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2023年9月

相続登記の見積もりに思う

先日のこと。リピーターとして来所された相続登記のお客さまがいうのです。

『戸籍の収集だけで費用が5万、とかいう(事務所がある)のはどういうことか』と。

ああそれはボッタクリですが、と説明しかけて付け加えました。

「でも、あこがれますね(笑)」

この程度の冗談なら直ちに冗談と理解される程度の信頼関係は構築できているはずです。
森羅万象すべてにクレームをつけずにはいられない個別労働紛争労働側や裁判書類作成の依頼希望者とは別の基準で応対しても全く問題は生じません。

そうしたわけで、当事務所の規程通りに戸籍関係収集の報酬を加えます。1万円。

この件含めて先週と今週で4案件の不動産登記のご依頼を受けることができました。

6月7月がいずれも0件、だったことを思い起こします。砂漠でオアシスにたどり着いた気分がします。

言ってしまえば依頼件数が凄く少ない、業界平均の数分の1から10分の1くらいの受託件数しかない、そのため不動産登記の報酬なんか自分でも忘れかけてたくらいですが(今月は自分で登記費用の見積もりを作るために、自分が数年前にウェブサイトに公開した登記費用見積もりのシステムを使ってしまった=自分がちゃんと見積もりが書けるのか不安になってしまった)、そんな数年間のあいだに世間一般の司法書士さんたちの登記費用が上がってきているらしい、そんな話題の続きです。

上記4案件のうち3案件でお客さま方がいうのです。

『(当事務所の)費用がよそより(以下略)』と。

ちなみに、報酬について他との比較に関する言及がなかった残り1案件は僕にとって鉄壁な依頼経路=僕によくしてくださる行政書士さんからのご紹介、ということで見積書提示前に受託が決まっています。これはまさに特別。

そうではありますが、別に安さを狙って値下げしているわけではありません。
周りの事務所さんたちの報酬額設定が勝手に上がっただけ、とシンプルに理解しています。

で、僕にはそれが不思議なのです。

司法書士の役務の原価を構成する要素はここ数年で、さして値上がりしていない、と僕には思えます。
当事務所の場合、今夏の電気代は昨年比で既に減少しています(これは中部電力とおさらばして転がり込んだ新電力がなかなか素敵な会社だったから、だと認識しています)。補助者さまの給料は今年に入って従前比4%のベースアップに踏み切りましたが、もともと年間の人件費が総額50万円を超えない(週の労働時間が10時間を超えない)のでどうということはありません。

強いて言えば交通費燃料代に若干の上昇が見られるとはいえ相続登記では(業務の大部分を郵送で進められるのだから)やっぱり影響は少なく、業務支援ソフトや事務機器自動車などの麻薬的サブスクリプションも当事務所にはありません。相続登記案件で一単位の依頼増加による費用の増加を検討した場合、依頼人にとって目に見える費用増加要素は定額小為替の発行手数料ぐらいではないか、と思うのです。

そうすると。
登記事件の場合、受託実績が増え経験が積まれることは作業時間の短縮を、つまり報酬額の削減を志向する方向にも…行ける気がするのです。言ってしまえばこの業務の大部分は、ほんとうはルーティンワークなのだから。

でもいろんな事務所のウェブサイトに書いてある報酬額は徐々に上がってる、と。消費者側からするとずいぶん理不尽に思えます。

そんな世論が盛り上がって業務独占廃止=生成型AIを運用する株式会社に相続登記業務を開放して相続登記の促進を図る特別措置法制定、なーんてことになったら…

まぁそれも楽しい気がします。ですが、利用者にデータ入力させてWeb上で相続登記申請書&付属書類一式を作らせる(その陰では別の士業が法定相続情報一覧図作成取得を名目に戸籍類収集を受託する)あのサービスも、今年に入って7万円台から8万円台に料金が上がったのには笑ってしまいました。税込みだと、すでに総額9万円台。

なんのことはない、インターネット上で新たなサービスを提供して登記の費用を下げるなどと放言するあの連中も欲望には忠実なんだ(失笑)

