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2022年6月

今月の買い物はタブレットが三つ(全部ジャンク)

先日の福島出張で気づいたのです。手荒に使えるAndroidタブレット、またはスマートフォンがあったほうがいい、と。

地図やら撮影やらレーザ測距やらGNSS測量やら、あとは山のなかにいてもついてくる仕事のメールチェックやら、といった作業を一つのスマホで行うのはあまり具合がよくありません。

でもお金は出したくありません(←という態度の問い合わせが住宅登記で来たらさっさと辞退するのですが…人は勝手なのです)。

例によってネットであれこれ探したところ、妙なジャンクが出ています。

Android10搭載の中華タブレット、画面10インチ、もちろん知らないメーカーで、しかも画面表示に難がある新品、と言っています。

1台なら3千円同機種2台なら5500円、そんなふうにも言ってます。まともな新品ならなるほど、1台1万1千円だとか。

うまく動くならKindle Unlimitedを使えるようにしてPythonに関する電子書籍が読める端末として補助者さまに貸与したり、モバイルバッテリーと一緒に防水のケースに入れて一時的に係争地周辺の監視に使ったり(Simカードは挿せるのです)、車載しっぱなしでナビゲーションかドライブレコーダに使ったりできそうな気がします。

…うまく、動く、ならば。

今回のギャンブルは勝てたようで、届いたタブレットはほんとうに画面表示に難がある新品でした。2台とも。

難、の内容なんですが、なぜか消灯時にも画面にスジが…つまり何らか加工上の支障が残ってるロットがそのまま出荷された、ようなのです。おなじようなジャンクはとてもたくさん出品されておりましたが自主回収はしない、ということなのでしょうか。とにかくそんな中華タブレットが2台やってきました。5台5500円弱、で。

実はこの買い物、当初は別に探していたWindowsタブレットの予算を流用したものです。
タッチパネルの機能までは回復させたがスリープに入れると電源が落ちるOnemix 1sを売り払うことにして、想定できる手取り1.5万円でWindowsが動作するタブレットを探しておりました。

一時はAsus のVivotab note8に戻りかけましたが(Windows8の頃使っていました。とにかく軽かったのです)、ドスパラのRaytrektabシリーズのなかによさそうなものとヤバそうなものがある、とわかってきました。機種によってはバッテリー消費が病的に高いやつがあるらしい、直らない、と。

それを避けて中古品を探していたところ、やっぱりジャンクを標榜する品が9千円ほどで買えてしまったのです。

あいかわらず地を這うような輸送品質の物流業者が、隣の市から当事務所まで3日かけて持ってきた(当然ながらヤマト運輸でも日本郵便でもないその業者は、どうやら江戸時代の飛脚にも負ける状態を放置している模様)タブレットは…今回は単に遅延しただけで箱に穴が開けられてるでもなく包装紙が破れてるでもなく、中身には問題がありませんでした。問題箇所が見いだせません。

さてそうすると表題のとおり…当事務所にはまともに動作するタブレットが3台増えてしまったのです。

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普通に買える一台分またはそれ以下の費用しか投じてはいないとはいえ、ちょっとやりすぎた気はしています。

(10年ぶりに!)代書やさんのDocuworks(Boox Note Air2におけるDocuworks Viewer Lightの導入と設定について)

当事務所では文書管理にDocuworksを使っています。
要約すると表題の機材でもビューアの導入と文書の閲覧が可能になったぞ、という話しです。
想定読者はごくごく少数ですがピタッとはまった人は一緒に幸せになれる、そんなお話しになろうかと。

さてこのソフト、かつてFuji Xeroxブランドで作ってたときは結構よかったんですがXeroxと縁切れになってからリリースされた新バージョンでは遅くなったしPCによっては起動すらしなくなった…のでせっかく買ったバージョンアップのライセンスを利用停止してVer7.0のボリュームライセンスで使ってる(最新は9.1)、そういう状態ではあります。

そんなDocuworks旧バージョン、古いPCでもそこそこ早くそこそこ便利、平和な相続登記でもそこそこ使いますが大揉めな訴訟になるほど大活躍(苦笑)の有能ソフトなのです。

で、このシステムと連携させるつもりで今春導入し、大コケした機材がありました。
Boox Note Air2です。

 

見かけは10インチクラスのタブレットである本機は、発光するディスプレイではなく白黒の電子ペーパーを搭載しています。同様なコンセプトのKindle Paperwhiteや楽天のKobo、富士通やシャープから出ているPDF閲覧端末などと違ってAndroid端末としてGoogleのPlayストアに対応しており、アプリをいくらでもダウンロードできる…ということでした。事前情報では。

