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心残りは、水道橋の昆布森と矢崎存美の短編小説

朝ごはんをしっかり食べて、東京有数の名所にやってきました。国立国会図書館です。

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3日分応募した入館抽選に11月27日分の1日しか当たらなかった今回、昼飯など暢気に食べてるヒマはありません。この際見ておきたい書籍や雑誌を片っ端からチェックするのです。19時の閉館までに。

9件まとめて請求した雑誌を返して、外はすっかり暗くなりました。17時です。

最後に余裕があったら読んで帰ろう、それで様子がよければ購入しよう、と請求しておいた笹本稜平のハードカバーと矢崎存美の文庫本が手元に残っています。いずれも名古屋の図書館では結構な待ち行列ができています。

久しぶりに読書速度を最大に設定して(誠実さの感じられない国会答弁風に言うと全集中、ってやつになるんでしょうか?)『相剋』の420ページ を読み終え、18時50分。

笹本稜平の刑事物の直後に読むのはいかがなものかと思えましたが、今回の旅では食べ足りないし読み足りない気分がしています。

残り時間で矢崎存美の『出張料理人ぶたぶた』所載の短編4本から、どれか1本読めます。ラスト10分、あと60ページ。

えいや、とばかりに。
穏健中正な性格をもち様々な職種活動において実は能力が高い中年男性山崎ぶたぶた-見かけは上記表紙どおり、ピンクのぶたのぬいぐるみ-がその能力を活かして周囲の人物をごく自然に少しずつ幸せにする(そういうのが本当の意味で優秀な職業人または社会人、というべきなのだろう)、誰も傷つかないハートウォーミングファンタジーの世界に飛び込みました。

旅の終わりに際して、僕には少し現実逃避が必要なのです。

最後は少し速度を落として読了すると、閲覧室の空調が動作を止めました。閉館時刻30秒前の静けさが深まった部屋で、最後の二人が席を立ちます。閉館の最終アナウンスも流れだしました。

昨晩は水道橋の飲食街で餃子と馬と鯖とナンと中華料理の候補店をリストアップし、さらに昆布森の牡蠣を扱う店を発見して半分無理矢理にテンションを上げてしまったのですが(僕は行ったことがあるから、補助者さまには出身地の関係で、それぞれ知ってる場所だったのですが…同行者には当然のように無縁の地名だったようで)、このお店は採用見送りとなりました。

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次は来月末か再来月かわかりませんが、状況がよくなったら頼れる(食いっぷりのよい)お客さまをこのお店にお連れするのもよさそうです。
別のお客さまからも会食設定要請がきているのですが、23区内での開催は避けよとのことでした。妥当なご判断ですが…残念。

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