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2021年8月

東海岸からやってきた老眼対策機材(Ipevoの書画カメラはセカイモンで買うのがよさそうだ、という話し ほか1件)

書画カメラをご存じでしょうか。通常は老眼対策には使いませんが。

探してみると金融機関のカウンターの奥に、いくつか配備されているのをご覧になったかもしれません。書画カメラはテーブルや机の上においた書類や本、書類を添削したり加筆する人の手などを撮影することを主目的とするカメラです。

これを老眼対策に用いることができるはずだ、ということで昨年から適当な機材を探していたのです。ちなみにepson製なら最大10万円台、amazonで星5つのレビューが1865件着いてるような怪しい中国製なら9千円台から、ということで僕は台湾メーカーの3万円台/4万円台の2機種を候補としました。それがIpevoのVZ-RとVZ-Xなのです。前者は有線、後者はバッテリーとWiFiを搭載してワイヤレスでの運用が可能という差があります。

 

ここで、あるお客さまから今春いただいたamazonギフトカード3万円分が関わってきます。
お客さまの名を冠してM資金、と呼んでいるのです。

これは受領直後に1万円を補助者さまに分配したため僕が持っているのは2万円、クエン酸やセスキ炭酸ソーダのような消耗品より後に残るものを買うべきだ、という補助者さまの助言に従って、当初はamazonでVZ-Rの新品を買うのが妥当なのではないかと思ったことは思ったのです。

実はIpevoの書画カメラ、特に僕が導入した機種はヤフオクやメルカリには出品がありません。今回は新品を買うしかないのか、と思ったことは思ったのです。

…でも。そういえば。

こういうときこそeBayと、その購入代行サービスであるセカイモンを当たってみる手です。当事務所の測量機材はLeicaがハンガリーで作ったものがイギリスの出品者から送られてきています。セカイモン経由で。

コンディションが open boxとある=未使用に近いVZ-Xが本年5月には、送料込み2万円台後半で複数台出ていたのです。Located in:New York,などと書いてあり、落札が5日後到着が25日後とかいうのを受け入れられるなら、これだ(苦笑)

結果として国内で新品を買うより安いお値段でグレードの高いほうの機種を買えたわけですが、実際の運用に支障はありませんでした。

※ただし日米間の小口物流が安心安全というわけではなく、同時期やってきた別件で箱の土手っ腹に風穴が開いてるような一品を受領してしまったこともあります。別のお客さまが所有権を有する品だったので、なぜか僕が応急修理してお渡しすることになったのですが。

とりあえずブツが日本国内に無事に到着すればあとは直すなり壊すなり、僕のほうでどうとでもできるのです。今回は健常に運用を開始することができました。効果は絶大です。

本機は画像をHDMIケーブルで直ちに出力でき、PC用ディスプレイなりテレビのHDMI入力端子につなげばそれだけで画像が見られます。バッテリー持続時間はどうやら8時間を超える模様。オートフォーカスも機能はしますが、どうせ机の上の本なので焦点を固定してもかまいません。机の上にカメラとフレームがどーんと立ってるのは…まぁ慣れます。

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慣れます(←強調)

というわけで、これで文庫本なり実務書なりを強拡大してみればよい、という期待通りの使い方ができています。B4判見開きの一般的な実務書を、フラットベッドスキャナでスキャンする代わりに本機で連続撮影して書籍を電子化するのも悪くありません。いったんJPEGで取り込んだ画像をあとでDocuWorks形式に変換しても、最終的にOCRにかかります。

当然ながら連続撮影時の労力は本機を用いた方が断然楽、画像の質はゆがみが少ないぶんフラットベッドスキャナが若干優れる、といった印象があります。

それと、本機はマイクを内蔵しておりWebカメラにもなるためノートPCと組み合わせれば…可搬性のあるWeb会議システムが導入できてしまった、ということにはなるのです。

ここでカメラは参加者の部屋や顔より書類を写すべきだ、いや断じてそうでなければならぬ、という点にさえ留意すれば。

ともかく家ではこのVZ-Xを、もっぱら書見に使っており非常に良好だ、というお話しでした。

で、結局のところ2万円残ったM資金はどうなったかと申しますと、そのうち3千円余で以下の物を購入いたしました。これは中古品を買うべきでない、と思えたのです。

 

全く別の労働事件の控訴答弁書を準備中、全くの偶然からこの人の楽曲は僕の集中力をこれまでになく増加させることがわかり、その現象を受けて当ブログの記事では訴訟に勝ったらCD買わねばなどと言っており、実際に控訴審も控訴棄却=お客さま全面勝訴の第一審判決を維持して確定したので躊躇無く発売日に初回限定盤の予約を入れました、という顛末ではあるのですが、ある意味で裁判書類作成業務における戦力倍増要素、ってやつを手に入れてしまった気もしています。

なぜそうなるのかは一切不明だがともかく有効に機能しており僕の仕事の質を上げている、ということで…この方には折々にお布施をして(CDを買って)いればある意味シアワセになれるのかもしれません。

老眼対策用書画カメラと並んで、その波及効果はすでに何人かのお客さまに及んでいるところ、なのです。

がっかりするかも知れないが、焦るな(改正民法解説依頼への要約)

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久しぶりにあった100万円超の入金。
帯封付きの札束には触れることすら許されないまま、お金はそそくさと僕のもとを去っていきました。

お客さまから預かった売買代金なんで銀行窓口でホチキス留めされた封筒で受け取ってもあえて数える必要はない(正確には、僕のような者が開封したらかえって信頼性が落ちそう)、そういうものです。今日のがっかりはこの件ではありません。

例によってといいますか、いつも寄稿している雑誌の他の執筆担当者たちになにかオトナの事情が発生したらしいのです。どの雑誌の誰とは言いませんが。

で、僕が例によって2ヶ月連続で寄稿することが決まったのです。そのお題が表題の件。今春成立した民法改正について解説してみよ、とのご注文をいただきました。今回の出張では国会図書館の入館抽選に2日当たったので、先行する他の資料をあれこれ読んできたところです。

特に相続登記義務化と土地所有権放棄に関心があるらしい質問群が、編集者さんから示されています。土地所有権放棄については地元の新聞にコメントを出したとき、これに期待する読者からの質問や投書が生活部に寄せられたとも聞きましたが

(そういう人達が)絶対がっかりする法改正になるからね、と2年前に取材を受けた時点で担当者さんに告げたところ、返答が途絶えました(単に取材が終わったからというだけかもしれませんが)。

そして今年、世の圧倒的大部分の負動産所有者たちをがっかりさせる法改正が予想通りに成立しました、と。この法律で要らない土地を棄てられるとは思うなよ、という執筆方針は既に決まっています。今回の寄稿先の読者さんは、そうした相談を受けてしまう(そして、土地放棄を抑止する)立場の人が多々いるはずです。

一方で相続登記義務化のほうは…商業登記の過料の実情をみればそう無体なことにはならない、一部の士業が発情期に入ってる気もするが強いて関わりあいにならんでもいい(笑)、そんな内容にするつもり。

問題があるとすれば、既存の解説記事にそういう物言いのものがあまり見受けられないこと、でしょうか。

さて、青春18きっぷ3日目を使って浜名湖まで戻ってきました。次の出張の日程調整に入ります。

次の出張は広島市・松山市・南宇和郡愛南町、日程は9月5日~9月10日で4日間程度を予定しています。このため、8月31日から新しいご依頼での面談を停止します。

出張先での相談は可能ですが、最低2mの対人距離と換気の確保できる場所でのみお受けします。

この制限が一番守られないのが公務員の方との打ち合わせ、という実情はここでだけ話題にさせてください(苦笑)

地方IC乗車券のトラップにハマる浅草発下妻日帰り出張

 

最高気温は35℃と予報が出ています。青い青い空には、刷毛でひいたような雲。いいお天気になりました。あたりの田んぼは、緑から黄色に彩りを変えつつあります。
乗客3人のディーゼルカーは快調に、目的の街に向かっています。夏の旅です。

…でも僕の機嫌は斜めなのです

JRから関東鉄道に乗り換えた下館駅。
ICカードをタッチしたら、久しぶりにアラームがなりました。カードを見せたところ、窓口氏困惑ぎみに曰く

「すいかとぱすもしかつかえないんですよぉ」

…は?

