大阪名物は蘭州麺(尋問準備の楽しみ)
7月5日は大阪出張2日目でした。大阪環状線森ノ宮にある宿を10時半に出て隣駅の天満で拾ってもらい、待ち合わせ開始は11時。
社長、という人はここで自分の人生や家族の自慢話など始めることもありますが、そんなものにつきあってなどいられません。
現下の状況では依頼人会社へ連れていかれる車中の10分間すら貴重です。メモを広げて、作業日程の打ち合わせを始めます。
作業日程メモ
7/5
1400 打ち合わせ終了
1600 陳述書訂正開始・名古屋へ移動開始
7/6
0100 陳述書案メール送信・依頼人側チェック開始
0900 準備書面最終案作成開始
2300 以後、電話打ち合わせ可能
2400 依頼人からの陳述書訂正指示、受付終了
2400 準備書面案メール送信・依頼人チェック開始
7/7
0900 依頼人からの準備書面訂正指示、受付終了
1200 陳述書・準備書面・証拠申出書完成・メール送信
~1700 依頼人、各書類を印刷し裁判所へハンドキャリー。提出完了
7月7日提出締め切りの裁判書類、出すのでしたらこんなスケジュールになります。
赤字の時刻は必ず守っていただく必要があります、そう説明します。
思い立って付け加えました。
もし7日金曜日の締め切りを遅延させて10日月曜日にしていただけるならば…
今日7月5日から3日間の僕の人権状況が大幅に改善されます/客観的なデメリットはほぼ発生しません。
相手方代理人がしょっちゅう遅延してるの見てりゃわかるでしょ(遠い目)とも説明しました。
で。依頼人は順当に締め切り遵守を選びましたので付け加えました。
僕が上記スケジュールを守り切った7月7日午後になって『急用が入ったんで今日は裁判所に書類持ち込めません』とか言われたら
もれなく必ず一生恨みます(人の悪い笑い)
ぐふ。
と先方からも笑いを含んだ声で承知の意思表示が返ってきます。
実はこの方、当事務所で大揉めな地裁通常訴訟を進めるのは2度目です。この程度のことを言っても脅迫罪が成立しない関係ではあります。
結果。
準備書面19ページと陳述書19ページを作成しきって7日14時22分に引き渡し(14時まで提出可能状態にならない、という連絡が当日追加されたため、僕もギリギリまで文案を練った)、期限は今回も守ったのです。
もともとこの件、6月中に計画的に進めるはずでした。その事案、久しぶりに地裁当事者尋問になだれ込むことが決まっています。今回セットされた書類提出の締め切りは、証拠調べの期日の前にこれまでの主張をとりまとめて出せよ、原告本人の陳述書も出せよ、説明すらしないけど証拠申出書も当然出せよな、というもの。
ここで書類作成を手抜きしたりしくじったりすると。
早くて半年後遅くとも8ヶ月後に送られてくる判決正本見て死亡できる、そういう状況です。この期日と締め切りを一月前に知らされて以来、ヒリヒリしながら、あるいはトロ火で焼かれながら過ごせる素敵な1ヶ月♪だったのです。
ところが。
この宝石のような一ヶ月のうち2週間分の作業時間を脇から奪った人達が別におりまして。
連鎖的に彼らは6月の全期間、僕の睡眠時間と自由時間=零細個人事業主にとっての基本的人権を奪ったことにもなっていて。
僕はできたらちょっとだけ余計に眠らせてくれないかな、などと考えて…その欲望と書類提出の締め切りを天秤にかけながら冒頭の打ち合わせに至った(が、改善できなかった。そりゃそうだそんなこと別の依頼人に言うなよ世の手抜き代理人じゃあるまいし(冷笑))、というわけです。
6月は月末にセットされていた他県での講師の予定(教材作成。49ページ)もありまして。
6月3日から昨日までの5週間は休みがなかった…どころか連続6時間寝られた日が、期間後半はなかったのです。
そうした中で見いだした楽しみ。表題の件です。