そうすると。
相続登記の義務化、とやらに問答無用で対峙させられる一般市民にはいよいよ逃げ場が狭まった気はしています。
上記のサービス、公開当初は1万円台で使えたことを覚えてるんだけど(゚◇゚)ガーン

僕が関わっている林業界では別にできることを模索するとして。

僕のところでは相続登記の報酬、少し下げる方向で何かできないか検討してみたいと思っています。

最後に、冒頭のお客さまから受託した相続登記の報酬額は、消費税別・実費別で以下のとおりです。

・戸籍類収集代行 1万円

・遺産分割協議書作成 1万円(2ページ)

・所有権移転登記申請書作成 2万2千円

・登記申請代理 3千円

以上合計4万5千円、法定相続情報なんかムダだから取りませんが相続関係説明図はタダで作りますそれが何か?ということで実は上記の怪しいWebサービスより大幅に安い、と言ってもいいはずです。同業他事務所さんとの比較は…せずにおいて。

 

初秋の日本海に旅行支援は生きていた(金沢周辺出張2泊3日 3日目)

今回の出張、2泊目をどこにするか迷いがありました。金沢は県内では圧倒的に安く、和倉には温泉があります。

そういいながらも輪島にした理由が表題の件。輪島市を含む能登半島北部の2市2町では、まだ宿泊割引きと平日2000円の旅行支援クーポンの配布が=全国旅行支援の名残のような制度が残っていたのです。

この日は前日までの予報に反して、朝からお天気がよくなってきました。輪島から金沢に帰る特急バスは10時台が出たら、次は14時台。これに乗っても金沢から名古屋への高速バスの接続は成立します。ならば、ということで海沿いの宿に荷物を預け、朝市に出かけました。

海岸沿いに北西へ歩いて30分ほど、鴨が浦のバス停にたどり着きます。ここを今回の旅の折り返し地点としましょう。到着直後にやってきた11時過ぎのバスを、まずは見送りました。

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帰りはその次=13時07分のバスで市街地に戻ることにして、ここで2時間ほど過ごします。

鴨が浦は輪島市街地の北西にある岬の先っぽ、と一言で言ってしまえば簡単なのですがその表情が実に多彩な景勝地です。外海側にはサスペンスドラマのエンディングに出てくるような岩礁にたどり着ける歩道が続いています。

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岩礁の内側では波静かな水面が空の色を映し、水中をのぞき込めば、広がっているのは小さなお魚たちの天国。人はいません。

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朝市でお弁当買ってくればよかった。ついでに梅酒の小瓶も(笑)

前日の仕事もまずまず大過なく終わり、旅行支援クーポンは補助者さまへのお土産に充当して、今回もいい旅でした。

次の県外出張は来月前半、遅れていた福島県中通りと東京へ設定します。

曲がりなりにもトレインビューの部屋で(金沢方面出張2泊3日 1日目)

金沢にやってきました。
何人かの人が増やしてくださった諸々の仕事をひきずって(苦笑)

仕事しながら16時過ぎの高速バスでこちらに着いたのですが、そのまま宿に入りPCを出して仕事を続けます。
外からは、時折気になる音が聞こえてきます。

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たぶん16時48分発のしらさぎ14号に充当される車両、だと思います。
今晩は駅に発着する列車が見える部屋に泊まることができました…一応。

気になる音を聞きながら作業を続け、21時過ぎには東京行き最終の北陸新幹線を見送って(これは鉄道ファンとして意識したい気がしたのです)、晩ご飯は近くのファミリーマートで仕入れて、なんとか日付が変わる直前に明日の仕事の準備を終えることができました。

明晩は何か…ちゃんとしたものが食べられるらしいのです。
具体的にはどこでどうなるか、聞いていないのですが。

今週は電話の受付を停止します

たぶん今日が、今月の業務集中のピークです。

まだ一年間に数えるほどしかない、講義教材作成の締め切り日と
今後も一年間に数えるほどしかないでろう、決済立ち会いの日が一致しました(゚◇゚)ガーン

教材は日中に送ります、と担当者さんに約束してもいます。16時過ぎに事務所に戻り、推敲を終えて19枚の原稿を組み上げました。
16時48分はこの季節なら日中のはずだ、と最後に確認してPDFの送信を終えました。
明日から出張の関係で、今日は通常水曜出勤の補助者さまが夕方から出勤され、おやつをお持ちくださる日になったのです。

