以外に抵当権者の相続人がいないこと』が示されていたら抵当権抹消登記に相続証明書を別に添付する必要がないようだ、という下級審の裁判例が出たところまでは実務書に出ておりました。

ですので僕も、今回の抵当権抹消登記申請では抵当権者の死亡から相続を示す戸籍関係書類を(持ってはいますが)出さないで申請してみたのです。そうしたらちゃんと通った、というのが嬉しい点の二つめ。

さらに、これを一般的にする場合の記載事項を訴状作成の段階から工夫しておいたのです。

将来的にテンプレートを公開して一般市民が使えるように、ということで同業者さんには全然嬉しくない工夫ですがこれで大丈夫だと確認できたのが嬉しい点の三つめ。

被告欠席時に簡裁で取れる調書判決は、判決の理由として訴状の記載を援用されます。今回はなるべく一般的な表現を使って訴状を作ることにし、どんな表現で訴状を書いたら抵当権者の相続人が複数、相続の発生が複数回あっても大丈夫なのか、を確認できたのです。これがいちばん嬉しい点です。

これらの成果があとあとブログやウェブサイトで提供できる情報になる、というのも当然嬉しいことではあります。そうしたことがありまして、東京滞在最終日の今日だけは外に飲みに出ることにしました。カウンターのよく空いた宮崎地鶏のお店がありまして、昨日声をかけられてもいたのです。

1時間の飲み放題は丁度よい感じでした。明日は6時に宿を出るつもりです。

山林関係出張相談強化月間(東京福島宮城出張7泊8日 1日目)

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人並みもアナウンスも、不意に途絶えた朝のバスターミナル。7時25分発の新宿行きを待っています。今日から出張です。

東京で毎月ある企業法務の相談と仙台の法務局で必要な供託手続きが当初の予定でした。と言えば芸風が変わったかと疑われかねませんが、前者は民事関係裁判書類作成業務(もちろんこっちが主たる依頼)の延長、後者は長引いた労働訴訟(もちろん労働側)の後始末、ということになっています。

ここまではこれまで通りなのですが、今回は仕事で訪れたことのない県で初めての依頼経路でやってきた出張相談が入っています。

僕が三年前に出した本を読んだ、という方からの相談希望はまさに初めて、なのです。僕の本は山林所有者向けに主として相続関係手続きについて解説したもの。一般書だと気づかずに買ってしまった同業者さんがamazonで『新しい知見はなかった』というレビューをつけている(苦笑)、まぁそうした本です。

で、目的地に福島県中通りが追加されました。

下世話な関心は同業者ならずともお持ちだと思います。
この山林関係出張相談、費用総額2時間8800円で受けて立つことにしました。

最寄りの新幹線停車駅たる郡山(郡山市はお客さまの住所地ではありません)までお越しいただいて同駅周辺で2時間5500円、という提案も出してはいたのです。ただ今回は在来線の最寄りの某駅まで訪問する案が採用されました。

で、11月6日午後に限り郡山は名古屋とみなす、という旅行書士報酬規程により3300円を日当交通費の合計として加えることとした、と。だいたい名古屋から岡崎あたりに行く感覚でいます。

もともと仙台までの出張があったから郡山を名古屋とみなす、ということになったのですが以後はそうならない、ということは相談者に説明済みであり、費用は2時間8800円と明示しており、近隣市町に一応いる同業者への相談も一応推奨しております。

以上のことから愛知県の司法書士が福島県でおこない一時間換算4400円の料金を収受するに過ぎない本件相談の実施には特に問題はないものと考えている、という自分でも。
これはなにか変な気は…するのです。

一言でいうと。
あり得んわ(笑)

とはいえ、出版予定部数2400部を3年かけて推定2000部売ったところでこの1件が最初の相談希望です。自費出版で依頼が取れると妄想する自営業者さんにはそんなの絶対やめとけと忠告できる現実はあるわけで。

逆に著書へのレスポンスがこの割合なら、このまま本を買ってくれた山主さんたちに便宜供与をすると宣言し続けても事務所が傾くことはない(上向くこともない)と考えてもいるのです。
むしろなるべく派手にやって経験を蓄積すべきだ、という判断に傾くのはこの事務所だから、でしょうが。

来週も変わった依頼経路の山林案件で仕事では訪れたことのないところに行くことになっています。依頼経路が弟子経由、こちらの納品物に瑕疵があるような連絡を受けて出張費用は一切不要と宣言した、そんな自腹出張が。

