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2021年11月

優しい代書人が提示する選択(東京出張3泊4日 3日目)

東京メトロ銀座線上野~浅草一帯、わけても稲荷町・田原町両駅周辺は僕にとって優しいところです。

小綺麗な店と思って覗きこんだら仏壇屋(笑)、蕎麦屋も居酒屋もインド料理屋もどこか申し合わせたようにどこか小ぎた…いえ親近感を覚えるたたずまい。チューハイ片手に作業服姿のおっさん、歩くより遅く自転車を走らせて銭湯に向かう婆様、ゴシックとロリータの違いには誰より鋭敏そうなフリフリヒラヒラのコスチュームで大根足の娘、そんな人々がふらふらと曖昧な時間を過ごしています。

そして中華料理は途方もなく美味く安い店が点在し、駅前の日高屋など足下にも及ばない店が日高屋の角を曲がった20m先に隠れていたりするわけです。ランチのホットドッグ1480円の中目黒と焼き餃子一皿390円水餃子一皿390円茄子の胡椒炒め390円ハイボール一杯390円で晩ご飯が済む稲荷町が同じ国にあるとはちょっと考えづらいのですが…きのう中目黒で見たのはきっと、お客に優しくない登記専業書士になれた夢だったのでしょう。あそこで外食を楽しむには独身でも年収一千万ほど必要な気がしてなりません(わらうところ うつろな目で)

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お話が変わります。日中は国会図書館で書見を終えて優しい街へ…稲荷町へ戻ってきました。

この街ではホテルまで優しく、駅も中華料理屋もインド料理屋も徒歩3分以内という素晴らしい立地にあるお気に入りの宿にはチェックイン朝7時チェックアウト翌日22時という超ロングステイプランがあります。しかもツインルーム大人二人で5600円。おかげで男性のお客さまと都内で打ち合わせをする際には貸し会議室を使わずに済むことが多いのです。

実は備え付けの宿泊約款には正規料金4万8千円と書いてありますがそういうことは東京でも山の手のほうでやってほしい(笑)

余談はさておきこのホテルチェーンの超ロングステイプランには今年の2月、控訴答弁書作成対策で出かけた青森でもお世話になりました。今回は地裁通常訴訟の準備書面作成が打ち合わせのテーマです。

打ち合わせ開始は17時、予定時間1時間、ですが。

打ち合わせ開始までに準備しておいてほしい、と伝えてあったお願いに対して、約束が果たされていないのです。

そうであっても僕は優しいのです。表題の件。

お客さまにはにこやかに、選択肢をお示しします。

  • いまから3時間。僕といっしょに未完の作業をやってもらうか
  • 明日の打ち合わせを延長するかわりに、帰りの高速バスを新幹線に切り替える差額6千円をお出しいただくか

どちらかを選べる、と優しくにこやかにお伝えしたのです。決してお客さまを責めてなどおりません。

僕はあくまでもお客さまの自己決定権を尊重しただけです。

軟禁と恐喝の二択などとは、考えていただきたくないのです(遠い目)

守秘義務に反しない一般的説明をします。

当事者双方の主張がするどく対立する訴訟は当事務所ではよくあるものです。大抵の場合、こちらは依頼人にウソをつかせず(僕がゲートキーパーとして作用します)対立側はやりたい放題、という構図をとることが多いのです。

とはいえお客さまはふつうのひとですから、相手の言ってることなんかウソばっかりだ、と言って思考停止することもよくあります。

僕はといいますと、ウソかどうかはさておいて相手側準備書面の記載には一片の真実もない、というふうには全然考えません。針ほどの事実はあってそれを芯に棒のような陳述がなされているだけだ、ということは多いのです。

※ごくまれに相手が本当に閉鎖病棟に送り込むべき人材だ、念のため聞いてみたらすでに通院歴があった、ということもありますが息をするようにウソをつき妄想を体系的に語れる人はあまり多くなく、ましてそれで訴訟に勝てる人はさらに少ない気がしています。

上記のような思惑の違いはありますので、僕としてはあくまでもお客さまを優しく指導督励ときにはちょっぴり圧迫または客観的に必要な二択の提示等して事実を丹念に探り、準備書面作成の作業を進めているところです。そうした努力がありませんと、相手方当事者の適当なウソにすら勝てない実情は確かにありますから。

地下鉄日比谷線で過ごす1日(東京出張2泊3日+1日 2日目)

東京メトロ中目黒駅北西の目黒川沿岸一帯は僕にとって、厳しいところです。

美容院は計画的に小綺麗、バーもビストロもピッツェリアも申し合わせたように小綺麗、古着屋もクリーニング店もしまいには消防団詰所すら死角無く小綺麗(!)な一帯をこれまた小綺麗な男女が歩き、ある者は肩を寄せ合いある者は自撮りに興じある者はテラスでグラスワインを傾けたりしているのです。
日本に人民服を広めたいと願うほどお洒落に無頓着な僕にとって、ここは戦前の上海共同租界、そうでなければ建武の新政のころの京都を凌駕する通行難易度の魔都なのであります。ちかごろ都に流行るもの夜討ち強盗にせ綸旨、そんな言葉が脳裏に浮かんでなりません(個人の主観です)

川沿いの桜も葉を落とし、夕方の風が少し冷たい駅に、意を決して降り立ちました。
税理士さんが名古屋で残した、最後のメッセージに導かれて。

ー中目黒にいくことがあったなら、ホットドッグを食べてくるといい、とー

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…あ、代書人を長くやってますと本当にあったことだけを組み合わせて嘘くさい文章が書けるようになるのです。
その税理士さんからは上記の発言をいただいた後、単にお仕事の依頼等がないのでやりとりが途切れているだけです。

どのお店であるかは言うべきではないので当ブログには表通りに帰還した際の写真をアップするにとどめます。

レシートには担当者名が書いてあり、求められれば甲第1号証として提出する予定です(求められることはないはずです)。

お店に入った瞬間に「●●税理士の依頼により罷り越した!店主はおられるか!」などと叫んだりもしていません(カウンター内は覗きましたが)。

念のため付け加えると、食通ぶって蘊蓄を垂れたり保健所職員のように衛生状態をチェックしたり税務署員のように客席数と単価と想定回転数を計算したり不動産業者のように住居表示から地番をたどって登記情報を挙げたりもしていません。まして法的措置など、つゆほども考えておりません。どうか信じてください。

やってないことをやってないと列挙するだけなのになんだか悪い客だったように思えてきました。このへんでやめておきます。

実食を終えたのは15時過ぎでしたがこの用事、難易度がいかにも当ブログにふさわしいかたちで上昇しました。
お話は6時間ほどさかのぼります。表題の件。

今朝の用事は、実は東武伊勢崎線沿線で入っていたのです。北千住で乗り換えて同線方面に進出できるよう、つくばエクスプレスの浅草駅に近いホテルに連泊することにしてありました。

この用事が2時間ほどで終わって新井大師に詣でます。伊勢崎線西新井から大師前まで一駅の東武鉄道大師線にも乗りたかったのです。

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その後は北千住ー日比谷ー有楽町-永田町と乗り継ぎ、国会図書館に10時57分着。予約不要で入れる11時になんとか間に合いました。資料をいくつか見て14時過ぎに退館します。さらに永田町ー有楽町-日比谷-中目黒、と乗り継いで、地下鉄日比谷線を北千住から中目黒まで=端から端までやってきた、ということになります。

永田町から中目黒にはそのルートで動かないだろ、という突っ込みは都内のお客さまから入りそうです。
今日は東京メトロの24時間券を使っているため、半蔵門線で渋谷に出て渋谷ー中目黒を東急東横線に乗るわけにはいかないのです。

24時間乗り放題600円のきっぷを買った理由。
実は夕方からの用事第二ラウンドが、また東武伊勢崎線沿線で入っています(苦笑)

今度は日比谷線を中目黒から北千住へ一気に戻り、さらに東武線内に入ります。

全ての用事が終わって宿に戻ったのは20時過ぎになりました。滞在日程の延長も決まったところですが、まずは24時間券が明朝10時過ぎまで使えます。

明日の用事は夕方から。昼間はまた、11時までに国会図書館に行けばよい、という話しです。

速い順と好きな順は逆(東京出張2泊3日 1日目)

