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第10次開廷表調査を始めます

目が覚めると、体が上下に揺れている。

正確には、揺れている気がする。

排水量1万トンの大型船とはいえ22時間乗ってくると、「船に乗ってる感じ」が残るようです。

昨日出張から帰ってきました。普通の平日に戻らねばなりません。

申請完了になった相続登記を熱田の法務局に取りに行き、申請を出す相続登記を名東の法務局に持っていく仕事があります。

もう一つ、名古屋法務局の本局を素通りする仕事…のようなものがあります。

今年も名古屋簡易・地方・高等裁判所での開廷表調査を始めました。今回は10月12日~11月8日までの4週間を調査期間とし、各裁判所での労働関係訴訟の有無を把握します。

この時期に調査期間を設定しているのは台風の時期が過ぎ木枯らしが吹くにはまだ早い、土地家屋調査士さん風にいえば外業に適した陽気だから、です。

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さっそく面倒になったのは名古屋地裁での所持品検査です。

一般来訪者を片っ端から金属探知機にかけたからといって裁判所内での襲撃が防げるわけではない、ということは最近東京地裁で立証されてしまった(しかも労働事件で)わけですし、僕が悪事を準備している人間ならあの検査を一般客とは別のゲートで通過できる人をまず襲ってバッジを奪えばそれでフリーパスだろ(冷笑)、などということは場末の代書人事務所でだってわかってるわけで…明らかにムダあるいは自己満足、そうでなければ雇用対策事業なのだと考えています。

そんなわけで南側正面玄関しか入れなくなり、いささか不便になった地裁・高裁では本日、労働関係民事事件は0件、簡裁では2件が観測されました。簡裁の2件はおそらくプロが関与しているだろう、と思っています。

もう一つ、今回の調査にはちょっと困ったことがあります。

例年この調査を手伝ってくれていた補助者さまには、都合により今年以降の調査を代わってもらえなくなったのです。11月第2週まで出張を入れないか、そうでなければ同じ曜日で後日に追加の調査を行うようにしてともかく4週間20回分、自力で調べきってしまわなければなりません。

昨年までは残業代バブルが存在しないことを確認するために行っていたこの調査、今回は調査対象外でちょっと気になる変化があります。

地裁で個人対個人の損害賠償請求が目につくようになりました。おそらくは弁護士費用特約の利用が期待できる交通事故関係の事件です。簡裁でもこの分野、いまではクレサラ関係の次に件数が多い印象があります。

これに影響されているのか、地裁本人訴訟が減った印象があります。今日試しに数えてみたところ、地裁で開廷表に載った約60件の期日のうち、原告本人訴訟だったのは3件のみだったのです。

昨今のウェブからの情報過多と一部案件一部事務所での無料相談・完全成功報酬制の導入は、『儲かる案件の需要掘り起こしと儲からないと判断された案件の泣き寝入り』を同時に実現している=この業界でも二極化を促進しているのではないかと危惧していますが、さしあたっては開廷表から読み取れる現象面での本人訴訟の消長も注意してみていくつもりです。

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