そっちもなんとか持続可能な営みにはしないといけません。ことによると名古屋とみなす地域が紀伊半島の山中に設定されるかもしれません。

どうするか考える時間はあります。今から一週間、通常の執務は停まるから。
とりあえず名古屋とはサヨナラ、です。来週水曜日に帰り、金曜日から次の出張を設定しています。
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11月4~9日、東京~仙台に出張します(紀伊半島にも出張します)

最近の東京出張、お客さまのご意向より優先すると宣言している要素があります。

国会図書館東京本館の入館抽選です!(キッパリ)

今回は11月4・5日が当選となりました。

ですので相談希望のお客さまには4日5日のそれぞれ遅い時間を手配して(と言うと勝手に聞こえるかもしれませんが、その代わりに名古屋の司法書士が東京で相談やって交通費も日当も不要、という手品を演じることができるので…黙っててください、とお客さま当人にも申し上げるわけです)、まず東京での滞在日程が決まりました。

もう一つの重要点。11月第2週、太平洋フェリーの仙台発名古屋行きは日・火・木曜日の出航です。
月曜日は仙台の法務局でちょっと仕事があります。

乗り継ぎパターンが19時台の出発まで成立する新幹線は片道2万円。ブログのネタにして捨てる、以外に使い道がありません。

仙台16時15分発のピーチアビエーションも、11月8日出発分は荷物1個込みの運賃が1万5千円を超えていることを確認して…ホッとしながら選択肢から外します。これが安すぎると、お客さまとのカンケイが微妙になりかねません(笑)

安心の太平洋フェリーはフェリーいしかりのS寝台が10700円、月曜日地上での宿泊費に別途5千円割いても飛行機とほぼ同額です。

今回は勝ち戦の後始末ですので、1等アウトサイドにトライするのも悪くないとは思っています。

そんなわけで、11月8日月曜日は半ばやむを得ず仙台周辺で滞留することとして、翌日に仙台から帰ってくるのが費用面でも身体的な負担の面でも、さらに移動中の仕事のしやすさからみても!妥当なのです!!(強弁していることは自覚しています)

以上によりまして。

11月前半実施の東京~仙台出張の日程がきまりました。11月4・5日は上野周辺で2連泊、6日朝から福島県中通りへ、7日は朝からちょっとなにかして(ちょっとだけなにかしよう、と思っているのです。ちょっとだけ)、7・8日は塩釜か松島で2連泊、9日昼に仙台港を出て10日昼に名古屋着にするつもりです。

前回の四国出張でもそうしたのですが、拠点を定めて2連泊、という移動を繰り返すとだいぶ楽なのです。滞在期間の真ん中の日、手ぶらで行動できる。

出張相談は4日5日夕方以降の上野周辺、6日夕方以降の東北本線沿線(福島県内)、7日は南東北のどこか(応相談)、8日の仙台市内、といったところで対応可能です。労働紛争労働側、民事家事関係裁判書類作成、といった従来からの注力分野のほか、山林林業関係者からのご相談、特に僕の著書をご購入いただいた方には便宜を図ります。

なお、初見の相談希望者については、最低2mの対人距離と十分な換気が出来る場所の確保を必須とします。相談担当者は今週、2回目のワクチン接種を終えました。

もう一件、出張が決まりました。

11月12~14日、熊野周辺、としておきます(訪問先は公開しないほうがよいだろうと判断しています)。尾鷲までは行くことは公開可能と判断しました。紀伊半島某所で2連泊、というパターンになりそうです。出張相談は11月12・14日の名古屋-熊野市間で可とします。

非代理案件で用いるQRコード付き商業登記申請書作成代行に関する考察

当ブログにはここ15年間で2900件余の記事を公開していますが、商業登記に関するものは初めてかもしれません。なにしろカテゴリーにも、『不動産登記』は設けていますが商業登記はない(苦笑)

今年は創業以来初めて、年間の商業登記申請書類作成受託件数が4件に達することになった(まだ到達していない)ことでもありますし、商業登記の話題です。

同業者さんを呆れさせるか困惑させるであろう、表題の件。まずオンライン申請を常用されておられる諸先生方は読者層からはずれます。

書面申請に徹する古風な諸先生方も、実は読者層からはずれます。実はこの記事、同業者向けにはならないだろうと考えているところです。

さて、先頃受託した今年3件目の商業登記申請では、お客さまは管轄法務局と同じ区内に住んでおりました。

僕はその法務局から350kmほど離れたところに住んでおります。

原本還付を要する添付書類はなく、いくらなんでも(僕でも)補正にはなるまい、という申請類型。ただ、少し申請を急ぎたい、というご意向が示されています。

あと、僕のところでは登記申請にオンラインは使っていません。司法書士さん用の電子証明書、持ってません。

その点では僕も書面申請を旨とする一派に属するものの、コンピュータを扱うのは好きだ、というところにゆがみが生じています。そこで。

このご依頼、僕が代理してしまったら委任状の動きはお客さま→当事務所→法務局、という流れになります。

なら代理なんてしなきゃいい(暴論)