そんなコーヒーゼリーが異常に美味しいのですが、補助者さまによれば『昼ご飯を食べていないためではないか』ということでした…冷静すぎます。確かにそうだったんだけど(苦笑)

17時17分、寄稿のご依頼が入ります。相続登記義務化がテーマだとか。
コーヒーゼリーをいただきながら少々検討して、承諾のメールを起案します。


ちょうど別団体向けの研修教材(相続登記義務化解説)ができたところですが…
以下のような調子でやればいいんですか?

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…あ、ウケを狙ってみたかったんです。

当ブログ読者にごく少数いらっしゃるらしいご同業の先生方向けに言い訳しますと、もちろんサボタージュを扇動しているのではありません。
遺産分割協議が困難な実情を真摯に受け容れて、相続人申告登記への誘導を基本施策としているだけなのです(遠い目 棒読み)

赤い線は担当編集者さんへの連絡にも研修先担当者さんへの原稿にもつけていません。僕もそこまで思い切りたいとは思っていませんが、いろんな相談がうまく機能しない(利用しづらい)実情は淡々とネタにさせていただくのです。

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今日は法務局の記載台でのんびり書類作ってきましたけど…手際悪く1時間ほど座ってるあいだに不毛なやりとりがいくつか後ろから聞こえていたような、いないような。3件のうち2件は相続登記の申請書書式を取りに来た方々、とわかる応答でした。

とりあえず今月作る重たい書類があらかたできたところで、明日から出張です。といっても出先で仕事になるのは2泊3日のうち真ん中1日だけなのです。あとは未対応のメール相談その他の仕事を事務所から持っていくのと、昼過ぎのバスで名古屋駅を出るまえに愛知県公文書館に寄って『明治17年の□□郡○○村の地籍帳を全部見る』という…仕事が控えています。

※南愛知郡異世界村のウォーリーさん(←表題部所有者。住所記載無し)を探せ、というような案件があるのです。法務局で旧土地台帳を大量に請求するまえに、まず昔の地籍帳データを片っ端から見てやろう、たまたま公文書館に所蔵があったから、ということで。

この件で明日も結局朝から外に出るため、今週は電話の受付をまるごと停めることになりました。メールは毎日確認しています。

一部の問い合わせには『20日には秋の日本海に旅立ちますのでその途上(車中・現地など)で回答します』と申し上げて保留状態としておりますが、21日までには解消の見込みです。

Ricoh SG7200 排紙詰まりとその修理に関する件(これぞリアル版、泥縄)

夏が始まるまえに、プリンタを更新しておりました。RicohのSG7100から、同社のSG7200にしたのです。もちろん中古で。

いえ、正確には、ジャンクで(苦笑)

両機はいずれもA3判対応で、インクジェットプリンタの一種ですがRicohではジェルジェットプリンタと呼んでいます。
手差しトレイを用いた給紙経路が紙をあまり曲げずにすむようになっている特徴を持つため、当事務所では本機を抵当権設定契約書や大判の封筒への印字に使っています。つまり当事務所にはドットインパクトプリンタが無い、ということですが…あんなもの要らない(登記のご依頼が少ないから)、と虚勢をはって話しを続けます。

A3・A4を含むジェルジェットプリンタ各機種最大の特徴として、プリンタ内部での用紙の搬送をローラーではなく静電吸着ベルトに載せて行うことが挙げられます。静電気を利用し用紙をベルトに吸着させて用紙送りを行うこの機能、カタログスペック通りに機能すればプリンタ内部での紙詰まり事故をほぼ皆無にできます。

