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2020年2月

だからLINEは嫌いです(が、補助者さまの友だちにしてもらった件)

謹 告

当事務所でも鋭意取り組んでおります働き方改革にともない、このたび書証の検討時間に応じた報酬額の改定を行うことといたしました。

来月以降受託する裁判書類作成業務のうちLINEのスクリーンショットを書証として提出する案件につきましては、報酬額として一律で10万円を加えます。

すでにスクリーンショットをお送りいただいているお客さま方には一切影響ありませんのでご安心ください。


冗談です。今は。4月以降はどうかわかりません

そういえばこの季節は、認定司法書士の資格を取るための特別研修が行われているころでしょうか。講義のなかで、『(依頼人に)書証の原本に書き込みをさせるな』というくだりがあったのを思い出します。

書類にあとから書き込みが加わることで、いったん作成された書類の同一性が害されるから、という趣旨だったはずですが…あのメッセージアプリはそんな発想に対して『同一性?何それ食えるの?』と言わんばかりの挙動を示すことに気づいてしまったのです。

-以下、事実を一部改変してお伝えします-

先日のこと。ある依頼人が送ってきたLINEのスクリーンショットについて、追加を依頼しました。一画面では表示しきれない連続するやりとりを、画像の一部が重なるように複数枚取得していったスクリーンショットのうち、重要な部分で連続しているか不明な部分があったのです。

こうしたスクリーンショットを複数枚取ってもらうとき、当事務所では必ず発言が吹きだし一個、そうでなければ最低1~2行重なるように画像を作ってもらってスクロールする画面が連続しているとわかるようにしています。

ところが『お世話になります』『お疲れ様です』『了解です』などのワンパターンな書き出しが好きな人がこの部分だけ重なるようにスクリーンショットを取得しても、各所で同じ表現が出てくるためにやりとりの連続性を明らかにできないわけです。

甲号証の番号を着けて印刷後に僕のほうで不連続に気づいたりすると、ブログにも出せない表現をつぶやきながら…それでもメールでは穏便に画像の追加を依頼したりするわけです。

そんな追加画像のなかに、妙な物がありました。ええ、気づいたのは印刷後です。

同じやりとりの箇所を送ってもらったはずなのに、差し替え前と差し替え後のスクリーンショットで吹き出し部分についている発信時刻が1時間ずれています。

差し替え前

『了解です!』12:15

差し替え後

『了解です!』13:15

こんな感じに。

受け取ったこっちは恐慌状態に陥りました。LINEはメッセージを送った時刻を後から変更できるようなシステムなのかこれは?それができるとするならば変更可能な手法はどのようなもので、可能な範囲はどうなのか?

依頼人側からは残念ながら…まったく残念ながらなんの手がかりも得られませんでした。

この人の処遇は後日考えるとして、さしあたってはこっちで理由を探さねばなりません。

ちなみに、依頼人側で『住所・体調・使用機材・交通手段・通信手段の支障または変更』が生じて業務遂行が困難になったときには僕の側から契約解除できる、という条項が何年も前から当事務所の業務委託契約には入っています。

今回の事象は使用機材(スマホの表示)の支障、になり、僕はこの書証をめぐって依頼が面倒になった肝心なときに依頼を放り出す権利を=業務遂行が困難になったときの契約解除権を手にした、のかもしれません。

それが権利である以上、行使するかどうかは僕の自由ではあります。

ただ、事実の究明に協力的でない人ほど僕との関係は盤石から薄氷に近づくわけです。

当事務所、こういう態度の依頼人にはすっごく優しくないという話でした。本題に戻ります。

正解への可能性と僕が理性を取り戻すきっかけをプレゼントしてくれたのは、例によって補助者さまでした。彼女が言うのです。

(スマホの)タイムゾーン設定を変更するとどうか

と。

さらに。

試しに彼女のLINEを僕に友だち設定してもらいます。

勤続10年以上経つ従業員に今ごろ友だち登録してもらえる個人事業主ってなんなの?という突っ込みはなさらないでください。
ここは素直に、補助者さまと友だちになれたことを喜びましょう。わーい(^^)/

いくつかメッセージを授受したあと、僕のスマホのタイムゾーンをグアム(GMT+10:00。東京は+09:00)に変更してみました。

…吹き出しの表示時刻が一斉に増えました。きっちり一時間。

タイムゾーンを東京に戻します。表示時刻も元に戻ります。

じゃぁ何か?送信時刻とタイムゾーン設定によっては送信日すら一日前にずらせる(タイムゾーンをアメリカ西海岸なりハワイ諸島なりにすればよい)、ずらした痕跡は残らない、と(怒)

いいか悪いかはさておいて、LINEの表示はそういう性質のものだ、ということでした。

で、結論は表題のとおりとなりました。

もっとも、こんなの序の口でそのうちきっと、録音した音声や動画すらスマホのアプリで変造できるようになるんだよ(弁護士も裁判官もついて行けない人がいっぱい出てくるよ)という話で補助者さまとは引き続き盛り上がったことであります。


当ブログ冒頭の告知はいまのところ冗談ですが、いずれLINEのスクリーンショットを持ち込んでくる人には

  1. スクリーンショットは全部、依頼人側で印刷させて
  2. その印刷物は全部、公証役場で確定日付を付与してもらってから当事務所に送付させることとして
  3. 『この印刷物はタイムゾーン設定を東京にして取得した画像に相違なく、万一違背した場合はただちに契約解除されても異議ございません』といった奥書証明も依頼人に添付させて
  4. 上記の証明には連帯保証人を二人ほど付け加えさせるか損害賠償債権を担保するために債権額20万円くらいの抵当権を設定して
  5. で、500円くらいの報酬を加算したうえで、依頼を引き受ける