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出張日和になりました。本山発10時59分のスーパーライナー60号で、東京への旅を始めます。

名古屋から東京への高速バスには主に3通りの経路があります。最速は新東名経由で名古屋駅から東京まで無停車約5時間。一番遅いのは中央道経由で栄から新宿まで6時間。

遅い中央道経由は景色がいいのと名鉄+京王が運行する便は予約後の座席位置の変更ができる(隣に人がこない席を探せる)ので一番のお気に入りですが朝夕の2便しかなく、今日は都内に早く入る必要がありません。

そんなわけで、名古屋市東部のバス停から乗れる系統を選びます。新東名ではない東名高速道路を経由し途中のバス停にも停まるため遅いと言えば遅いのですが、本山から東京までは渋滞がなければ一応6時間弱ではあるのです。

名古屋駅から東京駅までの所要時間をくらべれば遅いように見えるため無停車の便より空いている、新東名より旧東名のほうが景色がいい、というのも魅力ではあります。豊川を出た時点で、乗客数は4名となっています。

歓迎か謝絶か自分でもよくわからない回答(もちろん労働紛争労働者側)

零細企業の支配権奪い合いだの怪しいコンサルタントにくっついての山林林業関係業務だのに取り組んではおりますが、少ないながらも労働紛争労働者側からのお問い合わせは入ってきます。先日のお問い合わせは不当解雇に関するもの。

送信内容を一見する限りでは解雇に正当性はない、薬にしたくてもない、そういうものではあります。

ではありますがそういう判断を口にしてはならぬ、というのが弁護士ではない当事務所の法律相談の恐ろしいところであります。理由はかんたんで期間の定めのない労働契約における地位確認請求訴訟は地裁のみが管轄する=簡裁での事案に決してならない以上、必然的に業法3条1項7号にいう法律相談圏外、になるから。

このあたり、業界団体連合会のウェブサイトの労働トラブルCase4は不当解雇の相談のようになっているにもかかわらず上記限界に一言も言及していない、という点に卑怯くささを感じます。

そういう記事にかぎって僕がもってる資格名を明示しない僕も意図的に卑怯な記事をもちろん書いてるわけですよ。どんな法律なんでしょうね業法3条って(笑)

ではこの資格で許された、地方裁判所への提出書類作成およびそれに関する相談ってなんなんだ、というのは方々で言われているとおり、弁護士が可能な選択肢の推奨や請求の当否といった法的判断は…やっていいことにはなっていないわけです。

この制限を僕なりに解釈して、労働紛争労働側からのたとえば不当解雇に関する対応措置の相談の場合は

1.労働者がみずから手続きを選択しており

2.その手続きでする法的主張の骨子をみずから決定できている

ことが審査により確認できた場合には裁判書類作成なり関連相談なりを受託する、ということにしています。

これを不当解雇に関する初動の相談での一般的な回答にすると、以下のようになります。


 

(メールを受信した、という挨拶の直後に)
 さて、せっかくのお尋ねですが本件は解雇の効力(有効か無効か)を争うものになっています。
 この相談で、特に労働審判について法律面での助言ができるのは弁護士だけです。当事務所は弁護士の事務所ではないので、つぎのような質問にお答えできません。
 
・問題の解雇が有効か無効か
・労働審判の申立をしたほうがいいか
・そのほか適切な手続きがあるか。成功の見込み

以上、簡単にいうと今聞きたいことはほぼ全部不可、となるはずです。
これは弁護士法・司法書士法の制限に服しているためですのでご容赦ください。

先にお伝えすると、『あっせん』の申立てはほぼ無駄と考えて差し支えありません。そうした実情があります。

当事務所の相談は、弁護士等への相談でご自身の解雇が無効だと知り(または、自分でそう主張すると決めて)、解決金を得るための手続きとして労働審判手続きを選んだあとの段階で機能します。

言い換えると、選択する裁判手続きと主要な法的主張を自分で決めた人が、その主張を申立書類に反映させる相談は司法書士として行うことができる、ということになります。
この場合は弁護士を代理人にする必要はなく、費用面ではお見込みの中にギリギリ収まる対応が可能かと思われます。

ただし解決金額はお見込みよりずっと低くなります。
法的判断ではなく私の経験としてお伝えすると、在職○ヶ月以内の不当解雇を労働審判手続きにかけて解決金額が月給●ヶ月分を超えた事例は、当事務所にはありません。

不本意とは思いますが上記のことをご承知おきいただければ今後も相談や申立書作成のご依頼を受けることは可能です。よろしくご検討ください。

なお、以後の回答は無料ではできかねますのでご了承ください。


で、表題のような感慨をいだいてしまうわけですよ。返信したメールを読み返すと。

ちなみに今回、上記の返答をお送りしたところ音信不通とあいなりました。

そう、普通はそうなるはずで、上記のような回答文をぶつけられてへこまなかったごく一部の人たちがここに来るのです。それが弁護士ならざる代書人の、裁判書類作成業務およびその相談というものだ、と僕は解釈しているのです(苦笑)

厳しい、かもしれませんが業法と弁護士法の解釈を素直に受け入れると上記のようにならざるをえません。
労働紛争の世界ですと近年は同業者も手を染めるようになった退職代行なんか僕から見たら非弁そのものです。このほか倒産型債務整理や相続紛争に割り込む家族信託なんかもちょっとどうかな、と思えてしまう面は実はあるんですが、弱者救済に邁進している諸先生方に『ところでその破産って方針、誰が決めたんですか?』とか聞いたらたちまち業界外へ放逐されかねませんので…反貧困をかかげる方々は敬して遠ざけるのを基本方針としているところです。労働側で賃金請求訴訟を起こしたら会社の破産までの時間稼ぎ的な移送申立てとか、連合会でご活躍のセンセイがなさったのを見たことあったりしますけど。

反貧困のご活動は尊敬してるということにしておきます。
僕は今後もやらないと言ってしまうのは、事務所にもよるはずですが関与の状況が仕事として綺麗じゃないことを…反対側で見せつけられることがあるから。家族信託も、そうした『制度利用者とその支援をする士業に困らされている人』の情報が入るようになってきつつあります。次のテーマはこれだよな、とあくまでも反対側で予感しているところです。

※逆に、手続きの利用を推奨する側では向こう何年か盛り上がれるんだと思います

債務整理についてはときどき免責に対する異議申立て書類とか作ったりその前提として同業者さんが作った破産申立書類の謄写を拝見していたりしますけど…それはもちろん依頼人がそういう申立てをすると自分で決めたから、ですから。

それ以外のいろんな手続きへの対抗措置についても依頼人が手続きと方針を決めたら地裁家裁への裁判書類作成で受託する、ってだけですから(遠い目)

税理士さんが中目黒でホットドッグを食べてこいと言うから(11月28~30日、東京出張が決まりました)

寒くなりました。保温調理鍋で作る二日目のおでんに、ちくわぶを追加します。

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補助者さまによれば補助者さま邸のおでんではちくわぶが入らないらしい、というのは重要なことですが今日の話題ではありません。
引き続いて食べ物の話しではあります。表題の件。

お話しは先週にさかのぼります。
税理士さんとの会食が終わって駅への帰り、人気のない公園脇の歩道で彼がふと立ち止まりました。真剣な顔で言うのです。

中目黒にホットドッグの店がある、と。

※取引先の一流企業に日本経済が傾くほどの会計不正を見つけてしまったと告げたあと連絡が途絶える、とかいう展開を妄想しましたが、彼は新婚さんです。
ミステリー小説は好きですが、僕が取引を打ち切られて連絡が絶えるような展開にすべきではないと判断します(笑)

当ブログの通常の展開に戻します。
中目黒にホットドッグの店があるので試してほしい、とおっしゃるのです。

名古屋市営地下鉄桜通線御器所駅にほど近い歩道で、愛知県内に事務所を持つ税理士さんが名古屋市内に事務所を持つ司法書士に言うのです。

東京メトロ中目黒駅からおそらく5分ほどのところにある店で、ホットドッグを食べてみるといい、と(わらうところ たぶん)

