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2024年8月

T-fal 電気圧力鍋の温度スイッチ修理(の、ちょっとした失敗に関する件。夏休みの工作 その2)

業界団体が出している統計によれば、本県業界団体における会員一名あたりの民事関係裁判書類作成受託件数は年間0.5件を余裕で下回っているようです。

で、当事務所では今週から支払督促と簡裁通常訴訟と労働審判の新件が同時にスタートすることに、予定通りなりました(゜◇゜)ガーン

とりあえず受託順に、まず支払督促の文案を作ったところで表題の件。お盆期間に入るちょっとまえ、T-falの電気圧力鍋をポチってしまったのです。取得価格、約900円。

当然ながら堂々たるジャンクです。オペレータが取扱を誤った結果、全電源喪失に至った、とのこと。

ここから先が妙なのです。アイリスオーヤマやシロカなどの電気圧力鍋ではこういう場合、電源回路に直列に入っている温度ヒューズが動作した→交換すればふつうに立ち直る、ということになっています。しかしT-falの電気圧力鍋にはそうした情報がありません。ブランドとしては一大勢力を形成しているはずなのに、ない…ということでこの情報もWebに放つ意義がありそうです。

購入した型番はCY3501JP、CY3508JP。ラクラ・クッカーといわれるシリーズです。
まず分解して問題箇所を特定するのは超簡単でした。底面のプラスねじを3つ外すだけ。

テスターで調べていくと、AC100Vにつながる2カ所に温度スイッチの一種が装備されており、うち1カ所でトリップしていた=導通が断たれていたことがわかりました。

ただし、同様類似の部品はamazonには見つかりません。先にこの部品を分解して機能を確認したところ、かえって判断を誤ることになったんです。

純正部品はバイメタル製の円盤が二つ重ね合わされて内釜の外側に配置されており、円盤に伝わる熱が一定値を超えると円盤が逆方向に反る、という挙動をとります。反った円盤が小さなピンを押し、押されたピンが電極を押し上げて導通を断つ、そういう設計。

というわけでこの円盤をフライパンに載せ、温度160℃で加熱してみたのです。

まず100℃に達してフライパンの水滴が蒸発し、その5秒後に円盤がピチん♪とかわいらしい音を立てて反り返り、その10秒ほどあとに設定温度に達したことを検知したガスの炎が自動的に絞られました。

ガスの炎を切って余熱が冷めていくと、100℃をちょっと下回ったあたりでまた円盤が逆に反り、初期状態に戻ります。つまりこれは、温度ヒューズよりいい部品=本来は、温度が下がれば導通が元に戻って復帰可能な部品である、と。

そうすると、さらに。
ガステーブルの温度センサが正しく作動しているならば、100~160℃の中間から若干100℃に寄ったあたりでトリップする回路素子だった、と推測したのです。

さらにamazonで温度スイッチを調べます。温度ヒューズではなく、再度復帰可能な温度スイッチはいずれも普通の日本人なら知らないメーカー数社のが揃っています(苦笑)問題は設定温度ですが、実機でトリップした温度から若干高めの150℃にしてみました。動作中の圧力鍋のの内部が120℃くらいになる以上、そこから若干の余裕はなければおかしい、と思ったのです。

で、今回は端子に接続するケーブルもおまけについて6個800円明日配達、とかいうのを選んでみました。形状は違いますがなんとか本体に固定してしまえば機能はするだろう、ということで。

Dsc_0507

念のため、到着した部品を今度はオーブントースターでチェックしてみます。こちらは160~180℃で3~5分加熱したところ、全品トリップしました。当然、冷めたら元に戻ることも確認しています。

形状は全然異なる部品ではありましたが、端子の接続も本体へのねじ止めも問題ありませんでした。組み付けそのものは3分で終わります。

Dsc_0509

このままハッピーエンドに終わるはずがない、というのは当ブログのお約束です。

試しに水を400ml入れて圧力調理にセットしてみたところ。
予熱中に温度スイッチが作動、全電源喪失に至りました(゜◇゜)ガーン

で、このままバッドエンドにも甘んじない、という展開でした。
蒸気を排出して、ふたをあけてみます。水は沸騰しており、加熱はあらかたできていたようにも思えるのです。

さらにいくつかの調理モードを試してみました。

常温の水から圧力調理モードで加熱させた場合に限って温度ヒューズがトリップする、のですが煮物のように100℃まで加熱できればよいものはトリップしない。どうやらそういう微妙な温度設定の部品を組み付けてしまったらしいのです。T-falの電気圧力鍋にとって、150℃でトリップする温度スイッチというのはそういうものである、と。

ちなみに取り外した部品をよくみたところ、『210℃』とは刻印してあったのです。前述の実験結果から、全然信じてませんでしたが。
今にして思えば、ひょっとしたら電気圧力鍋によくある内蓋の未装着による加熱や吹きこぼれ事故でなく、本体純正の温度スイッチが故障してた(トリップ温度が過小になっていた)ということかもしれません…かわいそうな出品者。

…さて。
もう800円あるいは900円出して、温度200℃のスイッチを買うか?