こんな怪しい中華タブレットがカタログスペック通りに動作したら当ブログのネタにならなくて困るだろ(←逆ギレ)、ということで最初に一撃食らったのは、この端末でPlayストアにアクセスしてもDocuworks Viewer Lightが表示されないこと。

そう、Docuworksで作った文書をAndroid端末で閲覧するためのビューアが、よりによってこの端末ではインストールできぬ、というのです。公式には。

ずっと前にも期待して導入した新機材でこの馬鹿げた事態を発生させた記憶があります。
ブログを調べたところ、2012年2月に当時導入したNECのLifeTouch Noteで全くおんなじ絶望を経験していた、と。
進歩ないんか自分(゚◇゚)ガーン

当時は当事務所、債務整理バブルの余韻にまだひたっておれたようです。ヒマにあかして徹夜に近い何夜かの作業を経てPC上でAndroidのエミュレータを走らせて入手したapkファイルをLifetouch Noteに転送して無理矢理インストールさせる、という解決法を取りました。

もう嫌だそんなの、と今なら自信を持っていえます。

当時のAndroidのバージョンは2.2。ちょっといい端末が4.3、だった気がします。その後10年でこの世界の状況はずっとよくなりました。

Playストアとは別に、同じソフトのapkファイルを公開するサイトがいくつもできているのです。
まぁそのなかには若干素性の怪しいものも、あるようですが。

ですので適当なDocuworks Viewer Lightのapkを探してダウンロードしてBoox Drop経由でNote Air2に入れるところまでは30分ほどで済みました。

ソフトを起動して破綻に気づくまでが30秒、といったところでしょうか。
閲覧しようとした文書の左上を原点として、7割くらいしか表示されないのです。右が欠ける。下も欠ける。

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拡大はできますが縮小しようとしても欠けた部分が出てきません。
これにどうやって対応したものか、WebにもNote Air2の英語版のマニュアルにもヒントが出ていなかったのです。

Note Air2じゃDocuwoks文書は見れんのか、そうではあっても旅行中に楽天マガジンやKindle unlimitedが使える電子ペーパー端末ではあるので売り払う気にもならず、なにやらもやもやとした3ヶ月を過ごしておりました。

ひらめいたのは楽天マガジン経由で閲覧する週刊文春で原色美女図鑑をよりよく見ようと写真関係の表示設定をいじっていたとき、ではありません(強調 特に女性の読者さんに対して強調) 

白黒の電子ペーパー端末で写真、特に人肌のような中間色の色合いがうまく表示できない事実は認めますし、設定を追い込むことでそれなりに見られるようになる特徴を本機が有することも認めます。
が、設定変更の可能性に気づいたのはKindle unlimitedで入手したPythonの入門書(当然、カラーで配布される電子書籍)をより見やすくしたい、と思って試行錯誤していたときなのです。

以上、私は常に真実を申し上げております。愛する家族も勇気をもって出廷してくれることになりました。どうぞ証言の機会を与えてください(←などと準備書面や陳述書に書くような中高年男女に限って息をする頻度でウソをつく、自分は法律も契約も平気で蹂躙するが他人の違法行為は絶対許さないダブルスタンダードが凄い、相続または不動産関連の訴訟で特に多い、実は依頼人にも時折いるので要注意…というのが裁判業界のお約束ではありますが、それはさておいて)。

とりあえず、プログラミングの本の色使いをちゃんとみたいという動機があったと思っておいてください。
本機ではテキストの太さや中間色の色合いを、アプリごとにいじれるようになっております。Note Air2では、アプリのアイコンを長押しすると出てくる『最適化』をタップするとそうしたメニューに遷移します。

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ここで『陳列』というよくわからん日本語メニュー(いっそDisplayと言ってくれ)から『APPのデフォルトのDPIを使用する』を『ON』にしておけばよかったのです。

Docuworks Viewer Lightで適正な表示を実現するための設定は、ただこれだけでした。

設定変更後。こちらはフラッシュをたいてみました。
普通のディスプレイと違って、光を当てても見やすくなるだけです(笑)

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そう、こういうのが見たかったんです!
こういうのを持ち歩きたかったんです!