I can't speak Japanese because I came from Nagoya.

とか言ったらよかったのかもしれませんが、茨城のなまりが少し聞き取りにくかったのです。僕のmanacaは使用不能を宣告されてしまいました。けさチャージしたばかりの、浅草まで帰れる残高3000円を残して( ̄▽ ̄;)
どこかJRの駅でJR利用ぶんを精算し、入構記録を削除するまでカードは使えません!
そしてこれから行くのはJRの空白地帯で、関東鉄道からつくばエクスプレス浅草まで、JRの駅はありません!

まぁ次の列車は30分後なので、そちらにすればJR水戸線下館駅の改札口に回って出札を受けられたのですが…嫌だ(≧□≦)

愛知県内の同業者の皆さまに注意喚起です。水戸地方法務局下妻支局に逝くときには関東鉄道常総線で中京圏のIC乗車券が利用できません、などと無意味な情報で盛り上がってみたいのですが、きっとICOCA(関西)とか、はやかけん(九州)でも同じ目に遭えるはずです。関東在住でないご同業の方々には、ゼヒ水戸線下館駅でのお乗り換えをオススメしたい。オンライン申請よりよほど楽しめるはず(笑)

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写真はそうやってたどり着いた今日の目的地、関東鉄道常総線下妻駅です。車両の背後にちょっと見えてるビルが法務局でした。

節度と限界(苦笑)を意識しつつおこなう東京北関東出張2泊3日

今日から出張です。予定は昨晩追加されました。

あれやこれやの経緯でどうだこうだに至ったため、今後継続的な相談および対応を依頼したい、と。思わず口走ったのが冒頭の発言の直前です。

「テンションが下がるご依頼ですねぇ」

あ、もちろん裁判事務が関係するご依頼です。
もう思いっきり紛争の泥沼に足を突っ込むことになるお約束の展開への入り口です。
その扉をそっと開いてみたところ、なのです。

逆にここで適当な言い訳をして(それこそ適当な限界を宣言して)扉の前から立ち去ればしばらく平和に暮らせるわけですが、まぁそうはしないんです…このお客さまはよきリピーターさんで、先日お別れした方と違って報酬の支払いを遅滞することがありません。上記のような放言を一応許してもらえる程度の信頼関係も構築されています。

ですがもう少しキレイにまとめないと救いがない、というのは発言中に自覚できたところです。説明を追加します。

「まぁとりあえず節度と限界を意識しつつ、ときには積極的な対応をとる、という趣旨だと了解してお受けします。それはいい是非やろう、というものではないし正当性を主張されたら相談を直ちに打ち切って出入禁止にしますが(笑)そうではない、ということで…お受けしますから」

およそ自分の正義を確信した奴ほど度しがたい、というのは民事紛争においても国際紛争においてもよくある話しで(ええ、そういう相手方当事者さんも現在、複数いらっしゃいます)、実は自分の正しさを自分でほどほどに疑っていてくれるか、いっそ正しくないが駆け引きと割り切ってやってると認めてくれる方ほど僕とのパートナーシップが構築しやすい。そう常々思っているのです。当事務所の裁判事務はそういうもので、お客さまがそうであるかぎり不倫やった人投資詐欺やった人交通事故やった人等々は僕からみて『よいお客さま』と認識できる実情があります。あとは請求書の期限内に支払いを終え、ときおり食べ物やお酒を送ってくれればいい(笑)

※労働紛争労働側のように相手方の不当性が極めて高い場合どうしてきたのか?は問われるのかもしれませんが、この場合でも会社を潰す等の展開はありまして(当事務所は創立以来、設立登記で世に送りだした会社と差押仮差押でこの世から葬り去った会社とではまだ後者のほうが多いのです)…結果として過剰な攻撃になることへの恐れ、みたいなものは常にあったほうがよいと考えています。たぶん軍事力の扱いと似ており、ウェブサイトやブログをちょっとみただけで『先生のような司法書士になりたいです!』などと勝手に憧れてくるおっちょこちょい(今月も一人いましたが)にはかなり消極的な対応をしたりもします。お話がそれました。

第三者がみればどっちもどっちな争いの片方に助力して泥沼でパフォーマンスを見せよ、という案件と、南関東のお客さまが北関東に土地を買う案件(まぁやる以上は活用する方向で行きましょう)。そして空いた時間で国会図書館の書見、今回はそんな出張であります。嬉しいことに25・27日、国会図書館の入館予約が取れました。ちなみに今回は名古屋-東京間の日当を誰からももらってないので、これでお客さまを裏切ってることには絶対なりません(失笑)

例によって栄7時25分発の新宿行き、先日僕を大雨の福井から救い出してくれた恵み深き名鉄バスの予約をとりました。例によって空席をよく見て選んだため、前後横には人がおりません。

二つ後ろの席の男がうたう『おもいで酒』が下手なのを除けば快適な道のりです。

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実はお客さまからもらったAmazonギフトカードで買ってしまった森口博子の新しいアルバム、5曲目で音量を少し上げました。

登記統計を見て自信を回復しつつある件(財産分与だけ、ですが)

昨年の登記統計によれば、全国での売買による所有権移転登記申請の件数は160万件余あったとのこと。司法書士の人数が2万2千人なので、一人あたり72件、ということになりましょうか。

ちなみに当事務所では昨年、売買による所有権移転登記は1件でしたがそれはさておいて。

同じく壊滅的な値を示す抵当権設定やら相続、つまり儲かる各分野もさておいて話しを進めます。泣きたくならないうちに。

おや、と思ったのは『その他の原因による所有権の移転』という件数欄。13万8千件とされています。
2万2千で割ったら、司法書士一人あたり6件ちょっとになりますね。

統計上、その他の原因というのは売買・相続ほか一般承継・遺贈または贈与、の他ということになっています。

交換、はいまでも都会のデベロッパーさんが使うのでしょうか。

共有物分割は遺産分割の延長戦として地方でもありそうです。

代物弁済や譲渡担保を駆使している街の金融業者が健在かどうかはそれ自体興味深くはありますが、財産分与も『その他の原因』に含まれることになります。

確認したところ、当事務所では財産分与による登記の件数は今年5件、今月もう1件準備中のご依頼があります。

つまり来年春頃発表される今年ぶんの登記統計で財産分与の登記件数が突如増加して年30万件、とかに達しないかぎり、この登記原因に限っては当事務所の受託件数は業界平均を超えるであろう、ということです。
こんな僕でも、ふつうの司法書士さんより経験が多い分野があるんだ。登記で(笑)

ただ、随分不思議な印象も受けるのです。別の統計によれば年間の離婚件数は20万件ちょっとなはずなので、離婚にともなって不動産の財産分与がある件数は全離婚件数の数分の一にとどまるのか…と。そんなものなのでしょうか?

