本業以外、あるいは複数の本業、の模索
調べたところによれば、本年最初に当ブログを閲覧された方は0時13分に来訪し、中国製のプロジェクターを静音化改造したことに言及したページをご覧になった、とのことです。
世のヒマ人、いえ修理改造自作を愛する方々に連帯の意を表しつつ、そういうことはしない方々にも新年のお祝いを申し上げます。
今年の夏、当事務所は創業20周年を迎えます。
ではあるが、その後20年は現行の社労士司法書士制度のほうが保たんだろ、と思うのです。
その前に再来年から数年間だけ相続登記義務化のプチバブルが来るだろうとは推測しますが、これはおそらく日本にとっての東京オリンピック2020=下り坂な社会が昔はヨカッタ的妄想で盛り上げようとしたイベントの大コケ、みたいな結末を見て終わる気もしています。やっちゃいけない儲け方を試みて吹っ飛ぶ士業(司法書士である人もそうでない人も)があれこれ出そうだ、過払いのときもそうだったよな、と。
そんなわけで今年から10年間の課題は、現状の本業からの収入を半分以下に抑えて食っていける態勢の構築、です。
少なくとも、『Webを依頼経路とする社労士・司法書士業務の売上高』が年間収入の半分以下な状態で60歳を迎えられるようにしたい。
それ廃業って言うんじゃないの、という気は自分でもしています。
ありったけのオブラートにくるむならハッピーリタイアメント、でなければセカンドキャリアの構築、というべきでしょうか。
半強制的にそうさせられる予定が立っています。
現在の当事務所の依頼者層で無視できない割合を占める『団塊の世代の方々』は残念ながらこれから10年で平均寿命を超えます。この事務所の特殊さに鑑みて、親が依頼人だったから子も依頼人…にはなりません。
残りの客層である僕と同世代の方々はというと、たぶんこの方々たちのなかから金利上昇の直撃を受けて社会的経済的にどうしようもなくなる人達が出てきます。思い入れを排して検討すると、いまお取引がある個人法人の7割ぐらいは10年後、たぶんこの世にいないはず。
なら新しい依頼者を獲得すれば、というのも簡単ではないわけで。Webに情報を挙げておけばそこから来るご依頼だけで食って行けた、という時代もおそらく一旦終わっており、あとは検索エンジンがものすごく優秀になり個人の能力経済力精神性に見合った検索結果を出すまでは(あと数年で実現しそうな気がしますが)Web経由で個別労働紛争やら裁判書類作成のご依頼がたくさん来る、なんてことは考えないほうがよさそうなのです。
※ただ、検索エンジンの能力が個人の能力や性向にベストマッチする形で大きく進歩する可能性に備えてコンテンツだけは整備しておいたほうがよかろう(うっかり凡庸な情報だけ大量に持っていたりすると、それを検索エンジン側に気取られる=コンテンツを外注した事務所や誘客用ウェブサイトの大量絶滅時代が来るだろう)と思ってもいます。
そうした身の回りのなかで、僕は知識や技能や注力業務、あとは取引先も再構築しないとまずいはず。ですが業界団体の研修にそんな手がかりは皆無です。
※特定の研修企画やその演者を名指しする気は無いですが、なーんか去年は『昔はヨカッタ』的な講演もあったような
10年後も需要があって10年後の僕でも出来ることはなんだろう(それはたぶん司法書士や社労士の仕事ではない/少なくとも士業の資格がいくつかあるだけでできる仕事ではない)と、ここ数ヶ月ずっと考えています。
なんだかめでたくない気がしますね、元日なのに。
無理矢理めでたくしてみましょう。補助者さまがお餅をくれたのです。実にめでたい。
上にミカンを置いたらいい、と補助者さまが言い残して昨年の勤務を終えられたところ、伊豆に嫁いだ姉からミカンが本当に送られてきました。
これまた実にめでたい。盆と正月が一緒に来たようだ(失笑)
あれこれ書いてはみたものの、これはこれでやりがいが感じられるのだ、ということではあるのです。少なくとも個別労働紛争労働側や裁判書類作成の仕事を放り捨てることはなく、むしろその仕事を(まぁ、儲からないなりに)細く長く存続させる可能性を探ろうではないか、と。
難しい世の中にはなるはずですが、皆さまからもひとつ難しいご依頼をお待ちしております。
たぶんそれこそが、この事務所が細く長く存続する可能性を示してくれるもの、でしょうから。
あとは、身近にいる大事な人とちょっとした楽しみを分かち合うことは世の中がどうあっても大事にしたいと思っています。
でも、たまには定型的な登記のご依頼がほしいです僕も。たまに、でいいから。
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