えぇ司法書士法第3条を久しぶりに眺めますと、同条第2項では『法務局に提出し、または提供する書類または電磁的記録(中略)を作成すること』が司法書士の業務として挙げられています。代理じゃなくて。

ちなみに登記供託の代理は第1項、ということでこれは普通の司法書士さんの関心順に並んでいる条文なのかもしれません。

紙の登記申請書も、登記申請に関しては電磁的記録も作っていい、ということを確認してさらに考えます。

司法書士さん用の電子証明書を持たずオンラインで登記申請しない僕でも、法務省謹製の申請用総合ソフトでQRコード付きの登記申請書を作れることは承知も活用もしています。

これは申請データを申請用総合ソフトから電子的に送ってしまい、でも電子署名は付与しない代わりに法務局にデータを送ったことがわかるQRコードの付与を受け、それと申請事項を印刷した登記申請書をオンラインではなく紙での申請の一種として提出する、というもの。法務局側ではQRコードの方を読んで送信済みのデータにアクセスし、たぶん登記申請の処理はオンライン申請(申請に供するデータは電磁的記録として法務局に送られている状態)と同様にやっていく、ということなのだろうと推測しています。

言ってしまえば法務局側は便利なんだろうねよかったね申請の処理もちょっとだけ速くなるかもね、というもの。

申請人側にはメリットがあるかどうかはさておきます。
同業者さんのなかにはちょっと辛辣なご意見をお書きのかたもいらっしゃるようです(笑)

このQRコード付き申請書、司法書士が登記申請を代理しない状況下で当該司法書士が付与されたアカウントから作成提出していいのかよくわからない面がありました。

ソフトとしては作成可能なのです。代理人欄を空白にし、申請人欄で代表者さんに会社印を押してもらえばよいわけですから。

司法書士法上も、条文上は問題ないことは確認できています。

あとは申請用総合ソフトと法務省様のオンラインシステムの利用に関する規約で、『他人の登記申請のために自分のアカウントを使わせてはならない/自分が申請人にならない登記申請書を作成してはならない』などといった規制がないかどうかですが…

ない、ようなのです。

より具体的にいいます。A株式会社が僕に目的変更の登記申請書の作成を依頼しました。僕は登記申請を代理せずにA株式会社(の代表者)が申請手続きを進める想定で、登記申請書と付属書類の作成のみを受託します。この際、登記申請書はQRコード付きのものを僕のアカウントで僕が作ってよい、ということです。

当然ながら、作った登記申請書の2ページ目には僕の職名を記して職印を押すことはするのです。アナログばんざーい(笑)

で、そうすると。

お客さま=会社代表者はそうした申請書一式を、あくまでも本人申請というかたちをとって法務局に持ち込みます。法務局は特になにかいうでもなくこれを受理します。

つまり、お客さまから当事務所への委任状の流れをカットできます。
僕が作成した(法務局へは送信済みの)登記申請書類をいきなりお客さまのところに送り、お客さまはそれを法務局にハンドキャリーすればいいわけです。

で、翌日。登記申請が完了になった旨のメールは、僕のところに入ってきます。お客さまが知るよりも早く。

※ちなみに、同時期の通常の商業登記完了予定日は申請提出から1週間後。ちょっと凄い処理速度ではありました。

この手続終了の連絡を僕が受けてはいけない、という規定も関連法令にはないので、あとはお客さまとの業務委託契約書に『申請完了および補正の指示は当事務所が受けることがあり、依頼人はそれに異議を唱えてはならない』といった文言を加えておけばこの問題も完全にクリアできる、ということになりましょう。

今回は商業登記での話ですが、不動産登記のほうでも全く同じ論理でQRコード付きの登記申請書の利用が、登記申請を代理しない案件でも可能、ということになるはずです。というより論理上、そうならねばなりません。

なんでこんなことをやって嬉しいのか、といいますと。

いま関わっている山林・林業界への相続登記義務化の影響の最小化を視野においています。上記のやり方が可能だと、たとえば森林組合が一つ申請用総合ソフトのアカウントをとっておけば組合員によるアカウントの使い回しは可能だ、ということになります。