くらいはいいんじゃないか、とは思っているところです。

…冗談です。仮にスクリーンショットの作成を持て余し気味な方がいらっしゃって、その方が仮に当ブログをお読みだとしても、決してその方を念頭に置いたものではありません…ぐふふ(棒読み+悪い笑い)

思考停止したら負け、なゲーム

-二日前のこと-

理性は、『やめろ』と告げている。

自傷行為じゃないか、とも思う。

しばし考えたのち。

震える手で包丁を取り上げ、その肌に突き立てた。


賞味期限を9日ほど過ぎた豆腐で麻婆豆腐を作ったのです。美味しゅうございました。冒頭の記述はたんに調理風景を述べたものに過ぎません。

さて、今日も元気に旅行書士雑記帳をお届けします。

今日は裁判書類作成の作業をして過ごしておりました。実は法律をどうこうするというより事実とそのかけらを拾い集めてつなぎ合わせてなんとか読み手が納得するストーリーを作り上げる、時々は図面が引きたくなって機材を担いで現場に乗り込み警察を呼ばれてみたりする、僕にとっての裁判書類作成とはまぁそうした活動です。

書類作れば確実に成果があがる熟慮期間内の相続放棄なんかはこのほど初めてご依頼を受け、実は返って緊張などしていたり(だって対立する相手がいないんですよ裁判所への申し立てなのに!と逆ギレしてみたくなるのですが誰も理解してくれないと思います)。

冗談はさておいて、ウソも不正もやってよし、というルールが裁判手続きにおける相手側には実在しています。締め切りを守れない弁護士とか何をしてるのかわからない司法委員とか面倒な事件はすぐ地裁に裁量移送する簡裁判事とか無意味な手荷物検査とか(苦笑)まぁ裁判所のなかには納得できないことがいっぱい。こっちはそうした実情を熟知しつつもおかしなことには手を染めずになんとかせねばならず、仕方がないのでお客さまを督励して有利な事実とその痕跡を探し出すのですが…表題の件。

依頼人としてまずい対応なのが自分の頭で考えるのをやめてしまうこと、です。思考停止したい理由はいろいろあって、それがご自身には当然のことだから・偉い人がそう言ってるから・言ったら不利だと自分の中で決めつけた・何をするのもめんどくさい・忘れてた、などなど。

で、そうなりかけた人の一部には必要は事実を見落とす人、有利な書証を忘れてる人、相手から思いもしなかった反撃をくらって炎上する人などなどがおり、僕は時に『それじゃ(訴訟に)負けるから』などと言い放ったりするわけです。

逆にうまく立ち直ってきた方からはお話を聞き直しているうちに、僕がご依頼受託数ヶ月を経て初めて耳にする新しい話がほんとうに出てきたりします。この仕事のやりがいでもあり怖いところでもあります。

今日は敗北の可能性を示唆した事案も新たな事実を初めて知ることができた事案もあったのですが、よく考えてやった結果が常によいものだとは限りません。

冒頭でお話しした豆腐を食するかどうか、僕もよーく考えて決めた(つもりな)のです。

嵐を呼ぶ機材(Leica DISTO X4 + DST 360の導入に関する件)

ここ数年では思い切った費用を投じた。

満を持して実戦デビューさせた。

現場で作業を始めたら、警察を呼ばれた(苦笑)

この記事はそんな測量機材のレビューです。もちろん機材に問題はなく、僕の認識では警察呼んだ人間に問題があると考えております。

機材のレビューのほうも問題は人間=オペレータである僕に精度低下の原因があった(ので、対処できた)、ということになっています。


●購入の動機

依頼人が権原を有していないなど、さまざまな支障があって立ち入れない=巻き尺やプリズムポールを測定対象物に当てて測定する技法が使えない状況下で測量をおこない、裁判所に提出可能な平面図を作成できる測量機材がほしいと常々考えておりました。

測量対象は、市街地または近郊の一筆地(地積はせいぜい一反=1000㎡程度)とその周辺の地物です。

下の画像で、例えば屋根の軒先が隣地に越境しているならそれとほかの構造物との位置関係を正確に捉えられる、そんな機材が欲しかったわけです。

●機種選定

価格に制約されました(わらうところ)

土地家屋調査士さんたちが使うようなノンプリズムのトータルステーションを手に入れようか、とまじめに考えた時期もありましたがそれをやったら百万円単位の出費になりかねません。

そこまでの長距離測距や公共座標での表示を要する場合は機材をレンタルすることにして(ええ、必要があればレンタルして)普段使いできるものを探すうち、ライカが出しているレーザー距離計に高精度な測角をおこなう架台を持たせたものが候補に挙がってきました。

距離計と架台が一体型になったDISTO S910のほかに、今般導入したLeica DISTO X4(ふつうのレーザー距離計)に専用の架台と三脚がセットになったDST 360を組み合わせて運用する手法とがあり、DST 360を持ち歩かなければ完全にふつうのレーザー距離計であるDISTO X4をまず導入することとしました。