ではありますが、先代のSG7100では静電吸着ベルトの位置がずれてベルト自体を損傷し、さらにめくれたベルトが印字ヘッドに接触している!といった凄い一品が新潟からやってきました。
当然のように直して当然のようにブログのネタにし、これを手放すことにしたのです。

理由はといいますと、インクやオプション部品を使い回せる現行機種=SG7200が安く買えたから。ジャンクでだけど(苦笑)

例によってフリマサイトで売られていたSG7200は取得価格7000円強。
もともと8000円で買ったSG7100はというと、手取り5000円強で売れていきました。

実はSG7200を去年も1台買ったことがあるのです。ジャンクで。
ただ、12000円で買ったこいつがあまりにも調子よく直ってしまい手取り3万円弱で売れた経緯がありまして。その後もSG7100の使用を続けながら次にSG7200が安く出るのを気長に待っていたのです。

もちろん、ジャンクで。

ちなみにSG7200はAmazonで新品価格5万円強、だとか。別の世界の話しですが。

そんな本機がジャンクな価格で定期的に放出されるのには、ちゃんとわけがあります。
SG7100と7200は、サードパーティー製のインクに取り替えると昇華転写プリンタとして使用できる=転写紙に印字してTシャツその他のいろんなグッズにイラストや模様をつける道具として使える、らしいのです。といってもRicohと関係があるとは思えない他社のウェブサイトにそう書いてあるだけですし、昇華転写用のインクはもちろん純正品などではありません。

…調べたところ、そんな昇華転写プリンタとして利用する場合のSG7200は実売価格10万円を超えています。もう全然別の世界の話しですが。

で、この昇華転写プリンタとして使われたSG7100やSG7200が時折壊れるらしいのです。昇華転写プリンタとしての運用ではなくても、互換インクを使ったりすればエラーを出す、と。
それが文字通りジャンクになってヤフオクやメルカリに出てくる…と!

僕のところに来たSG7200もそんな経緯があったらしく、印字枚数70枚の現行機種が新品実売価格の8分の1で手に入ったのです。

ほぼ新品、未使用に近い、ジャンクで(わらうところ くどいですが)。

そんな一品がまともに動くはずがなく、当然ながら予想も覚悟もして買ってます。
まず、純正のインクに切り替えた瞬間に黒だけ印字しなくなりました(゚◇゚)ガーン

欲望のままにヘッドリフレッシングを3回連続でかけて復旧し、その後も機材の中に滞留している従前の=怪しい互換インクをとにかく吐き出しきってしまうためにカラーサンプルを連続印刷させていたところ、妙な音がすることに気づいたのです。表題の件。

その異音を文字にするとしたら『カッ』という小さな音。何かが当たったような音です。
1行目の印字を終えて、紙の上端が排紙トレイに達するあいだのどこかでこの音がするのです。

それでも印刷は特に問題なく成功しているように思われた、約1週間後に最初の破局がやってきました。プリンタ内部で紙が詰まり、詰まってたわんだ紙に印字ヘッドが横から突っ込んで紙を汚して破る、そんな事象が起きるようになったのです。

この事象は徐々に発生頻度を上げ、やがて十回に一回ぐらいの頻度で発生するようになりました。いつ発生するかは予測できません。

これは登記の事務所に配備されるプリンタとして致命的な故障です。
登記関係者が署名捺印した契約書=取り替えの聞かない紙を絶対安全に印字する、という作業ができないことになるわけだから。