ただし森林組合さんは登記申請書の作成代行は不可、あくまでも申請データは各組合員が森林組合備え付けのPCから入力することになりますが。

もう一つは、この申請を僕が=当事務所が受ける場合。なんらかのRPAのシステムと組み合わせたら相続登記申請書作成が1件5千円ぐらいで受けられるのではないか、と思ってしまったのです。先行する同様類似のサービスと同額かそれより安くでき、さらに司法書士事務所がサービス提供者なら依頼人のほうで支障が発生してもただちに相談なり書類作成なりで介入してしまえばよいわけで。

もう少し過激な言い方をすると、あの相続人申告登記(仮称)ってやつも申請データが申請用総合ソフトから送れるようになるはずだから、そうなったら一ロット最低100筆くらいでの受託を条件にして1件1000円、とかそういった価格設定にできないもんかな、と思っているところなのです。

そういう状況で受託する場合、いちいち電子証明なんて付与するのは作業行程として馬鹿臭い(申請の真偽や迅速さを争う人がいない場合、この工程は純粋に時間がかかるだけ=不要と思える。ならPythonで制御するロボットアームを使って紙の申請書に職印押させたほうがまだよさそう)、別の方法で本人確認さえちゃんとできていれば委任を受けるまでもない、と思えてしまうのです。

でもシステム上、代理はしない僕のところに申請完了のメールがくるなら、それはとっても丁度いい、ということになりそうな…気が、するのです。

以上、発想として未整理ですが技術的に代理するまでもない登記申請を迅速簡便大量に実行できるとしたら、特に添付書類の郵送が不可避な状況下においては、実はQRコード付登記申請書による紙申請の活用が最適なのではないか、というお話でした。

では最後にもう一度。

アナログばんざーい。印鑑ばんざーい(失笑)

 

【特報】講義終了直後に担当者さんが放った衝撃の一言とは?(講義出張2泊3日 最終日)

タイトルはもちろん冗談です。
2泊3日にわたる仕事がおわりまして、秋の夕暮れ。このあたりは列車の本数はやや少なく、缶コーヒーを飲んで一息つく程度の待ち時間がありました。

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今回の仕事は一年ぶりに、同じ自治体からご依頼があったのです。林業関係者向けの法令研修の講師を、今年も無事に終えました。

正確には無事ではなかった気もします。ワークショップの(受講生を困らせるために用意した)設問に準備したのと同じような状況の人がリアルな受講生にいることに気づき、睡眠時間を削って教材を差し替えてみたり。
現実は研修教材より奇なのだと気づかされましたが…今後に生かせる自信は全くない経験ではありました。

この研修、昨年は1泊2日だったのです。まずまずご好評をいただいたようで今年は2泊3日の日程を示され若干の脅威を感じましたが(苦笑)お受けしました。一時は教材の使い回しを期待したものの、結局のところ昨年より長い準備時間を投じて教材ページ数を2倍にした気もします。

そんな講義の解散直後。この教育機関では受講生にアンケートを採るのです。
最後の一人の受講生が教室を出たあと、冗談のつもりで担当者さんに、回答概況を尋ねてみました。

もちろん関心の筆頭は、講義時間について、です。しかし。

にこやかだった担当者さんから、スッと表情が消えました。

…短いって書いてますけど

ええっ!?

3日間信じていた何かが、3秒で崩れ去った気がします。

林業研究所の玄関と事務室が目に焼き付いて離れなくなる、というのもなかなか希有な経験ではありますが、おもわず下駄箱の前で立ち尽くしました。

見つめ直した担当者さんは、先ほどよりもにこやかに言うのです。『(講義時間は)適切だった、と書いてありますよ』

…こ、この程度の冗談を楽しめるくらいにはお互い仲良くなれたのだと思いたい、のです(汗)

実は出張先での2泊、お酒どころか外食もしておりません。今日こそは、とは今朝の時点から心に決めて講義に臨んでいたのです。
乗り換え駅でいったん外に出て、ちょっとよさそうなお店に入ってみました。

最近はこうしたお店も注文はタッチパネルやタブレットですよね。

日本酒のページに『謎』とあるのを見つけて、思わずタップしました。

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お店の方に尋ねてみたものの、謎なのだ、とのこと。なにやら示唆的な感じがする夜です。

 

それは売買なのか?(と思うのは僕だけ?)

