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2024年4月

片足をひたしてみるマイクと音声編集の沼 前編

当事務所では、僕と依頼人・相談者の会話の文字化にNottaを用いています。

数年前から徐々に料金が上がっていまでは月額2000円になったこのサービス、当然ながら常用してはおりません。
お金を払うのは大揉めになった裁判書類作成案件があるとき、に限っています。

そんな案件が昨年末から四国-近畿-東海地方と続いておりまして(゚◇゚)ガーン

より具体的にはこのサービス、和解がこじれたか何かして判決になだれ込みそうな地裁家裁本人訴訟で尋問実施が不可避な状況で利用頻度が上がります。

  • まず陳述書の準備に際しておこなう聞き取り。
  • 次いで尋問対策①。訴訟代理人がいないので、主尋問は尋問事項書を用意しておいて裁判官に読み上げてもらうことになります。これに供する一問一答形式の主尋問を準備せねばなりません。演習も行います。
  • ご希望により、尋問対策②。相手方当事者または敵性証人への反対尋問は、尋問の内容とそれを依頼人が読みやすいように表現する、つまりこちらも一問一答形式で読み上げればよいところまで準備せねばなりません。こちらも、演習を行います。

これらのやりとりを録音し、音源とともにNottaで文字化したものを依頼人と共有するようにしています。

音声を文字に認識させる際、その精度は音源の質に依存します。期せずしてそれを意識させられたのは先月から今月にかけてのことです。

近畿への出張で録音して持ち帰ってきた音源と、来所いただいて直ちに録音した音源を比べたところ、明らかに後者が劣っているのです。再生させた録音は電話のような音質で、話者の語尾や小声の部分が妙なかたちで消えています。

変です。出張先に持って行ったICレコーダはVictorのalneo XA-C110。
Wikipediaで調べたところ17年前に発売され14年前頃には販売を終了していたシリーズです。

当然ながら7年ほど前に内蔵バッテリーがヘタったので当然のように分解しAmazonで数百円だったノーブランドのバッテリーに換装して、以後当然のように現役、まぁそんな機材です。

事務所で使ったのはPolyのSync 20。会議用スピーカーフォン、2020年の発売です。

しかるに前者のほうが、何も考えずにPCにデータを取り込んだ限りではバックグラウンドノイズはあるものの鮮明かつ自然な音質に感じられるのだ、と。Nottaで音声認識させた結果も後者は劣ります。Nottaが吐き出した認識結果を僕や補助者さまが修正するのに要する時間が1.5倍かそれ以上違うように思えます。

合併前の日本ビクターはそんなにも偉大だったのか、と思えたのですが何か訳があるはずです。

そう思った時点で僕の目の前には、この世にいくつかあるという沼の一つが広がっていたのでしょう。表題の件。

端的に言うと若干ムカついたのです。
ネットオークションで新品売価の3分の1程度で調達したとはいえ、発売から4年しか経っていない(しかも、電話関連機器ではそれなりに名のあるメーカーの)製品が17年前のものより劣るとは何事であるか、と。

原因を調べようと思い立った時点で、僕はマイクの沼にまず片足を差し入れることになった…らしいのです。

それはさておいて、Sync 20が『電話会議用の機器である』という点は対談の録音に際してマイナスに作用するのだ、とこれはすぐに理解できました。サンプリング周波数が低いのと、同機種が持っているノイズキャンセリングの機能が邪魔をして語尾の消失などが生じるのだ、と。

なお、本機は電話やSkypeの通話に使うには大変良好なのです。エコーキャンセリングと全二重通話の機能をソフトウェアに依存せず使え、相手からの音声は明瞭に受信します。ただ録音用マイクとしてはよろしくない、と。

要は本来想定されていない使途に使って破綻した、文字通り自業自得だ、ということで対処を誤った本人訴訟の当事者とほぼ同じ状況です。

ただ、ここでは今が4月であることが次の方針に影響してきます。
昨年もそれなりに法人からご依頼を受けた僕に、確定申告の還付金が振り込まれていたのです。

オーディオテクニカの、ちょっといいUSBマイクの購入手配を取ったのは先日出張した岡山からの帰りのバス車中。
久しぶりに日当をもらえる出張をし現金で報酬の支払いを受け、さらに出発前にお酒を飲んだ勢いもあったかとは思います。

とにかく当事務所に、AT2020シリーズのマイクがやってきました。

さっそく次の打ち合わせに使ってみたのです。
念のため、alneoでも同時に録音しました。Nottaの処理可能時間を同じ内容の録音で使ってしまうことになりますが、あえて両者を比べてみたのです。