というわけでこの週末、僕はいきなり幸せになってしまったのです。

ちなみにインストールしたのはDocuworks Viewer Lightの4.1あたりのバージョンです。
このバージョンになるとちょっとしたアノテーションの追加がAndroid上ででき、Note Airに添付されたペンによる手書きもちょっと遅れはしますが一応使えます。ページ送り・見開き・拡大縮小・OCR結果の検索といった基本的な機能も当然大丈夫。

なにより最新のバージョンと違って富士フイルムビジネスイノベーションが作ったアプリではない、という長所(僕にとっては)も、もっています。

以上、ひょんなことから富士フイルムビジネスイノベーションが嫌いになってしまった、というお話しでもありました。

Boox Note Air2はDocuworks文書を出先に持ち歩いてゆっくり読みたい・検討したい方にお勧めできます。

なにしろ見え味がほぼ、紙ですから。

7月4~6日、東京出張が決まりました(福島東京出張6泊8日 最終日)

一昨日のこと。福島県中通りから浜通りの中心地、いわき市に出てきた僕はいささか困惑しておりました。

繁華街、というより飲食街のど真ん中にあるホテルに荷物を置いて街に出てはみたものの、飲食店の3件に1件は休店、のこり1件が予約制、を標榜しています。

ここは京都か?一見さん立ち入り禁止とかそういうことか?

あとでわかったところでは、週末とはいえまだ客の入りが回復していないため、店舗によっては予約制という言い訳で事実上の休業を図っているのだとか。道理で居酒屋が予約制洋食屋も予約制スナックも予約制、果てはどうみても町中華とおぼしき店まで予約制!だったはずです。

さまよえる僕を救ってくれた居酒屋は一皿500円のお刺身が充実しておりました。手が空いたらしい店主さまに美味しいものを振る舞ってくださったお礼を述べ、まだお腹に余裕があるがなにかいいものはないか、と尋ねてみます。

マグロの中落ち(数量限定)がよい、と店主さま。

ただし驚くであろう、と店主さま。

注文せずにはいられないパターンです。

で。

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写真は片面の喫食後です。

感覚としては、例えるならばA4判のコピー用紙の両面が魚肉、真ん中が骨、そういう感じ。

当然ながら骨の両面にマグロの赤身がついていて、それを両面ともスプーンで削り集めて食べてよい、という趣向になっていました。ちなみにこれ、お値段が1000円よりだいぶ余裕を持って低いところに設定されているのです。例えるならヨークベニマルでお刺身のパックを買うのとほぼ同額に。

なにかのファンタジーを見てしまった気がします。

そんな福島県には夏の青春18きっぷ利用期間中の再訪を約して、当然ながら一泊はいわき市にすると決めて、まず来月のはなし。

つぎの東京への出張は7月4~6日となりました。昨日の打ち合わせでそう決まったところです。

出張相談の対応余力は7月4・5日の夜、そうでなければ6日午後の浅草周辺で一応ある、ということにしてあります。

相談がなければ美味しいものでも食べに出よう、ということになっています。この出張では、日中の打ち合わせが裁判書類作成に関連していくぶんハードなものになる予定なのです。

一週間ぶりに名古屋に戻ってきました。街路樹その他の立木が視界に入るたびに胸高直径を目測したり根元が見通せるか(レーザで測距できるか)査定している自分がいますが、山林調査の仕事はとうぶん無い…はずです。

 

山の中に好きなものが増えた話し(中通り山林調査 最終日)

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5日にわたる調査は概ね予定通り終わりました。帰りのバスが土休日運休なのに気づかず50分ほど滞留して過ごすことになりましたが、メールへの対応などしていれば時間は過ぎていきます。

 

今回の出張、新しい機材が活躍しました。大面積の(一筆1haを超えるような)林地で現在地を把握するのにGNSSのシステムがどれだけ現実的か、が今回の関心事だったのです。
林内が開けていないと画像のように精度は落ちます。ですが、いくらか空が開けた場所を選べば水平方向での推定精度1mを下回ることはRTKの移動局にならなくても可能で、そうした場所の傾向がわかるようになりました。

 

「作業道の分岐点とか、もう大好きですねぇ」
などと意味不明なことを、お客さまには口にしてみたところです。空の開けた場所になりやすいから。

郡山泊最後の夜、だけど(中通り山林調査 4日目)

至る所にコメリ。

街中にヨークベニマル。

法務局は一つだけ。

郡山とはそういうところ、らしく思えます。僕には。
とにかくホームセンターはコメリ、スーパーマーケットはヨークベニマルで決まり。それ以外を選択しようとすると何かが起きる、カーナビにイオンタウンと入力したら最寄りのヨークベニマルへのナビが始まる、というのはもちろん冗談ですがヨークベニマルはどこにでもあるのでナビゲーション自体が必要ない気はしています。ここはそういう街らしいのです。