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お値段。両者とも中古ですので、DISTO X4は国内で3万円台前半で調達できました。

DST 360は国内のオークションやフリマのサイトに出品がなく、eBayを探してイギリスから取り寄せることになり、本体価格5万7千円に送料や税金や代行業者手数料を加えた総合計が8万円に達しました。締めて一式、11万2千円ほど。国内で新品を買うと、もう2~5万円ほどかかりそうです。

ただ、これらの機材にもともと着いてる説明書はどんな国の人でも読める(ピクトグラムで説明されており、各言語の説明書はウェブからダウンロードする)形式なので、よその国から中古の安いのを手に入れたって特に支障なく運用できる気がしております。もう全然問題ありません(遠い目)

●期待する機能

測量業界のひとなら電子平板と呼ぶシステムの導入です。具体的には、現場で測った点を使って現地でスマホやパソコンに直ちに作図させること。座標のデータを事務所に持ち帰って測量計算を好きなだけやれるようにするのも当然です。あとは上の写真のように、2点の距離を別の点から測り、ただちに本体のディスプレイで表示させられること。

このための測量作業を一人で、または測定対象物に触れない・対象地内に立ち入れないでもできることが必須、というわけです。機材を始点とする距離を知るだけならばレーザー距離計があればよいのですが、対象物相互の位置関係を把握して図化したり対象物に触れずに対象物の寸法を測るには高精度な測角機能を持たねばなりません。

ですが今にして思えば、平板は昔ながらの紙と木の板を買ってきて光波アリダードで測距だけ高精度におこなう、というのもよかったかもしれません。渋くて。

●作業結果

…で、実際使えるの?ということなんですが。

メーカーが想定する作業形態で運用した場合、僕が妄想していたよりも精度が低い印象を受けました。メーカーのウェブサイトによればP2P測定時、10mに対する寸法測定誤差10mm、ということだったんですが。

測定したいもの(長さ2~10m程度のいろんな構造物。ブロック塀とか建物とか土留めとか)を対象物に正対して数メートルの距離から測るなら長さの誤差は1~5cmに収まります。測れるところはあとからレーザー距離計だけで直接測定して比べた結果、これは一応採用できる数値です。

問題は条件が悪いときです。50mほど離れたところにある金網のポールで、ポールの両端を結んだ線がほぼ機材に向かっている(機材をA点に設置し、ポールの一端をB点、終端をC点とした場合に、角ABC=170°くらいになってしまう)のを標的にしてBC間の長さを測りました。

この結果と、目標物BCにほぼ正対して6mほどの距離(つまり、道路の反対側で角DBC=80°くらいになるD点)から測った場合の結果を比べたら30cmほどの誤差を出しました。長さ2mのフェンスを測って誤差30cm(愕然)

距離が遠くても精度がよいときもあります。公園に立っているネットを支える金属柱、太さ15cm高さ7mほどで間隔20mのものを約10m離れたところから正対して測った結果が19.955m、20~40m離れて(これも、支柱両端を結んだ線がほぼ機材に向かってくる)測った結果が20.000m、となったものがありました。その差4.5cm。正対して測ったデータのほうは支柱の太さに影響されて距離を短く出してくることを考慮すれば、実質的な誤差はもう少し小さくなるはずです。

この差は何でしょう?とりあえず今回の調査で集めたデータは使えるとして、もうちょっと精度を上げられないのか…考えてみました。

●何が精度を落とすのか?

試行錯誤した結果は省略します。この機材の特徴として、測距はそれこそトータルステーション並みに、測角はディスプレイの表示こそ0.1°=6分刻みですが内部ではもっと高精度に把握しています。

このため、レーザが当たっている箇所が目視できる屋内や屋外でも測定対象物まで5m程度の近距離の場合は何を測っても極めて正確な=それこそ巻き尺当てて測ったのと1cm違わないような数値を出してきます。

問題は最大4倍を標榜する本体内蔵ディスプレイの十字線で照準したとき、でした。これで対象物を正しく捉えていないなら、当然ながら測りたい場所と違うところにレーザが当たってしまい、それに気づかずとんでもないデータを持ち帰れることになるわけです。

あまりひどいと現場で気づきます。辺長10mほどの家の壁を測ったつもりが、長さ40mという結果を出してきたのが一件あります。

記念に持ち帰って航空写真と照合したところ、壁の端っこに当てたつもりのレーザが少々ずれてずっと向こうの余所の家にぶち当たっていた模様です(笑)

問題はここにだけある、ということがわかってきました。

本体内蔵のディスプレイに頼らずにレーザが当たっている場所を正確に把握できれば、測定結果は当然に高精度になるのです。

●光学観測支援と多数回試行

その作業を二人でやっていいなら話は簡単です。補助員を測定箇所近傍に進出させて、レーザ照射箇所を確認させればよい。

※僕はやらないあの美少女ゲーム(艦隊育成ゲームというのが正しいんですか?)に馴染んだ方なら、弾着観測の実施と理解なさるのかもしれませんね。

問題はそれができないときでして、一人で作業するかそもそも測定目標に近づけない現場での作業対策です。

要はレーザが当たってるところが手元から見られりゃいいんだろ、と考えてデジカメを三脚に据えて引っ張り出しました。

デジカメの光学ズームを望遠鏡代わりにすることは、日暮れ前後の数十分なら可能です。特に日没前後の1時間ほどに限っては、デジタルズーム最大にすれば100m離れていてもレーザ照射場所がわかるようになりました。