そして、前述の13万8千件のうち財産分与が登記原因である登記申請はさらに少ないはずなので…世の離婚相談を標榜する弁護士司法書士行政書士その他適当な資格を自称する有象無象のうち、実際にちゃんと財産分与契約書や離婚協議書を作っている事務所はどれだけあるんだろう、というのが今も不思議なままなのです。ウェブサイトで受託をうたっている諸士業の事務所は多々あるものの、それだけの件数が登記からは読み取れません。公証事務の統計にいいのがないので、公正証書作成件数から推測することも難しい。

まぁあまり根拠はないものの、この事務所に財産分与の登記を依頼される場合はそんなに不安がる必要はないであろう、というお話しでした。

ちなみに今週は立会をともなう不動産売買の登記があるのですが、これは今年1件目であります。

まぁ任せてほしい、とお客さまに連絡はしましたが、代金額は140万円を下回っているのでいざとなったら(以下略)などとは考えてもおりません。
世間一般の司法書士さんと同様、ごくごく円滑に取引を終える所存です(遠い目)

自主規制しつつ利用開始する新サービス-さらなる調査能力の向上を目指して-

今日の記事の読者は極めて限定されます。同業者さんのごくごくごく一部=非定型的裁判事務にクビまで浸かった方と債権回収のために本人訴訟を進めておられる方のごくごくごく一部…当事務所が受託すると決めた人に向けてお送りします。

当事務所ではここ10年ほど、東京商工リサーチのTsr-Van2を利用して『役員名による法人の検索』を、限定的ながら可能にしておりました。

これはどうしようもない社長による賃金踏み倒しその他の詐欺的行為への追及に非常に大きな効果を発揮しており、このほど当事務所では法人格否認の法理によって社長の個人責任を認めさせる判決を得たところです。

超簡単に言うと、社長の名前をインプットしただけでそいつが作り散らかしたダミー会社がごろごろ発見される、そういうサービスの恩恵にあずかっている、と。これは公式な登記制度=法務局が出す登記事項証明書や登記情報提供サービスにはない機能なのです。

で、今日。

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当事務所もようやく、登記簿図書館のサービスを利用開始できることになりました。

このサービスは、利用者(当事務所)と民事法務協会提供の登記情報提供サービスのあいだに介在しています。当事務所が登記簿図書館を通じて登記情報提供サービスから登記情報を取った場合、そのデータは登記簿図書館にも蓄積される(で、他の利用者もこのデータを検索・取得できる)ことになります。

そうした仕組みによってちょっと安く登記情報が手に入れられるというのが売りですが、僕はそこにはあまり注目しません。

そうやって登記簿図書館に長期に膨大に蓄積された法人・商業・不動産の登記情報から、所有者や役員などの個人名で該当する法人や不動産が検索可能になる、というのがこのサービスの偉大なところなのです。昔は見ただけで鼻血が出るような高額な基本料金でしたが今はなんと、基本料金無料。

ある弁護士さんのブログによれば、このサービスはテレビによく出演する同業者がどんなところに別荘持ってるかを覗き見るなどのゲスい目的でよく機能する、のだとか。う~ん、ゲスい。納得したけど(笑)

僕のところでは使い道は2つあります。一つは責任追及中の対象者について、どんな法人に関与しているか=氏名から役員になっている法人を探す作業。そしてズバリどんな不動産を持っているかを、氏名から探す作業。

もちろん同姓同名の可能性はありますが、不動産登記で氏名からの検索ができることの効果は文字通りはかりしれません。このサービス、個人では士業のひと以外に契約できないということですので当事務所の個人客ご一同様には楽しみに待っててくれ、と申し上げます。

もう一つは。

登記簿図書館のサービスの流れを概観するとヒントがあります。このサービスを通じて登記情報を取ってしまうと、かならず登記簿図書館に登記情報が残り、それが他の登記簿図書館利用者から検索可能になるわけです。氏名で。

つまり当事務所の依頼人を守るため=第三者がみだりに僕の依頼人を氏名で検索可能な状態を作らないためには、登記簿図書館のサービスを使うべきでない、ということになります。より具体的には、不動産登記の完了後の確認で登記情報を取得するときには登記簿図書館を経由してはならない、と。

その逆はどうか、と考えてしまったのです。

かつて当事務所では、競合または利害対立する弁護士さんに流す情報を操作しながら投資詐欺の親玉になった社長への責任追及を誘導する、といったミッションに関わったことがありました。そのときにも活躍したのが、役員名で会社が探せるTsr-Vanのサービスだったのです。このサービスを使っている、というより役員名で会社が探せる能力がある人が僕しかいなかったので結果として僕と僕のお客さまが背後で弁護士さん達を操ることになった、そんな事案がありました。

言い換えます。他の人たちが検索できる可能性を高めたい人=ワルいことしてる人!の会社や所有不動産を探索するときには、積極的に登記簿図書館のサービスを経由して登記情報を取得したらいいのかもしれません。そうすれば他の方々も、相手方当事者の名前でいろんな情報を得やすくなるはず。あの社長のあの会社やあの被告のあの建物なんかを今後は意図的に登記簿図書館経由で情報取ることにしてみようか、といった使い方がただちに考えつくわけで…これまたゲスい(苦笑)

とは申せこのサービス、何年か前から東京都弁護士協同組合の特約店になったとか。
想定される使い方はさておいて、そう怪しいものではないという外形を持つに至ったのが今回当事務所が契約に踏み切った理由です。

そんなわけで、使用感を聞いてみたいという方にはちょっとご連絡ください。もちろんリピーターの方、またはすでに依頼中の方に限りますが。

噛み合わない会話の理由(零細代書人事務所への電話から)

勝手だとは思うのですが、知らない携帯電話からかかってくる電話、特に裁判事務関係の電話番号(IP電話の番号。050-7561-5941がこれにあたります)への第1回目の着信には出ないことにしています。

理由はまったく統計的なもので、この経路から受託に至った実績がここ数年ありません。
『皆無!』なのです。これはなかなか凄いことです。

これが債務整理(その他交通事故被害者側でも離婚でも残業代請求でも、ひょっとしたら家族信託でもいいですが)といった一発数十万円のプロジェクトがお好きな大事務所さんなら、かかってきた電話から素人を適当に言いくるめて無料相談→受任、へつなげるトークスクリプトが完備されている気もしますが、なにしろここは場末の零細事務所でありかかってくる電話は非定型的な簡裁地裁家裁通常訴訟債権差押訴訟費用額確定処分あるいは訴訟記録閲覧(!)に関するものばかり、なのです。

そうした電話からどうして受託に至らないか、というと。簡単です。もう断然スマホのせいです。
電話かけてきた人がそういうのです。
スマホでウェブサイトみてちょっと電話かけてみただけだ、と(苦笑)

どうか第二のスティーブ・ジョブズが現れて、ネットが使えず電話のかけられないスマートフォンが発明されますように、と祈りながら(それって電子手帳になるんだろうか)、話しを続けます。

そうではあるのですが、たまに、間隔としては5回に1回くらいの割合でそうした電話に出ることにしています。冒頭の実情がいまも厳然と存在していることを確認するために。

-念のため説明しますと、電話の発信は固定電話からおこなってくださいという注意書きをウェブサイト各所に出しております。携帯電話からの発信に応答する義務はない、という立場はウェブから読み取れるようになっている…というのが一応の言い訳です-

で、今日。

受託に至らないどころか会話が成立しない状態で終わった電話がありました。

残念ながらよくあるパターンの一つで、とにかく先方だけが発話しこちらが何か言う機会があたえられない…説明すら求められていない、そういうレベルの。

10分程度かけた会話の後半でちょっとイジワルしてみたくなりました。

例によってこちらの発言に割り込んできた向こうの発言を全く無視して、こちらの説明を続行してみたのです(それまでは説明を中断して向こうの発言を聞く態勢をとり、でもそうしていると話題が別のほうに飛んでいくことが繰り返されていたわけですが)そうしたら向こうが一方的にしゃべっている発話とこちらが一方的にしゃべる発話が本当に重なって30秒以上続いてしまいました。

お互いがお互いの言うことを一切聞かないまま(まぁ、こちらは発話しながら向こうの発話がこちらの発話と全然関係ないことを確認するために注意深く聴き取る、という無駄な努力を続けていましたが)、発言が続くのです。

これはどこかで見た光景です。

どうしようもない接待で連れて行かれたどうしようもないスナックでカラオケを熱唱するどうしようもない客(他人)と接客担当者のお肉にしか興味が無い客(同行者)と宿に帰って風呂に入ることしか考えてない客(僕)となんとか次の一杯をオーダーさせようと奮闘する接客担当者、そんなの。

みんな自分の欲望を満たすことしか考えてないが、とにかく場は成り立ってる。事情を知らない人が見れば楽しそうだとさえ思える(苦笑)

いま書類作成を担当している事案には別バージョンの空転案件が…一方当事者が自分のやりたいことしか考えていないがそれが他方当事者の活動とも裁判所の関心ともまったくリンクせず単に迷惑をかけながら自己満足してるだけ、というのがあったりしますが具体的にどれとは言いますまい。当人はやる気満々なので、判決出るまで付き合ってあげるから今の勤務先は退職しないでネ(←執行の関係で)、とは思います。

