次の東京出張の件/休眠抵当権の抹消請求訴訟作業分析の件
きのう4泊5日の出張から戻ったばかりではあるのですが、今後の出張の話しです。表題の件1件目。
次の東京出張の日程調整を開始しました。候補日はいまのところ4月6~10日のうち2日間または3日間です。
対象となるお客さまには個別に連絡しつつありますが、その他の方々にも対応余力があります。初めてのお客さまについては、換気と距離の確保が可能な貸会議室等の利用を必須とします。この費用はご負担いただきます。
実は国会図書館東京本館の入館抽選で出張日程が決まりますので、そういうもの(前週まで実施日が決まらないもの)だとご理解いただいた方のご利用をお待ちしています。対応可能分野はこれまでどおり労働紛争労働側、民事家事関係裁判書類作成全般、最近少し引き合いが増えている気がする山林・林業関係の登記裁判その他法務、何かの間違いだとは思うのですが不動産登記、年に5件以上ご依頼が来たことがない商業登記、などとなっております。
この出張に関連して3月29日から4月5日までの間、初めてのお客さまに対する直接の面談を伴う業務を停止します。これは高齢のお客さまに面談する準備として行うものです。すでにご依頼中のお客さまには影響はありません(絶賛闇営業中の接待を伴う飲食店に行ってきた、などといわれたら若干の対策を追加しますが)
まぁ、年度末に不動産売買の立ち会いの仕事が転がり込んでくるような事務所じゃありませんから上記の期間おとなしく過ごしても実害はなかろうかと思います。PCR検査もいずれは受けてみたいものだと素朴に思っているところ。
表題の件2件目は…素朴に思ってしまったんです。
訴訟ってそんなに高いんか、と。もちろん費用が。
実は今日、法人格否認の法理を使ってようやくなんとかなった本人訴訟の弁論が終わって判決言い渡し日が指定されたんですが…それに投じた労力を100とすれば抵当権者の相続人相手に消滅時効を理由として起こす抵当権抹消登記請求訴訟で判決取るまでに要する労力は一般的には3から5、くらいなんじゃないかと思えてならないのです。
だったら実際計ってみよう、タイムスタディ(時間研究)ってやつさ、と社会保険労務士である僕がささやいたのです。司法書士である僕に。
説明をし直します。世の同業者さんたちはいったいどうやって休眠抵当権抹消の報酬を定めているんでしょう?疑問はここから始まります。
なんとなく難しそうなことができるからテキトーに高くしても大丈夫、ということではないと祈りたいのですが、『休眠抵当権 抹消 名古屋市』でgoogle検索して出てきた上位20ページのうち報酬がでていたのは7件(同一の事務所のページは1ページ/1件としました)。
そのうち、失礼ながら依頼予定者からみた情報としては何を言ってるのか不明な、4万円~、または5万円からと記載していたのが計4件、訴状作成10万円からというのが1件、訴訟(代理の有無は不明)20万円からというのが計2件、訴訟(同左)30万円というのが1件、となりました。
上記のうち4万or5万からというのは供託による抵当権抹消のお値段であるはず。また、別に相続人探索につき1人あたり3万とか、あるいは戸籍謄本1通の取得代行が1千円、といった依頼人からみればよくわからない(司法書士側では正当性を主張できることは重々理解しています)オプションがくっついて結局いくらになるのか不明、そうした現状があるようです。
この現状を広い意味での負担力主義によって原価計算した結果だと考えてみます。費用を負担できる人からは取る、と。
これに対して原価発生原因主義によったらどうなるか、というのが僕の問題意識です。
言ってしまえば僕の作業時間数に6千円を乗じて報酬を決めたらいくらになるか、ですのでまず実際の作業工程に応じて作業時間をつけてみようと考えました。実は登記申請書の作成ではそうした調査をして値決めしているのです。裁判書類については作業の標準化にはなじみにくいものの、作業量はだいたい書類作成枚数と正の相関があるんで請求額が多ければ(負担力が高ければ)報われるようにはなっています。
※当事務所の、主に労働紛争関係書類作成では依頼人が得られた報酬額に対する割合で費用の上限を決めることが多く、請求額が少額な場合は僕は最初からわかっていて酷い目に遭える、ということになっているのです。
お話を戻します。実情として相続人相手の抵当権抹消請求の訴状は、一度作ればテンプレート化になじむ(テンプレ化を前提とした作業時間が想定できる)とも思っています。むしろ訴訟よりは非訟、裁判よりは登記に近い気がする。少なくとも、大もめになりそうかそうでないかは早期にわかるはず。このあたりのことを研究してみたいのです。
行き着くところは当事務所で受託する場合の費用明確化と、ご自身で正攻法を採って休眠抵当権を抹消したい方への情報提供となるでしょうか。特に僕が取り組んでいる山林(費用負担力がとーーーーーっても低い土地)に残った休眠抵当権を消しやすくする、というのがはるかな理想です。
次回以降の記事に続きます。まずは抵当権者の相続人調査までの時間数です。
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