このシステムを使って夕方、地上7階から直線距離で30mほど離れたところにあるゴミ置き場(下の写真)の寸法を測り、あとで巻き尺により直接確認したところ、両者の差は1cm未満になりました。所要の精度は十分確保できたといってよいです。

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上の写真は、これでゴミ捨て場のブロック左端に照準しているところです。レーザの一部は、その背後の塀にあたっています。

こうなると本体内蔵のディスプレイでは、最大の倍率4倍にしてもどこを見ているんだかわかりません。

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夕方はなんとかなるとして、問題は日中です。日なただと、機材から5~6m離れたらもうレーザは肉眼で確認不能になります。

日陰の場合は晴天時でも、10m程度離れた場所に当てたレーザのスポットが見えます。試しに階段の踊り場の下を見てみました。

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デジカメを使ってデジタルズーム最大にすると、この距離なら太さ2cmの溝の右側と左側を区別して測るくらいのことはできます。

こうした手も使えない日なたであっても、何かの端っこを測るなら、測点を少しずつずらしながら機材との距離の測定を繰り返すことで理想的な結果が得られます。

典型的なのは先ほど挙げたゴミ置き場のようなブロック塀の端でして、測点が少しずれれば機材からの距離の測定結果が一気に増える=ブロックの後ろの、何か違うものにレーザが当たったことがわかります。

対象物の形に応じて多数回、機材との距離を測っていちばんもっともらしい箇所B点を特定し、次の目標箇所C点も同様に機材との距離により測定すべき箇所を特定してからBC間の距離を測る、という手法で上記のゴミ置き場の寸法を地上7階から測ったところ、これまた結果は巻き尺での測定結果と一致してきました。

30m弱離れた間接測定で測った対象物の長さの差は1cm未満です。ようやく優秀、と言える成果をコンスタントに出せるようになってきました。

この手法なら日中も測定可能ですし人の家に勝手にカメラ向けるな警察呼ぶぞ、といった言いがかりにも耐えられるわけですが、一点測るのに正しい箇所の上下左右で7~8回の測定の繰り返しを要することにはなっています。時間は当然かかります。

測点が少なければ、いっそ薄暮攻撃を狙って出動する、ということになるでしょうか。そういえば前回の作業時も、日没前後ににわかに作業がやりやすくなった印象がありました。レーザ照射箇所が全部見えるようになっていたからです。

ためしに86m離れた向かいの工場にレーザを当ててみます。日没直後ですと、肉眼でもレーザ照射箇所は普通に見えます。

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さらにデジカメでズームしてやれば、写真のとおりスレートの波板や固定用のフックボルトの位置までわかります。

機材の横に据えたデジカメのほうでそうしたものが見えてしまえば、DST 360の微動機構をつかって正確な照準も測定もできます。レーザスポットは距離に比例して広がってしまいますが、スレートの一山の寸法とほぼ一致しているのはほぼカタログスペックどおりですし、その真ん中で測距・測角されるようですのでそれがわかっていれば問題にはなりません。特にスレートの波板のようなものですと、レーザ照射箇所を左右にずらせば機材からの距離が周期的に変わるのでどこを測っているかよくわかります。

壁に登って現地と照合するわけにはいきませんが、上下左右に隣り合っているフックボルト相互間の寸法を86m離れた当事務所相談室からこの機材で測ってみろと言われたら長さ±3cm以内の精度で測定できるでしょう。

この機材の特徴、というより短所は距離測定可能な範囲の大部分(機材からおおむね10m以遠。DISTO X4では最大150mまで測れるとされていますが、100mを超えると半分以上の対象物で測定不能になってきます)で、実は照準用の本体内蔵ディスプレイの性能が追いついていないことにだけあるのです。

作業時間や天候を選び、補助的に既存のコンパクトデジカメを併用することでその短所はあらかた消してしまえます。

十分明るい市街地ならいっそ夜戦主義、いえ夜間作業もOKでしょうが、いっそう不審さを強めることには注意が必要でしょうね(苦笑)


2020.3.12.加筆

現況測量と実測平面図作成の業務と費用を説明するページを作って公開を開始しました。

2020.11.19修正

印税生活2年目、終了の件(残り在庫5百冊ってことは…?)

昨日出かけた社労士会の倫理研修。グループワークでいささか恥ずかしい思いをさせられました。

検討することになった課題が『広告』でして…ウェブでご依頼集めてたりなんかしない諸先生方が次々に原則論を口になさるんですもの(泣)

帰ってくると、ポストに白い封筒が入っておりました。僕が一昨年本を出した、全国林業改良普及協会さんからです。そういえば、先日の愛媛出張出発前にお振り込みが入っておりました。

…名古屋から関西空港まで、新幹線と特急で行くにはちょっと足りない額のお振り込みが。

近鉄特急+南海ラピートなら大丈夫な額!と鉄道ファンにしかわからない説明で上限と下限を定めて、まぁそうした額の著作権使用料をいただいたところです。冊数で言うと、昨年1年間で170冊余りが世に出たとのご連絡が封筒のなかに入っておりました。