ただ今回の電話は少し違いました。最後にかろうじて成り立ったやりとりによれば、先方は裁判所が提供する定型書式を必ず使って手続きを進めねばならないと思い込んでいたらしいのです。そのうえで当事務所ウェブサイトの説明を読んだため記載事項が理解できなかった模様。

定型書式は2ページしかないのに書類作成で4枚2万円の報酬を取ろうとしているのはなぜか、そういうレベルの質問を突きつけられるわけです(泣)

あれは別に使わんでもいいものだ、ウチでは使ってない、という説明には納得されたのですが、非常に困ったことには会話の最終盤、その説明に感謝されてしまった記憶があります。また電話するかもしれない、と言われて通話を終えました。

電話番号は当然、履歴に残っています。次かかってきたら…どうしよう(汗)


補足

上記の通り携帯電話からの1回目の発信を受信して受託につながった例をほぼ見ないのですが、これが『1回目が不在着信(本当に不在だったかどうかはさておいて)として終了し、2回目以降の着信を受けたもの』になると受託につながることが時折あります。ある程度時間をおいて複数回の発信を試みるものはわりと真剣に相談・依頼を考えているということかもしれません。

また、固定電話については着信1回目2回目にかかわらず受託につながる一方、(外出中に着信があった場合など)3回以上の不在着信が続くものは受託につながらない=とにかく電話したくなっちゃう衝動、のようなものに突き動かされるような通話があるようです。

以上、そのうち初めての方の電話の受付を週に1回2時間程度にするのがよかろう、それでも事務所は成り立つ、というお話しでもありました。士業ではまだなさそうですが、魅力的なコンテンツのウェブサイトを保有する小さな企業さんにときおりそういうところ(電話番号非公開としメールでの受付のみをおこなうもの)がありますよね。羨ましいです。

名鉄バスがいつもより素敵に見えた日(愛媛福井出張4泊5日+抑留1泊 最終日)

雲の切れ目から、久しぶりに青空が見える朝になりました。
福井にて絶賛滞留中ですがそろそろ帰らねばなりません。

前の日から鉄道の運行状況をチェックしていたところ、北陸本線は朝から全線で運転再開したものの今度はJR東海管内で東海道本線米原~岐阜間が朝から15時過ぎまで新しい裁判事務の受託停止、じゃない運転見合わせを宣言しています。

金沢~名古屋の特急しらさぎ号は米原で運転打ち切りにして米原以東へは新幹線への誘導、じゃない連絡を図る模様。在来線を15時まで運転見合わせにしておいてこの手法、JR東海としてはいつものことですがなにやら阿漕なビジネスホテルチェーンの価格設定に似た気配を感じます。

前の日は半数の便が運休し残りの空席が蒸発していた高速バス予約サイトをチェックして。
おっ、と声を上げました。

福井14時発の便が増便されています。1号車は残り5席、2号車は…37席(笑)

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前日見たときには本日の福井~名古屋線高速バスは12時発の便だけ増便を確認していました。その増号車も残り5席、朝の便は全便満席、14時以降の各便はいずれも残席わずか、ということでいささか乗車を躊躇する状況だったのです。これなら途中で空気も客も入れ替わる普通列車の運行再開を待った方がいいかな、と。

どうやら昨晩から今朝の間に増発が決まったらしい14時発の2号車、これはよさそうです。

よさそうですし、この増号車には乗車率が上がりすぎない限りにおいて、乗ってあげたほうがいい気がするのです。いいサービスは提供者が設定する価格でちゃんと使ってあげないと持続可能なかたちで維持できないとは、常々感じて…いえ、感じさせられています。宿をチェックアウトし駅前の図書館に場所を移して読書を続けながら、ときおり空席状況を照会していきます。予約サイト経由での受付終了は、出発40分前というルールです。

13時08分。2号車の乗車人員は20人をちょっと超えました。
窓際と廊下側がセットで空いている座席が5組ほど残っていることを確認し、そのうち1席を売ってもらいます。10番D席で決済完了しました。

ここは廊下を隔てた隣がトイレなのです。当然、人がいません。前後の席も窓側が1席ずつしか売れていないため、廊下側に席を移してしまえばそれなりの対人距離を保てるのです。大変気分よく正規運賃3300円を支払ったあと、気づきました。

ああ、これは僕が歯ごたえのある裁判書類の作成や非弁まがいの●●書士(どっちの書士も含みます)ときには弁護士(これは非弁ではないけど…なぜか後始末させられるんだよな僕が)がカネだけ取って放り出した離婚相続労働紛争の後始末をやりきったあと、お客さまが『値段なんかどうでもいいからとにかくお前が登記やってくれ/報酬はもう言い値でいいし少しは高く取っていい』と言ってくださる心理と似てるかもしれない(^_^;)

いろんな経緯や条件があって僕が提供したサービスがお客さまにもたらす心理的効用(まぁ時には実際の効用)が上がってしまうと上記のような発言をいただけることがあります。ここ数年はご芳志をありがたく頂戴して、登記の仕事は完全に規定通りの料金でお請けするわけですが…なるほどこれは、前回記事にしたどこかのビジネスホテルチェーンと比べれば、別に阿漕でも無節操でもないか。

まぁとにかく、ここは感謝と敬意をもって正規運賃1名分を献上し、増便された2号車に乗り、名鉄の高速バスで名古屋に戻るべきだ。
適否はどうあれ青春18きっぷを使うのは別の機会でいい。そう判断したのです。

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乗ってしまえば昨日の停滞がうそのようにバスは快適に走り、ほぼ定刻に名古屋に着き、僕は昨日・今日と夏休みをとってしまっていた、ということになりました(駅前の図書館での読書と資料収集と夜のプログラミング学習を休みの過ごし方というならば、ですが)。

ただ、最終日になんだかちょっといいものを見せてもらえた気がしています。

さて、先月から続けておりました裁判書類作成業務の受付停止は本日をもって終了します。
明日から全業務について、平常通りの受付を再開します。

ただし当事務所はなにぶん零細ですので、また業務量が増えれば計画的に…ええ、サービス品質を維持するため計画的に、受付を停止することがありますが、そこはご容赦ください。別に通常料金の3倍の価格設定をぶつけたり速くて高い主力サービスに誘導したりはしません。

現在絶賛滞留中(滞在延長が決まった福井出張2泊3日+1日)

  • 一昨日の訴訟代理。ごく簡単な訴状で欠席判決をもらえることになった。
  • 昨日の商業登記。補正なく予定より早く完了との連絡があった。
  • そして、今日。福井から帰れなくなった(愕然)

ホンモノの司法書士さんだけが味わえる幸せに安住しようとした僕には今日、天罰がくだったのかもしれません。表題の件。

JR西日本22時36分更新の情報によれば、北陸本線敦賀~(福井)~金沢間は明日8月14日、終日運転見合わせが決まっています。

繰り返しになりますが僕は今日、お客さまとの打ち合わせを終えてこのステキな福井で二日目の夜を迎えるところです。
ステキな、という語は当然皮肉であり、大浴場のある宿に泊まれていることだけが今晩の喜びではあります。

で、明日は電車は動かないと言われちゃった♪、と。あはは(わらうところ)

これは天罰かもしれない、というのが今晩の悩みではあります。
僕には訴訟代理人としてペラペラな訴状で欠席判決をもらうよりいつ終わるともしれない地裁家裁通常訴訟の裁判書類をひたすら積み上げることこそがふさわしく、出せば通り原本還付すら不要な会社登記の代理より評価額数万円の山林相続登記を本人申請させる相談添削のほうが似合っていて、そこからはみ出てはならず望んでもならぬというのか…それが僕の運命なのか!

