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続 Panasonic製ヘアドライヤー 分解修理に関する覚え書き

先週末までにドライヤーの修理を終え、今日はデスクトップPCのHDDをSSDに換装するソフトを走らせながらエアコンの室外機のカバーを開けて観察と清掃をしておりました。夕方からは少し林業関係の仕事の話しもしたのですが、今日も表題の件。前回記事の続きです。

○前提条件

物件1 購入した(修理したい)ドライヤー:品番EH-NAシリーズのジャンク

物件2 これを修理するために購入したドライヤー:品番EH-NEシリーズのジャンク

物件1はモーターが使えません。物件2はモーター以外のところに故障があります。

上記2点で価格合計は4000円未満、物件2からモーターを外し物件1に移設しよう、という計画です。

なお、パナソニック製ドライヤーのラインナップではEH-NAからはじまる品番のシリーズがナノケアを標榜する高めの機種、EH-NEから始まる品番のほうは中級機、という位置づけにあります。

ちなみに下は購入直後の、物件2の外観。

R0011727

踏んだ、のでしょうか前所有者は(苦笑)

○分解結果(モータの機種と特徴について)

ここからは偉大なるマブチモーターのウェブサイトの表記に従い、モーターをモータと呼ぶことにします。

上記物件1および2から取り出したモータを比べたところ、肝心な物件1にはRS-365SV-1988という型番のモータが使われています。

R0011720

物件2のほうはRS-365SV-14130でした。

パナソニック製ドライヤーの分解でモータまで取り出した先達のブログは少なく、EH-NAシリーズでは兵庫の自転車やさんのブログが発見できました。そちらでは、EH-NA97にRS-365SV-2275が使われていたとのこと。

ここでマブチモーターのウェブサイトの説明(機種表示とその意味)を参照します。ハウジング形状のR、ロータ直径の3、ハウジング長さの6、ここまでは交換前後の双方のモータで絶対に一致していなければなりません。そうでなければ架装できません。

違っているのは巻き線の線径(太さ)と1スロットあたりターン数。
これらが『19 88』と『14 130』で違う、ということになりました。

モータの一般的な性質からすると、線径が大でターン数小な1988はトルク大回転数も大、であるはずです。

実は双方のモータの負荷に強く関連するファンブレードを見比べたところ、RS-365SV-1988に接続されるファンブレードは厚め・頑丈・迎え角が大、RS-365SV-14130に接続されたファンブレードはその逆で全般的にチャチな作り、という印象を受けました。写真は前者のファンブレードです。

R0011719

運用して齟齬が生じればファンブレードを取り替えればいいや、と了解して、いまのところはモータがRS-365SV-14130、ファンブレードはもともとRS-365SV-1988に装着されていた写真のものをつけてあります。

念のためテスターで確認したところ、ダイオードブリッジからモータに接続される手前で測った直流電圧(モータを接続しておらず、スイッチは切から一段上に上げた通電状態での測定値)は物件1・物件2とも105~120Vでした。

おそらくはモータにかかる負荷が若干大となるが実用上は問題なかろう、と腹をくくって、RS-365SV-14130を採用することとします。

なお、前記リンク先の兵庫の自転車屋さんは中国から互換品のモータを取り寄せたのだとか。
こちら名古屋の代書やさんは、山梨県から中古品を取り寄せたというわけです。修理こそは個性、なのです(笑)

これは推測ですが、モータの選定に関する設計者の考え方としてEH-NAシリーズでは巻き線の線径が大な機種を、EH-NEシリーズでは線径が小な機種を採っている気がします。で、これも推測ですが後者のモータのほうが安いはず。

つまり、僕がしたようなEH-NAシリーズの修理にEH-NEシリーズのモータを流用するのはあまり好ましくはなく、モータの交換のために別のジャンクを探すなら同じシリーズ内で中古品を探すのが妥当でしょう。

マブチモーターではない会社のモータを使うなら、元々のモータのデータシートを調べておいて停止時トルクと無負荷時回転数ができるだけ近いものを選べ、ということになるはずです。

○このほか分解上の工夫について

・本体カバーの外し方

他のブログを見ていると、EH-NAシリーズでは本体前部にある吹き出し口の部品の外し方と、本体のツメがどこに隠れているかがわからなくて分解時に挫折や破壊(笑)を招く方がいるようです。

この点参考になったのは他にもいろいろなものを直しておられる札幌の方のブログでした。本体のツメへの対応としては、この方がしているように『嵌め合わせになっている部分を推測して、上から力を込めて押す』のが一番外しやすく、ドライバーでこじるのが最悪だと考えます。

機種が違っても世代や外観が同じ場合、だいたい同じようなところにツメが隠れていたりするものです。僕のもそうでした。

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・ファンブレードの外し方

修理および破壊したドライヤーでは、モータの出力軸はファンブレードのハブ(と、プロペラなら言うのですが…中心軸とでもいいましょうか)の穴に、きつくはめ込んであるだけです。