最近少しずつ増えてきた妙なサービス。いらない土地を引き取る、というものです。県外の実家とか原野商法の跡地とか、残念ながら山林などが扱い物件の例として挙げられています。

確認したかぎりでは不動産業者さんに加えてなんと税理士さんが運営しているサービスもあり、どうやら司法書士は直接手を染めてはいなさそう。今後もそうかどうかはわかりませんが。

システムはだいたいこんな感じです。

  1. 現状有姿で土地売買の契約を締結し、登記上の名義は元の持ち主から引受業者に移転する登記を行う
  2. 移転前後に持参金といいますか、土地を手放したい人から引受業者に金を払わせる
  3. 引受業者は受け取った金でしばらくのあいだ固定資産税を支払う(らしい)

持参金付きで土地を引き取って貰う、というのがミソです。

たとえばこのサービスの背後にいるのが反社さんなら(という想定も酷いですがそのままお聞きください)
思い通りにできる誰か=飛ばしの携帯や銀行口座を売りたいところまで行ってしまった人を適当に見繕って代表者にして適当な一般社団法人を設立してこの事業を適当かつ大々的に展開して、社団法人が受け取ったお金は適当に没収して代表者には適当に消えて貰う、
そんなことを考えつくのは一瞬だよ、と思えてなりません。

ちなみにウェブサイトを回ったところ、上記の土地処分で元の土地の持ち主が用意すべき持参金は10万から50万くらい、といったところ。年に何件か受託できれば、ダミー法人の一つや二つ作ったって十二分にペイする金額です。

さて、そんなサービスにも司法書士は、関与はしているというのです。もちろん登記で。

土地所有権放棄のサポートを標榜する、あるウェブサイトには『持ち主様には司法書士から送られてくる委任状に署名捺印して返送していただければ登記が終わります。司法書士の費用は通常7万円のところ6万円』などと書いてもあります。

僕なら立会を伴わず売買契約書が用意済みの土地所有権移転登記申請代理の司法書士報酬…土地1筆で税別23000円なんですがそれはさておいて。

やっかみ半分どころか95%以上、ということをご了解いただいて本文を続けます。
今年は、売買による所有権移転登記はまだ1件しか受託しておりません(わらうところ)

登記義務者の本人確認なんかしない、と宣言しているに等しいそのウェブサイト&提携司法書士のやってることを、裁判書類作成業務にどっぷり浸かった司法書士として分析してみたくなったのです。

ただし、やっかみ半分どころか95%以上、というバイアスはかかっています。ご同業の皆さまにはどうぞ笑ってお読みください。

こうした民間による負動産放棄支援サービス(失笑)では、ほとんどの場合土地の元の所有者から土地の引き受け側に金が流れます。通常の売買とは真逆の方向にお金の流れが生ずるのです。

当たり前といえば当たり前ですが、そうでないと引き受け後に発生する不動産取得税・固定資産税負担に耐えられません。

一方で名目上は土地引き受け側から元の所有者にちょっぴり(1円とか1000円とか)お金が渡されて、それをもって両者は土地売買契約を締結した、というのです。

当然、所有権移転登記の登録免許税率も『売買』による税率→贈与よりちょっと安い、評価額の1.5%が適用されます。贈与なら2%。

でも。
月給70万円後半の銀座のホステスさんから月給10万円台前半の四日市の大工さんまで多種多様な人の業務委託契約準委任契約請負契約等々を裁判所で破壊して(好きで壊したわけじゃないですが…解雇予告手当や残業代が欲しかったんですわ)労働者性を認めさせてきた僕としては、本件もあくまで契約とその履行の全体を見たいのです。

本件、負動産放棄支援サービスの提供業者(甲)が元の土地所有者(乙)と交わす契約は二つあるはずなのです。

  • 一つは売買。甲→乙に、たとえば100円の売買代金が渡されます。それと引き換えにほぼ無価値な土地所有権が乙→甲に移転します。
  • もう一つは、別の何かの契約。乙→甲に、たとえば20万円のお金が渡されます。名目は調査料でもなんでもかまいませんが。売買代金とはされません。