ひょっとしたらミステリー小説につなげられる展開があるかと考えて、眠気とアルコールが回った頭に店名を叩き込みます。正確な名前と経緯は今後も当然伏せますが、とにかく記憶したのです。

で、今日。
その零細会社の社長とはもう何年かのお取引が続いています。電話が入りました。

『株主総会の件なんですが』

「えーと電話を切ってもいいですか-?」

ここで笑い合える程度の情報共有と信頼関係はできています。この用件、零細企業の奪権闘争を進めており無理無理な日程で定時株主総会招集通知を出す必要があり招集通知を作る僕は特急作業をしなければならないことが説明抜きで理解でき、理解できた僕はやりとりをすっ飛ばしていきなり結論を口にしてみました♪ということ。

よく理解できているんだけど、でも話しは最後までしようか、と笑いあって。

作業は当然お受けしました。日付が変わるころ、決算書類のチェックと株主総会招集通知の起案が終わります。

で、あらためて表題の件。お客さまには高速バス往復と1泊ぶんの宿泊費をご負担いただいて、東京へ行くことになりました。
自腹で1泊を追加し、中目黒に行くことにします。

税理士さんが最後に残したメッセージの謎を解くために(あ、ウソです。冗談です)

出張相談は例によって可能です。2mの対人距離と適切な換気が確保できる場所を必須とします。対応可能なのは民事家事関係裁判書類作成、労働紛争労働側での相談、あとは小規模零細企業の支配権の奪い合いと関連する商業登記および裁判書類作成(苦笑)、山林林業関連の登記や相続、などです。

難易度が高かったり煩雑だったり依頼人に故意過失があったり会社が傾く程度の会計不正があったり日当まで支払う余裕がなかったりしていても、お客さまと笑って取り組める(大損せず、信頼関係が構築でき、一応のやりがいを見いだせる)仕事ならお受けするようにはしております。ご興味のある方はお問い合わせください。

目的地近傍にたまたま立ち寄りたいお店があるからお受けする、というご依頼もひょっとしたらあるかもしれません。

音楽と教育の偉大さを伝える本(じゃないのかもしれませんが)

先週まででいろんな出張といろんな仕事が終わりました。気づけば労働紛争労働側の裁判事務が1件もない、ということになっています。一方で企業側での…ただし労働紛争でない裁判事務を複数平行して進めているところ。何年ぶりかに起きた変化については週明けから心配することとして、読書中心の週末にしました。表題の件。

今更ながらではありますが、この本に蒙をひらかれたのです。

著者=ピアノ教室の受講者は普段の取材対象が暴力団、という中年ノンフィクションライター。
対するは、彼見るところの『人を殺したことがあるヤクザがまとう独特のオーラ』をまとった謎のピアノ講師、レイコ先生。

長期執筆明けのライターが映画音楽で遭遇した涙腺崩壊。その曲をピアノで弾きたい!という情動に駆られた著者が出会った至高のピアノ講師とのやりとりを経て一応の目的を達成する(発表会では何小節かをすっ飛ばした、らしい)までの…これはルポルタージュというべきなんでしょうか。僕よりちょっと年齢が上=年齢50代前半の著者の文章はところどころ黒いのですが、妙なおかしみと素直さが同居しています。この本を読んだ方々による、Amazonのレビューを読むだけでもう既におかしい。

もともとはこの著者の『ヤクザと原発』『サカナとヤクザ』を読んで著者に興味を持ったのですが『ヤクザときどきピアノ』にはそうした黒い部分は著者が自らを分析するときにしか出てこず、あとはなんというか…努力・尊敬・達成、そういうお話しです。

著者が最後にピアノの講師を『なんと素敵な仕事だろう』と言ってのけたのには爽やかな感動を一気に通り越して、ただ受け入れるしかありませんでした。そうまで素直に所感を述べられるこの著者が素敵だ(苦笑)

今年はこの本にいう『ライターズ・ハイ』になれる裁判書類作成案件が複数ありました。
そんなときに音楽がカラダに及ぼす影響についても少し感じる機会があったのです。

この本の著者はその曲を弾きたい、という情動にしたがって突っ走り、得るものを得るところまで行った=『音楽は人生を豊かにする』と本で言い切るところまで到達できたのですが、その達成には極めて優れた導き手としてのレイコ先生の存在が不可欠だったことがわかります。僕は文章の書き手として著者に、人になにか教えることを業とする者としてはレイコ先生のありかたにも興味をそそられ、人に教える仕事の成功例を見せてもらえた一冊でした。出張先でくだらないただ働きをさせられて云々、などと愚痴ってるヒマがあったら取引先ごと忘れて仕事しよう、でなければ何か前向きな活動をしよう、と思わされたことであります。

三年間真面目に仕事を続けたらこうなった、という話し

当ブログ2018年10月の記事には、僕が青森県に出かけてキハ40がまだ健在だったころの五能線に乗ってきた、というものがあります。

このときも羽越本線下り普通列車で笹川流れの眺めを楽しんできており、先週の出張でもそうしてきました。

この二つの出張、いずれも同じお客さまのためのものでした。2018年のは受託時の面接で青森県へ(地裁原告側での裁判書類作成に関しては直接の面談を要する、たとえそれが青森県からの依頼であっても、ということです)、そして今回のは相手方が供託したお金の払渡請求代理で仙台へ、というもの。

ともかくこれで、受任から3年余を経てようやくご依頼の全業務が終わったのです。労働紛争労働側で地方裁判所での通常訴訟、法人格否認の法理を使って第一審全面勝訴後控訴審も勝訴、その後は債権差押命令及び転付命令と訴訟費用額確定処分を申し立て、労働局への行政文書開示請求と民間企業への個人情報開示請求と裁判外での相手方代理人とのやりとりのための文書を起案した、そんな事案が終わりました。

で、作った書類を数えてみたのです。

当事務所ではこうした重量級のご依頼を受ける際、弁護士が着手金&成功報酬制を採るのに似た、でも暴利にならない体系を定めています。具体的には成功報酬部分を『実際に回収できたお金に対する一定料率を、回収実現後に収受する。ただし依頼終了までにした全作業について別表により定めた報酬により計算される合計額を超えない』としています。太線部分があるために過払いバブル全盛時に懲戒を喰らった同業者たち(単に回収額に対する料率で報酬を定めたため、暴利との評価を受けた)とは一線を画することができている一方、派手に勝った事案では丁寧に仕事の記録を拾い集める必要があるのです(笑)

で、今回。

  • 本日時点でお客さまに送信したメール、236通。うち添付ファイルあるもの46件。
  • 受信したメール、295通。添付ファイルあるもの22件。

もし送受信1件あたり10分かけ、僕の作業時間単価が毎時6千円だったら、メール送受だけで報酬合計53万円(苦笑)

冗談めかして書いてますが当事務所では案件ごとに本職・補助者の作業時間を集計するアプリを導入しています。実際には平均した送受所要時間はもうちょっと多いのです。

つぎ、裁判所提出書類。

送付書だけで20通に達しました。文案を要しない書類1通500円としているので合計1万円。送付書だけで。

まぁこれは冗談のようなものです。
文案を要する書類は第一審控訴審合計で約12点約90枚約60万円

ここまで113万円と合計して、鉛筆を放り出しました。
業務委託契約書で定めた、お客さまが得た回収額から契約書所定の料率によって導き出される報酬上限額を、もう超えてます。

例。たとえば回収額×○○%の金額が100万円とします。
一方、上記の113万円=僕の作業時間と書類作成枚数で計算した報酬額の合計はさっさとその額を超えましたー♪ ということ。

この場合、回収額に対する料率で計算した報酬額(上記の例なら100万円)が、僕がもらっていい報酬額の上限になります。

そう、当事務所では回収額に対する料率で報酬額を定めることは依頼人を保護する方向に作用するのです(苦笑)

本件、当事者尋問がありました。この対策で交通費と宿泊費はいただきましたが日当は収受しておりません。演習2日傍聴1日合計20時間をまともに評価すれば報酬額は云々、などと考えてしまいますがそれは来年以降の業務委託契約書を改正して対応することにしましょう。