音声認識させた結果はalneoでの録音とほぼ変わらない、またはalneoのほうが若干優れている、そう確認したところで僕はマイクの沼に膝下までつかっていたのかもしれません。次回の記事に続きます。

久しぶりの新幹線出張に対し自動券売機がした引き留め(京都岡山出張1泊2日)

お天気のいい、日曜日の昼下がり。名古屋駅の有人きっぷ売り場(なぜかJR東海では『みどりの窓口』という語を使うのをやめてしまったのです)には、いよいよマスコミでも話題になりだした長蛇の列ができています。

あの窓口にならんで新幹線乗る前にさっさと高速バス乗ったら大阪あたりまでは先に着くんじゃないか、と思いながら自動券売機を探します(冗談です)
コンコースの真ん中に置かれたクレカ専用券売機はどこか人待ち顔にしています。
この出張、名古屋から京都までは新幹線を使うのです。同区間を新幹線自由席特急券、乗車券は名古屋市内-岡山と入力したのですが。

運賃6380円で、選択肢が二つ表示されました…なぜ?

後ろを振り返ります。待ち行列はありません。よく見てみます。

右側の候補は、相生から赤穂線経由と言っています(わらうところ すこし)

赤穂線は青春18きっぷで岡山以遠-姫路以東の移動をするとき時折使います。同区間の山陽本線の混雑を逃れられるのと、日生の周辺で少し海が見られる代わりに所要時間が30分~1時間半長い、そんなローカル線です。わりと好きではありますが。

…そんな経路を、名古屋-京都は最速で移動したいと言った客にわざわざ示すか。
この券売機、さては鉄ちゃんか(笑)

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雑踏のコンコースで、なにやらほっこりさせられてしまいました。そう思うのはもちろん僕が鉄ちゃんだからですが。

※一般人なら困惑するか立腹するかするだろう、とも思っています

京都での面談と書類授受は無事に終わり、京都からは山陽本線経由で岡山に向かいます。
車中ではほっこりどころか殺伐とした仕事を進めるのです。

依頼人がミスった裁判の尋問対策①、を(゚◇゚)ガーン

この出張、帰りの車中では依頼人がミスった裁判の陳述書対策②、という別の案件の検討作業を進めるのです(゚◇゚)ガーン

4月14・15日、京都・岡山に出張します

週に一回どこかに行っているうちに、家から見える丘の桜も散り始めてきました。

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今季の青春18きっぷは名古屋から大阪への片道4回で4日分、最後の1日分を岐阜県東濃への往復で使う、という勿体ないことになりまして。そうは言いながらも今月は延べ5日、どこかに行っています。

地裁本人訴訟の尋問準備に取り組んでいる案件が大阪にあって、大阪へは泊まりの出張を2回設定しました。往復交通費宿泊費全て込みで1回税別6万円現地作業時間6時間、という条件の出張が2回。そしてこの作業が現地での作業だけで終わるはずはなく(というより現地での作業の数倍の時間を投入していて)、今月前半はこの仕事が稼働時間の3分の2を占めている気がします。

なにやら仕事してるような言い方ではありますが
大阪出張の復路は2回とも
関西本線経由ではあったりします。
笠置の桜がきれいでした

さてそろそろ別の仕事しなきゃ、というわけではありませんが表題の件。

急なことではありますが、岡山まで行ってきます。

  1. 案件は登記なのです!
  2. 一日で終わるのです!!
  3. 新幹線を使えるのです(゚◇゚)ガーン

あ、第三項で衝撃を受けたりしちゃいけないんだっけ。

準備に睡眠時間削って現地で睡眠時間削って帰ってからも睡眠時間削って、自分にも厳しくして依頼人にも厳しくしてお財布の中身も厳しくなって、という裁判書類作成の出張に慣れてしまうと。

当事務所にも時折やってくる神さまからの贈り物=登記と登記に関する出張に直面したときになにやら困惑させられます。

…あの白くて青くて速いやつ、あれってうっかり乗ったらカネの取り過ぎで行政処分、とかにならないんだっけ(汗)
とか、そんな感じ。

さようなものではありますが、とにかく今週1週間尋問対策にどっぷり浸かって得られる利益と岡山まで1往復して得られる利益を比べたら後者が明らかに多い、作業時間単価を計算したら10倍以上多い、そんな4月になりました(゚◇゚)ガーン

補助者さまは僕より一足先に不満を表明しておられます。当然ながらカネの問題ではありません。

彼女は依頼人との打ち合わせの録音を自動反訳したものを校正する関係で、僕と依頼人との会話を聞くのです。

その作業を経ての、依頼人に対する所感がいささか渋い(゚◇゚)ガーン

これまで大阪で実施した二度にわたる打ち合わせでは、いわゆる絶対領域が見えない女性の脚を中年男性は盗撮の対象とするか、といったテーマで詳細な議論もあったことは認めます。