ですので適当に力をかけて押すなり引くなりすればファンブレードが外れるわけです。外してしまえばモータのハウジングを固定しているネジも見えてきます。ファンブレードを折らずに取り外せるよう、ちょっとした工具を自作してみました。

ほかの組み立て式家具についていた、六角ボルトを締める道具…を、曲げたもの。

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モータまでの配線を取り外すとヒータ部分と送風部分に分かれますので、写真の器具を曲げた先をモータのある側からファンブレードのハブに添えて少しずつ押し出すのに使えます。ファンブレードの取付・取り外し時には、ブレードには絶対に力をかけないことが重要です。もしこれを折ってしまうとジャンク品を自ら作り出すことになります。

ただし下の写真をごらんのとおり、僕が作った道具でも作業位置を誤るとファンブレード付近の部品を破損します…が、この部分は性能には関係ないので思い切って壊すつもりで作業しましょう。他の洗練された取り外し方を僕は思いつきません。

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この写真はファンブレード取り外し後・清掃前のモータ取付部分です。出力軸の周りに小さな羽のようなかたちの部品が4枚ついており、右下の一枚は僕が折った(写真の器具をこの位置に添えて、ファンブレードが手前に来るように力を加えた)ため亀裂が入っています。その奥にはモータを固定するネジが見えます。

細かい線状の物体はもちろん前使用者の人毛、です(苦笑)

・ハンダ付けの外し方

モータをダイオードブリッジから取り外すにはハンダごてとハンダ吸取線が必須です。既存のハンダを溶かすのはなかなか面倒でした。

いったん端子付近にハンダを多めに盛っておき、その後に半田ごてでハンダを再加熱し、そのハンダが溶ける数秒後に既存のハンダが溶けるのを狙ってハンダ吸取線を差し伸べるのがよさそうです。

※僕はさらに、ハンダ吸取線を5cmぐらいに切ったものをピンセットで持って使っておりました。こうすればハンダ吸取線による放熱を最小限にできます。

テスターもあったほうがいいです。僕の場合はハンダ付けを外したい箇所に半田ごてをあてたままゆっくり200数えてハンダが溶けるのを待ったりしてもすぐ隣にあるダイオードが破壊されたりはしませんでしたが、作業後に不安があれば極性ごとに導通の有無を測定しておきたいところです。

○ジャンク品の出品傾向

上記のことがわかっていれば、モータの故障でジャンクと化したパナソニック製ドライヤーの修理についてはそう難しくないと考えます。同社製のジャンクの出品傾向をメルカリで見ていると、目につくのは

1.モータの故障

 たぶん僕が入手したのと同様なブラシの摩耗消滅。使用者の所見は重篤な順に
『電熱線が真っ赤になるが温風も冷風もとにかく出ない』
『モータが動かないがときどき動くこともある』
『回転数や風量が落ちた』など。

2.ヒータ周りの故障

 この場合、冷風のみが出る=つまり、モータは健常

3.焦げ臭い匂いがして全機能喪失

 過熱による温度ヒューズかバイメタル部品の破損。これらの部品は他との接続や取り外し&設置がかなり面倒なので、交換して再生するより部品取り用として購入するのが妥当と考える。ただしモータ故障から異常過熱→温度ヒューズ作動で全損、となる可能性はあり、この場合は本当に使いものにならない(苦笑)

4.コードが破断しただけ

 修理難易度極めて小。ただし出品件数も小。

○最後に

僕は実はPanasonicが嫌いです。ここまでやっといて言うのもなんですが。

この会社の製品、カタログスペックだけは高いが製作が雑で壊れるのが早い、人間に例えると周りのみんなは彼・彼女を優秀というが付き合ってみると実は人でなしのヘタレだと気づく、そんな印象があるのです。創業者が死んで人間を作ることをやめちゃったから品質も落ちた、んでしょうか。

ですので家にもこの会社の製品は、充電池と蛍光灯くらいしかありませんでした。
このブログの執筆に際してメルカリでのメーカー別ジャンク出品件数を調べた結果(前回記事参照)には呆れてしまったのですが、このレベルまで行くと故意に壊れやすい製品作ってるんじゃないかと勘ぐりたくもなります。幸か不幸かそこまでの重要秘密を暴き出すことはできませんでしたが。

この会社の高級ドライヤーを運用して幸せでいつづけたい場合は数ヶ月に1回程度、モータの半田づけを外す直前までの分解をして各部の清掃(特に回転軸周りに侵入した髪やゴミの排除)をするのが必須だと言えるでしょう。

これらの異物はモータの負荷を無駄に増やし、ドライヤーの心臓部たるモータの寿命を縮めているように思えます。

あ、実は僕、マブチモーターは好きなのです。だからここまでやったんですが。

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