ただ、勝訴後の債権差押・訴訟費用額確定処分・供託金払渡請求は別の報酬で行うことになっているためもう少し報酬額は増えます。そのこともあって当事務所は今冬、補助者さまにボーナスを支給したうえで越冬できる目処が立ってはいるのです。

この時期になると決まってそう言う(越冬できるできない、と言う)のですね、とは過払いバブルの頃から僕の…あまり儲かるものではない裁判書類作成業務を見てこられた補助者さまのご指摘で、これまた大変正しいのです。

ともあれ今冬は余裕がある、とは言いました。
ですがそれを食い潰す不逞な弟子がいるのです。

日曜日まで紀伊半島南部に行ってきた出張、判明したのは僕の仕事に瑕疵があったのではなかったということと、その弟子が作り散らかした要綱案作成の続きを僕がすることになっている、ということでした。

で、どうみても愚かな弟子が適当に作った林業関係法人が適当に放り投げた仕事の後始末を僕がしているとしか思えない僕の作業時間は2日合計13時間に及んでいるはずなのですが。

報酬払う、という話しにならないんですよね…
酒席でではありますが、僕は一生貧困でいるべきだ、といったご発言もありましたよ我が愚弟子から(`°罒°)ムキー

こういう封建的発言(お前の仕事の詳細になんか興味ないけどとにかくお前は優秀な司法書士らしいから山旦那の家来になって山旦那に無定量な就労と忠誠を捧げよ、そうであってもなくても山旦那以外の人間は一生貧困でいろ、近代資本主義崩壊後は封建制度がまた復活するのだ封建万歳、という内容に要約されるところの反動的妄言)を令和の御代に平気で口にするから

奈良県の北緯34度線以北に棲息する
山旦那は今後も
大嫌いだ

という記録を残しておきます。たとえ上記作業時間分の報酬は払われなくても、暖房の効きが決してよくない民泊施設の台所で深夜1時間以上、上記のような山旦那の軍門に降れという妄言を延々聞かされた山旦那ハラスメントに対する精神的慰謝料を払ってほしい。訴えれば勝てるんじゃないかと思うのです(苦笑)

労働紛争労働側を中心とする山林に関係ない読者の方々に説明します。

1.前回までの記事における僕の出張は当然ながら山旦那のためのものではありません。

2.林業関係の法人をやってる僕の弟子は僕の嫌いな(大嫌いな、が正しいです)大規模山林所有者=山旦那との関係が深いのです。

3.しかも弟子は、僕が優秀で山旦那に有用な司法書士なのだと信じて僕の弟子に直っており(僕がそんな優秀な司法書士なら過払いで事務所を成長させて家族信託で法人化を図ってそのあとちゃっかり金融登記に戻ってきますよ)、僕に山旦那との協業を説きつづけるのです。当該地区の林業再興の見地から。

4.そうであるにもかかわらずこの封建反動愚弟子は僕を山旦那陣営に取り込んだあと何をさせいくら払うかまったく明確にせず、そればかりか僕が今後も貧困で居続けると決めつけてはばからないのです。

とにかくそんな、ブログの題材としてはまことに最適な封建反動愚弟子(という称号をつけてあげることにします)が僕にはおり、その弟子はもう4年にわたって上記のような勧誘活動を僕に対して続けているのです。まことにご熱心としかいいようがありません。

ひょっとしたら、愚公山を移す、という格言に相当する活動をリアルに見ているのかもしれない、とも思わされました。言動は拙劣だが熱心さは評価する、ということで僕からの破門絶縁を免れている、という面は確かにあります。

※ただし注意しておかなければなりません。今回の出張でお会いした方が当ブログをお読みなら、弟子が優秀さを評価した人間は数ヶ月~1年程度で評価が急落して弟子と山旦那のあいだでは過去の人にされる、という実情があります。僕はその例をこの4年で最低5人挙げられる、ということをお心に留めておいたほうがよいです。

事業経営者管理者としての人事評価能力という点で、弟子は恐るべき曲がり屋であります。
つまり人材に関する評価としては、彼の判断の逆に賭けていればだいたい的中とみて間違いありません。

つまり。先週末の会食時に彼が優秀だと評価した方々の人生航路には…来春の任期満了以降、ちょっと黒い雲が立ちこめているのではないかと僕は勝手に推測しますがそんなとき、訴訟のご相談は当事務所へ。当事務所では封建的口約束ではなく近代資本主義に基づく業務委託契約によって業務を遂行しており、山旦那よりも頼りになります(苦笑)

内輪の連絡はここまでにします

以上、個人事業主であれ労働者であれ労働の内容は正当に評価されなければならず、それができないまたは最初からやろうとしない名誉教授や大規模山林所有者にはあまり近づかないほうがいい、そして何度でも言うが僕は奈良県北緯34度以北に棲息する山旦那が大嫌いだ、というお話しでした。

帰りは路線バスで3時間(錦秋の師弟合宿2泊3日 最終日)

静かな静かな、里の秋。

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施設の利用予定を担当者さんが追加してくれました。
今日も仕事です。昨日そう決まりました(苦笑)

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紀伊半島南部某所のワーキングスペースで、弟子がやり残した仕事の残りを詰める作業が先ほど終わったところです。帰りのバスは14時56分。この記事を投稿したら帰り支度をせねばなりません。

今回の滞在場所を明らかにしないのは担当者さんが発注者側を代表する立場ではないため、個人のお客さまのように個別調整して守秘義務を緩めてもらうわけにはいかないから、と考えておいてください。

とりあえずここでの仕事は一区切りつけたはずなのですが、お呼びがあればまた来る、程度にはつながっています。

嫌ではないのですが弟子が無責任すぎるのです。

以下、弟子から来た今朝のメール。

かろうじて2件に目を通しました。ほんとうに有り難うございます。今から山に向かいます。

3件のファイルを昨日送った返答が、これですよこれ。
今は弟子、どこかの山に登っており携帯電話は圏外らしいのです(怒)

行きは路線バスで4時間(錦秋の師弟合宿2泊3日 1日目)

弟子がいるのです。

その弟子がやってる法人があるのです。林業関係の。

その法人が引っ張ってきた仕事を僕がやることになり、半年ほど前に納品した成果品にクレームが入ったと担当者さんから連絡を受けました。

ただ、詳細を聞くと僕の仕事というよりは成果品の運用に対するクレームのように思えるのです。
言ってみれば鍛冶屋にクレームが入ったのは包丁の刃が欠けたからではなく、包丁で指を切ったため、である模様。

そうではありますが成果品の行く末に関心があり、担当者さんと面談するため紀伊半島南部某所へ出張することになりました。宿泊地は熊野市です。

で、よくある話しですが。
一応は納品物に瑕疵があるという連絡を受けていたため自腹での出張を設定し当初は1時間程度の面談を申し入れていたところ

朝から夜までなにやら用事がセッティングされ日程は2泊3日にまで膨張するにいたった、と。

出張が自腹、という最も根本的な枠組みは維持されたままに(苦笑)

関係者諸氏には三重県に感謝したほうがいい、と思えます。

先月この県で受けた講師のお仕事がいいお金=ふつうの士業の単価×二十数時間ぶん、になりました。
おかげで僕はこの冬に限って事務所の経営をあまり気にせずに山林関係の仕事に取り組むことができるのです。

そんなわけでとにかく今日は夕方までに熊野市まで行く予定があり、当初は自動車を使おうと思っておりました。

満を持して塗装に出した車、せいぜい10日もあれば後ろのドアとバンパーを塗り終わると思っていたら作業完了が15日以降になると連絡を受けました。出張日程が完全に固められた9日のことです。

※僕はちょっと古い車を持っています。節税対策を兼ねて一昨年は前→昨年は右→今年は後ろ、と順に塗装を塗り直す発注をかけていたのです。

そんなわけでとにかく今回も公共交通機関を使うことになりました。
JRの特急は名古屋から熊野市まで3時間ちょっとで着きますが運賃特急料金合計7千円弱。真っ先に検討し真っ先に外す選択肢です。ただ、これに乗るなら13時前に名古屋を出ればよい模様。

事務所最寄り駅9時51分発(名古屋10時20分着)の地下鉄に乗ったあとまで利用する気だったのは名古屋10時30分発の高速バスです。所要4時間運賃3700円。妥当です。