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そんな郡山市内にあるホテルに4連泊の予定を入れてあります。もちろんヨークベニマルが徒歩圏内でセブンイレブンが隣にあり、きっとこの街ではそういう立地にないと宿泊営業の許可が下りないとかそういう事情があるのでしょう。
今日がその宿泊最終日ではありますがこれまでの3夜と同様、晩ご飯をヨークベニマルに買いに来てしまったのです。お客さま宅でお昼ご飯をいただける関係上、この出張では外食したのが火曜日昼の一回だけという状況。

5日間を予定していた山林調査は明日で一応終わります。19日は午後から上野で打ち合わせの予定を決めました。

福島県内最後の一泊は違うところで泊まりたいな、ということで18日はいわき市のホテルに先ほど予約を入れたところです。

いわきから東京への高速バスは郡山から東京へのバスより安く、傾向として郡山よりいわきのほうが宿も安いのです。

このため、あえて郡山からいわきに移動しても出張の総費用は増えない、または微減になるのです…不思議ですが、客観的には無駄な移動を許容する素晴らしいところだ、というべきでしょう。好きですよ福島県(笑)

そうしたわけで郡山最後の夜も結局、ヨークベニマルの見切り品を買って終わることになりました。

明晩泊まるいわき市でヨークベニマルに行かずに終われるか、自信はまったくありません。

鍋蓋を掲げて、起て(中通り山林調査 3日目)

先週のこと。この出張の前に、ちゃんと別れ話を切り出しておかねばならない相手がいたのです。豊橋から飯田線に乗り換え、ある町の民家を訪ねました。

「いつまでもこんな、ただれた関係を続けてちゃいけない」相手にはそう諭します。

「カネ目当てのつきあいが長く続くはずないんだから」そうも伝えるのです。

…あ、先月から顧問先になるよう頼まれた法人さんなんですけどね。
賃金計算なんかさっさと自社で扱うようにして保険関係業務はスポットでやってあげるから、予定より早く顧問契約なんか終わろうよそんな爛れた関係は(笑)とまぁそういう話しをして参りました。

とりえずクラウド給与計算ソフトのIDとアカウントをさっさと引き渡し、かんたんにソフトの機能と特徴を説明して、次の話題が今日の仕事と関係してきます。

先頃導入したGPS(と言ったほうが通りがいいのですが正確にはGNSS、ですって)機材、精度があまりうまくない気がしたのです。

一足さきにRTKに対応したGNSSレシーバ、しかも同メーカーの機材を導入しているその法人さんのところで運用風景を見せてもらいにいく、というのも別れ話、いえ顧問契約終了と並ぶ重要な用件でした。

で、そうこうしているうちに。地上からの反射波を無駄に拾っているのも精度を落とす原因なのではないか、となりまして。

こういう場合、Amazonなどで売ってるグランドプレーンを導入するのが正解です。三脚につなげることができその上にアンテナ部分を設置できる金属状の円盤、グランドプレーンとはそういうもの。お値段は千円から数千円、といったところなんですが、当事務所でそれは買ってなかったのです。

そうしたわけで。まず訪問先民家=正確には民家兼法人所在地、の道路端で手持ちしていたアンテナを、当該法人で運用している白い軽トラックの屋根に載っけてみました。

手持ちのときには推定水平精度2m~4mあたりをウロウロしていた数値がみるみるうちに減少し(精度が上がって)1mを割り込んできました。金属製の物体を下に敷いて反射波を防ぐ、というのは本当に意味があるとわかります。

ならばそのグランドプレーンとやらになるべく近いもの。民家にあるもの。

ということで古風なシュウ酸加工アルマイト鍋のフタ、が出てきたのです。そこはやっぱり民家ですから。

鍋蓋の中心にアンテナを設置し片手で横に持ちます。実際の運用のイメージで。

アプリの画面に出る推定水平精度の数値はするすると0.5mを切り、0.3~0.5mで安定しました。周囲に高い建物はないオープンスカイな現場ではありましたが。

帰宅後、名古屋市内にある善意の基準局とステンレス鍋のフタを使ってRTK-GNSS移動局としての精度を試してみたところ、あっさりとFixして推定水平精度0.08mという数値を見たところで。

つまみを外した鍋蓋を、福島に送る荷物に入れたのです。もう何の迷いもなく。

そして今日。いちおうお客さまに説明はしてあったのですが。

今日は道路からちょっと離れた現場がいくつかあり、正確な位置情報を取りたい思惑もあったのですが。

アンテナをつけた鍋蓋を空に掲げながら、お客さまと目線を合わせる勇気はなかった点はブログのネタにしていいだろうと僕は思っているのです。

近くに善意の基準局がないためRTKの移動局としては使っていないのですが、今日の現場(空が見える林内・伐開地)では推定水平精度は0.9m~1.4mを記録しています。現況を撮影した位置がわかればいいのでまぁ十分高精度といえる(登山用のハンディGPSよりよほどよかろう)と思っているところです。

