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皮肉な記念日の雑感

いつかはこんな日が来るだろう、と思ってはいたのです。一つ前の記事の件。

実は補助者時代の僕も、雇い主だった土地家屋調査士兼行政書士を被告として損害賠償請求訴訟を起こした際に相手方(←ここの表現を丸めないと注意勧告、というルールになりました。お察しのいい方には昨秋からenemyという表現が出てこなくなったことにお気づきだったかと)の代理人を懲戒請求できないのか検討したことがあったのです。もちろん実行しませんでしたが。

開業後の相談でもそうしたことを発言あるいは実行された方を時折見ていました。
ただ、相談担当者として見ていてこれは肩入れできない、と思える事案のほうが多かったし、他士業とはいえ代理人を懲戒請求したいという人にはあまり近づかないようにはしていたのです。僕が見る限り、実用的なのは紛議調停までで自分の代理人や相手方の代理人に懲戒請求を実行して本案訴訟を勝ちぬいた人を見たことがない。

とはいえ僕も、誰かと戦う仕事を選んだのです。
自分ばかりが無傷でいられることはあるまい。そのようには思っていたわけです。

で、登録から17年。苦情も紛議調停もありました。そして今回、初めて受けた懲戒請求に関する調査が一通り終わって会の判断が示されたわけです。365分の1の偶然としかいいようがないのですが、司法書士登録を受けた記念日に。

調査開始時点で記事2700件推定100万字以上ある当ブログで問題表現が5種類あった、と指摘がされています。そのうち1種類が『敵』という表現だ、とのことです。

なるほど我が国防衛省では仮想敵国という言葉は使わず対象国と言っていますから、まぁ紛争の相手を敵と呼ぶなかれ、という考え方はあってもいいのかもしれません。とはいえこの判断には、綱紀事案として弁明期日の通知を受けた段階からいささかの脱力を禁じ得ないのもまた正直なところではありました。攻撃防御方法とはいうけど敵はいないというのか、なにより個別の紛争で当事者たちが何をなしているか知りも調べもしないくせに、と。

もやもやとしたものを抱えてふらふらする本職とは明確に一線を画して揺るがないのはやっぱり補助者さまなのです。
出頭前日、初めて食べるおやつの紹介をするように(←”おいしいかどうかはわかりません ” by 補助者さま)彼女が僕に言うのです。

「悪いことはしていません」

経験上、裁判書類作成の相談でこう言う人は九割方、悪いことしてる人なんですが(笑)
今回は勇気づけられましたよ。

僕の人生で素敵な(ここに入ってくる敵、という字の使用は禁圧対象じゃないはず)ひとから聞いた言葉を5つ選んで長期記憶に残すとしたら、これは入れてもよかろうな、と思えたことでした。

一番近くで僕の執務を見ている人からこうした評価を得ていることに満足する一方、僕が補助者だったころ僕から見た本職をそう思えていたなら、僕は今頃こんなふうになっていなかったのかもしれない、などと思ってみたりもしているところです。

というわけで、ご同業の皆さま。

もし先生が込み入った裁判事務、それも非定型的な地裁通常訴訟に熱心に取り組んで余計な苦労を背負い込み事務所の経営を悪化させ他人から恨まれ所属会から苦情電話を転送され相手方代理人からわけもなく見下ろされ地裁でのゼロ和解の提案と高裁での一発逆転敗訴と判決確定後の回収不能の可能性に怯え、それでも自分の依頼人と(もともとマイナスからのスタートですのでハッピーエンドはまれですが)笑って迎えられる何かを共有してみたい…という場合、まずは年上の補助者を招聘することをおすすめします。知識経験技能はさておき、業界の実情に染まらず常識の世界にしっかり踏みとどまってる方を。その方からのあなたへの評価をモニタリングしながら正気と理想を保ち続けるよう努めてください。

僕が経験したようなことは、皆さまにも絶対ないとは言えないのです。
故意過失時の運等でそうなった方には、僕からエールを送ります。

それ以前に、あなたの隣の席からエールを送ってくれる誰かがいらっしゃいますように。従業員(←業界にどっぷり浸かっておらず家族ほど関係が濃くもない人)から後ろ指さされるようなことがないならば、会から呼ばれても堂々としていたらよいのです。

まぁ、1回経験してしまうと未経験なるがゆえの痛さ怖さは減るな、とも思いますよ。決しておすすめしませんが。

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コメント

ご無沙汰しています。勝手に熱いエール受け取りました。お世話になった他の相談者達も、この記事に少し驚き、憤っているかもしれませんね。

私は、飄々としたお人柄、無双の鈴木先生が、葛藤されているご様子に、心打たれ、勇気付けられました。ありがとうございます。【補助者様最高です!】

私事、おかげさま様で、私の業務もあれから10年を迎えることになりました。ブログは欠かさず拝読、楽しましていただいています。人生終盤に向けた取り組みも進めています。ではまた。

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