気になる選択肢がもう1つありました。

松阪から熊野市までは、一般国道を走る路線バスが残っています。昔はこのルートが南紀特急バスと言われておりました。
一日三往復設定されたその長~い路線バスは松阪駅を12時に出れば熊野市駅に16時過ぎに着く、2650円、となっています。

名古屋から松阪まではJRで所定1650円、ではありますが金券ショップで安いきっぷを手に入れられるはずです。

結果、10時37分名古屋発の快速を使って11時52分松阪着、12時松阪発の路線バスとすれば宿の前にあるバス停で降りられて合計3800円、所要時間は高速バスより1時間20分ほど余計にかかるがそれはネタだ、という行程が決まりました。地下鉄乗ってるあいだに。

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紀伊長島で最後の客を下ろしたバスは以後2時間弱、僕と運転手さんの二人旅になりました。
感染症対策兼地方路線バス支援、などという詭弁を弄してみたくなったりします。

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やるやるやる、と言い続けたら10年くらいでなんとかなるのではないか、という経営判断(宮城出張7泊8日 最終日)

昨日の航海は鹿島灘あたりまで冬の日本海気分を味わえた=時化た、のですが九十九里沖からは静かになりました。

おかげでせっかくの晩ご飯を少ししか食べられず、若干心残りな朝ではあります。
右舷にはセントレアにアプローチする大韓航空機が降りてきました。

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この荒天のために名古屋港到着は30分ほど遅れました。特等船室にいられる時間が増えた、ということではあります。

今回はお客さまからあずかった資料があったことも、帰りの船で鍵のかかる個室をえらんだ理由になりました。

持ち出し厳禁

と大書してある資料ではあるのですがなぜか僕と一緒に来てるんだよネ(^_^;)と補助者さまには適当に経緯を話して記録を整理してもらいます。

今回、福島県で山林相続に関する出張相談をおこないました。事情を聞いたところ、この方はインターネットの影響をまったく受けていないのです。僕が寄稿している林業雑誌を定期購読し、その広告に僕の著書が出たから買い、それを読んで僕に相談してみたいと思った、と。

ただ、少々困った報告がありました。事実関係は未確認で、いちおう担当編集者さんには通知しています。

この方は僕の著書を出版した団体に電話して、僕に会ってみたいが可能かと尋ねました。

電話を取った人は『おそらく無理だ』と回答しました。

※極めて常識的な回答だと僕自身も思います。僕は愛知県におり相談希望者は福島県にいるわけだから。

で、この回答に従う従わないを巡る何かがあって最終的には当事務所への直接連絡を試みた、のだとか。

そうした経緯を、駅まで迎えにきてもらって車に乗せられてから聞かされる僕の困惑を皆さまご想像いただけませんか(笑)

とりあえず編集者さんには連絡し電話を取った担当者が判明したら怒っておくから、と釈明はしたのです。
ただ、この対応(希望したサービスの提供をいったん拒絶する)があったおかげでお客さまから見た僕の価値は上がってしまった気もしてはいますが。とにかくその件には僕は関与しておりません!

前にも言いましたが僕の本、あくまでも林業関係者・山林所有者向けなのです(←実務書ではなく一般書だ、という言い訳を同業者さん向けにしているところです)。林業改良普及双書のシリーズ№188、という位置づけで業界内限定の書籍群の一角をなしている、と。紙の本の出版予定部数は2400部で売り切ったらそれっきり、そういうものですので新本の購入者から反響があっても最大2400件しかないのです。

仮に全購入者から出張相談希望があっても3年ほどあれば(1日3件くらいで全国を回れば)対応できるさ、というのはもちろん冗談ですが、新本購入者からは問い合わせがなんであれ相談としては受けて立つつもりでいたのです。

まさかそれを、出版社側が抑止していたとは(わらうところ 事実関係の存否は確認中ですが)

とりあえず今週以降はそういう対応はしないよう部内で周知する、ところでその案件、今後の連載にならないか、という実に編集者的なご回答を編集者さんからは得ることになりました(苦笑)

ならばその新連載の冒頭に、電話で妙な対応をした下手人を市中引き回しのうえ磔獄門にする描写から始めていいのか否かは、まだ調整しておりません。

どうやらウェブに依存せず遠方の人から依頼を受けるのはなかなか大変、という話しでして、本気でこれを補うとしたら別会社が出してる農山村関係者向けの雑誌に広告でも打つか、という問題でもあるのです。

紙媒体でないと届かない人はやっぱり一定数おり、いま70代80代の同業者さんが廃業するとその自治体から事務所が消える、という現実はあるのだと。

広告費を投ずるのでなければ今この事務所とつながっている山林林業関係者に号令を発して出張相談やるやるやる依頼受ける受ける受けると言い続けるのを長期に続けるか、そうした活動をとにかく続けるのはローリスクローリターンな施策として可能な気はしています。どうもこれはしないといけません。

労働紛争やそれとリンクした裁判書類作成のように、ウェブで何かすると数ヶ月後には反応が観測されるというほど迅速な展開ではないことは仕方ありません。それを承知して向こう10年ほど山林関係分野に関わると言い続けたらどうなるか、試してみようと思うのです。
そうした思惑もあって明後日からの出張を設定しています。その行き先にも同業者の事務所はないのです。

ただ、もしこの賭けに負けたらその時点で僕、58歳なんだけど…人生やり直せるかしら(苦笑)

撮れない景色が見える部屋(宮城出張7泊8日 7日目)

かつて存在したという、業界内で統一の報酬額基準では司法書士の交通費は『鉄道はグリーン車、船は特等の利用』を定めていたのだとか。

おそらく都市伝説なのだろう、とは思えます。ちなみに報酬額自由化以降に設立された当事務所の報酬額基準では鉄道は普通車指定席、船は2等寝台、ただし依頼者は僕がする交通機関の選択に異議を述べることはできない、という規定を業務委託契約書で明文化しています。

※つまりこの部分でクレームをつけたヒトが実在した、ってことですが

そうしたわけで。自腹なら誰も文句は言えないことを再確認しつつ特等船室の予約を入れました。仙台―名古屋はバスなら一万円程度ですが、フェリーの特等はこの季節、シングルユース可能で17000円。たまにならいいな、と思えます。

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夜間はカーテンを開けてはいけないのですが、部屋の明かりを落とせば房総半島沿岸の街明かりが見えてきます。一眠りして夜が明けたら渥美半島沖、のはずです。

1泊7千円の温泉ホテルのオマケに往復2500円の高速バスがついてくる話し(宮城出張7泊8日 6日目)

仙台の法務局はなかなかいいところにあるのですね。宿に荷物をおいて、ケヤキ並木の定禅寺通りからイチョウ並木の晩翠通りを歩くと20分ほどで庁舎にたどり着きました。

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これまでやったことがなかった類型の供託金払渡の申請そのものは受理されました。

強制執行停止決定を得るために控訴人が供託した担保の取戻請求権を被控訴人が差し押さえ、被控訴人が控訴審でも勝ったあとで債権差押および転付命令を得て、最終的に供託原因消滅により供託金取戻の請求をする、という供託金奪取の流れは弁護士さんのウェブサイトでは説明されています。

司法書士業界からの情報提供がウェブにないように思えたのがなんとなく嫌なので、通った書式は公開したいと思っているところです。

委任状に供託金利息の受領権限が書いてなかったのを当然に指摘された、という事実は書式公開時には隠蔽してやろうと心に決めています(苦笑)

負け惜しみを言えば、添付書類は完備されており補正指示は上記一点のみでありました(虚勢)

さて、これで今次出張の全ての用事が終わったことになります。いえ、正確にはトップの順位に繰り上がってきた補助者さまへの土産物探索は法務局から宿への帰り道、仙台フォーラスの地下1階と藤崎の地下2階(こちらは地下1階の仙台名産売り場を選ばないのがミソです)で終え、これで本当に全ての用事を終えました。

今晩の宿はちょっと選定に手間どりました。1泊6千円(鶯谷)→4千円(稲荷町)→4千円(同前)→4千円(郡山)→5千円(広瀬通)と宿代が変化してきた6泊めの今晩は最後の地上泊です。