そんなSG7200の使用は、8月下旬にしばらくとりやめて…仕事します。裁判事務の仕事を。

まず先週金曜日、依頼人都合で締め切りに遅れていた準備書面の作成がようやく終わりました。

次いで翌土曜日に依頼が決まった新件の裁判書類作成は、資料が明日あたり送られてくる模様。

仕事の狭間になった日曜日と月曜日、本機と向かい合って過ごすことにしたのです。

まず問題事象を再現させてみました。詰まった紙をよく見ると、用紙右上のほぼ決まった位置にシワができています。

  • その位置には、とにかく紙を詰まらせる何かがあるようです。
  • 用紙の搬送を妨げられる状況は、印字を終えて更に前方に搬送された紙の先端が排紙ローラーの手前で何かに引っかかるかぶつかるかして、物理的に紙送りを停められている状況です。
  • この状況下で、排紙ローラーは回転していますが紙自体が排紙されません。
  • 一方、紙の後ろの部分では静電搬送ベルトが前方に向かってせっせと紙を送っています。
  • 先頭で移動を停められ後方からはどんどん前に送られてくる動きによって、紙はプリンタ内部で波打ち、最後にはたわんでしまいます。
  • 紙がたわむ位置は、よりによって印字ヘッドが往復する位置なので
  • 印刷動作中の印字ヘッドが走ってくれば、たわんだ紙とぶつかる!

…ということです。先代のオーナーが何か内部で詰まらせたのか(以前使っていたSG7100を分解清掃したら、年代物の輪ゴムが出てきたことがあります)、と思って給紙経路を覗いてみるのですが、異物があるようには見えません。

でも、何かがひっかかる音はするのです。
そして、アトランダムに紙が詰まるのです。

排紙トレイからプリンタ内部を見ると、写真の銀色の帯がついて水平にセットされている部品に異常があるような気がします。

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具体的には、中央から左端のあいだのあたりで、この部品がやや下向きに凹んでいるように見えます。
本来なら直線状でなければならないはずなのですが。

この部品には拍車がついていて、下側の排紙ローラーと接触しています。
最も凹んでいる箇所は、詰まった紙にシワがよっている箇所と概ね一致します。

仮説。
この拍車ユニットが下向きにゆがんだ結果、最もゆがんだ箇所で拍車が排紙ローラーに接触する力が増大し、紙が通過できなくなって排紙に支障が発生した。結果、排紙されずに紙詰まりになる事象が発生する。したがって紙詰まり事故を起こした紙は、事故の大小にかかわらず上端の一定箇所でシワがよる。

実験。菜箸を用意する。
菜箸を排紙トレイの側から突っ込んで、拍車ユニットの下向きにゆがんだ箇所を少し上に持ち上げるように力をかけながら印刷動作を試みる。

気になっていた異音が、消えました!

さらに、排紙ユニット側から厚紙を突っ込んでみます。

問題のある拍車と排紙ローラーは排紙トレイからプリンタ内部を見て左から2番目。この拍車にかからないように紙を突っ込んだときの抵抗(紙の通しやすさ)と、問題の拍車にかかるように紙を入れたときの抵抗は確かに違います。紙が通りにくい。
問題の拍車だけが、紙の通過に余計な抵抗を与えています。

この拍車ユニットの歪みをどうにかすればいい、ということで本体カバーを外します。
本機には何かのハメ込みや見えないネジが隠れている、ということはありません。分解自体はネジを8個外すだけです。拍車ユニットを外すためのスペースが広く取れるのと、他にも何か詰まっているかもしれないと思ったのでとにかくカバーを外してしまったのですが、器用な人が狙って作業するならカバーを外す必要はないかもしれません。

下手人である拍車ユニットは、簡単に外して引っこ抜くことができるとわかりました。印字ヘッドが往復する部分からよく観察すると、樹脂製の拍車ユニットは両端で金属製のフレームの穴にハメ込んであるだけです。はめ込み式の部品を少し曲げれば取り外せるようになっています。遠慮無く取り外します。

この拍車ユニット、材質はABSなんでしょうか…固いのですが手で曲げれば一応曲がって元に戻り、ムリに曲げたらパキッと折れそうな感じです。熱を加えて曲げすぎになってもイヤです。

でも、確かに曲がっているのはこの部品を照明にかざしてみるとわかります。

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…わからんか(苦笑)

よく見ます。右に向かって曲がっています。
この部品は、写真右側が上、左側が下になるようにセットされます。

Dsc_1942

クランプを使って一晩ゆっくり曲げてみることにしました。

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修正後。

Dsc_1946

この写真で歪みが直ったと示している…とは僕自身にも到底思えません(これが地裁通常訴訟なら、レーザー光を当てるとか断面をスキャナにかけるとか、とにかくもう少し気の利いた撮影方法を工夫せねばなりません)が、とにかくこれで直っています