いま裁判書類作成を担当している訴訟、依頼人会社の本店所在地との位置関係に影響されて、打ち合わせが終わると大阪メトロ天神橋筋六丁目かJR天満の駅まで送ってもらえます。
つまり、日本一の長さのアーケード街(天神橋筋商店街)の北端か中央部、に降ろしてもらえる、と。
これなら打ち合わせ終了後のランチのお店を見つけるには苦労しないぞ、という話しではないのです。
この地域にあっても魅力的な個人店は14時半に閉まってしまう一方、今回まで合計3回設定された依頼人との打ち合わせは、日中に始まる場合11時頃から開始で3時間、つまり終了が14時!というのがデフォルト設定でして。
候補がいっぱい出せるのは昼呑みのお店ですが、滞在1日目は宿で書類を作り滞在2日目は帰りのバス/列車で書類を作る、というのがデフォルト設定です。この手のお店は不採用。どこにでもあるファミレスファストフードその他チェーンのお店は当然ながら全部不採用。見もしません。
個性的なお惣菜やさんがありますがこれは不採用。
…忙しすぎるとき 車中で冷えたご飯を食べると 心が冷えるから
ということで。決して多くはない選択肢はどんどん減るのです。
そうであるのに洋食屋さんを2軒パスして南下し、都市高速の高架下交差点の向こうに気になる看板を見つけたのは6月初旬、全3回の大阪出張1回目のこと。一品居、というそのお店を今回も再訪することにしました。
これを見越して、順当に利用できる15時30分難波発の名阪特急から16時発の名阪特急に予定を繰り下げているのですが、こちらの列車は毎時30分発の列車より名阪間を10分ほど速く走ります。作業用のテーブルが大きい新型車両が充当されているのも重要です。
一品居は朝から夜まで開いている、蘭州牛肉麺のお店です。ただしランチは14時30分までで、それ以降は単品の料理を頼めます。
繁忙時間帯を外すとマイペースな店主が麺をバンバン叩いてヒュンヒュン伸ばしているのを目の前で見ることができます。伸ばした麺、というより伸ばしたのをまた畳んで練って350mlペットボトル様の物体にした麺材料、は閑散時間帯に備蓄され、次の繁忙時間帯に使われる…のかもしれません。僕が尋ねた時間帯は14時半過ぎ=堂々たる閑散時間帯なので、注文後直ちに叩いて伸ばして…を経た麺が供されます。
麺も美味しいのですが(丸麺と三角麺の違いはわからなかった…奥が深い世界)、ここの水餃子はショウガの香りがするスープに入って出てきます。次の出張ではここの麻婆豆腐をいってみよう、と既に決めています。
ビールが最初の1杯100円、というメニューも置いてありました。
これぞ悪魔の誘いだ(笑)
僕が最初の1杯100円のビールにありつく日が来るかどうかはさておいて。
本人訴訟のまま大揉めになってしまった地裁通常訴訟で当事者尋問を準備する、そのためにまず陳述書を作る、という状況は当事務所でも年1回あるかないか、です。近年では毎年ありますが。
こうした場合、依頼人が東京でも北陸でも大阪でも(つまり、国内ならどこでも!)15~20時間の打ち合わせとほぼ同時間の書類作成時間が必要だ、と考えています。当然ながら相応の費用負担は発生しますが。
今回は1泊2日の出張を3回設定して計18時間の打ち合わせ時間を確保する、ということにしました。
さらに当事者尋問、当事者尋問になされる相手方代理人からの反対尋問、敵性証人への反対尋問への対策をまじめに準備する場合、やはり15~20時間(敵性証人1名の場合)は必要だ、と僕は考えています。
それを省いて自滅する証人と代理人を毎年見ます。
さては悪魔の誘いがあったのか(笑)
冗談はさておいて、来月も2~3回の大阪出張を設定することになりそうです。
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