そのうち一冊がこのほどようやく名古屋市立図書館の蔵書となったことにも気づきます。東海地方初の、公共図書館への配本です。

名古屋でこのブログをお読みの皆様には一度借りてみてくださいね、と言おうとしたのですが不適切な発言でした。

買って、と言わねばならない立場であることを忘れかけておりました。

この本、予定されている印刷部数は2500冊、残りは約500冊との連絡を受けています。この分でいけばあと3年ほどで絶版(苦笑)になるわけですが、どこかでペースが落ちてもう少し在庫が持つようになるはずです。

この本を出してから相続法分野で大規模な法改正が続いておりまして、著書を買ってくれた方には当事務所ウェブサイトで改正情報を出していきたいのですが、昨年そうすると言ってからなかなかそれが形になりません。

もうちょっと積極的に稼げればそうした余裕もできるのにね、などと最近新たなご依頼をくださった方々が怯えそうなことを口に出してみたりもします。もちろん実行はしませんが。

有料アトラクションとしての飛行機(最速の乗り継ぎで帰る一本松-名古屋 3)

静岡県人の一部は鈴与航空と(半ば苦笑気味に)呼ぶフジドリームエアラインズ。発足当初はあの会社の飛行機がほんとうに飛ぶなんて信じていない人を実家である富士市周辺では時折見かけました。今ではそこまで懐疑的な人もいなくなり、大変結構なことだと思います。

そんなFDAの高知から小牧(県営名古屋空港)までの正規運賃は現在、28500円だそうです。

もちろんそんな運賃で乗るはずもなく、13時発の便に限って1万円の運賃設定があったのです。ちなみに高知-名鉄バスセンターの高速バスは片道9500円。飛行機の割引運賃も朝と夕に出る便はそれぞれ3千~4千円高かったため、夕方に出る便に乗るくらいなら愛南町で一泊(4千円)余計に滞在してお昼の飛行機で帰ろう、という計画になりました。

実は桂浜ってのを見たことがなかったのです。西向きに離陸するか東向きに離陸後に南へ旋回してくれれば空から見えるはずだ、と思って右側に席を取ったところ、期待したとおりになりました。指やカメラが写っているのは見逃してください。

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この航空路、高知からいったん南に出て室戸岬のやや北を通過します。

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南紀白浜空港を見ながら紀伊半島上空に入り、大島・串本-新宮-熊野市を下に見て尾鷲上空から北東に進路を変えていきます。

英虞湾上空ではもう高度を下げ始めています。もともと巡航高度も6千mを割っているので、地上が近く見応えのある眺めです。

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伊良湖岬から三河湾に入り、反対側の窓ではきっと中部国際空港が見えているはずですが右の窓からは日間賀島・篠島を過ぎて佐久島が見えてきます。

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このころまでに、翼の向こうには富士山・南アルプス・御嶽山・北アルプスが姿を見せています。

そういう眺めを期待して、たまにしか乗らない飛行機の旅では窓際・右側左側・さらには発着地すら選ぶのだ…と申し上げたのですが、補助者さまにはなかなかご理解いただけないようなのです。残念(苦笑)

ともあれ、日常に戻ってきました。明日は社労士会の研修、ですって。

次の寄り道、検討開始の件(最速の乗り継ぎで帰る一本松-名古屋 2)

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宿毛駅。ここでは結構な誘惑にさらされます。
同駅からは大月町を経て足摺岬方面へのバスが出ており、もし寄り道の誘惑に屈したら丸一日、ことによってはそれ以上の期間戻ってこれなくなります。

 

さすがに愛南町から県境を越えてこちらで出張相談や書類取得や現地調査をすることはないので(やりま~す!と叫んでいれば話しは別かもしれませんが)いつも欲求不満のまま中村への列車に乗る、ここはそうした駅なのです。

 

そんな宿毛からは朝夕2本、高知へ直通の特急が出ています。9時05分発の特急あしずり4号は11時過ぎに高知に着き、1日3便ある高知空港発名古屋行きの便にはちょうどよい、ということになっています。

 

高知から土佐山田まで15分ほど特急に乗って高知では接続しない普通列車に追いつき、以後は普通列車を乗り継ぎ名古屋着は22時、というのは前回出張時の話しです。

 

いつもの僕とは違うんだ!
僕だって(人並みな高速移動を)やればできるんだ!
(人並みな任意整理や相続登記もやればできるんだ(苦笑))ということで。
たまには新幹線やら飛行機やらをふんだんに使ってみたいのです。こんな僕でも。

 

愛媛県を出たことですし、そろそろ名古屋での仕事に頭の中を切り替えねばなりません。明日原稿を送ると約束した雑誌の連載(たまに企画する三ヶ月集中連載の二ヶ月め)は、リードが決まれば書けるんですが…

 

悶々とするうちに列車は土佐佐賀の手前で、今回も寄り道できなかった青い青い海を思いきり見せてくれるのです。

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来たけりゃ来いよ、と言わんばかりに。

最速の乗り継ぎで帰る一本松-名古屋 1

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今朝の愛南町一本松(合併前の一本松町)は快晴です。これなら宇和島からやってくるバスの遅れはないでしょう。
昨日までで愛南町内の全日程を終えて、始発のバスで名古屋に帰ります。
路線バスは一本松病院、コミュニティバスは一本松郵便局というバス停までは宿から5分ほど。夜の間に霜が降りて、葱も蜜柑も白い朝です(余所の蜜柑は見るだけで食べたりはしません)

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今回の出張では帰りの交通手段も速いのです。当バス停8時12分発のバスを順当に乗り継ぐと14時には小牧に着いてしまいます。