もちろん冗談。季節外れの梅雨前線のせいなだけなのですが、展開として見事な三段オチになったことは自慢できそうに思えます。何人かの読者さんが喜んでくれることも確信できますね、これは。

さて、泣いても笑っても明日帰れませーん(棒読み)
しょうがないので宿を探すのですが、昨日まではシングル1泊6千円~9千円台を出していたアパホテルが一挙に1泊2万円弱の料金設定に変えてきています。サイコーですね(もちろん皮肉です)

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商売のやり方は見事だ、と思うのです。
困ってる人が大発生することを見越した機敏な反応、というよりこの規模の企業だと、同業他社を含めた予約状況を常時モニタリングして異常があれば半自動的に値段をつり上げられるシステムがありそうな気がします。

でも人として、こういう立ち居振る舞いをする企業にはなってはならず付き合うべきでもない、とも思うのです。
アパのやり方はまるで、権利書なくした一般市民に本人確認情報作成報酬15万円の請求をぶつける●●書士ではないか!
という憤りがわかってもらえるかどうかさておいて、名古屋には実在したと聞いておりますよそういうひと。   

…あ、でも。

阿漕な報酬設定はしないけど、たまに正当な事由で計画的に、受託を停止することは許してほしいな。
そういうのはJRさんでもやってるらしいし、僕も我慢するからさ(^_^;)

残りの青春18きっぷの使い道を思案しながら行く松山発福井出張2泊3日

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岡山から姫路へは、たまに赤穂線経由での接続が成立します。10時24分岡山発の播州赤穂行きに乗り換えました。

旅の後半は福井で過ごします。全くの偶然ですが、福井で打ち合わせを要する案件がある日の前日に僕が出廷する期日が南予で=愛媛県南部で入っていたのです。

そういうものだと了解してしまえば、松山から福井への移動は別に難しくも苦しくもありません。適当に姫路までくれば、敦賀(福井県)までの新快速が出ています。全行程を普通列車としても12時間弱で着くのですが、今回は児島(岡山県。JR四国の乗り放題型企画乗車券の自由乗降区間の北端)まで特急を使ったため9時間で走りきることになっています。わぁ速ーい(棒読み)

夏の青春18きっぷ2日目をここで使うとして、残り3日ぶんの使い道に少し迷う状況になりました。今夏は下旬に北関東への出張があり交通費を切り詰めなければならないほか、広島で訴訟記録の閲覧やってから交通費を切り詰めて愛媛県に行こうと決まったのです。もともとあった仙台までの出張も交通費を切り詰める予定でしたが先行する手続きの遅れのため、10月の…たぶん講義の仕事のあとになりそう。

調べたところ名古屋を始発で出れば普通列車でも15時過ぎに広島に着けます。つまりその日に訴訟記録の閲覧ができる、と。

ただ、この区間は夜行バスにするのも悪くありません。今回の出張の結果、松山では新たなご依頼をお受けすることになりそうなのです、いずれにせよ松山で滞在時間を多めに取る必要がでてきました。そうやって日程を伸ばすと夏の青春18きっぷの利用期間終了日である9月10日までに手仕舞うことが難しくなってきます。

ただ、次の広島愛媛出張は福井とは関係なく設定できる…はずです。まず福井からの帰りに青春18きっぷを1日ぶん使うか決めねばなりません。

抵当権抹消登記手続請求訴訟のクライマックス(所要時間は本文にて)

南予は朝から、雨になりました。
ベンチで書類を広げながら、バスでなく期日を待っています。

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未確認の情報ですが、オリンピックは終わったという説がウェブには流れています(裁判書類作成と教材執筆に追われていてよくわからなかったのですが、本当に東京でやったんですか?)。誰もいない待合室のテレビは甲子園からの中継を映しています。

さて、久しぶりの簡易裁判所訴訟代理の仕事です。僕が愛知県に事務所を持っておりここが愛媛県であることは、漢字一字の違いでしかありません。

ここから歩いて10分ほどのところにある簡易裁判所が提示してきた開廷時刻の候補は、11時と13時。11時を選んだのは失敗で、宿毛からのバスは9時半に着く便と11時18分に着く便しかないことに気づいたのは期日請書(指定日時を受け入れると裁判所に出す紙)を出したあとのことです。

こういうことはお客さまに無用の心配をさせぬよう、やらかしただけやらかした後でブログに書くのが手というものです。あはは(わらうところ)

戦前に設定されたまま残っている休眠抵当権、これを気炎万丈勇往邁進、ただまっとうな手段によって抹消してやろうというプロジェクトはいよいよ最重要な行程にさしかかりました。本日は当職が原告訴訟代理人として提訴に踏み切った抵当権抹消登記手続請求訴訟の第一回口頭弁論期日です。が。

ええと
こっちのほうに裁判所、あるはずなんだけど、な

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どうやら区検察庁の庁舎(一応写ってるんですよ)を視界におさめていたようで、裁判所は画面中央の一般住宅の裏、区検の隣にありました。

久しぶりに法廷に入ります。

隣家の庭では柿の実が青く色づいています。その隣は水をたたえた田んぼが広がっています。
ちょっと外し気味のブログの書き出しをこの情景から始めるのもいいかな、と考えたりもします。開廷10分前。

期日そのものは3分弱で終わりました。11時3分にはもう、お客さまに終了の電話をかけた記録が残っています。『はい』と2回答えて首を1回縦に振ったら終わり。

法廷の情景を、より正確に描写すると以下のとおりになります。時刻は10時59分から。

書記官:無言で掛け時計を見る

11時

書記官:無言で腕時計も見る

裁判官:入廷

書記官・僕:起立し、一礼

書記官:「令和3年(ハ)第●号 抵当権抹消登記手続請求事件です」

11時01分

裁判官:「訴状の通り陳述しますか?」

僕:「はい」

裁判官:「では弁論を終結します」

僕:首を1回縦に振る

裁判官:「判決言い渡しは9月●日、●時です。今日はこれで終了します」

僕:「はい」

裁判官:退廷

口頭弁論期日実況中継というものがあるとすれば以上です。

もしYouTubeにアップロードできたら上映時間1分40秒くらいで、せめて事件番号が3桁あれば書記官による読み上げの所要時間が増え、もう1秒伸びたかもしれない(苦笑)

裁判官退廷後、書記官の方に送達状況を少しお聞きして判決の送達にも支障なさそうだと確認し、久しぶりの訴訟代理人としての出廷はまことにつつがなく、無事終了となりました。

業界外の読者の方には、訴訟において訴えを起こされたひと(被告)が答弁書を出さず出廷もしない場合、訴訟は原告が一回だけ裁判所に出廷すれば終わってしまい提訴した側(原告)の主張する事実が認められたものとして判決が出る=欠席判決が出る、そんな制度のためにこの情景になった、とお考えください。

ええ、つまりこれは、原告側職業代理人が受任時に妄想する最も楽な終了パターンの一つです。統計上はサマージャンボ宝くじの7等300円が当たるより高い頻度で発生しているはずですが、なぜか僕のところでは…と言いかけて。本当に6等相当=50分の1を超えて100分の1の間にあるらしい事象であることに気づきました。ひどいよ(涙)

ところでこの裁判所では今日、期日は僕の訴訟しか開かれておりませんでした。誰もいない受付の前のベンチでお客さまの迎えを待っていると不意に出てきた若い職員の方がもの問いたげに僕を見ます。

僕:「あ、さきほど終了した期日の原告代理人でして…ここで迎えを待たせてください」

職:「時間はかかりそうですか?」

僕:「いえ、●●(地区の名前)からですから15分ほどで着くはずですが…退出したほうがいいですか?」

職員の方、首を軽く横に振って曰く

職:「時間がかかりそうなら別の部屋でお待ちいただいても」

あらら、優しい裁判所♪
別の部屋には興味がありましたが(調停室かラウンドテーブル法廷とかだったらいっそ入ってみたかったですが、きっと待合室でしょう)、ほどなくお客さまの車が着きました。

誕生月の特別な旅(は、ほぼ闇の中)

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JR四国では時に格差を痛感させられます。
高松から宿毛(鉄道では高知県の南西端)までは特急なら5時間ほどですが、普通列車のみで当日中にたどり着く接続がありません。

いつもは高知から宿毛まで・宇和島から松山まで特急利用可能な企画乗車券を使って高速移動するのですが、今回は高松から特急を使います。

JR四国には、誕生日が属する月の3日間、特急乗り放題になるバースデーきっぷがあるのです。発売額一万円弱は手頃ですが有効期限3日というのが短くて、今まで使わずにおりました。