写真は僕にグランドプレーンの重要性を認識させてくれた民家、いえ法人さんの事務所で提供された鍋蓋です。

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さて、調査日程はあと2日。東北も梅雨入りはしましたが天気はよさそうです。我が鍋蓋にはさらなる活躍を期待せねばなりません。

閲覧:昭和3●年図面綴込帳第1冊第●丁(中通り山林調査 2日目)

東北は今日から梅雨入り、だそうです。

まぁもう一週間早く出張日程を組めなかった僕が悪いのです(汗)

この調査地域一帯も、午前中から耐えられる限界の雨が、昼過ぎからは耐えられないだけの雨が降りまして。

お客さま宅でせっかく昼ご飯をおかわりしたのに、午後の部の現場作業は30分で中断撤収となりました。

まぁ織り込み済みの事態ですので(依頼人宅でご飯を2杯食べることを織り込んでいたわけではありません)別の用事を入れます。
このあたり一帯を管轄する福島地方法務局郡山支局に行ってきます。気になる登記が登記情報に出ているのです。

ー立木登記第●号ー

お客さまはもちろんそんなの知らない、というのです。まぁこの質問に対して30秒で登記済証持ち出してくるような財産管理能力の高さを見せていただければそれはそれでネタになりますが、今回はオーソドックスな展開。

そうしたわけで、調べます。法務局でこの所在地番の『立木登記第●号』の閲覧申請をかけました。

次々に僕を追い越していく法人の印鑑証明や建物の閉鎖登記簿や公図の図面証明の申請人を見送って。

待合のベンチで半ば意識が遠くなりかけたころ、コピーを渡されました。この法務局でももう、昔の登記簿をバインダーで渡されて閲覧室で見る、という形態ではなくなっているのです。立木登記も。

それ自体はネタではないのです。

立木図面の閲覧はどうなんだろう、というのが今日の僕の関心でして…閲覧対象となったのが表題の件。

さらに申請をかけ、次々に僕を追い越していく県職員やカーディーラーや、なにか間違ってきた登記本人申請希望者を…見送って。

もう一度意識が遠くなりかけたころ、コピーを渡されました。
A3判のコピーが15枚(゜◇゜)ガーン

聞けば1枚ものの当該立木図面が電子化され端末に収容されておりそれをA3の紙にプリントアウトした、というのですが。

そこは民間委託されたといえ、やっぱり法務局です。
プリントアウトした紙相互の位置関係などという親切なデータは記されておりません。パズルか(笑)

守秘義務の関係で写真を出せないのは残念ですが、昔の和紙公図(小字まるごとの数十筆の土地の筆界線と地番が書いてある)のなかに筆界線とは関係なく線が引いてあり樹種と樹齢と植栽本数が書いてある、同業者さんに説明するならまぁそういう図面が出てきました。申請人は合名会社、代理人ではなく代人、と書いてあります。

さてそうすると。そこに書かれている樹種と樹齢は現在の森林簿に記載のデータと合ってるはずがなく、筆界線は地積調査後のそれと合ってるはずがなく、立木の登記名義人が生きてるはずもない、そんな相続未登記立木登記(そんなコトバがあるかどうかはさておいて)が僕の目の前に現れた、ことになるのです。

訴訟にすれば簡単に消せるんだけどなこの立木登記、などとは考えてもいけない、らしいのですが。

その町では案外みんなが知り合いで。
2時間で全相続人が特定され3日で印鑑証明書がぜんぶ集まって4週間で抹消登記完了、などというファンタジーを見せてもらえてもよさそうな町であり依頼人ではあるよな、と思っています。

放っておこうよ、という結論に1秒でたどり着くのも悪くはないと思ってはいますが。

何者かに間違われる現場(福島県:中通り山林調査 1日目)

お客さまが所有する林地と立木の状況を一通り確認しよう。

ただしその面積は100haを優に超える。

そんな調査の1日目。朝6時に夜行バスで東京駅につき、8時台のバスに乗り換えてさらに乗り換え、昼過ぎに現地に入りました。福島県内の天気予報で言うと西から会津/中通り/浜通りとあるうちの中通り、に分類されるどこか、です。

この日3筆目の土地を一言でいいますと

人んちの裏山

そんな立地にありました。それ自体には今回、なんの問題もないのです。別に隣地所有者と対立関係にあるわけではないし挙動のおかしい関係者がわざわざ僕の作業を見張ってるわけでもありません。平和な平和な、ただし面積が広い現場です。