さて。そうすると。本件において財産の流れは

  1. 甲→乙 現金100円
  2. 甲←乙 無価値な土地
  3. 甲←乙 現金20万円

となるわけです。すべての契約を俯瞰すればそうなり、これらのどれが欠けても甲と乙は決して契約関係に入らない、のです。

そろそろ民法の条文を引っ張り出してきます。当ブログでは久しぶりな気もしますが。

同法555条では売買契約とは、本件に照らせば

  • 乙が甲に土地の財産権を移転し、
  • 甲がこれに代金を支払う契約、

ということになります。

でも、上記で三つ並べた矢印を整理すると、結局

  • 甲←乙 無価値な土地
  • 甲←乙 現金19万9900円

となって…つまり、乙が甲に19万9900円の対償を支払って無価値な土地の引き受けを依頼する契約となって、甲乙間の契約は売買契約にはなりえない、と思えるのです。

強いて言えばこの契約、売買でないなら負担付き贈与、でしょうか。

甲は理由がなんであれ引き取った土地を乙に返還しない義務を負い、その代わりに土地とお金を無償で貰っている、と。

完全に塩漬けになる土地ならこの負担付贈与で、転売可能ならば…脱法的信託あるいは委任、でしょうかね。甲は乙に代わって買主を探し、さっさと売り払え、という趣旨の契約で、土地は先に所有権移転してしまい報酬19万9900円も乙が甲に先払いした、そうとも言えます。

いずれにせよ甲と乙の契約の実質は売買ではないのです。絶対に。

そうすると、こうしたサービスに関わって登記原因を売買として所有権移転の登記をするのは司法書士としては危険、とも思えてきます。
少なくとも労働紛争労働者側で働いてはいけないな、経営側でもダメだ、とも。

まぁ、もうひとひねりすれば。
ダミーの法人を二つ作り、一つの法人は現金を調査料なり相談料なりの名目で受け取って、もう一つの法人では土地を引き取って、と言う形にして、さらに双方の法人で代表者を全くの他人にしてしまえば…当分はバレないだろうな、とも思えます。

反社さんならこのくらい、楽にクリアできるだろうな、とも。

一般人の方々には、こうしたサービスに安易に関わってはいけません、という趣旨でこの記事をお読みください。

同業者の皆さまには、当事務所における売買による所有権移転登記受託実績が業界平均の約100分の1とか、そういうやっかみ半分どころか95%以上の思いを込めた記事としてお読みいただければよろしいかと存じます。

最後に一つ悪い冗談を追加するとしたら。

もしこのブログで挙げたような負動産の引き受けサービスをする法人が破産して。
もし破産管財人が僕だったら『これは売買を仮装した不正な契約であり、公序良俗に反して無効だ』とかなんとか言って土地を片っ端から元の持ち主に突っ返し、破産財団を身軽にしちゃうかもしれません。で、同時に発生する持参金の返還義務は当然のように踏み倒す、と。だって破産するわけだから(笑)

悪すぎる冗談はこのくらいにしておきましょう。

冗談かどうかは微妙なんですが、来月は売買の登記の依頼があるらしいのです。今年2件目の。

同じソフトが欲しいわけ(実は登記名義人調査に活躍中)

いよいよNTTが電話帳の発行を止めることになりまして、ちょっとした衝撃を受けています。

電話帳の発行が止まるということで、電話帳を元に作られているこのソフトの発行も止まるようです。

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システム・ビットの『ら~くらく電話帳』は全国の電話帳のデータを収録し、氏名から電話番号と住所の検索を可能とするソフトです。現在は2018年に出たVer.28が最終バージョンになっています。

同社ウェブサイトの製品紹介ページには、なぜか一番肝心なはずの『氏名から(電話番号なんかどうだっていいから!)住所が検索できる』機能の存在がわかりやすく書かれていないのは…個人情報に敏感な昨今の世情を反映したものなのでしょうか(苦笑)

世の電話帳の収録件数に応じてバージョンごとに徐々に収録件数を減らしてきたこのソフト、近年では収録件数3千万件を割り込んでいたはずです。僕のところにあるVer.20あたりまでが3千万件を維持していたかと。

僕がこのソフトに注目し、ヤフオクやらメルカリをウォッチして買いを入れだしたのは3年ほど前からです。最初にVer.10が、次に20と21が、今年に入って3が来て、21は転売して差益を若干稼いで導入費用の足しにした、そんな経緯をたどっております。

いちばん古いVer.3はWindows2000すら公式対応をうたっておりませんが(汗)このソフトを動かすためにWindows98seのシステムを維持するだけの価値はあります。2000年初頭に出たこのバージョンは順当に行くと1999年当時の電話帳データを収載しており、ちょうどその頃が我が国における固定電話の加入者数の絶頂期=契約数6千万件強、電話帳収録件数4千万件強などと言われておりました。

この時期の国勢調査で把握される世帯数とハローページ個人版の収録件数を比べると、僕のところには1999年時点で存在する世帯数の6~7割をカバーする世帯主の住所氏名(あ、ついでながら電話番号。別に興味ないですが)のデータがあって、それが検索可能になっているのではないか、と考えているのです。当然ながら通常は固定電話は各世帯に1回線=各世帯で一人しか収録されていないので、調査にはその特性を踏まえた工夫を要しますが。