試しに蒸気周りの各部品を一通り分解し、パッキンは綺麗に洗って金属部品は超音波洗浄機にかけ、もういちど圧力調理を常温から始めると。

今度は普通に動作しました。普通に(と、自分に言い聞かせてみる)

これで僕は1700円ほどの出費で、ラクラ・クッカーを入手できたことになるのです。

元はといえば30年ほど前から使ってきたガス用圧力鍋が、もう交換用パッキンが手に入らなくなった…という経緯がありまして。

他メーカーで同サイズのパッキンを1200円ほどで買ってみる(もちろん適合しないリスクはある)か、そうでなければこのジャンクを買ってみるか、という賭けには負けなかった気がしています。

自動で加熱が終わる圧力鍋、たしかに便利なのです。

棚を新設したから触ると倒れるよ、という業務連絡(夏休みの工作 その1)

来週から裁判書類の作成が3件同時に始まるのです(゜◇゜)ガーン

ヒマなふりを楽しめるのは今週末まで、ということで、表題の件。

文句なしに零細、ではあるが弱小かどうかはヒミツ、な当事務所。コロナ禍に入って以降、依頼人との打ち合わせは当初の相談室ではなく対人距離を十分に確保できるLDKでおこなっていますし、そこにあるA4判レーザプリンタはキッチンワゴンを解体した1段目に乗っかっています。

数年前までは3段式のキッチンワゴン(キャスター付きで、最上部の天板にコンセントがあり2段目のスライドテーブルに炊飯器が載るような設計のやつ)をそのまま用いていたのです。しかしいつまでも二十数年前に買ったキッチンワゴンを仕事場においておく(依頼人が見る)のもどうかと思いまして…ここ数年は1番下のキャスター付き台座の部分だけ使うようにしてありました。

で、当然ながら2段目と3段目の部材が余っています。死蔵していた、と言ってもいい。

Dsc_0503

これをリメイクしてガステーブルと冷蔵庫の隙間に、棚を一つ作りましょう…というのが夏の工作その1なのです。
実は昨年からの懸案だったのですがそれはさておいて。

下から1段目は引き続きプリンタの置き台として使う一方、リメイクした棚は既存のゴミ箱を2段目のスライドテーブルの下に収容するために、さらに隣接のガステーブルから引き出される魚焼グリルとの接触を避けるために、少し高さをかさ上げせねばなりません。

Dsc_0504

角材を買ってきて所定の寸法に切りました。
さらに穴をいくつかあけて手持ちのボルトと組み合わせます。
キッチンワゴンの金属製側板にも、穴を2つだけ追加しました。

計画通りに組み上げて気づいたのです。
むかし内幸町にあったハゲタカ銀行(仮称)の本店ビルみたいな…みるからに安定感を欠いた物件を取得したことに(゜◇゜)ガーン

Dsc_0505

さりとていまさら、この安定感を欠いた物件を外資に瑕疵担保特約付きで売り払うわけにもいきません。

接地部分に桁を追加して手前への転倒を予防するまでしばらくのあいだの措置として、補助者さまに申し送ったのです。

触ると倒れます、と(苦笑)

夏休みの工作その2は、電気工作編に続きます。

T-falの電気圧力鍋が、900円で買えたのです。もちろん、ジャンクで。

もちろん修理にはめどが立っており、圧力鍋を導入したので触ると爆発するよなどという申し送りの必要はないのです。

所有者不明土地調査における電話帳の利用(明日のお酒が美味しいと今日きまったわけ)

某市の林務関係部署から所有者不明森林の調査を直接受託するようになって、もう3年目になります。

報酬額が県内の公共嘱託登記司法書士協会のお値段で決まる、そんな単価契約です。このため同協会が頑張ってくださるとそれに連動して僕の受託報酬も上がってしまう♪ということで公嘱協会に入ってないのに同協会の偉大さを知らされているところです。もちろんそんなことは協会の偉いさんたちは知らないに決まってますし僕は今後も公嘱協会には入りませんが。

そんな業務の性質上、調査対象者は発見できないこともできることもあるのですが今回は成果が挙がりそう、という状況になりました。表題の件。

以下は一般的な調査技法のはなしです。

森林経営管理法にいうところの所有者不明森林に関する所有者の調査手法はまことにチャラいのです。

一般的には登記上の住所氏名への意向調査の実施(宛先不明で返送)、さらに住民票(除票含む)の請求、またはこの住所を一応の本籍地と仮定しての戸籍事項証明書の請求、といった調査を試みます。
そして公的な書類としてはこの程度のものしか使わず、該当がでなければ調査不能としてしまうのが一般的です。

…あほくさ(わらうところ 鼻で)