物置の軒下で食べられる愛南町名物

愛南町での滞在は今晩までとなりました。午前中に新しいご依頼の打ち合わせを終えて、お昼。

お客さまから、うす緑色の作業ズボンを履くように促されました。

…そういえば先週は北陸でもこんなズボンを履いて係争地を測量してしっかり揉めごとを起こしてきたところですが、今日はいたって平和な作業です。

物置の入り口にしつらえられたイスに座り裏庭の椿と進行状況を眺めながら過ごすうち、思いたってお客さまに撮影許可を取りました。

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今日のお昼はカキの酒蒸しなのです。左のお鍋にカキが、右のお鍋にヒオウギ貝が入っています。


火加減によって多少ワイルドな展開になるこの料理、服ににおいが移らないようにというご配慮で下半身作業ズボンになりました。月桂冠の一升瓶を撫でながら、カキの殻が開くのを待っています。
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24時間で4組の方に会う予定、完了

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悪い癖。
訪問先に蜜柑があると、持って帰っていいと思いこむ。

 

昨晩から松山で3件、宇和島で1件の会食や相談を終えて、出張2泊目は宇和島泊となりました。
で、今月の蜜柑も、甘いのです。もう2~3個貰ってくればよかった。

 

明日からは愛南町内に滞在する予定だ、と昨晩お酒を飲みに出た松山の居酒屋で言ったら、店員さんが『遠いですねぇ』と真顔で言うのですが…大丈夫。名古屋よりは近い(笑)

 

松山→宇和島→愛南町と面談やりながら南下する今回の出張では、明日から2泊が愛南町内での滞在です。今のところ18日には余裕があるようなないような。

ほぼ最速の乗り継ぎで行く愛媛出張4泊5日

本年も自腹新幹線での旅が始まりました。今日から出張です。

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実は裁判書類作成の納期が遅れ気味でして、出発直前まであれこれ作業をしておりました。中でも大物の作業がようやく一区切りついて、なんとか旅には出られます。当初は近鉄で大和八木まで行ってリムジンバスに乗るつもりだったのですが…三千円ほどの出費増、となりました。ちなみに関空-松山は4600円、名古屋-関空は今回、7750円。

関西空港を使うのは初めて、ということでもう一つ初めてを加えます。特急はるか号にも乗ってみることにします。
乗継割引が使えるから、なんですがね。

結果、事務所から松山市内までの所要時間が5時間ほどになりました。

…いつも10時間を割った覚えがないんですが(苦笑)

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別にこれって不正じゃないよね?と自分に確かめながら、四国への旅を始めます。

お天気は今一つですが、飛行機はもちろん往復とも窓側を押さえています。

2・3・4月の出張予定

先日の話の続き。出張から帰るバスの中で、同日夕方からご出勤の補助者さまにメールを送りました。

-心が疲れましたので、優しくしてください-

で、貰えたもの。

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…その優しさは、イノシン酸の味がしました(苦笑)

次の出勤日が19日になってしまう関係上、繰り上げ支給になる素敵な小箱もいただいたのですが…これは14日を迎えたら楽しむことにしました。

さて、そろそろ同じ苦労話の使い回しはやめて別の話を探すとしましょうか。明日から出張です。

今回の愛媛出張は往復とも飛行機を使うことになりました。日程はだいたいパターン化してきており、松山で打ち合わせ1~2件、三番町で弟子と会食(正確には、飲酒)、その後宇和島で相談+打ち合わせ1~2件、さらに愛南町内で1~2件、最終日は中村か宿毛から特急で高知に出て帰る、今回もこのパターンを踏襲しつつ…気づけばいつも通りにそうした旅をしようとしています。

次月以降の出張予定も見えてきました。

3月は月の後半、奈良県内での仕事の計画がたぶん僕の頭越しに進んでいます。これはたぶん2泊しないと帰ってこれないはず。

4月上旬は、青森県内に出向くことになりそうです。往路に東京出張をくっつけることは当然できるとして、ちょっと考えているのは次の愛媛出張もこれにくっつけてしまえないか、ということ。

ええ、愛媛といいました。より正確には松山宇和島愛南町、です。

ピーチアビエーションを使えば札幌-大阪とか仙台-大阪なんかが5千円程度で移動できてしまうのです。窓際の席をうまく選び天候に恵まれれば、空から能登半島や日本アルプスが見えたりするのです。

だったらあえて名古屋に戻るより、青森県内からバスで仙台なりフェリーで苫小牧に出て千歳に向かい、大阪に飛んでその勢いで松山まで行っちゃったほうが…いいかな、と(苦笑)

いまお受けしている仕事の進み具合からみて4月頃にはまた愛南町に行きたくなるでしょうから、頭の片隅ではそういうつもりでいることにします。

司法書士が裁判所提出のために現況実測平面図を作っていい理由を考えたら、ちょっと妙な結論にたどり着いた件

先日おこなった測量作業で、少々考えさせられるものがありました。表題の件。

その測量作業とは違う例を設定します。隣接する土地所有者ABが関わる境界紛争で、Aが僕の依頼人。B所有の未登記建物が土地境界を越境しており、Aからは所有権に基づいてその越境部分の除却を求める訴状作成を準備する、そんな状況があるとしましょう。訴訟物の価額(侵害されている土地の面積)を算定したり除却したい建物を特定するために、現況を測量する必要があります。結果はもちろん、図面にして裁判所に提出します

繰り返しになりますがこの平面図は裁判所提出書類である、と。裁判所に出す書類は文字のみから成るものに限る、などという規定はないのでこう言わざるをえません。

では司法書士法ではない法律でこの作業が禁じられていないのか、考えてみます。現況をあるがままに片っ端から測る、という作業に法的判断は求められないので、請求額140万円超えの訴訟でもこの作業が弁護士法に違反することはないはずです。まして、依頼人が指した場所だけ測るなら依頼人が言ったことを整序して訴状をつくるのと同じ(むしろ、それより司法書士の裁量は狭い)ことになるでしょう。

次。土地家屋調査士さんはどうでしょう?