今回は四国内で2泊しかできないことになり(まさか福井県で打ち合わせがある日の前日に南予で口頭弁論期日が入るなんて)、四国内で特急が使えるなら出発は遅らせることができ福井での打ち合わせは早まる、さらに高松―高知間で電源とWiFiが使えるから講義教材が作れる、と考えて経費5000円の増加を受け入れたのですが…

出発後に来週実施予定の講義の仕事が延期されると連絡があり、車内で仕事する必要が消え失せたところです。

そうなってしまうと宿毛までは、ひたすら闇の中。到着は23時44分の予定です。

不謹慎なヨロコビを抱えて行く愛媛出張2泊3日

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4人がけのシートに、2人乗ってきた。対面に座った。
迷わず、席を立った。

イヤな奴と思われるかもしれませんが、感染対策です。このご時世でわざわざ座席の向きを変えてまで車内でおしゃべりを続けたい、その発想がもうムリ、な感じ。
隣の車両に引っ越しました。こちらは良好。近頃の旅では、2人連れ3人組などの一行にはなるべく近づかないようにしています。

大垣から米原への普通列車に乗り換えたところです。今日から出張、久しぶりの愛媛県です。夏休みのこの区間で座席が空いてるなど、それだけで大した贅沢ではありますがそこは通過時間帯も慎重に選んでいます。

関ヶ原を出たあたりで連絡が一つ入りました。

来週実施予定の研修、延期とのこと。

ええと
12日までの出張前半では計5件の用事に6時間、あとは13日に締め切りを設定されていた研修教材の作成には夜間と移動時間を中心に24時間ほどを投ずるはずだったのですが…

研修教材の作成期限が2ヶ月弱延びた、と!

つまり この出張では
夜は寝られるんだ!寝られるんだぞ!
ばんざーい!ばんざーい!

あ、単に解決が先伸ばしになって喜ぶダメなひとになりかけました。

ただ、メールを受信して確認のお返事を出す前にエディタを終了したのは事実です。

引き続き教材の充実に努めるとお返事したものの…それって受講者を悩ますワークショップになるってこと?と問われたら少々回答に窮するものがあります。土石流よりウッドショックのほうが題材として面白そうだな、とは思っています。

前回は『想像力』今回は…(来週実施の講義の件)

仕事がない(キッパリ)

いえ、正確には文案を要する書類作成の仕事が途切れました。意図的にそうしたのです。

人並みな夏休みを過ごす、などという展開はもちろんこのブログにも事務所にもないのです。それどころか今週こそが、ある意味仕事量の絶頂に突入できる見込みなのです。

ネットで調べても出てこないのがちょっとだけ不本意なのですが、他県で講義の仕事をいただいています。対象は森林組合&市職員の方、日程は17日から19日、内容は民法関係。昨年と比べて実施日程が2日から3日へ1.5倍に伸び、受講者は昨年比で約3分の2になった、とは聞いています。

…さすがにお盆明けの暑い中、ふだん扱わない法律関係の講義を3日聴くことに耐えられる豪傑は林業界にもそういないのではないか、ということかもしれません。僕の感触では林業関係教育機関におけるこうした分野の講義、2年に1回ぐらいだと定着しそうな気はしています。

教材は頑張って作っています。これの締め切りが13日なのです。

ただ、プロジェクターに映し出せるぶんは(印刷しないでいいので)16日まで作るつもりです。
あと、受講者数が受講者数なんで僕のところで印刷した追加資料を持ちこんで当日ばらまく、ということは可能だと思っています(企画担当者さんが心配すると困るので補足しますが、もちろん主たる資料はちゃんと納品します)。

そんなわけでこれから1週間はこの仕事以外に込み入った文章を書く仕事は外そう、と思っていたのです。

…で、そうやって時間を確保した瞬間にほかのことをやりたくなって当初の目的を達成しない、というのは社会人だと資格試験の受験生で時折見る戦略的敗北の一例でしょうか。

なぜか人のカネで=代表的には親のスネ、または雇用保険失業給付なんかでそうした時間を確保した連中にヌルいのが多いけど、そうやって恵まれてる人が受からないのはマーフィーの法則なのでしょうか。それとも恵まれない受験生の呪い、とか(笑)いずれにせよ世の中うまくできてるな、と思わされるところではあります。

言ってる自分が戦略的に敗北しないうちにお話しを戻します。昨年の講義を紹介した実施機関のSNSで、昨年僕が作った教材の冒頭の一節が載っています。それが表題の件。(学習分野が法令なのに)この分野に必要なのは想像力だ、と主張する講師が来たとそちらのSNSでは紹介されたのですが…まさかそこを注目するとは思わなかった一方、これはこれで成功(何かオリジナルな文章を書いて人の心を引きつけることはできた)なのかもしれないと考えています。

講義の内容をうっすらと述べる、ちょっとした挨拶を教材冒頭に書きたいな、と今年も思っているのです。時流やそれに対する僕の問題意識を表し、できれば受講者が法律に持っている印象を軽く裏切るキーワードを一つ入れて。

たぶんこれだな、という漢字三文字の語はあり、それにリンクさせられそうなやりとりも経験しており、もう少し考えれば書けそうな気はするのです。

たぶん10日からの出張、名古屋から高知へ普通列車で移動する11時間のあいだにまとまると思うのです。PCのバッテリーは9時間程度持つはずなので、当然ながら移動時間の大部分で教材作成推敲を続けることができる、と見込んでいます。

なにしろ他に仕事はないのだから…僕が旅の途中で、他の妙なことに関心を向けないかぎり(笑)

昨年は以下のようなことを最初の2ページに書いておりました。
これを書く講師と、ここから想像力というキーワードを引っ張ってくる担当者さんがいる講座、ということで今年も楽しくやろうと思っているのです。

もし今年の受講予定者さんが当ブログをご覧であれば、今年もオンライン配信での講義はなるべく回避するよう希望している点をまずご承知ください。どうなるか未定ですが、オンラインよりは日程変更が望ましいという意思は示しています。講師は例のワクチンは未接種ですが講義前にはPCR検査を受ける予定です。

基本的には下記の態度を踏襲しつつ、一番大事な部分として講義時間外での自由な質問を歓迎します。講義に関するものでも皆さまの実務に関するものでも可です。



1. 講義開始にあたって
1.1. はじめに

ふだん契約書を作るとき、皆さんどうしていらっしゃいますか?

適当な見本を持ってくる
     ↓
ご希望が叶いそうな条項をいくつか加えたり削除する
     ↓
補助金の申請にも差し支えないことを確認して、できあがり

士業にもそんな契約書を作る人がいます。訴訟でときどき見ます。

1.2. 申し遅れました。わたし、登記をあまりやらない司法書士です。

 講師の事務所で多い仕事は裁判所に出す書類の作成、つまり民事紛争への関与です。山林の相談も、紛争性を帯びたものがやってきます。補助金返還を求められた、共有林から脱退したい、越境した木に家を壊された、など。
 それらの一部は裁判で解決することになりますので、契約書は依頼人と逆の立場でチェックする癖がつきました。裁判では逆の立場の人をなんとかしないと勝てませんから。

1.3. 契約書の作成に求められるのは、たぶん想像力です。

法令は自由には変えられません。
契約は自由にすることができます。

 どちらも人と人のあいだに権利義務を作ったりなくしたりする約束事だ、という点は同じです。裁判によって強制力を持たせられる(が、カネはかかる)という点も共通でしょうか。

勝手に変えられない法令を有利に使うためには、解釈の技術が発達します。
一方で民間事業体と山主の契約は、内容を自由に定めることができます。

 契約条項を作成するときには、実現したいことがらを権利義務の発生要件や物事の定義としてわかりやすく条文化する能力も重要です。加えて、その契約が効力を失う、または思い通りに機能しなくなるとしたらなぜかという想像、それを防ぐにはどのようにしたらいいか、といった考察を繰り返す力が欠かせません。
 講義に際してさまざまなご質問はいただきました。でも、それらの質問に答えたり聞いて帰ることは法令分野で求められる能力の、実は半分未満、という程度に考えておいていただけないでしょうか。契約書作成の諸段階で県職員の皆さまや各種士業の協力を得るとしても、事業体の担当者に求められるのは、おそらく想像力だと考えています。

