それは想いが伝わったから(東京出張3泊4日 最終日)
東京滞在を1日延長した4日目は、朝9時半から打ち合わせに入ります。
地下鉄銀座線稲荷町駅にほど近いこのホテルには、ツインの部屋で大人2名泊、朝7時チェックイン翌日22時チェックアウト可能で2名合計5670円、という法外なロングステイプランが設定されることがあるのです。
みんながマスクせずとも安心して暮らせる世の中が戻ってきたら絶対なくなるプランなんでしょうが。まぁおかげで助かってる人がいるのも事実です。
そんな超ロングステイプランを使いはしたのですが、昼前までは淡い望みを抱いていたのです。
東京駅発17時30分の東名高速バス昼行便の最終で帰れるんじゃないかな、と。
そんな望みが潰えまして、本日3回目の休憩を宣言しました。17時10分です。
次に意識せねばならない時刻はチェックアウトの30分前でして、東京駅から新幹線を使って名古屋に帰るには稲荷町を21時30分には出る必要があります。あと4時間延長できることにはなった…のですが。
気になるところを口にしてみました。
朝からずっと気になっていたんです。
「来週末あたりまた、2泊3日でここ(稲荷町)に来たほうがいい気がしてるんですが何故でしょうね?」
『それは僕(お客さま)の想いが伝わったからでしょう』
キレのある即答を返されました。
とりあえず笑いながらベッドに突っ込んでごまかし、休憩。
※写真はイメージです お客さま退室後に撮影しました
結局この日の打ち合わせは21時前に終了し、さらに再来週の東京出張に向けて日程調整が始まったところなのです(汗)
最近少しずつ増えている、同業者による本人訴訟支援とかいうウェブサイトにはちょっと違和感があります。
結局あれって能力の貧弱な弁護士、と言って悪ければあくまでも法律専門家を標榜する立場からのアプローチであり過ぎる気がします。非弁護士である全ての士業に課せられている法律相談・裁判書類作成の制限に関してほぼ言及がないのも気に入りません。
では僕が書類だらけのツインルームでお客さまと一日何やって楽しんでいたかといいますと、文字通り事実の流れに関する説明の聴き取りとその説明を裏付ける資料の探索、です。
それがやりきれていない、2泊3日12時間弱かけてもやりきれない、という認識を共有しているから追加での出張提案が以心伝心的に通ってしまうのです。この点で、お客さまと想いは通じ合っているのです(あ、なんかちょっとイヤだ)
ではある一方、『それがやりきれていない』から自滅する職業代理人&依頼人を地裁でもよく見かける実情はあります。
だからこそ、自由な法的判断ができない制約に服していても(丹念な事実の探索と相手方主張の矛盾を弾劾することは禁じられていないので)僕は代書人としてなんとか仕事ができてしまう、と最近は納得しているのです。
自分は法律家だ、など優良誤認まがいのことを言わなくてよく、むしろ著述家(添削業務の場合は、編集者)のほうがよほど近い。
お客さまの一部には僕の文章を評価してくださる方がおり、そうした方にはちょっとやる気を出してしまいたくなるものなのです。
ただ、そういう面を標榜する本人訴訟支援のウェブサイトは見たことないよな、と思っています。
検索エンジン対策は難しいはずですが、事実の探求と文章表現にこだわる代書人がする裁判書類作成、でも弁護士じゃないんで自由な法的判断はしませんよゴメンね♪などという業務は何らか需要を喚起できないものなのでしょうか?
※上記文章において、『でも』以下がある限りウェブサイト閲覧者の9割は即決で逃げ出すであろう自覚はあります。もちろん(苦笑)
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