拍車ユニットを元通りにセットして電源を入れ、印刷を試みます。
例の異音は、ほんとうに消えました。

そうではありますが。

排紙されてきた紙にはほんの少し、問題の位置に微妙なシワが残っている気がします。それこそ写真に写らないようなシワが。

先代の所有者が何をやったのかはわかりません。詰まった紙を取りのける際に拍車ユニットに妙な力をかけたのかもしれませんし、あるいはこれ、初期故障に属する事象なのかもしれません。プリンタは実は各部品の微妙なバランスで成り立っている製品なのだ、と再認識させられました。

あとは印刷を沢山やって様子を見るだけです。
丁度いいことには、明日から新たな裁判書類とその書証の作成出力が1件、週末には研修教材の出力が1件、それぞれ待っています。

丁度いい、というよりも。
僕は表題カッコ書きの状態を作ったのかもしれません。

印字作業の大量発生がわかったあとでプリンタを直す、というのと泥棒を捕まえたあとで縄を作ることには、共通点があるような気がしています。

高めな駐輪場と安めな居酒屋ランチの備忘

今月予定していた東京への出張を中止にしました。来週明けに納品を約束した講義教材をちゃんと作らねばならないのと、なぜか不動産登記のご依頼(で、金融機関にお参りに行かないと御利益がない…いえ、書類を受けとりに行かないとご依頼を受託できない案件)が二つ入ってきたのです。

7月に導入してから不具合が出ているインクジェットプリンタの修理もしたいところに、先週出張してきた表題の件が加わって、今週は外に出る時間の余裕が消えました。

先週は豊橋から静岡県西部に足を伸ばす日帰りの出張があったのです。名古屋市の南東部=緑区に位置する当事務所のJR最寄り駅は、東海道本線笠寺か大高になります。大高が東京寄り、笠寺が名古屋寄りで、距離は3.5~4kmといったところ。余裕で自転車圏内です。双方とも快速・新快速は停まりません。今回は大高まで片道4kmを自転車で行ってみたのです。久しぶりに訪れたこの駅に、罠がしかけてありました。

大高駅の有料の駐輪場は市営から民間管理に移った1日100円のものと200円のものがあります。
必然的に、100円のほうから先に満車になるのです。
しかも200円のほうはキャッシュレス決済非対応で、お財布にある貴重な千円札が小銭になってしまいます(苦笑)

笠寺には交通系ICカードが使えて1日100円の駐輪場しかなく自転車で行くにもこちらのほうが近いため、大高に行くメリットが実はもう、ない。そう気づかされたのです。忘れてしまわないように書き残しておこう、と決めて5分遅れの上り列車に乗りこみました。

出張相談を終えて浜松駅に戻ってきたのは13時半過ぎ。浜松駅の駅ビルは名古屋方にも東京方にも飲食店が集まる一角があり、名古屋方にあるほうがやや新しくやや高い感じがします。もう少し早ければ駅の外でお店を探すのですが、そろそろランチ営業が終わりそうな時間…ということで。駅ビルから外に出ないと決めました。まず名古屋方にある石松餃子に待ち行列が残っているのを確認して、これはパス。東京方に回ります。

こちらには昼からやっている立ち飲み屋さんと居酒屋が3軒。もちろんマクドナルドなど店舗数の勘定にも入れません。
居酒屋にはすべてランチの設定がありますが、うち1軒の浜松餃子定食が今どき770円、ただし提供が14時までとなっていました。現在、13時47分。これを採ります。

カウンター席の2つ向こうには僕と同年代の姐御(とでもいいましょうか、妙な安定感のあるお姐さん)が昼から淡々と呑んでおられます。姐御が選択したらしいちょい飲みセットにも惹かれましたが、この時点では出張相談が終わったものの新たなご依頼の受託にはつながっておりません。

まだ、何かを祝っていい状況にはない、ということで予定通りに浜松餃子をオーダーしました。

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これは当たりだ、と確認でき、浜松で安心して使える呑み屋さん兼食堂のデータがまた一つ増えたところです。