ここで表題の件。
実は先日も、不明な登記名義人あるいはその相続人の調査を当事務所でできるのか、といった問い合わせがありました。今回は林業関係のお客さまです。

こうした業務では現地訪問=ご近所さん町内会長さんに調査対象者の消息を聞いてみる、という最も確実な手法を除けば(不動産価格も低いので課税データからも所有者の関係者がわからないという状況下で)

  • 死亡によりとっくに消除された住民票を請求し堂々とハズレを引く
  • 運がよければ登記上の住所が本籍地なので戸籍除籍の請求が成功する

これがやるべき作業の8割、それでダメなら諦めろ、みたいになっていますがちょっと芸がなさすぎる、と僕は思っていたのです。
当然ながら登記名義人の住所地の土地建物など他の不動産の登記情報を派手に請求して云々、といった普通の司法書士さんが机上でやることは全部やる前提で、さらにその斜め上を行ってみたいな、と常々思っておりました。

きっとそういう技能や装備が必要な時代がくるだろうから、というのは戸籍の電子化で電子化前の改製原付票が片っ端から捨てられだした平成中期から思っていたのです。

電話帳データを元にした同様類似の有料サービスはネットにも公開されています。しかしながら検索性に加えて運営者の合法性にも相当な難がある(犯罪とはいえないが民事上の不法行為が成立しないとは言い切れない=著作権個人情報回りの問題はぎりぎりパスしているとしても、プライバシーは蹂躙している)、近づかないほうがいい、ということで僕は『スタンドアロンで運用されて完全に合法な昔のソフトをゆっくり探し、見つけたら買いを入れ、ある程度整ったところで保有状況をアピールする(←いまようやく、ここ)』という策をとることにしました。

運がよければ、ではありますが戦前戦後(1940~50年)に不動産を取得相続された人については、ちょっと長生きしていてくれれば2000年の電話帳データに引っかかってきます。不動産取得時30歳として、その後50年ほど生きていてくれればよいわけですから。残念ながらCDに電話帳データを積んでPCで検索できるようにしよう、というソフトが出だしたのが1990年代後半なので、これ以上大きく遡るのはムリ、な状況なのです。まぁ労力勝負と割り切って国会図書館にこもり、紙の電話帳を探すということもやるときにはやりますが。

このソフトの素敵なところとして、同一市町村内あるいは県内にいる候補者を名字だけ・名前の一部などで検索し、相続人である可能性が極めて高い人をいきなりヒットさせる、ということもできたりします。親が似たような名前を子供につけてくれていると、もう嬉しくてたまりません(笑)珍しい氏名なら他県に移っても楽勝で捕捉できます。

こうした『住所の一部・氏名の一部・それらの組み合わせ』で登記名義人を検索できる機能は、戸籍や住民票、登記の制度には存在しないのです。正確には、当該業務を扱う役所の外にいる民間人には開放されていません。当然ながら公的に=国土交通省さんあたりが公開している所有者不明土地の探索フローチャートにも出てこない。ら~くらく電話帳はこの機能を置きかえるほか、『過去の世帯主のデータを探す』というものでもあります。この点は現在の住基ネットのデータとも違う特徴、ということになるでしょうか。

僕のところでは登記名義人の探索でこの電話帳ソフトが結構な活躍を見せているほか、会社の役員を氏名で検索できるサービスとして東京商工リサーチのTsr-Van2と登記簿図書館、不動産登記の甲区の記載を住所・氏名で検索できるサービスとして登記簿図書館(運営会社名も登記簿図書館)を用いています。

こうした調査能力を巡って誰かと競うことは難しいためあくまでも推測ではあるのですが、これらの…補完的なはずなのに実は主力として機能するサービスのおかげで特に戦後の登記名義人については他事務所より若干優れた探索能力を持てているはずです。たまに回ってくる、他事務所で調査不能を言い渡されてきた案件を見ているとそう思えます。

当事務所では、ご依頼の趣旨から依頼人が調査対象者の戸籍を請求可能ならば戸籍等の職務上請求をおこなうほか、それができなくても上記のサービスを組み合わせて行けるところまでは行く、そうした調査もしています。基本的には机上調査なので、全国からのご依頼に対応します。

欲を言えばもう一年遡れる、ら~くらく電話帳のVer.1が中古市場に出たら買いたいものだ、と思っているところ。もう数十万件か、保有できる世帯データが増えるはずなのです。