どなたもそうだと思うのですが、林内で樹高を測るのは簡単ではありません。

…と書いたところで気づくのですが、士業やその受験生は木の高さを測ることは…ないか(苦笑)

誰がやるかはさておいてとにかく簡単ではない、という理由は全く簡単で、『見えないから』。林地内から上をみても葉っぱがぎっしり詰まってる(鬱閉してる)人工林では個々の木のてっぺんを見通せない、したがってレーザでも超音波でも目視で角度を取る昔の測高器でも測れないものは測れない、わけです。

そんな林内で中途半端に空が見えるところがあると、そのへんに生えてる木で樹高測れないか、という発想になり、作業者が時に創意工夫時に試行錯誤時に四苦八苦して…枝を払ったり器械を動かしたり風で葉っぱが揺れるタイミングに賭けたりしながら、まぁ測定を成功させたり失敗させたりするのです。

で、僕が頭上22mのところで揺れる葉っぱを呪ってるあいだに(測定にはレーザを使い、見通し距離上に隣の木の葉っぱがひっかかる状況)現地を案内してくださっているお客さまは足取り軽やかに下の畑に降りていき、当然ながらお知り合いのおばあさんとなごやかに話をしておられるのです。

…先に降りられると僕、林内のどこを歩いて降りていいかもわからない(道、などという贅沢なものはない。人が歩いた後にもできない)という問題はさておいて。数分かけましたが樹高が取れました。

そういえば山のなかで数日がかりの仕事は、九州での境界がらみの訴訟以来のこと。もう十年は経っています。

林学を修めて大学出たといっても信じてもらえないような足取りでようやく下の畑に降りると、畑仕事をしていたおばあさんがお客さまと僕になにか飲み物をくれたいご様子。

いえいえ当方、不審者として警察を呼ばれないだけでもう十分歓待されてる気分になれるのです(苦笑)

そんなお客さまとおばあさんの話題がこちらに向きまして。おばあさんが言うことには

『女の人じゃなかったの?』

はい、僕のことをそういうのです。もうネタでしかない(笑)

この時期僕の髪は少し長く(2ヶ月に一度床屋さんに行く周期で1ヶ月半経過)、測量担当者として歩くときのエチケットとしてこちらを敵視してこない人にはまず清く正しく明るく優しく(普段の自分にフタをして)振る舞うこととしております。林内に立ち入るときもそのようにご挨拶して通り過ぎたのが…

女性に見えたのだ、と(゜◇゜)ガーン

まぁとりあえず、全5日実施予定の山林調査の1日目はこの話題でよかろう、と思うのです。

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写真は別の林地で、理想的な=林外からの樹高測定作業です。実際はもっと正確に、木のてっぺんを照準し風よ止まれと念じ、止まらなければ風か葉っぱに『止まれ止まれ止まらねば呪うぞ』と念を送る、そういう作業をします。するとだいたいは数分後に念が通じ、測定が成功する、と。

ここは周りに現れる人物が全員善人、という(僕にとっての→)超特殊現場です。警察呼ばれることも紛議調停で呼び出されることも懲戒請求を受けることもないのですが、これから何が起こるか楽しみでたまらない、わけです。

重要化したスマホとポンコツ化したUMPCで行く福島東京出張6泊8日

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悲報。
先ごろ税理士さんからご紹介いただいた案件が1つ、キャンセルになりました。
先日訪問した法人では労働保険確定保険料申告の手続きがキャンセルに。

 

さてさて、久しぶりにドリーム号で旅を始めます。東京駅でバスを乗り継ぎ、福島県に向かいます。
経費削減圧力が若干高~いこの出張、東京または宇都宮あるいは郡山で前泊、というプランもあったんですが…夜行バスもいいよね。うん、いいよね(苦笑)

 

言い聞かせるように準備を進めていて気づいたのが表題の件、まずパソコン。
新品で買って2年弱しか経ってないOnemix 1Sがひどい状態になっています。最初はスリーブと休止状態が使えなくなり、Windowsをクリーンインストールしたところでタッチパネルが使えなくなり、メーカーのサイトからダウンロードしたデバイスドライバは実行ファイル形式でエラーを吐きながら適当に仕事を終了してる気配があります。

 

ああ、依頼がキャンセルにならなければ買い替えできたのに(ウソ)

 

とりあえず事務所で使ってるソフトの再インストールを進め、21時16分に作業を終えることができました。

 