1.4. この講義で目指すもの

 この講義では、主に民法に関する最低限の知識に触れていただくほか、ご自身で学ぶための参考文献を紹介します。
 併せて、せっかくお呼びいただいた講師ですので教科書には載っていない実情を少しお話しして帰ろうと思います。
 ですが、時間が足りません。
オンライン受講の方には申し訳ないですが、録画録音が気になることも多々あります。各日の講義終了後、対面でご質問いただくのは大歓迎です。


あ、実は『わたし、登記をあまりやらない司法書士です』という項目は今年も入れてやろうと決めているのです(笑)

債権差押命令申立:2度目の補正指示のわけ

意味不明理解不能なローカルルールの使い手が蟠踞し、時に何の罪もない利用者に立ちはだかる謎の役所。この国が法治国家か否かについて時折クビをかしげたくなる場所。

裁判所はそういう役所だと思うのです。今日は少し、そういう話しです。

あの地裁本庁でだけやる金属探知や中のひとが他庁との違いを楽しんでるとしか思えない予納郵券額の違いは都度都度ブログのネタにさせてもらうとして(一般読者の皆さまには、この国では訴状を出すときに裁判所に納める郵便切手の金額や組み合わせが裁判所ごとに異なり同じ県内の裁判所でも異なり同じ庁舎内にある地裁と簡裁と家裁で異なり地方の支部に書類出すときにはもう電話で聞かなきゃわかんない、という素敵な実情のみお伝えします。ボディチェックのほうはさらに酷く、導入から5年も経たないうちに労働訴訟の当事者の女性が庁舎内で裁判官を襲ってケガさせた(尖らせた木の棒が武器でしたっけ?)のは知ってる人は知ってる話しです)。

要するにこの国の無意味なことのいくつかは僕が属する業界の周りにあるんですが、それはどんな業界でも同じだとして、今日の話題。

先日のこと。ある地裁本庁に、債権差押命令の申立書類を作って出したのです。隣県の地裁本庁はその前月まで平常運転=申し立て後の翌翌開庁日には発令していたのを別のお客さまから聞いており、少々油断がありました。今回提出した裁判所では週間単位の遅れが発生したとのことで、僕がお客さまに『もう補正がないから大丈夫です』と言ったずっと後になってお客さまに補正指示が転がり込みます。

曰く、当事者目録記載の第三債務者の郵便番号が違います、と(愕然)

えーと下4桁8600番台は事業所の郵便番号です、ということでその補正指示はパスし、担当者さんから次の疑問が呈されました。

なぜ判決主文第2項の金員のほうは判決記載の起算日から遅延損害金を記載しないんですか?と。

実は本件、利率が異なる2種類の請求が認容されておりました。判決主文第1項では10万円に対して年6%、第2項では3万円に対して年3%、とか。

さらに、一部のお金が自発的に支払われてもおりました。上記の例では遅延損害金の全額と、元本を1万円くらい減らせる程度の。

そうした支払いがあったのはわかるが、ならば遅延損害金の高い第1項のほうに全額が支払われたものとして(充当して)利率の低い主文第2項のほうには弁済があったものとしないのが妥当では?と担当者さんはいうのです。

なるほど、民法第488条4項2号では

全ての債務が弁済期にあるとき、又は弁済期にないときは、債務者のために弁済の利益が多いものに先に充当する。

としています。判決が出てる=全ての債務は弁済期にある、というより年単位の彼方に過ぎ去ったんで(苦笑)債務者のために弁済の利益が多いものは本件では『遅延損害金の高いもの』が該当する、と考えれば担当者さんの考え方になります。

それは承知してるんですが本件では、相手方が計算した遅延損害金額が示されていて、その計算には主文第1項・第2項とも遅延損害金額が計算してあるので、それに従いました。と答えます。

同条1項では

(略)弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。

としています。計算書を作って送ってきた以上、その計算書に従って充当する=支払ったことにすると読むべきなんだろう、と。

そうですねぇ、そんな書面が来てたんですか、と担当者さん、少し考えます。

だったらそれ請求債権目録に書いてくれませんか、と指示が降ってきました。
ローカルルール発動(笑)

脊髄反射でつぶやいたような文案が採用され(僕が法的判断をしたわけではなく、もう10年ほども前に札幌地裁に出したときの記載事項を思い出して口にしただけです。今回の提出先は南関東の裁判所ですが)、お客さまから裁判所へ連絡書をだした次の日(訂正申立書のまえに書面を出してくれれば訂正申立書の記載予定事項を事前チェックしてあげる、というありがたいローカルルールがここでも発動しています)。

補正指示がでました。

遅延損害金の計算が違います、1日分違うようです、と。

ああそれは相手方代理人が計算してきた…と説明しかけて、付け加えました。

でも間違ってるわけですね!
つまり訂正をこちらでする、と?

そうしてほしい、日数を1日プラスして計算すると正解が出るから、と担当者さんはいい、さらに付け加えます。

遅延損害金が多かったわけですから充当できる元本が減りますよね

がーん

僕の真情としては上記の一語で十分だと思います(涙)

裁判事務に興味の無い読者の皆さまには、これまで僕が作った書類4ページのうち1ページの訂正で済んだのが要修正箇所が2ページに拡大した、と考えてください。

僕とお客さまとの裁判書類作成業務委託契約の債務不履行率が25%から50%に上がった気にさせられます(苦笑)

僕は今回、相手方の代理人が一部弁済のときに作ってきた計算書が正しいとしてそのとおりに遅延損害金が払われたものと考え、遅延損害金として受け取ったのこりの金額は元本が減るものとして残りの元本と、一部弁済の日から債権差押命令申し立ての日までの遅延損害金を請求する書類を書いたわけです。

でも、支払われたお金の内訳として遅延損害金として受け取ることになる金額が増えれば、その分未払いということになる元本が増えるわけで。

ま、10円ちょっとなんだけど

お客さまが裁判所にファクス送るのには、1ページ50円かかるんだけど(泣)

文句があるなら相手方代理人に言ってやってください(なにしろ僕には代理権がありません)、とお客さまに伝えて、検算を続けます。

なるほど相手の代理人、支払いに際して主文第1項のほうの遅延損害金は初日算入とする一方、第2項のほうだけ初日不算入にして不正解をたたき出しておりました。

ちなみに僕はその計算書、主文第1項の日数計算だけ事前チェックして第2項のほうはチェックしなかったんです。

-つまり法律業界の間抜けが二人して裁判所と一般市民に面倒かけてるってわけか、などと納得しないでください-

で、その手抜きの結果は全面的に僕に返ってきた、と。
相手方代理人事務所の補助者(あっちの業界では本職のアシスタントを補助者って言わないんでしょうか)にも少しは僕の苦労を分けてあげたいんですが、あいにくそういうわけにはいきません。なにやら理不尽さを感じますが、金利の計算には強くなれた気もします。

3度目の正直で送った書面は無事に通り、今となってはめでたしめでたし、という話しでした。
この世界、自分も含めて誰も信じちゃいけないよ、という話しかもしれませんが。

創業18年にふさわしいめでたい話題(としての、売買登記)

年に1度もらえればもうそれで十分で、もしあったならば自分がホンモノの司法書士であることが確認できる素敵なご依頼。

商業登記と、不動産登記では売買を登記原因とする所有権移転登記がこれにあたります。正確には売買のうち、不動産業者が関与するもの。

登記がお好きな同業者さんには理解不能な世界の話しであることは自覚していますが、まぁお聞きください。この事務所は地裁通常訴訟の裁判書類作成のほうが売買による所有権移転登記より受託件数が多いのです。

さて表題の件。慶事というべきであります。今年も売買による所有権移転登記のご依頼をお受けすることができました。

決済の現場が北関東なんですが

あ、結局のところ大部分の同業者さんには理解不能な話しが続きます。自分でもわけがわからん、という気もしているのです。

お客さまからは許可をいただいたので少し詳しく説明します。この方も別件で多数回の有料・出張相談があったリピーターのお客さま、関東在住の方です。

これまで相談を受けていた問題の続きとして不動産を取得することになったがそっちで登記をやってくれないか、というお話しはあったのですがそれで地元の同業者さんより安くやるのは当然ムリ!な状況です。