土地家屋調査士法はこの点明快でして、彼らの業務は不動産の表示登記の申請に関する作業に限定されています(境界ADRは裁判手続きではないので検討しません)。実は裁判所に出す図面の作成について、彼らとの競合を考える必要はありません。

残るのは測量法になります。ここで測量業務とそれをやっていい測量業者の要件が決められています。

同法3条で『この法律において「測量」とは、土地の測量をいい、地図の調製及び測量用写真の撮影を含むものとする。 』としていますので、土地を測って裁判所に出す作業は同法にいう測量に該当することはわかりました。

そうした測量のうち、国土地理院が行う基本測量(4条)、費用を国や自治体が出したりする公共測量(5条)には該当しません。

同法第6条で、『この法律において「基本測量及び公共測量以外の測量」とは、基本測量又は公共測量の測量成果を使用して実施する基本測量及び公共測量以外の測量(建物に関する測量その他の局地的測量又は小縮尺図の調製その他の高度の精度を必要としない測量で政令で定めるものを除く。)をいう。

これには該当しそうです。測量法上は、基本測量及び公共測量以外の測量、であると。

で、同法10条ではそうした測量を請け負う営業を測量業とし、同法55条では営業所に有資格者=測量士を置く義務や測量業者として登録を受ける義務を課しています。

当然ながら僕、測量士でも登録済み測量業者でもありません。

測量法のみから導かれる判断は以上なんですが、測量法施行令に同法第6条カッコ書き部分に関する定めがあります。

施行令1条4号ハによれば『面積が七平方キロメートル(北海道にあつては、十平方キロメートル)未満であり、かつ、基本測量又は公共測量によつて設けられた三角点、図根点、多角点又は水準点を二点以上使用しない地形測量又は平面測量 』は同法6条で規制を受ける基本測量及び公共測量以外の測量には該当しない、と。

したがいまして、測量面積がせいぜい100m四方に満たない現況実測平面図の作成(で、三角点等の成果を2点以上使用しないもの)は誰がやってもいい業務であるわけだから

提出先が裁判所になる場合には、平面図の作成は裁判書類作成として、堂々たる司法書士業務になる、と(^_^)v

ただ、ここで妙なことに気づきます。

もし…もし地図混乱区域まるごと民事調停にかけるとかいった理由で、面積7平方キロメートル以上の土地の平面図を作って裁判所に出す必要があるとしたらどうでしょう?

測量に関しては測量法が特別法である以上、裁判所にだすから弁護士や司法書士がそうした図面を作っていい、ということにはならないはずです。

…で、測量士が裁判所提出書類を作っていい、という規定はないわけだから。

これに対応できるのは測量業者でもある司法書士、とかそういう人だけになるのでしょうか。

まぁそんな大面積のご依頼がくるはずはないのですが。気をつけてはおきたいところでした。


宣伝です。上記検討のとおり民事調停・訴訟・仮処分申立等で裁判所に提出する現況実測平面図の作成は当事務所でお受けします。担当者は大学で測量士補登録可能な科目を履修済みであるほか、土地家屋調査士事務所の補助者として1年就労しています。

ついでに言うと、関係者が敵対的でも対象地内に立ち入る必要がない測量機材を有しており、多少の言いがかり・警察への通報・相手側弁護士からの警告文書の交付等々、には一応耐えられる経験もございます(苦笑)

こうした問題でお困りの方がいらっしゃいましたら、お問い合わせください。裁判書類作成のご依頼は全国から受け付けています。


2020.3.12.加筆

現況測量と実測平面図作成の業務と費用を説明するページを作って公開を開始しました。

ごく一部のお客さまだけが親近感を抱いてくれそうな報告

昨日の北陸地方某市郊外は、コートがいらない気温とこの季節らしからぬ好天に恵まれました。現場で平面図が作れるLeicaのDST360とDisto x4の実戦デビューです。

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写真は業務完了後の初陣祝い…と言いたいところですがちょっと違います。

実は所要の作業を終えたものの、依頼人ではない人から警察を呼ばれまして40分ほどの作業中断を余儀なくされました。

事前情報から織り込み済みの挙動だったとはいえ、その方にはこれに加えてスマホの動画を録画しながら二時間以上も作業にお立ち会いいただきまして(もちろん様々なご発言付きで)、いささか心が疲れたのです。

とはいえ、ある程度長い時間警察官の方とお話しできたのは貴重な経験でした。今後、非友好的な勢力が蠢動する場所や状況で測量作業をする際にも落ち着いて対応できる気がします。

それと…表題の件。

身に覚えのないことで警察のご厄介になってしまった何人かのお客さまへ。
皆さまの経験とは比べようもないことではありますが、今後は皆さまの気持ちが少しだけ、身近に感じられそうな気がしています。