自主規制しつつ利用開始する新サービス-さらなる調査能力の向上を目指して-

今日の記事の読者は極めて限定されます。同業者さんのごくごくごく一部=非定型的裁判事務にクビまで浸かった方と債権回収のために本人訴訟を進めておられる方のごくごくごく一部…当事務所が受託すると決めた人に向けてお送りします。

当事務所ではここ10年ほど、東京商工リサーチのTsr-Van2を利用して『役員名による法人の検索』を、限定的ながら可能にしておりました。

これはどうしようもない社長による賃金踏み倒しその他の詐欺的行為への追及に非常に大きな効果を発揮しており、このほど当事務所では法人格否認の法理によって社長の個人責任を認めさせる判決を得たところです。

超簡単に言うと、社長の名前をインプットしただけでそいつが作り散らかしたダミー会社がごろごろ発見される、そういうサービスの恩恵にあずかっている、と。これは公式な登記制度=法務局が出す登記事項証明書や登記情報提供サービスにはない機能なのです。

で、今日。

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当事務所もようやく、登記簿図書館のサービスを利用開始できることになりました。

このサービスは、利用者(当事務所)と民事法務協会提供の登記情報提供サービスのあいだに介在しています。当事務所が登記簿図書館を通じて登記情報提供サービスから登記情報を取った場合、そのデータは登記簿図書館にも蓄積される(で、他の利用者もこのデータを検索・取得できる)ことになります。

そうした仕組みによってちょっと安く登記情報が手に入れられるというのが売りですが、僕はそこにはあまり注目しません。

そうやって登記簿図書館に長期に膨大に蓄積された法人・商業・不動産の登記情報から、所有者や役員などの個人名で該当する法人や不動産が検索可能になる、というのがこのサービスの偉大なところなのです。昔は見ただけで鼻血が出るような高額な基本料金でしたが今はなんと、基本料金無料。

ある弁護士さんのブログによれば、このサービスはテレビによく出演する同業者がどんなところに別荘持ってるかを覗き見るなどのゲスい目的でよく機能する、のだとか。う~ん、ゲスい。納得したけど(笑)

僕のところでは使い道は2つあります。一つは責任追及中の対象者について、どんな法人に関与しているか=氏名から役員になっている法人を探す作業。そしてズバリどんな不動産を持っているかを、氏名から探す作業。

もちろん同姓同名の可能性はありますが、不動産登記で氏名からの検索ができることの効果は文字通りはかりしれません。このサービス、個人では士業のひと以外に契約できないということですので当事務所の個人客ご一同様には楽しみに待っててくれ、と申し上げます。

もう一つは。

登記簿図書館のサービスの流れを概観するとヒントがあります。このサービスを通じて登記情報を取ってしまうと、かならず登記簿図書館に登記情報が残り、それが他の登記簿図書館利用者から検索可能になるわけです。氏名で。

つまり当事務所の依頼人を守るため=第三者がみだりに僕の依頼人を氏名で検索可能な状態を作らないためには、登記簿図書館のサービスを使うべきでない、ということになります。より具体的には、不動産登記の完了後の確認で登記情報を取得するときには登記簿図書館を経由してはならない、と。

その逆はどうか、と考えてしまったのです。

かつて当事務所では、競合または利害対立する弁護士さんに流す情報を操作しながら投資詐欺の親玉になった社長への責任追及を誘導する、といったミッションに関わったことがありました。そのときにも活躍したのが、役員名で会社が探せるTsr-Vanのサービスだったのです。このサービスを使っている、というより役員名で会社が探せる能力がある人が僕しかいなかったので結果として僕と僕のお客さまが背後で弁護士さん達を操ることになった、そんな事案がありました。

言い換えます。他の人たちが検索できる可能性を高めたい人=ワルいことしてる人!の会社や所有不動産を探索するときには、積極的に登記簿図書館のサービスを経由して登記情報を取得したらいいのかもしれません。そうすれば他の方々も、相手方当事者の名前でいろんな情報を得やすくなるはず。あの社長のあの会社やあの被告のあの建物なんかを今後は意図的に登記簿図書館経由で情報取ることにしてみようか、といった使い方がただちに考えつくわけで…これまたゲスい(苦笑)

とは申せこのサービス、何年か前から東京都弁護士協同組合の特約店になったとか。
想定される使い方はさておいて、そう怪しいものではないという外形を持つに至ったのが今回当事務所が契約に踏み切った理由です。

そんなわけで、使用感を聞いてみたいという方にはちょっとご連絡ください。もちろんリピーターの方、またはすでに依頼中の方に限りますが。

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