この秋もし余裕ができたら、折りたたみの自転車でどこかに行きたいと思っています。
その準備を意識して、数キロ程度の移動は自転車にするようにしています。浜松でのランチの翌日は、事務所から最寄りの…といっても6kmほど離れた法務局に書類を受けとりに行ってきました。もちろん自転車で。

レターパックプラスを添付すれば郵送で送り返してくれることは僕も当然承知しているのですが、久しぶりに名鉄呼続駅付近のカレー屋さんに行ってみたかったのです。

やっぱりランチ終了ギリギリに入店したところ、目に見えるほど堕落しておりました。
具体的には辛さの調整を唐辛子のみでおこなっていることがわかる一方、その他のスパイスの存在が感じられなくなっていました。100~200円の値上げも行われています…残念。

こちらのランチの写真は出しませんが、値上げという点に当事務所に久しぶりの不動産登記案件がきた理由があるのかもしれません。

他に安い登記事務所はないのか、西区にあるメガネの先生の事務所なんかどうだ(←皮肉や批判ではありません。わりと手作り感のあるウェブサイトを昔から維持されている、と認識しています)、と依頼人に聞いたところ、『聞いてはみたが(以下略)』とのことでした。

確かにそちらのウェブサイトを見ると、なるほどしばらく見ない間に報酬額が上がっています。

で、当事務所のほうはといいますと。

主力業務であり年間の売上高に直結する裁判事務のほうはちゃんと価格改定(あ、つまり値上げです)したのですが。
登記のほうは…放置してあるのです。

『それでも(裁判事務、それも地裁案件と比べれば、不動産登記はあえて値上げなどしなくても)十分に儲かるのではないか』と補助者さまは言うのです。確かにその通りなのです…時には時間単価で10倍以上違う(苦笑)

ひょっとして、このまま報酬額設定を変更しないでいると?
当事務所の不動産登記分野は愛知県内他事務所との比較において、価格競争力を回復する…のかもしれません。

「普通列車で片道4時間半」が近いと思える錯誤(福井日帰り出張)

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発車までに14分ほどあるとはいえ、車内は恐ろしく空いています。10時30分、敦賀で福井行きの発車を待っています。
今日の出張は日帰りです。9月10日まで使える青春18きっぷを使って、依頼人のアフターケアをしてくることになりました。

 

名古屋から福井までは、一般的な接続で片道だいたい4時間半。これが近いと思えるのは先週の出張のせいです(苦笑)

 

感覚のズレ、は案件そのものにも生じます。
他に酷い事案(最近では事務所が傾くほどの報酬不払いなど)があると、遅れても支払ってくれる人が君子に、遅れず払ってくれる人が聖人に、言わなくても加算して払ってくれる方が神に、それぞれ見えてしまうのです。今回の訪問先は、関係者には普通の人(ウソも裏切りもある。その他キケンなのも混じる)が多いのですが、取り引き期間の長い方。今夏もお中元をいただきました。
そんなわけで行き掛かり上、やっぱり日当請求辞退の特約がついています。

 

まぁ列車は予想通りに空いているので、昨晩打ち合わせをした別件の資料を読み込んでいても誰にも迷惑はかからないのです。

北陸への出張日程について

最近、出張の最終目的地を開示しない(ほうがいい/できない)案件が徐々に増えてきました。今回も一部開示、一部非公開、となっています。

まず9月4日、米原経由で福井までの日帰り出張が決まりました。日帰りなのは青春18きっぷで行って帰ってこれるから(笑)
出張相談の余力は同日夕方に残っています。

9月20~22日は金沢への出張です。出張相談は21日を除いて、福井~金沢間で可能です。
※21日の行程を非開示、としています。これは、案件の性質上いずれ開示可能になるはずですが。