そうした依頼人と代書人とのやりとりが補助者さまの心証にどう影響したは不明ですが、補助者さまは時として、僕よりも依頼人に厳しいのです(汗)


補足

この案件は労働契約に基づくものではありませんが労働者側の労働事件に似た性質を持っております。
そうした中で、被告が主張する原告側就労者の非違行為に関する事実認定を争う必要がある状況だ、と思ってください。

僕も依頼人も決して絶対領域およびその無断撮影などに関心を有しているわけでは(以下略)


まぁそんなこんなで心をすり減らす裁判事務の作業を一通り終わらせたあとのご褒美…にはならないでしょうが。来週は岡山まで行けることになりました。普通の司法書士さんの費用設定で。

出張相談のご依頼がなければ、4月15日の午後はゆっくり過ごせると思っています。

ではありますが、出張相談は4月15日の昼~夕方に岡山~神戸間で可能です。

相談対象はどこかでミスが起きて不利になった本人訴訟がいいと、いっそ言ってしまったらどうなるのだろう、とも思っています。

4月8・9日、大阪への出張が決まりました(大阪・神戸出張2泊3日)

桜の満開にはちょっと早かったから。
そうでなければ、訪問先周辺で素晴らしい洋食屋さんを見つけてしまったから。
そこはハンバーグライスにコロッケをトッピングしてお値段税込680円、というパラダイスでありました。ステキです。大阪。

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さて表題の件。
次の昼食、いえ大阪出張の日程を今回の大阪出張で決めてきました。

次の昼食、いえ次回の出張は4月8~9日です。
出張相談の余力は2日目の夕方以降残っていて、東海道本線大阪ー米原間で対応可能です。

今回の出張にお話を戻します。これは地裁本人訴訟の尋問対策、という位置づけでした。依頼人には事前に相手方陣営の主張の問題点を精査してもらい(僕のほうでも独自にするんですが、司法書士法所定の制限に服する関係で僕が主導権を取るわけにはいきません)、僕が時には尋問者、時には相手方当事者、時には相手方代理人を演じながら最終的には相手方への反対尋問の内容を確定させることを目指すものです。

その前に依頼人側の問題点を発見することも多々ありまして。

今回はまず『打ち合わせに投ずる(と、依頼人が決めた)時間が短すぎる』ということをご理解いただく必要がありました。

ただ、これも僕が弁護士でない=地裁通常訴訟の依頼人に対して法律上の判断を自由に口にできない関係で、直接伝えるのとは少し違う方法で気づいてもらう必要があります。

典型的なのは、僕が依頼人の意向に応じて行動するのとは別に作業を少し進めて見せて、依頼人には適当なタイミングで彼・彼女自身の予想または理想(時には妄想)と現状との乖離に気づかせる、というやり方です。

この手法は僕が費やす時間が無駄に増える=ときには準備書面一式がボツになって終わる(!)ほか、そうやっても依頼人側からシャープな反応が得られないときには大抵の場合、程度の差こそあれ酷い展開になる=僕の苦労をどこかにやってしまった依頼人に対し、裁判所または相手方陣営が依頼人の立場をどこか(従前より、よくないところ)へやってしまうのを見ることができてしまう、という難点があります。
時としてその復旧作業が数日~数ヶ月後、僕に降ってくるのです(゚◇゚)ガーン

しかして今回の依頼人はリピーターさんです。そのあたりのことには、若干の迷走を経ましたが気づいてくれたのです。
一昨日=出張1日目の終了時点で、次週の大阪出張が日帰りなどでは到底済まない、ということに対する共通認識が成り立っておりました。
来週の大阪出張、1泊2日6時間→日帰り3時間→1泊2日6~8時間、と作業予定時間が変遷していますがまぁよしとします。

  • そうしたほうがいいに決まってるのに、ということは依頼人が実際にそうしてくれた後にならないと言えない、それが代書人に加えられた制限なのです(苦笑)
  • そんなことしないほうがいいに決まってるのに、ということについても同様に、依頼人または依頼人だった人が何かやらかした後でなければ言えないのが恐ろしいところだとも、思っています。

「弁護士に相談してください」という指導は当然するのです。
しかし依頼人がこれを受け入れないか既に複数の弁護士が相談すら忌避している状況を想定して、先の箇条書き部分以降ここまでの文章をお読みください。ここで指摘した状況は経験者なら容易に理解でき、それ以外の幸せな方は当分理解できないかもしれません。僕の事務所でも、そうした難しい状況にある人を依頼人として受け入れる可能性は決して高くない(難しい状況に至った原因が士業を含む関係人より依頼人自身にある)、というのが実情です。

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