一方で重要過ぎる存在になったのがスマートフォンです。レーザ測量を行うアプリをもともと入れてあったのですがGNSS測量のアプリが加わり、バスに乗るときにはWeb乗車票の画面を示し、こうして写真を撮ってブログを書いたりしています。いっそ中古のスマホを増備するのが妥当かもしれません。

 

そんなことを考えているうちに、発車時刻になりました。22時20分名古屋駅発のドリームなごや4号は隣に人がいない、窓際の席が取れています…というより前4列に、誰もいません。

福島・東京への出張日程が決まりました

当初の予定では今日、東京へ出発しているはずだったのですが仕事が残っています。県外のお客さまに送る雇用調整助成金の申請書類を作り終えて、ようやく明晩から一週間ほど外に出ても大丈夫、ということになりました。

お天気が気になる福島県中通りは、週の中盤で少し降りそう…法務局での作業日としてはちょうどいいかもしれません。
今回の調査対象地、なぜか立木登記が残っています。経緯は誰も知らないみたい。

さて、出張日程は今日決まり宿の予約を前半4泊まで入れたのは1時間ほど前、ということではありますが、とにかく今週は福島県に行ってきます。山林の調査をしたいのです。測量…というかレーザ測距儀を胸高直径と樹高の測定に転用してくる現場作業がありまして、今日は装備を現地の宅急便センターに送る準備をしておりました。久しぶりに出してきた作業着からは、ほのかに防虫剤の匂いがします。

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正確には24年前、ということになりますか、当時の土地家屋調査士会は三越か松坂屋を経由して作業服のあっせん販売をしていたはずですが、いまどうなってるんでしょう?さすが昔の百貨店というべきなのかもしれません。この緑の作業服、今でもまだ使えます。青いほうは僕が最初に就職したほうの土地家屋調査士事務所の作業服でこちらはややくたびれています。こちらは洗い替えとして持って行くことにしました。

ちなみにクリップボードも24年前、僕が補助者としていろんなごまかしに関与させられていたころ測量現場で使っていたものです。いい思い出はないのですが捨てる気にはなれなかったのは、自分もいつか本職になって度しがたい事務所を作って…という夢があったから、ではありません。受ける仕事と一緒に仕事する人をちゃんと選べるようになるならこの服も道具も使い続けてよかろう、それができないようなら開業そのものがムダだ、と思っていたからです。

その結果できあがった事務所がこれか(笑)とも思うのですがそれはさておいて。
開業後、仕事はちゃんと選んだつもりなんですがこの服着て出かける現場はとにかく揉めるのです。

よく思い出したら開業後初めての紛議調停申し立てと開業後初めての懲戒請求は、この服を着て出た九州と北陸の仕事でなされた、と。

※もちろん双方ともわたくしは適切に対応いたしましたが申立人側は別の見解を持っているようです、とだけ申しておきましょう

不動産がらみの紛争って恐いんだよ本当に、ということなのです。きっと。
同業者がどうして裁判事務を受けないのか、などと業界誌で言ってる委員会のセンセイ方がおいでです。
あの人たちにも青春の悩みめいたお悩みはあるらしいな、と思いつつ、僕のような非行書士がお近づきになれるセンセイ方あるいは言論ではないんだろうな、と思って業界誌を眺めています。ちゃんと補助者さまにも見せてネタ、いえ話題にしております。

記事をみたところ僕とそのセンセイ方とはどうやら三途の川の両岸に分かれて暮らせているらしいのですが、彼らが今後実施するらしいアンケートで同業者として裁判事務が嫌いな理由に『うっかり関与すると、いろいろ・すっごく・ながながと、厄介だから!作業単価も低いから!!』としてその理由を詳細に(百回に一回を超える頻度で懲戒請求を、その倍以上の頻度で紛議調停申立てをもらえる可能性があるから、さらにその3倍以上の頻度で相手方の破産により僕の報酬を含めた全てが吹っ飛ばされるから、などと)記載し、それを読んだ他の同業者がさらに裁判事務の受託に消極的になるようにする…というようなことはやっちゃいけないんだろうな、と考えています。
それが、いくら真実でも。

ところで今回行く福島の現場は裁判がらみではありません。

1行で業務内容を説明するならとっても平和に見える、会社設立と不動産登記の案件です。

2行目で説明を付け加えるならば、検討対象地の面積が100ha以上筆数が数十筆ある、と。

これはこれで歯ごたえのある現場だ、とは思うのです。
さしあたり紛議調停や懲戒請求に至らずに終われれば成功、と考えています。

冗談はさておいて。
出張日程は13日夜名古屋発、14日~17日まで福島県郡山市泊、18日の宿泊地は福島県内ですが未定、19日は都内に戻って上野~浅草泊、20日は国会図書館で書見して、その日に帰れるかどうか未定、となっております。