今月は西日本への出張がこれだけになりそうなので、関西方面からのご希望には上記の出張行程を少し曲げて対応します。若干の交通費増加が発生します。

もう少し涼しくなったら、昨年買ったBrompton(といっても台湾製のほう)を連れ出して列車に乗ってみたいと思っています。琵琶湖か浜名湖、近場なら知多半島がいいのですが、能登半島や越前海岸もレンタカーで通り過ぎるにはもったいないところです。

その前に事務所の経営状態を少しは見られるものにせねばなりませんので、今月も日曜日に仕事していたりするのですが…明日の出張も、東京の依頼人に渡す準備書面作成作業を持っていくことになりそうです。

『✕✕なの?』/『○○を感じてる』(岡山方面出張2泊3日 3日目)

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夕方になると、もう余り暑くない気がします。播州赤穂駅です。
岡山からの帰りは空いている赤穂線経由にしました。ここで左側のホームから出る17時07分発の姫路行きを見送ると、17時48分発の新快速長浜行きには必ず座れます。米原からの接続は豊橋行きの快速になるので、乗り換え2回で岡山から名古屋に戻れるのです。所要時間が7時間弱かかるのはまぁ当然のことで、新幹線がこの区間を2時間で走ることを意識しなければ特に問題にはなりません。とにかく予定していた面談と持ち歩いていた他の仕事と若干の私用は、つつがなく終わりました。

新幹線といえば。
この出張に出る前日、僕に時々面倒くさくて儲からなくて逃げ場のない仕事をくれる(←当人がそう言っておりました)林業関係NPOの代表者さんと久しぶりにお酒を飲みました。
そちらの代表者さんは、僕がこの出張に出るのと同日程で青森に研修の受講に行くのだとか。新幹線で行くとのことで、そんなブルジョア的交通機関を使えるほど儲かってるなら顧問料を来月から5倍にしていいか、と聞いたらあっさり却下されました。残念。 

 
当然ながらこちらの出張の話にもなるのです。当ブログの記事の繰り返しにもなりますが概要を説明しました。
おっちょこちょいな紹介者がいて、行き掛かり上そいつの紹介で採算度外視な裁判事務の依頼を引き受けてしまった、その後、紹介者は別の案件を僕に持ってきたがそちらで創業以来最大規模の報酬未払い(というより詐欺に近い踏み倒し)が発生した、ではあるがそちらの不払いといま依頼を受けている裁判事務の依頼人は別である、ゆえに依頼は続行する、たとえ紹介者が非弁でも事件屋でも関係ない(紹介者との関係は当然、もうない)、これから報酬が払われようが払われまいが、依頼を受けており勝訴の可能性がある限り栄光なき勝利に邁進するのだ、そのための打ち合わせであるからして名古屋発岡山以遠2泊3日の今次出張でもこれまでどおり(そう、紹介者との関係が良好だった従前どおり)2万円の交通費宿泊費が受け取れればそれでよいのだ、と申しましたところ、表題の件。 

『馬鹿なの?』 

NPO代表者さんからは簡潔な要約と確認のお言葉を頂戴したところであります( ̄▽ ̄;)
そんなの紹介者ごと全案件を放り出して当然だろ、というのが彼の主張の概略です。非常に分かりやすい。
というより事務所を潰さないためにはそうするべきだ(苦笑)

マゾなのか変態なのか、とも問われましたがこれは僕が「難しい案件をみると採算や依頼人その他関係者の素性はさておき、とにかくもえてしまう、『もえ』は草かんむりのほうだ」、と言ってしまったことが多分に影響したからかもしれません。 

 
いっぼうで依頼人からも打ち合わせ終了時に簡潔で印象的なコメントがありました。 

『○○を感じてる』と。
※正確には方言なんですが、標準語に直しています 

伏せ字部分は進行中の訴訟に対する依頼人自身の情勢判断に直結するので、補助者さまとは共有しますがこの記事では伏せ字にしておくことにします。
ちなみに、今回の出張では2万円いただければ、という当方の提案は即決で却下され相応の加算を受けることができました。紹介者とは違う振る舞いを見せていただいた点に安心させられたところです。 

 
そんなことがありまして。
今回の出張はまずまず悪くなかったな、と思っているのです。 

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