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耳栓を切ったら世界が快適になった件

階下の子供が、部屋の中を走り回るのです。

あまり走り回るので家族構成その他のプライバシーまで丸わかり(部屋が不意に静かになった時点で駐車場をチェックすると彼らの車がわかる、とか)なのです。活動時間は朝8時半から夜10時半、幼児にしては夜更かしです。

ダダ漏れになったプライバシーを開示するわけにはいきませんが、数ヶ月に一度来襲して数日から数週間程度滞在しては不意に消え失せる、という特徴があります。まぁそういうご家庭なのでしょう。

対処可能な製品をAmazonから探します。

ちょっとよさそうな包丁、塩素系漂白剤と酸性洗剤の組み合わせ、などにも目はひかれるのですが(同様の状況にある方からは共感が得られると思うのですが)それぞれ冗談にとどめておく必要があります。

上記の点から比べれば地に足が着きすぎて軟弱に思える選択が、表題の件。

耳栓にもさまざま種類がある、と知りました。ニッチながら活況を呈しているらしい一分野として、『ライブに行くひとが爆音で耳をやられないようにする、音量減少型の耳栓』というのがあるのだそうです。

…古代ローマ人が美食にふけるため、食事後直ちに吐いてさらに食事を繰り返した、というのと同じような理不尽さを感じます(苦笑)

音がするところに行きたいのに音量は減らしたい、そんな(素人からみれば理不尽に思える)彼らのために、そうした耳栓には『一定量の音を減じるフィルタ』がついています。

結果、音を遮断するのではなく音量が減って耳に届くのだ、と。

購入したPUAroom、というメーカーの耳栓は名前ほどプアではありませんでした。適切に装着すれば、テレビのリモコンで言うなら50段階のうち15段階ほどを下げた音が聞こえるようになります。換気扇などのモーター音(一定の音質音量の継続音)には極めて良好な特性を示します。

音量を確保してあれば、聞きたい音は耳栓をつけていても聞こえます。電話も耳栓をつけたままとれます。

一つ難点があるのは、耳栓のサイズ(大中小がついてくる)は適合しても耳の中に入れるフランジが3重になっており、しっかり耳に入れると不快感があること。

思いあまって一番先のフランジ1個分をはさみで切った(材質はシリコン樹脂なので普通に切れる)結果、付け心地が劇的に改善されました。サイズが適合していれば、遮音性は悪化しないのです。

左、加工前。右、加工後。金属製のケースもついています。

Img_20200622_131109

外出自粛期間は過ぎましたが、近隣の騒音源に冗談でとどまる程度の殺意を覚えたときにはオススメなグッズ、として紹介します。上記の軽加工で、我々が刑務所の外にいられる期間が何年か延びるかもしれません(ずっと耐えられる自信は、まだありません)。

課題が二つ残りました。

  • 想定通りに遮音性を発揮すると、自分の耳鳴りのような音が残ります。
  • 当家の騒音源は先週末からまた、不意に消え失せたようなのです。

まぁ旅行中にもこの耳栓、十分ご機嫌に使えるんですが…

列車の音を聞きに行きたいが音量は減らしたい、というお話になりかけていることに気づきました。なるほどこの耳栓もってライブに行かれる方々には、連帯の意を表する必要がありそうです(苦笑)

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