多少高くても温泉に入れるところにしよう、景色のいいところがいい、などと思っていたのですが。

まず松島。温泉はありますが海が見える宿は高いのです。最低1万円から。

作並・秋保。仙台周辺で近そう、と思って探したのですが一人で泊まれる宿が出ません。がっかり。

鳴子。1泊5千円台の渋い湯治宿が複数出てきますが、交通費だけで往復3千円を超えます。ダメだ。

どれも食指が動きません。なんとなく予約サイトの地区選択欄の『白石』をクリックしたら。

なぜか複数の宿が、仙台への無料送迎を実施しています。こういうのは誰かがやったら他も追随するのかもしれません。

そうした宿の1つが、ちょっと面白い(と、僕には思える)無料送迎サービスを制度化しておりました。

仙台からその温泉街への定期バスが無料で使える、1便20名に限る、というのです。最安のプランはツインのシングルユースで素泊まり1泊7千円。

利用可能な仙台発遠刈田温泉行きの定期バスは、片道1250円。列車で行ける立地ではなかったため、訪れたことがないところだったのです。

遠刈田温泉、という名前は知っていましたが蔵王の南東側にあるとは知りませんでした一昨日まで(゚▽゚*)

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そんなわけで今日、僕は遠刈田温泉にいます。
到着後ただちに入浴、晩ご飯を食べてさらに入浴(いまここまで完了)、さらにお酒飲んで入浴、就寝して次の日の朝も入浴、の予定です。

郡山から仙台へ行く途中(宮城出張7泊8日 5日目)

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東京から仙台へはJRの片道乗車券なら6050円で行けることになっています。郡山で途中下車ができます。新宿から郡山まで高速バスを使っても仙台までは合計6千円台。

土曜日・日曜日有効の週末パスは8800円で陸羽東線・西線以南の南東北~関東一帯が乗り放題です。

ということで今回の出張、土曜日午後に郡山で相談やって日曜日に仙台まで移動して月曜日に仙台で仕事、という日程を組みました。上野から仙台へ、週末パスを使うことにしたのです。使用2日目になる今日は、米坂線で坂町に出ました。

※乗り鉄でない方には、日本海側に来た、という意味ではあります

紅葉と日本海が見たかった、という理由のようなものは一応あります。8時42分の列車で郡山を出て、福島から米沢だけ特急を使えば坂町―余目―新庄―羽前千歳―仙台、という経路で仙台にたどり着くことができ、だいたい新庄で日が暮れる、つまり陸羽西線までは楽しめる、と。

当初は郡山から磐越西線で新津へ、米坂線は米沢に戻るのに使ってかみのやま温泉あたりで日のあるうちに泊まろうか、と考えていました。もう少し足を伸ばせば海が見えるのと、明日月曜日の宿をちゃんとした温泉があるところにできたので陸羽西線まで行くことにしたのです。

※出発時には宿も旅程も決めてませんでした

今夜の宿泊先は昨晩探しました(宿を決めずに旅に出るのはよくあることです)。コインランドリーが使え大浴場があり駅から近く法務局へも徒歩圏内で朝食着き5000円以内12時以降のレイトチェックアウトが可能、というビジネスホテルがたまたまあった(奇跡に近いのかもしれない)ので素直に仙台まで走ることにします。到着は20時過ぎの予定です。

上菅谷から郡山へ(福島宮城出張7泊8日 4日目)

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昼過ぎまでに郡山にいればよい今日は、水戸から水郡線で郡山に入ることにしました。

乗り鉄でない全ての読者の方には、乗り換え案内アプリが絶対に推奨しないルートを採った、と考えてください。人によっては昼寝に最適、と水郡線の旅を評するはずです。

そんな水郡線、水戸駅2番線にはなにやら不穏な気配が漂っていたのです。予定では9時24分発の郡山行きに24分待ちで接続なのですが、上野からの普通列車が着く前からすでに座れないだけの列ができていました。

1番線には9時05分発の常陸太田行きがいて、こちらは空席あり、です。

水郡線は水戸から20分ほどの上菅谷で、郡山と常陸太田への路線が分岐します。

つまり2番線の列は水郡線郡山方面上菅谷以遠への…行楽客だ。

見れば皆さん申しあわせたようにリュックサックを背負っており、革靴のひとは一人もいません。

紅葉シーズン土曜日朝の水郡線には近づいてはいけなかった、のです(苦笑)

少しだけ苦痛を減らしたい、ということで9時05分発の列車に乗り、上菅谷で後から来る郡山行きを待つことにしました。

で、やってきた郡山行きは常陸大子折り返しの車両を2両増結した4両、ボックスシートに陣取った一部の客は早くも缶ビールを窓辺に並べています。しばらくは落ちつかないだろう、という予想はしっかりと当たり、滝で有名な袋田までの一時間は立って過ごすことになりました。駅員総出で客を迎える常陸大子で、ようやくいい席にありついたところです。

抵当権抹消登記の完了が飲み放題500円程度には嬉しいわけ(東京福島出張7泊8日 3日目)

出張に出ているからといってその案件のみに関わっていられるわけではありません。当然ながらいくつかの仕事が出張とは関係なく進んでいます。

そのうちの一つが表題の件。今日の飲酒の理由ではあるのです。

昨晩確認したところ、この冬から依頼をうけゆっくりと進めていた抵当権抹消登記が無事に終わっておりました。

※実は法務局からの電話に怯えながら過ごしていたのですがそれは過去の話です

以下、理由です。

本件は判決によって抵当権抹消を目指す事案でした。

地元の同業者はバレたら業界誌に晒される水準の手抜きをして=昭和40年代に住所地番が変わったことは当然知ってるはずなのに変更前の住所に内容証明を送ったあとで供託して抵当権抹消を終えた、そんな休眠抵当権の設定者がいます。僕の依頼人はその設定者本人ではなく転得者にあたります。

上記の手抜きは稚拙だ、ということは戸籍謄本の職務上請求などしなくても変更後の地番で不動産登記を追跡すればわかってしまう、という状況なのです。抵当権者の相続人が健在だ、ということは実はわかる、と。

つまり休眠抵当権を抹消せねばならぬが供託による方法は不可、ということで正攻法=訴訟を起こして判決をとり、それを登記原因証明情報にして抵当権抹消登記申請をしようではないか、というご依頼をうけておりました。

このため、数年ぶりに簡易裁判所における訴訟代理権、ってやつを使ってみたのです。なにしろ請求の価額は数百円。戦前に設定された抵当権の債権額ですから抹消請求訴訟を起こす場合、訴状に貼る収入印紙代のほうが多い(笑)

そんなこともありましてこのプロジェクト、実費込み税込み総額10万円で受任してみたのです。抵当権者の相続人を調べる戸籍謄本代から訴状に添付する登記事項証明書代、代理人としての裁判所出頭に伴う日当交通費に今回の抵当権抹消登記に必要な登録免許税、当然ながら訴訟代理や登記申請代理の報酬まで含めてとにかく総額10万円ポッキリで抵当権を消し飛ばしてやろう、と。

訴訟代理もやる、と申しました。交通費も含む、と。
出頭先は愛知県ではなく愛媛県の、しかも松山の飲み屋でその街に仕事で行く/行ってきたというと『遠いねぇ』と感情を込めてお店の人からねぎらってもらえる、失礼ながらそうした立地の裁判所です。一回ではありますがそこまで行くための交通費も含んで一式10万円、なのです。

※今回の出張前半では意図的に依頼費用の話しを盛りこむようにしています

さらに、抵当権者は死亡しているのですが死亡前に抵当権が時効消滅しているという事案です。もしも裁判所が登記原因日付を判決主文に書いてくれない場合、抵当権者死亡にともなう抵当権移転の登記を計3回やらねばならん、という状況でもありました。

まずこれを免れる上申事項をちゃんと書くことができ、望み通りの判決で望み通りに抵当権抹消登記だけすればよくなった、というのが嬉しい点の一つめ。

ちなみにもし判決に登記原因日付が記載されない場合、抵当権移転の登録免許税●万●千円、が必要だったはず。
今晩使った飲み代の4回分!を節約できたのです。なんて嬉しいことでしょう。

