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噛み合わない会話の理由(零細代書人事務所への電話から)

勝手だとは思うのですが、知らない携帯電話からかかってくる電話、特に裁判事務関係の電話番号(IP電話の番号。050-7561-5941がこれにあたります)への第1回目の着信には出ないことにしています。

理由はまったく統計的なもので、この経路から受託に至った実績がここ数年ありません。
『皆無!』なのです。これはなかなか凄いことです。

これが債務整理(その他交通事故被害者側でも離婚でも残業代請求でも、ひょっとしたら家族信託でもいいですが)といった一発数十万円のプロジェクトがお好きな大事務所さんなら、かかってきた電話から素人を適当に言いくるめて無料相談→受任、へつなげるトークスクリプトが完備されている気もしますが、なにしろここは場末の零細事務所でありかかってくる電話は非定型的な簡裁地裁家裁通常訴訟債権差押訴訟費用額確定処分あるいは訴訟記録閲覧(!)に関するものばかり、なのです。

そうした電話からどうして受託に至らないか、というと。簡単です。もう断然スマホのせいです。
電話かけてきた人がそういうのです。
スマホでウェブサイトみてちょっと電話かけてみただけだ、と(苦笑)

どうか第二のスティーブ・ジョブズが現れて、ネットが使えず電話のかけられないスマートフォンが発明されますように、と祈りながら(それって電子手帳になるんだろうか)、話しを続けます。

そうではあるのですが、たまに、間隔としては5回に1回くらいの割合でそうした電話に出ることにしています。冒頭の実情がいまも厳然と存在していることを確認するために。

-念のため説明しますと、電話の発信は固定電話からおこなってくださいという注意書きをウェブサイト各所に出しております。携帯電話からの発信に応答する義務はない、という立場はウェブから読み取れるようになっている…というのが一応の言い訳です-

で、今日。

受託に至らないどころか会話が成立しない状態で終わった電話がありました。

残念ながらよくあるパターンの一つで、とにかく先方だけが発話しこちらが何か言う機会があたえられない…説明すら求められていない、そういうレベルの。

10分程度かけた会話の後半でちょっとイジワルしてみたくなりました。

例によってこちらの発言に割り込んできた向こうの発言を全く無視して、こちらの説明を続行してみたのです(それまでは説明を中断して向こうの発言を聞く態勢をとり、でもそうしていると話題が別のほうに飛んでいくことが繰り返されていたわけですが)そうしたら向こうが一方的にしゃべっている発話とこちらが一方的にしゃべる発話が本当に重なって30秒以上続いてしまいました。

お互いがお互いの言うことを一切聞かないまま(まぁ、こちらは発話しながら向こうの発話がこちらの発話と全然関係ないことを確認するために注意深く聴き取る、という無駄な努力を続けていましたが)、発言が続くのです。

これはどこかで見た光景です。

どうしようもない接待で連れて行かれたどうしようもないスナックでカラオケを熱唱するどうしようもない客(他人)と接客担当者のお肉にしか興味が無い客(同行者)と宿に帰って風呂に入ることしか考えてない客(僕)となんとか次の一杯をオーダーさせようと奮闘する接客担当者、そんなの。

みんな自分の欲望を満たすことしか考えてないが、とにかく場は成り立ってる。事情を知らない人が見れば楽しそうだとさえ思える(苦笑)

いま書類作成を担当している事案には別バージョンの空転案件が…一方当事者が自分のやりたいことしか考えていないがそれが他方当事者の活動とも裁判所の関心ともまったくリンクせず単に迷惑をかけながら自己満足してるだけ、というのがあったりしますが具体的にどれとは言いますまい。当人はやる気満々なので、判決出るまで付き合ってあげるから今の勤務先は退職しないでネ(←執行の関係で)、とは思います。

ただ今回の電話は少し違いました。最後にかろうじて成り立ったやりとりによれば、先方は裁判所が提供する定型書式を必ず使って手続きを進めねばならないと思い込んでいたらしいのです。そのうえで当事務所ウェブサイトの説明を読んだため記載事項が理解できなかった模様。

定型書式は2ページしかないのに書類作成で4枚2万円の報酬を取ろうとしているのはなぜか、そういうレベルの質問を突きつけられるわけです(泣)

あれは別に使わんでもいいものだ、ウチでは使ってない、という説明には納得されたのですが、非常に困ったことには会話の最終盤、その説明に感謝されてしまった記憶があります。また電話するかもしれない、と言われて通話を終えました。

電話番号は当然、履歴に残っています。次かかってきたら…どうしよう(汗)


補足

上記の通り携帯電話からの1回目の発信を受信して受託につながった例をほぼ見ないのですが、これが『1回目が不在着信(本当に不在だったかどうかはさておいて)として終了し、2回目以降の着信を受けたもの』になると受託につながることが時折あります。ある程度時間をおいて複数回の発信を試みるものはわりと真剣に相談・依頼を考えているということかもしれません。

また、固定電話については着信1回目2回目にかかわらず受託につながる一方、(外出中に着信があった場合など)3回以上の不在着信が続くものは受託につながらない=とにかく電話したくなっちゃう衝動、のようなものに突き動かされるような通話があるようです。

以上、そのうち初めての方の電話の受付を週に1回2時間程度にするのがよかろう、それでも事務所は成り立つ、というお話しでもありました。士業ではまだなさそうですが、魅力的なコンテンツのウェブサイトを保有する小さな企業さんにときおりそういうところ(電話番号非公開としメールでの受付のみをおこなうもの)がありますよね。羨ましいです。

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