 

 

※公明正大清廉潔白な正義の味方をお求めの方にはさっさと他事務所に行っていただくとして、今回僕がやった作業はノンプリズムのレーザー距離計で『依頼人の土地上に建っている、依頼人ではないひとの建物を測った』というもの。もちろん機材は道路敷と公園と依頼人所有地の路地にしか設置しておりません。

 

それがもし犯罪なら土地家屋調査士さんの日常業務はそれこそ片っ端から該当してしまい、彼らに心から同情せざるを得ない(冗談です)…まあその程度のものですので当ブログ一般読者の皆さまにはご安心ください。

 

とはいえ僕もそう人間が出来ておりません。その方がどこかへかけている電話でしてる説明に、鼻で笑ってしまうのを何度か我慢できなかった事実はあります。
あちらが音声付きの動画を出すなら聞き手に僕の性格が伝わってしまうでしょうね。

 

 

詳細はできれば記事にしたいのですが、先方には既に着いてる代理人からの内容証明(お前がやったことは品位保持義務違反だから懲戒請求するぞ、とかそういうの)を待ったほうがいいかもしれません。

 

機材の性能には満足しましたが、なんとも妙な苦労をさせてもらえた北陸出張でした。

鈍器のような何かを携行して行く北陸出張1泊2日

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朝の名古屋駅高速バス乗り場は、休日にもかかわらずいささか空いています。先発する東京行きのアナウンスに誘われて、パラパラと若者が席をたちました。

僕は5分後のバスで旅を始めます。1泊2日のコンパクトな日程なんですが…携行品がコンパクトじゃないのです(苦笑)

はるばるイギリスからやってきた黒いケースに、スイスの会社がハンガリーで作った測量機材が入っているのです。

…ライカの中古を探したらeBayにたどり着いた、ってだけなんですが。

機材は別の機会にレビューしたいと思っています。実に素敵です。

ノンプリズムの光波測距儀がスマホにデータを飛ばしてリアルタイムに実測平面図ができてしまうというこの一品は一式11万円。もし国内で中古が買えればもう2万円は安く調達できたはずです。境界訴訟に深入りしたい儲からない司法書士が欲しい機材の妄想を具現化した存在として向こう10年は陳腐化しなさそうなんですが、測角機能を担当する架台がしっかりと金属製です。
これで殴られたら命の危機に直面しそうな、硬い塊がケースに入っている、と。地裁本庁でやってる手荷物検査には絶対引っ掛かるはず。だからというわけでもないですが、公共交通機関を小刻みに乗り継ぐ旅に気楽に持って出よう、というブツではなさそうです。こんな機材にポータビリティまで求めるのはそれこそ妄想ですけれど。

もっと遠方に調査に行くなら前もって送ってしまってもよさそうです。トータルステーションほど測角の分解能が高くないぶん、振動や衝撃には強そうな感じがします。

と、こうやって書いていれば訴訟や調停のまえに越境部分だけさっと測ってほしい、といったご依頼がくるのではなかろうか、という思惑…というより妄想を載せて、バスは北陸道に向かいます。いいお天気になりました。

倒れられない10日間、開始の件

年明けからずっと、左の腰骨の奥のほうに…鈍い痛みがありまして。

医者に診せたとたんに即決で入院を言い渡されて普段は名前も意識しない臓器に悪いできものが見つかって自分だけはそれを知らずに頓死、といったありがちな喜劇にはあてはまっていないといいのですが。

さて、土曜日に出勤した補助者さまから指摘を受けました。ブログを書いてないようだが、と。

一応は忙しかった、と言うことにさせてください。今日は午前中、登記のお客さまに会いに名古屋駅まで出かけ、昼前に戻って13時納品の約束を14時にした証拠申出書と証拠説明書を納品し、14時から15時半まで進行中の裁判書類の打ち合わせ、16時半から18時過ぎまで新件の法律相談やって…夜はこの週末に控えた愛媛出張の予約を入れておりました。じゃらん・Yahoo!トラベル・ピーチアビエーション・FDAのサイトで、次々に。

そのうち回遊型の旅行(大阪-松山と高知-小牧を空路にする名古屋発四国旅行、みたいな)をサクッと予約して座席は必ず窓際を取って運賃はそこそこ安くて時にはマニア好みの旅程を作れるウェブサイトとか、できるんでしょうか(無理だってば)

腰骨の鈍い痛みはさておいて、今日から10日間はどうあっても風邪などひくわけにはいかない状況です。先月から作っていた裁判書類は、お客さまからスクリーンショット作成300枚余りの作業を肩代わりしたり利息計算(当然ながら過払い金請求なんかじゃありません)290ヶ月分をこっちがすることになったりしつつもようやく終わりが見えてきました。新たなご依頼の受付も一応は再開しようと思います。

これらの裁判書類作成の仕上げと登記申請提出と県外出張がこの10日間にまとまっています。全部終われれば今月暮らしていけるだけの売り上げがあがり、もし終われなければそうでない(汗)

中途半端に体を壊して言い訳を考えるよりはそのまま○○してしまったほうが云々、などと物騒なことを考えてみたりもします。

もちろんそういうわけにもいかないので、とりあえずはブログの更新を再開してみるとしましょうか。仕事が終わってもキーボードを叩けるくらいには、余裕が戻ってきています。

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