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目指すのは、少し先の、逆(苦笑)

昨日のこと。補助者さまが僕を気遣って、おっしゃるのです。

新聞広告が出ているが持ってこようか、と。

持続化給付金に関する政府の広告が出てるが持ってこようか、と。

ありがたい申し出なのですが少しプライドを害されました(あ、ほんの少しですよ)。

当事務所はもともと低レベルな売り上げに甘んじている関係で、今年1~4月度は前年比でいずれも100%以上の売上高を保持しているのです。なにしろ月30万円売り上げがあれば補助者さまの給料払って僕も生きていける、そういう事務所設計ですから。

もともと低レベルな売り上げにあった関係で、今年のある月の売り上げは前年比210%という記録が出ましたがこれは昨年そのような売り上げの月が既にあったから、です(遠い目)

今後とも、世の中の状況を見ながら逆張りして儲からない事務所運営を心がけていくとしましょう。表題の件。

弁護士の事務所のウェブサイトをあれこれ見ています。士業の世界もオンラインでのホニャララ、が増えていくはずなのです。相談やら打ち合わせやら本人確認やら。

お手軽な対応を好む一般消費者がそれに引っ張られていくことも容易に予想できます。士業向けウェブサイト作成サービスを提供するウェブ作成業者さん達はきっと、『閲覧者がブラウザからワンクリックでZoomでの無料相談を開始できるリンクやアイコン』の実装に関する提案を一斉に始めるような時期が…まぁ来月中に来ても全然不思議じゃないな、と。

で、業界団体のほうは2年から5年くらい遅れて会則をいじったりガイドラインを作ったりしてそうした動きについてきそう、というのは債務整理バブルのときの報酬制限を見ていて思えるところ。

もちろんそうした動きにはまだついていける機材なり技能なり欲望なりはあるわけですが…じゃぁこれに乗ったらどうなるか、というと順当に埋没して終わるはずなのです。

士業向けのウェブを使った営業コンサルティングで、数年前まではデフォルト設定として推奨されていた『無料相談』が誰でもやってる無価値なものになってしまったように。

電話であれzoomであれ現時点でああした無料相談が事務所経営上効果的に機能するには、PPC広告その他の広告費を投じてランディングページにアクセスを誘致する活動とそれで儲からない依頼を選別して放り捨てる裏の活動が必ずセットである必要があります。

そこに活路はないから、ということもあるのですが、当事務所でオンラインによる初動対応を全面的に可能にするのはよしたほうがよかろう、と考えているところです。当事務所において、Skypeを含むビデオ会議での本人確認+受託可能とする扱いはあくまでも非常時のものか、そうでなければ依頼人が自県内の士業に問い合わせて片っ端から断られた、といった特殊な案件でのみ用いるのがよかろう、と。

さらに進んで当事務所では、安直なオンライン対応ではどうにもならない業務に注力するのがきっとよさそう(笑)

現地確認や測量を要する不動産紛争とか、昔の書類が佃煮にするほどあってそれを選別する必要がある相続相談とか、そうでなければ時には依頼人に圧迫面接まがいの事情聴取をせねば勝てない労働訴訟、とか…まぁそういうところに僕の居場所があるだろう、と思えます(汗)

これに加えて、善人を装わねばならない制限はありますがちゃんとした紙媒体への寄稿の仕事とそれから派生する官公需の仕事(山林・林業に関する仕事)を受けたいな、などと並べてみると段々ウェブからもオンラインからも遠ざかっていきそうな気はします。

※ちなみに、上記の『依頼人が他事務所から断られまくる案件』にはどのようなものがあるかと言いますと…一般先取特権による債権差押、再生債権評価の申立てに破産の免責許可決定に対する即時抗告といった債務整理への妨害行動、労働者性を丁寧に主張立証する必要がある労働訴訟などなどがございます。請求額が少ない不動産境界紛争・債権仮差押・訴訟費用額確定処分も他事務所から回ってくる話を聞きますが、当事務所ではわりと受託しています。

そうしたマイナーな依頼は当事務所でもたまにしか来ません。今月もありがたいことに概ね普通なご依頼が集まりまして、持続化給付金の受給条件を満たさない程度の(売り上げが前年比半減にはならない程度の)ご依頼はもう決まっているのです。

そんなことがありまして、4月以降におこなった執務体制の変更はいったん5月一杯で元に戻してみるつもりです。ただし、依頼歴のあるお客さま・そのご紹介があった方にはビデオ会議での相談含めて柔軟に対応する、という点は維持します。

新しいお客さまには、お問い合わせの際の文章と事案の難易度をよくみたうえで遠方からのご依頼には個別に対応可否を考える、ということになるでしょうか。

たぶん…従来比若干高めの報酬額を提示しておいて(それを受け入れた人には)自腹で出張するような感じに落ち着くのかな、と今は漠然と考えています。若干高め、といってもプラス3~4万円程度で札幌から鹿児島までカバーできるはず。

中期的には、オンラインじゃ対応できない理由をなにかウェブサイトに並べてそれに納得できた人を集客することになろうと思うのです。来年以降の話ではありますが。

などと言いながら。

今週は訴状1件答弁書1件、いずれも東京高裁管内の裁判所に出す仕事を進めています。そういえば愛知県内で進めている裁判の仕事、いま1件しかありません。もちろん債務整理なんか1件もありません(苦笑)

実は創立直後からテレワークでした♪という事務所だったりするので、受託後は当然のように遠隔での打ち合わせを進めているし、いざとなったら自腹で出張すると覚悟できていれば依頼人の過半数が県外でもそう困ることはない、と承知していたりもするのです。

結論。単にみんなが一斉に始める何かはイヤなだけだ、というお話しでした。

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