よく考えたらまとまった期間を東北地方の一つの街で過ごすのは初めてです。

上記期間の郡山市での出張相談は夜間を中心に余裕が一杯(というより余裕しかない。いっそ仙台あたりから呼ばれれば楽しいのに)、19日午前中の常磐線いわき/東北本線郡山~上野間は検討可、19日の午後は対応余力無し、20日は滞在費が増えますが応談、となっております。

相談可能分野は労働紛争労働側、民事家事関係裁判書類作成、ご依頼が珍しいと雑誌の寄稿の話題にさせてほしいと頼むことがある山林関係登記・裁判手続き、などです。

出張相談の料金は2時間税込5500円で変更ありませんが、不動産に関するものは2回目以降1時間6600円になります。当記事に記載の経緯が相談分野による料金の違いに影響しているかどうかは一切、もう一切コメントしません(遠い目)

それぞれご興味のある方はウェブサイト備え付けの送信フォームからご連絡ください。

二月だけ、新しいDocuworks

  • 6月2日。福島行くんじゃないのか、とお客さまが言う。
  • 6月3日。受付停めてたのか、と行政書士さんが言う。
  • 6月4日。忙しくないのか、と補助者さまが言う。

なるほど最低3人は当ブログを読んでるってことだ、と確認して、今日は6月5日です。

先週まで受付停止にしていたおかげで詰まっていた仕事たちは通り過ぎ、その空隙を埋める新たな仕事は1件しかなくて(苦笑)、余裕ができました。

来週から福島への山林調査に出たいのです。準備を始めます。
お客さまがどーんと送ってくれた地籍図と森林簿データから、google mapに調査対象地の概略位置をプロットすると…

4時間経過(汗)

対象地は個性ありすぎ筆数ありすぎ、なのです。
おかげで楽しい仕事になることと儲からないことがすでに決まっています。もっとも、この案件で得られた知見が林業雑誌への寄稿に生かせるので転んだまま起き上がれないほど酷いことにはなりません。『稼いだぶんだけ使ってしまい、そしてそれで満足なプロジェクト』なのです。

※個人経営の零細事務所にそんなプロジェクトが存在していいかどうかはさておいて

収集書類の写しを当事務所では全部Docuworksで管理しています。Ver.7.0のボリュームライセンスを持っていたのをこの春、満を持して7千円余を投じ、1ライセンスだけバージョンアップしたのですが。

このDocuworks Ver.9.1がトロいのです。
僕が運用するPCにインストールしてみたらビューアを起動したとたんにハングアップし(!)補助者さまのPCでは動作するものの、サムネイルをダブルクリックして画像が表示されるまでゆっくり数えて8秒かかる。Ver.7.3なら2秒で立ち上がってくるのに。

性能が上がった面もあるのです。検索はWindows Searchのシステムを使って迅速に表示されるし、OCRの精度はよくなりました。

5月いっぱい耐えてはみた(正確には、主に補助者さまに耐えてはもらってみた)ものの、甲第1号証から39号証までの画像を次々に表示させるとかA3判40枚の地図を2ページ1枚に割り付けるような作業ではやっぱり遅いのです。やっぱり、というより決定的に。

そうしたわけで、短い間ではありましたがVer.9.1とお別れし、Docuworksを7.0に戻してしまいました。この点でフジフィルムビジネスイノベーションのソフトは結構なシステムになっており、オンラインでアカウントとライセンスの紐付けを解除することができます。

つまりアカウントを塩漬けにしておくのも復活させるのもオンラインでできる、と(ケッ)

腹立たしいのはFuji Xerox時代のDocuworks7.0のサポートがすでに止まっており、無料で配布していたマイナーバージョンアップが適用できなくなったこと。ではありますがこちらのほうが画像閲覧の動作が俊敏で、なにより補助者さまが喜ぶのです。

これまで通りの環境に戻った、と(苦笑)

その観点はどうか、と思うのですが、まぁいいか。

さて、今週は当事務所では珍しい、純粋に社労士の資格だけで終わる仕事が入っています。給与計算やって雇用調整助成金の申請書作って、あとは財産分与と相続の登記出して、と。裁判事務の仕事には触れない平和な1週間になる気がしています。

これが済んだらギリギリ梅雨入り前に阿武隈高地の山林を満喫してこれる、はずなのです。

とかいいながら、30分で撤収できる調査区域と半日は屋根のないところで過ごせそうな調査区域を色分けしている自分が当然いるのですが。

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