次に実務書に書いてある情報のさらに先が未確認といえば未確認だった事案でもあるのです。

抵当権者が死亡し、その相続人を被告にする訴訟で欠席判決(いわゆる調書判決)をとったあとの抵当権抹消登記申請に際して、判決理由に『被告にした人たち以外に抵当権者の相続人がいないこと』が示されていたら抵当権抹消登記に相続証明書を別に添付する必要がないようだ、という下級審の裁判例が出たところまでは実務書に出ておりました。

ですので僕も、今回の抵当権抹消登記申請では抵当権者の死亡から相続を示す戸籍関係書類を(持ってはいますが)出さないで申請してみたのです。そうしたらちゃんと通った、というのが嬉しい点の二つめ。

さらに、これを一般的にする場合の記載事項を訴状作成の段階から工夫しておいたのです。

将来的にテンプレートを公開して一般市民が使えるように、ということで同業者さんには全然嬉しくない工夫ですがこれで大丈夫だと確認できたのが嬉しい点の三つめ。

被告欠席時に簡裁で取れる調書判決は、判決の理由として訴状の記載を援用されます。今回はなるべく一般的な表現を使って訴状を作ることにし、どんな表現で訴状を書いたら抵当権者の相続人が複数、相続の発生が複数回あっても大丈夫なのか、を確認できたのです。これがいちばん嬉しい点です。

これらの成果があとあとブログやウェブサイトで提供できる情報になる、というのも当然嬉しいことではあります。そうしたことがありまして、東京滞在最終日の今日だけは外に飲みに出ることにしました。カウンターのよく空いた宮崎地鶏のお店がありまして、昨日声をかけられてもいたのです。

1時間の飲み放題は丁度よい感じでした。明日は6時に宿を出るつもりです。

なぜか今日決まってしまう明日の飲み屋(東京福島宮城出張7泊8日 2日目)

都内での宿泊は当初予定の2泊から1泊増えました。増加分の1泊は、前回出張で使ってお気に入りになった鶯谷のホテルにします。

宿の周りには最低9軒のラブホテルがあります。

中華料理屋は5軒。

昨日はそのうち1軒を試してみたかったのです。もちろん後者のほう。ちなみに前者のほうも夜になると何かを待ってる風情の中年女性が目につくようになり(9月の出張時にはそういう人を見ませんでした)、いい意味でも悪い意味でも経済活動がコロナ前に戻っていっているように感じさせられます。

1日目の相談は3時間ほどで終了しました。相談費用の設定としては本件、企業法務…というより零細企業の紛争に関するものですので1時間税込6600円としています。当事務所の出張相談は労働者消費者の場合、基本2時間5500円、経営者や事業主に関する相談は1時間税込6600円なのです。あとは労働者側でも付加金や慰謝料請求に関するものは1時間6600円、労働側経営側にかかわらず最大13200円という設定もすることはできるようにしてありますがこの金額の設定は依頼を受けたくない状況下でしか使いません。

以上、区別のような差別のような格差はつけているがそれが嫌ならどうぞ他事務所へ、と言ってなお他事務所に行かない人に対してのびのびと仕事させてもらう、と。

『のびのびと仕事する』というのは職業代理人の選任が不可避な相手に訴額●千万円の請求訴訟の訴状を4万2千円で作ったりする(印紙代込み15万円ほどの出費で相手には百数十万円の出費=着手金の支出を強いる)、ということではあったりします。

使い方によっては小さな企業を巡る紛争においてゲームバランスを大きく変える(訴訟を起こすことの費用を数分の一から十分の一弱に縮減してしまう)存在に当事務所がなるわけですが…それもよかろう、と思える案件ではあります。

そんな出張相談は増加した1泊分だけ、お客さまから8000円の日当兼宿泊費を申し受けることとしました。宿泊費に6千円、祝日の乗車に伴い増加するバス運賃に1千円、残りの1千円が野菜餃子大盛り12個のランチ、になるわけです。

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本日は相談2日目。今日は1時間30分で終わったのですが途中、お客さまが席を外されました。

テーブルに会社の印鑑を残して席を立たれるのです。

セキュリティ面では印鑑をお持ちになることをおすすめします、と僕。そうでないと

たとえば債権額5億円の金銭消費貸借契約書なんかを僕が勝手に作ってるかもしれませんよ(笑)

『もうすこし現実的な額にしてください』とお客さま。
確かに本件、相手への請求額は数千万円単位にとどまっています。

請求額2千万円でも2百万円でも当事務所の訴状作成費用はおなじ(当事務所の場合、費用は提出先が簡裁か地裁かで分けてあるだけ。あとは枚数に比例するのが基本です)、理論的には請求額2億円でもおなじ、なのでお互い感覚が鈍磨しているのかもしれません。

相談を終えて20時前になりました。自粛が終わった街を地下鉄銀座線稲荷町駅に向かって歩いてみます。

今日は宿を鶯谷から稲荷町に変えたのですが、駅から宿に来る途中、餃子のお店1軒と麻婆豆腐のお店1軒を見つけてあったのです。それとは別に、まだまだ何かありそうなのです。

祝い酒 という文字が不意に目について立ち止まりました。

飲み放題 1時間500円

とも書いてあります。どうやら自粛の終了を祝いたい模様。ですが店構えが変です。

唐揚げの自動販売機?があるように思えます。その脇に小さなドアがあり、中はウナギの寝床、でなければ飲み屋さんのようなのです。

お店の案内看板が手書きされていると思わず立ち止まるのは僕の癖なのです。店の中でも気づいていたようなのです。

『飲み放題になってます。いかがですか』

ステキなお姉さんがお店の中から出てこられました。ただ、今日はアルコール抜きにして明日祝い酒を飲もうと思っていたのです。

僕には別に祝う理由があります。
抵当権抹消登記申請が補正なく無事に終了しました。

これについては明日のブログで説明することにして、とにかく今日は明日の飲酒に備えてお酒は無しにしたいのです。

お姉さんには明日の訪問を約して店頭を離れ、今日は麻婆豆腐のお店に入りました。こちらも大変良好です。

明日やること。

  • 国会図書館で書見。探索テーマは行政へのクレーム、あとは詐害行為取消権。
  • 青森県のお客さまが局留めで送ってくる郵便物の受け取り。
  • 前日までしか発売しない企画乗車券の購入。福島仙台への出張に使う。
  • 宿に戻って出張相談、3日目。
  • 松山地方法務局宇和島支局に提出した抵当権抹消登記申請の完了を祝して、飲み放題のお店で飲酒。

7日・8日の宿が決まっていませんが、まぁ6日中に決めればよいことにしましょう。

山林関係出張相談強化月間(東京福島宮城出張7泊8日 1日目)

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人並みもアナウンスも、不意に途絶えた朝のバスターミナル。7時25分発の新宿行きを待っています。今日から出張です。

東京で毎月ある企業法務の相談と仙台の法務局で必要な供託手続きが当初の予定でした。と言えば芸風が変わったかと疑われかねませんが、前者は民事関係裁判書類作成業務(もちろんこっちが主たる依頼)の延長、後者は長引いた労働訴訟(もちろん労働側)の後始末、ということになっています。

ここまではこれまで通りなのですが、今回は仕事で訪れたことのない県で初めての依頼経路でやってきた出張相談が入っています。

僕が三年前に出した本を読んだ、という方からの相談希望はまさに初めて、なのです。僕の本は山林所有者向けに主として相続関係手続きについて解説したもの。一般書だと気づかずに買ってしまった同業者さんがamazonで『新しい知見はなかった』というレビューをつけている(苦笑)、まぁそうした本です。

で、目的地に福島県中通りが追加されました。

下世話な関心は同業者ならずともお持ちだと思います。
この山林関係出張相談、費用総額2時間8800円で受けて立つことにしました。

最寄りの新幹線停車駅たる郡山(郡山市はお客さまの住所地ではありません)までお越しいただいて同駅周辺で2時間5500円、という提案も出してはいたのです。ただ今回は在来線の最寄りの某駅まで訪問する案が採用されました。