とまでは林野庁ご一行様が後ろで聞いてる研修でも言い切る度胸はないのですが、僕は別の手法でも調査しています、という程度にはお話ししています。そうすると見つかるからね、と。

そうした手法の一つとして、今回は過去の電話帳を用いました。

とはいえ調査の出発点はやっぱり登記上の住所&氏名の組み合わせです。登記原因日付は読み取れますので、まずその時期の電話帳を図書館で閲覧して該当する住所氏名電話番号の組み合わせを発見します。不動産取得者が電話契約者と同じとは限らないので、名字と住所が同じものは候補になります。

さらに過去の住宅地図があれば、登記上の住所が実は集合住宅の所在地!といった場合も巻末に添付されている居住者一覧(集合ポストにおける氏名の掲示状況。ご時勢の関係で、昔のものほど充実した表示になっている)を参照して号室番号まで特定できたりします。

固定電話の番号は昭和のある時期以降(正確な時期は把握していません…調べればわかるのでしょうけど)、同一の市外局番の区域内で転居しても同じ番号が使えます。つまり契約者に対して一意の番号が付与されたことになり、同姓同名の人がいても相続で契約が承継されても追跡可能になります。

で、時には同一市内で複数回の転居があったりします。
つまり登記上の住所氏名で住民票除票を請求しても、順当に蹴られるパターンです。

さらに。
電話帳の記載で追跡できた住所の変遷が、今回は少し気になったのです。具体的には申しませんが。

そこで今回は、『最後に電話帳から見いだされた住所の、一つ前の住所』で住民票除票の請求をかけてみました。当然ながら登記上の住所ではありません。

今日この結果が帰ってきました。
請求した住所は『前住所』として該当があり、住民票除票の発行を受けられたのです。

ここから教訓を見いだすことができます。住民票や除票には、現住所や死亡当時の住所のほかに、一つ前の住所も記載されています。

市町村によって対応が違う(たまに、前々住所の記載がある住民票を見かける)のかもしれませんが、発行請求書に記載した住所が住民票では『前住所』にあたるデータであっても、該当があればあまり揉めずに住民票や除票の発行を受けられる一方、『前の前の住所や、さらにその前の住所』では発行不能になる=電子化された住民票に記載されず、おそらく役場の中のシステムで検索してもヒットしない、と考えるのが妥当だ、と思えます。

そうすると。調査対象者のデータとして与えられる登記上の住所氏名から『現在の、または死亡時の住所』や『その一つ前の住所』までを結びつけられそうなデータで一般的に入手可能なものがあるとしたら…過去の電話帳が唯一どこでも期待できるものだ、ということにならざるをえません。

ただ、『一般的に』というのは
『最悪でも国会図書館に行けば』という意味なんですが(゜◇゜)ガーン

とりあえず僕はこの案件を調査不能にせずに済み、つまり同市の税金を無駄に使わずに済むことになり、この案件とは全く関係ないけど明日の行政書士さんとの会食に備えて今日はお酒を飲まずにいるところなのです。

飲み物がいっぱいの周年

甘い物も辛いものも、好き。

お客さまから何か好きな食べ物・飲み物がないか尋ねられた場合、そのように答えています。

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前回記事から6時間を経て無事に迎えられた(まぁ大部分の士業は1年の365分の1のさらに4分の1の時間で自分が経営する事務所の破綻に遭遇することはないと思う)開業21周年。今日は土曜日で、週2回来られる補助者さまの出勤日なのです。彼女には先日、赤ワインをお持ちいただきました。

今日、受け取れるようにしておいたもの。こちらはノンアルコールです。

守秘義務に反しない範囲で言いますと、裁判書類作成のご依頼のリピーターとなったお客さまがおりまして。
今回は半年ほどかけて、よい結果にたどり着かれたようで。

で、前回と同じ会社の=プラム食品の飲み物をいただきました。
ハニップC、どーんと30本\(^O^)/

まずこれを、補助者さまに分けて。
ちなみにこのお客さま、当事務所内では『前回プラムハニップをくれたひと』で通じるようになっています。当然ながら、プラムハニップもプラム食品の商品名です(笑)

僕のぶんは1本を冷蔵庫に入れて。これはブログを書きながらいただいています。そのまま飲んでも期待通りにおいしかったのですが、少しお酒を入れてもよいかもしれません。

これで次回のご依頼でも頑張れるな、と思いもしましたが。
さすがにこれはお礼のメールには書きませんでした。

ひとは人生にそう何回も、代書人に裁判書類作成の依頼をする事態に至らない…のが幸せなのだろう、とは思うのです。

そこまで書いて、思い立ちました。

自分、登記もやってたっけ。裁判だけじゃない(゚◇゚)ガーン

そういうわけで今回いただいたハニップC、登記に関してお付き合いのある方々にも少しお分けしようかと思ってはいますが、何か具体的な約束をするものでは…ありません。

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