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抵当権抹消登記の完了が飲み放題500円程度には嬉しいわけ(東京福島出張7泊8日 3日目)

出張に出ているからといってその案件のみに関わっていられるわけではありません。当然ながらいくつかの仕事が出張とは関係なく進んでいます。

そのうちの一つが表題の件。今日の飲酒の理由ではあるのです。

昨晩確認したところ、この冬から依頼をうけゆっくりと進めていた抵当権抹消登記が無事に終わっておりました。

※実は法務局からの電話に怯えながら過ごしていたのですがそれは過去の話です

以下、理由です。

本件は判決によって抵当権抹消を目指す事案でした。

地元の同業者はバレたら業界誌に晒される水準の手抜きをして=昭和40年代に住所地番が変わったことは当然知ってるはずなのに変更前の住所に内容証明を送ったあとで供託して抵当権抹消を終えた、そんな休眠抵当権の設定者がいます。僕の依頼人はその設定者本人ではなく転得者にあたります。

上記の手抜きは稚拙だ、ということは戸籍謄本の職務上請求などしなくても変更後の地番で不動産登記を追跡すればわかってしまう、という状況なのです。抵当権者の相続人が健在だ、ということは実はわかる、と。

つまり休眠抵当権を抹消せねばならぬが供託による方法は不可、ということで正攻法=訴訟を起こして判決をとり、それを登記原因証明情報にして抵当権抹消登記申請をしようではないか、というご依頼をうけておりました。

このため、数年ぶりに簡易裁判所における訴訟代理権、ってやつを使ってみたのです。なにしろ請求の価額は数百円。戦前に設定された抵当権の債権額ですから抹消請求訴訟を起こす場合、訴状に貼る収入印紙代のほうが多い(笑)

そんなこともありましてこのプロジェクト、実費込み税込み総額10万円で受任してみたのです。抵当権者の相続人を調べる戸籍謄本代から訴状に添付する登記事項証明書代、代理人としての裁判所出頭に伴う日当交通費に今回の抵当権抹消登記に必要な登録免許税、当然ながら訴訟代理や登記申請代理の報酬まで含めてとにかく総額10万円ポッキリで抵当権を消し飛ばしてやろう、と。

訴訟代理もやる、と申しました。交通費も含む、と。
出頭先は愛知県ではなく愛媛県の、しかも松山の飲み屋でその街に仕事で行く/行ってきたというと『遠いねぇ』と感情を込めてお店の人からねぎらってもらえる、失礼ながらそうした立地の裁判所です。一回ではありますがそこまで行くための交通費も含んで一式10万円、なのです。

※今回の出張前半では意図的に依頼費用の話しを盛りこむようにしています

さらに、抵当権者は死亡しているのですが死亡前に抵当権が時効消滅しているという事案です。もしも裁判所が登記原因日付を判決主文に書いてくれない場合、抵当権者死亡にともなう抵当権移転の登記を計3回やらねばならん、という状況でもありました。

まずこれを免れる上申事項をちゃんと書くことができ、望み通りの判決で望み通りに抵当権抹消登記だけすればよくなった、というのが嬉しい点の一つめ。

ちなみにもし判決に登記原因日付が記載されない場合、抵当権移転の登録免許税●万●千円、が必要だったはず。
今晩使った飲み代の4回分!を節約できたのです。なんて嬉しいことでしょう。

次に実務書に書いてある情報のさらに先が未確認といえば未確認だった事案でもあるのです。

抵当権者が死亡し、その相続人を被告にする訴訟で欠席判決(いわゆる調書判決)をとったあとの抵当権抹消登記申請に際して、判決理由に『被告にした人たち以外に抵当権者の相続人がいないこと』が示されていたら抵当権抹消登記に相続証明書を別に添付する必要がないようだ、という下級審の裁判例が出たところまでは実務書に出ておりました。

ですので僕も、今回の抵当権抹消登記申請では抵当権者の死亡から相続を示す戸籍関係書類を(持ってはいますが)出さないで申請してみたのです。そうしたらちゃんと通った、というのが嬉しい点の二つめ。

さらに、これを一般的にする場合の記載事項を訴状作成の段階から工夫しておいたのです。

将来的にテンプレートを公開して一般市民が使えるように、ということで同業者さんには全然嬉しくない工夫ですがこれで大丈夫だと確認できたのが嬉しい点の三つめ。

被告欠席時に簡裁で取れる調書判決は、判決の理由として訴状の記載を援用されます。今回はなるべく一般的な表現を使って訴状を作ることにし、どんな表現で訴状を書いたら抵当権者の相続人が複数、相続の発生が複数回あっても大丈夫なのか、を確認できたのです。これがいちばん嬉しい点です。

これらの成果があとあとブログやウェブサイトで提供できる情報になる、というのも当然嬉しいことではあります。そうしたことがありまして、東京滞在最終日の今日だけは外に飲みに出ることにしました。カウンターのよく空いた宮崎地鶏のお店がありまして、昨日声をかけられてもいたのです。

1時間の飲み放題は丁度よい感じでした。明日は6時に宿を出るつもりです。

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