そりゃそうだ。南関東の人が北関東の不動産買うのに名古屋から司法書士を呼ぶのは僕でもどうかと思う(笑)

本件、地元で完結するならごく普通に美味しい依頼です。
不動産屋さんに行って所有権移転のみの立会やってこい、売主の素性は確かで買い主は数年来の顧客だ、というのだから。

ただ、450km離れたところから僕を呼ぼうとするから話しが普通じゃなくなる、というだけなのです。

たとえば、価格500万円弱で立会を伴う不動産2個(土地1筆建物1個とか)の所有権移転で抵当権設定抹消あるいは名変といった関連事件がない場合、北関東では堂々とお金をもらっていい相場はいくらぐらいなんでしょう?おそらく4~5万円ではないか、とは推測します。

でもって本件、僕は税込み66000円で受託を決定しました。当然ながら日当交通費込みで。

※以後、説例としては不動産2個を仮定します

場所は東北本線大宮-小山間のどこか、としましょうか。仮に小山として(実際は違います)、当事務所の正規料金を計算するとこうなります。

  • 交通費 29980円(名古屋-東京-小山で新幹線普通車指定席利用)
  • 日当 27000円 (上記行程による行動時間 計9時間)
  • 所有権移転登記申請書作成 22000円
  • 登記申請代理 3000円
  • 決済立会 10000円 (当事者2名 うち1名について面識無し)

以上、消費税を無視しても91980円ですから税込みだと10万円、ということにはなります。これを

  • 交通費予算 9000円(往路は名古屋-新宿をバス利用とし5000円、復路は青春18きっぷ+普通列車グリーン車により4000円)
  • 前泊の宿泊費 5000円(だって日帰りできないんですもの)
  • 所有権移転登記申請書作成 22000円
  • 登記申請代理 3000円
  • 決済立会 10000円

あとは厳密に現地での当日ぶんのみ、4時間弱の日当を計上すると税込み66000円にはなろうか、と思っているところです。

決して有り難いご依頼ではないぞ、と言えるだけの信頼関係は構築されているはず…です。もう言っちゃいましたが。

少なくとも今回のお客さまは、自分の権利だけを振りかざしたりカネ出す奴が神様だなどという態度を取ることがこれまでなかった方なので、受けると腹をくくったら喜んでいられるタイプの案件になりました。

…受けるまでは頭を抱えましたが(苦笑)

そういえば3年ほど前、名古屋から長野県内(伊那や木曽でなく、長野より遠いところ)まで泊まりがけで出張して所有権移転登記をやって交通費込み6万円、というご依頼がありました。そのときにはなんと、地元の同業者さんから一発15万円の見積もりを出されたとお客さまから聞きましたが…

今回そういう見積もりが出ていてくれれば、なんて思ったりはしません。ええしませんとも。

相談あるいは別件のご依頼等で面識がある方、あるいは最近ときどきお問い合わせがある山林関係のちゃんとした承継目的での所有権移転登記のご依頼にあっては今後も交通費日当の調整を試みたいと考えているところです。

ちなみに当事務所の登記関係出張最遠距離記録は、まだ当ブログが始まる前の2005年夏の石垣島日帰りというのがありました。このときには日当の請求が全額落っこちています。まだ忘れられない(笑)

いつも通り訴状を書いていつも通りご飯を食べて(でも、18年)

昨日のこと。補助者さまは僕にケーキとお酒をお持ちくださいました。僕は彼女に夏の寸志をお渡しすることができ(関東にある違法人材派遣業者の社長から東北のお客さまが分捕った遅延損害金が原資になって名古屋で受け渡しがなされるのですがそれはさておいて)、忙しくも平和な土曜日が終わって日曜日がやってきます。今日も仕事です。

いつも通りに訴状をつくり終えて送信し、いつも通りにお買い物に出て白菜が安かったのでお鍋にして、お風呂上がりに昨日いただいたシードルのコルクを飛ばして、と。

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本日、当事務所は社会保険労務士としての先行開業=創業から18年を迎えることができました。
この一年、僕に蜜柑その他の柑橘類とスイカと餅米とお酒とお菓子とアマゾンギフトカード等々、あとは歯ごたえのある裁判事務のご依頼をくださったお客さま方には心より感謝申し上げます。

…あ、むしろこっちに感謝してほしいくらいのご依頼もありました(笑)

冗談はさておいて。ただ、金出すほうがエライと思っていたり自分の権利を声高に叫びながらクリーンハンドの原則を逸脱している依頼希望者はさっさと謝絶にするのがよいとは常々思っており、それを常々実行しているため創業18年を経てなお、経営状況は補助者さまにちゃんとした賞与を出すには至りません。やれやれ。

さて、記録を調査したところ昨年はちゃんとこうしたご挨拶の記事を書いておらず、そのためかどうかはわかりませんが昨事業年度は凶事に見舞われた(まぁ紛争の相手方から懲戒請求されるのは弁護士業界ならよくある事故と認識しております。こんなところもあちらの業界と同水準になってしまいました)こともありまして。今後は節目節目のイベントはちゃんと意識せねばならないと思っているところです。

さきほど都内のお客さまに送った訴状案には首尾よく採用のご通知をいただきました。請求額はなかなか大きく、被告が職業代理人を立てて応訴しようとするともう着手金だけでお給料の4ヶ月分超が吹っ飛ぶんだろうな、と皮算用しているところです。だからといって安易な本人訴訟に逃げても駄目な人であることを暴露して自滅するだけだし。

なんにせよ、砂上の楼閣のなかで人生の春を謳歌してきた中年男性をまた一人、老後破産に近づけることになるわけですが…それがこっちの仕事です、と言わざるを得ません。僕はそういう罪深い仕事を選んだのだし依頼人にも相応の覚悟を求める、ただし脇から見ていてくださる補助者さまは登記申請書を作ってる僕を見ているよりいくぶん楽しそうだがどうしたもんだろう(苦笑)、というだけです。

そういえば現在、名古屋地裁管内には一件も担当している案件がないのですが東京地裁本庁には8月から2件係属中ということになり、これもどうしたもんだろう、とは思っているのですが…よしとしましょうか。
そしておそらく今年1件だけで終わるであろう簡裁訴訟代理(僕はあくまで本人訴訟が理想だと思っています)は、松山地方裁判所管内の簡裁で期日が設定されています。

罪深い仕事をしているわりにどこか楽しいことになっているようには、自分でも思えるのです。

そんな訴状ができあがってあと一件、そういえばこれも東京高裁管内の簡裁で進んでいる別の訴訟の準備書面を作ってしまえば今月前半の裁判書類作成の仕事はもうおしまいです。誰がなんと言おうとおしまいにして、着手は8月20日からにします。
登記事件は不動産登記が提出予定なし(あ、笑っていただいて差し支えありません)、商業登記は1件提出して今年分の受託は終了予定。

本当は今月、前半まるごと研修教材の執筆に使いたかったのです。昨年1月から目指すと言ってきた林業関係の仕事、昨年は進めている案件が1件しかない/1件もない時期が長く続いたのですが今年は『同時に2件なら、月によってはある』状態までは持ってこれました。前年比2倍(失笑)

この分野をもう少し伸ばすと、罪深い訴訟の仕事が減る気がするのです。減る、と言うと補助者さまが失望なさるかもしれませんので『無理に増やさなくてもよい』ことになろうかと。

この18年、微妙に微妙に注力範囲や依頼経路をずらしてなんとか事務所を潰さずにこれました。もちろんこれまでどおり、ウェブサイトを見てお越しになる労働紛争労働側や不法行為加害者側のご依頼も喜んで受けるしやりがいも見いだせるのですが、今後数年間は山林・林業関係の仕事を育てるつもりです。

うまくやるとこの分野、当事務所を創立30周年まで持たせるだけのインパクトがあると思っているのです…相続登記義務化に浮かれず、本人申請を支援する方向で振る舞っても。

 

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