約21万分の○○(世の人は離婚協議書の作成を、どれだけ士業に依頼するんでしょう?)
先日のこと。出かけた公証役場は駅から遠く、この日の歩数は1万7千歩に達しました。
守秘義務がある部分は伏せて、業務を受託された行政書士さんとの話しが表題の件。ただしこの日の業務は離婚給付契約公正証書の作成に関するものではありません。
僕は口が悪いので(ブログでの表現に関連して注意勧告が貰えるほどなので)わりとはっきり、業界の悪しき実情をコトバにしてしまうことがあります。
行政書士の離婚相談サービスって弁護士法に違反するんじゃないのか、あれ本当は法律相談じゃないか、などといった質問を行政書士さんに言ってみたり(苦笑)
※いまお取引のある先生は十分に大人な方なので、そういう発言にも特段の拒否反応は示されず、安心して案件のご紹介を受けることができるのです
そうしたランチの楽しい会話(どうもそういう会話は完全に仲間内ならいいが、そこまでにとどめておけ、ということで肝心な情報ほど世に出なくなり結果として利用者たる一般市民が損害を被るようになっていくのですが…そういう世の中にしたい誰かがいろんなところにいるようです)の中で出てきたのが、表題の件。
ウェブサイトを検索すると離婚に関する業務の受託を標榜する士業はたくさん出てはくるが、実際には当人達が言うほどの受託実績はないのではないか、という話しになりました。
ただ、残念ながら公開の統計からははっきりしたことがわからないのです。まず日本公証人連合会にも統計はある(ときどきプレスリリースが出る)のですが統計結果がWebから一覧できるようにはなっていない模様。離婚給付契約公正証書の作成件数はぜひ知りたいところだったのですが。
受託可能件数の上限値、は一応定めることができます。
厚労省の統計では年間20.8万件が離婚件数なのでこれを上限としましょう。一応ですが。
※離婚協議書の作成と変更を複数回繰り返すことはできるのでほんとうは違うのです
ただ、ここからが絞り込めません。婚姻中の夫婦に関する調停申し立て件数は年5万件弱、ここに離婚=夫婦関係調整事件も入りますが、これは離婚条件が裁判外で整わないから調停になっちゃったものですので逆に『離婚協議書の作成をこころみたが失敗した』件数も含む、とみるべきでしょう。
登記制度からのアプローチも無理です。登記統計では所有権移転の登記原因は『売買』『相続』『贈与・遺贈』『それ以外』『仮登記』にしか分かれていません。財産分与は登記原因として『それ以外』の年11.9万件に該当するはずですが、同じカテゴリーになる交換とか共有物分割も件数がありそうな気がします。それに、この統計区分では離婚調停や訴訟の終結後の登記申請件数が分離できません。同じ理由で司法書士業界の統計も使えない。
※ちなみに当事務所の登記原因別事件受託件数分布は相続→財産分与→(はるか彼方に、ずっと下がって)→売買、の順で少なくなっていくのですが上記の統計によれば売買・相続がほぼ同じ(年100万件超)→(ずっと下がって)→それ以外(年12万件弱)となっています。
この違いはなんだろう(遠い目)
弁護士・行政書士の業界内統計もそれぞれの業界誌に出そうですが…司法書士業界のそれから推測するとそう詳しくはないはずだ(苦笑)
なんの根拠もない推定として、離婚者の約半分10万件が離婚協議書(公正証書を含む)の作成を試みると仮定します。その一部は失敗して調停申し立てになだれ込んだり諦めたりする、と。
そうすると、その総数を行政書士司法書士弁護士および民間のカウンセラーやらアドバイザーやら、といった有象無象が分け合うことになるわけで。さらに行政書士と司法書士はダブルで資格をお持ちの方が結構いる関係上、発表される人数すら参考になりません。
でも。上記の有象無象の総計を仮に1万人としてしまったら、その1万人が年10万件を…つまり一人あたり年間受託件数は10件、一ヶ月に1件を下回るよな、とは思うのです。
ちなみに当事務所ではこの連休中、財産分与の相談は2件ありました。
ただ、双方とも他の士業の利用歴があります。
なるほど相談の件数に限れば離婚件数よりはるかに多くても不思議はなく、さらにさらにわからなくなってくるのです。
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