で、11月6日午後に限り郡山は名古屋とみなす、という旅行書士報酬規程により3300円を日当交通費の合計として加えることとした、と。だいたい名古屋から岡崎あたりに行く感覚でいます。

もともと仙台までの出張があったから郡山を名古屋とみなす、ということになったのですが以後はそうならない、ということは相談者に説明済みであり、費用は2時間8800円と明示しており、近隣市町に一応いる同業者への相談も一応推奨しております。

以上のことから愛知県の司法書士が福島県でおこない一時間換算4400円の料金を収受するに過ぎない本件相談の実施には特に問題はないものと考えている、という自分でも。
これはなにか変な気は…するのです。

一言でいうと。
あり得んわ(笑)

とはいえ、出版予定部数2400部を3年かけて推定2000部売ったところでこの1件が最初の相談希望です。自費出版で依頼が取れると妄想する自営業者さんにはそんなの絶対やめとけと忠告できる現実はあるわけで。

逆に著書へのレスポンスがこの割合なら、このまま本を買ってくれた山主さんたちに便宜供与をすると宣言し続けても事務所が傾くことはない(上向くこともない)と考えてもいるのです。
むしろなるべく派手にやって経験を蓄積すべきだ、という判断に傾くのはこの事務所だから、でしょうが。

来週も変わった依頼経路の山林案件で仕事では訪れたことのないところに行くことになっています。依頼経路が弟子経由、こちらの納品物に瑕疵があるような連絡を受けて出張費用は一切不要と宣言した、そんな自腹出張が。

そっちもなんとか持続可能な営みにはしないといけません。ことによると名古屋とみなす地域が紀伊半島の山中に設定されるかもしれません。

どうするか考える時間はあります。今から一週間、通常の執務は停まるから。
とりあえず名古屋とはサヨナラ、です。来週水曜日に帰り、金曜日から次の出張を設定しています。
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人間用3万円、ペット用15万円という○○信託のふしぎ

僕から見ても変に思える同業者、というのは何人かいます。
ならば僕はどうか、というのは本稿では論じないこととさせてください。

そうした変な同業者の一人は僕が持ってる資格とおなじパターンのダブルライセンスで、ひところは企業支援で活動したりそのあとは家族信託®(←登録商標であることを明示しておくのは、例によって皮肉です)の腐朽いえ普及に尽力したり隠居したり、そんな方がおられたことは皆様ご記憶のことと思います。

あの人のご主張が凄かった、もっと言えば信託制度の普及に関連して害悪を及ぼしたのは、信託契約で定めた条項が民法の遺留分の規定に優越するかのような言論を(マイナーな業界誌とはいえ)商業誌で散々ばら撒いたことだと思っています。

一方で、これをきっちり粉砕する判決が出るちょっと前の2018年2月を最後に雑誌からはパッタリとその足跡を消していることが国会図書館OPACの検索結果からわかります。

ヤリ逃げ、という語を想起させ(苦笑)非常に興味深いところでもあります。
紛争あるいは訴訟の進行状況を見ながら寄稿可否を決めていたんじゃないか、などとゲスな勘ぐりをもしてしまいたい。

そんなこともあって家族信託®を標榜する一派に対しては眉毛に凄い唾をつけて眺めていたところではあるのです。上記のような主張を漫然と掲載し続けた○○○○ガイド別冊はカネ出して読むまでもないため国会図書館で定点観測してはいるものの、相変わらず○○書士と××書士と商標登録だけはしてある名称のアドバイザーから成る怪しげな楽園、という雰囲気は保たれている模様。

民事、のほうを標榜する諸先生方がどうお考えなのかは存じません、ということにしておきます(信託に限ったわけではありませんが、司法書士さんの関与の成果を依頼人の都合に応じて破壊するのは時として僕の仕事になります。したがいまして公式には=業界団体建物内と地裁家裁の庁舎内では、僕なんかとは面識がない、ということにしておいたほうがよろしいかと存じます。実は先月も一件、証人尋問の記録にしっかり残った事務所さんがありました。信託ではありません)が、とにかく用語として世間に広まっているのは家族信託®のほうらしいのです。

で、表題の件。最近の週刊誌、特に週刊現代と週刊ポストは競うように相続に関する特集を組んでいます。もはや特集ですら無くただの連載だ、という印象すら受けます。

そうした記事の想定読者層の年代は、確かにだいぶ高いらしい、ということはこれらの雑誌に載ってる官能小説の登場人物および語調からも明らかなのであります。

※冗談です

ただ、これらの特集の情報の質は徐々に下がりつつある気がしています。
専門家がちゃんと監修しなくなったというか、記事を使い回しているというか。手抜きの気配を感じるのです。当ブログの今日のネタはこれ。

週刊現代10月23・30日号にもこうした特集記事がありました。配偶者が認知症になったときには云々、ということで対処法として最も優れるのは家族信託®だ、といいたいらしいのです。引用。

『こうした事態(筆者注:配偶者の認知症発症による預金口座凍結)に備えるには、子供と家族信託契約を結んでおけばいい。公証役場で家族信託契約書を作成し、信託口座を作成する。公証人報酬の3万円ほどで作成できる』(43ページ)

ふーんなるほど家族信託®って3万円で組成できちゃうんだー(ものすごい棒読み&ものすごい遠い目)

記事は続きます。ここでは行政書士がコメントしています。
愛玩動物の飼養とその費用の保全に関して、さらに引用。

『ペット信託を利用するのもよいでしょう。飼い主がペットとその養育費を信託財産として受託者(知人や家族)と信託契約を結ぶのです。ほかに契約書作成の費用として15万円ほどの費用がかかります』(47ページ)

ふーんなるほど家族信託®では、人間さま用に信託を組成するよりお犬さま用のほうが高く付くんだー(冷笑)

なんかもうどうだっていいからそれでいいよ、という意思決定に誘引したいならこの記事でいいんだろう、とは思います。きっとそうではないはずです。

上記2件の情報は同じ特集記事のなかで提供されていることに誰か気づかなかったのでしょうか?
それとも本当に、ペット信託のほうが組成に高額な費用を要するのでしょうか?

そしてもし本当に信託組成の費用体系が、上記のようなものであるならば。

世にあれこれ生えている、信託契約組成(あるいはコンサルティング報酬でもアドバイザリーフィーでもいいですが)費用は財産額の1%ただし最低50万、とかいうあの専門士やらあのアドバイザーやらのウェブサイトは、一体なんなのでしょうか(怒)

もっともこの疑問に関しては、いつぞや離婚協議書作成に取り組んでいる行政書士さんとの会食で達した結論が参考になるかもしれません。

曰く、『実は離婚協議書の作成にちゃんと取り組んでる奴なんかそんなにいない。単にウェブサイトがあるだけだ』

今回もこの結論に座布団1枚分くらいの賛意を表したい、とは思っています。

まぁレディメードな信託条項案がいくつか公証役場に常備されていて適当な民事信託契約書が数万円で作成できる、という未来はなかなか悪くないとも思うのですが、そうであるならあるで信託受託者に課せられる義務の厳しい部分=財産の分別保管とか毎年の計算とか、そして何より誠実義務を一言も述べないのはコンテンツとして危険だ、禁書にして焼き払うべきだと僕は思ってしまうのです。

※禁書云々以降は冗談です。人の信託よりペットの信託のほうが費用が高い、という情報は娯楽としては読まれるべきでしょうから

ちなみに僕は、といいますと。
一冊だけある著書(2018年3月刊)のなかで民事信託を『委託者とその財産を囲い込んで長期に拘束するようにも設計でき、特に相続に関する部分で不利になる相続人たちと対立が発生する可能性がある』として弁護士への相談を推奨しておりました。

家族信託®を世に広めたい人からすればとってもイヤな言い方なのでしょうが…
同時期に注目を浴びてたあの同業者のこと、もちろん意識して書いてましたよ(笑)

でもなぁ。

今週末に福島県で入ってる出張相談、たぶん信託使うのがいいんだよなー

※ご同業の方には恐れいりますが、こういうオチでした。
実際に必要が発生しましたら、民事信託士の諸先生方にはご支援を仰ぐかもしれません。非公式なところでよろしくお願いします。

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