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2018年6月

ことわりません、夏までは

今日は補助者さまの出勤日。いつものように資料をスキャナにくべながら、いつものようでないことを彼女が言うのです。

-これまでなら受けてない依頼を受けているのではないか、と。

相手側から出てきた準備書面らしきものをスキャンしながら、そう言うのです。

本人訴訟で提訴に踏み切ったものの、少額訴訟を通常訴訟に移行されてなおやる気まんまんらしい…が、準備書面というコトバすら知らないようで主張を書き散らしてある、そんな書面を整理しながら。

今回は会社側で、このどうしようもない労働者への反撃を支援するのが僕の仕事です。

このほか今月は、関係者に一筋縄ではいかない人が…一案件につき必ず複数いる債権回収(こちらは原告側)でのご依頼が二つ入っており、双方とも補助者さまの手を二日以上煩わせるだけの資料をお客さまからお預かりしたところです。

実はさきごろ、車が壊れました。

平成8年登録の軽自動車で、運転席側のドアが開かなくなったのです。ドアノブの先が何かにつながってる気配がなく、鍵がかかったまま解錠されません。

施錠と解錠の機構のどこかに破損が生じておりそれが抵抗になっているのか、キーレスエントリーで解錠するといったんドアノブが上がって2秒後に自動で下がり、僕の乗車を拒否します(笑)

いつもの自動車工場に入庫させたところ、必要な修理が、というより修理可能であることが明らかになりました。社長は心強く言うのです。一部の部品は供給がないけど、それは溶接したりして作って直せる、と。

ただ、(同時に実施した12ヶ月点検で)分解したら左のドライブシャフトブーツが破れてて…

-中略-

しめて18万円ほどの修理代がかかる、と。

承諾して発注した声が震えていなかった自信はありませんが、ともかく補助者さまがこのやりとりを見ています。修理部品のほとんどは、これまでに取り替えていなかった(定期交換部品じゃないよね…ワイパーのアームとか)ものであることも承知しております。

でも、18万円。Nゲージ鉄道模型のレイアウトがまるごと一つ作れそうな金額です。

そんなわけで。

当事務所はしばらくのあいだ、複雑・困難・ほかでたらい回しをくらった(主に本人訴訟関係の)案件を断らないことになるでしょう。

ただ、有料相談の時間をおまけしたりお客さまにやさしい依頼費用上限の設定特約なんかはしばらくのあいだどこかに行ってしまうかもしれませんが(苦笑)

さて、さきほど早速メールが入ってきました。

依頼人本人が当事務所に直接アプローチをするまえに、紹介者と称する誰かが間に挟まって当初はそいつが問い合わせをかけてきた、そんな案件です。

当初の問い合わせは事実関係が本人の告げるところとは違っており(偽った、と決めつける気はありませんが)、こちらとしてはその自称紹介者に対する立腹を隠しもしない、まぁそういった状況ですが。

ええ、断らないつもりです。今日、そう決めました。

厳しいよいろんな意味で、とは言いますがねー(遠い目)

2020.12.12修正

Titleタグ編集の(逆)効果

コンテンツを質量ともに充実させて検索エンジンから流入を呼び込む、という手法を当事務所創立以来とり続けています。いささか迂遠な営業手段ではあります。

さまざまな思惑で公開を決めた情報と300を超えるHTMLファイルのなかには、執筆者の思惑を超えて勝手に育ったり…なかには面倒ごとを呼び込むものがあります。

今日は、そうした話です。

当事務所ウェブサイトのコンテンツの一つに、裁判の傍聴の手順を解説したものがあります。

本人訴訟希望者向けに裁判書類を作っている関係上、ときおり説明を求められる「じゃあ裁判所って一体なにやってるのさ」という疑問に対して「なら傍聴行ってみりゃいいじゃん」と答えるやりとりを文書化して公開した…そうした、依頼の誘致というより僕の横着のために作ったコンテンツです。

そのなかに訴訟記録の閲覧について説明したページがあり、これが勝手に育ったのです。

Photo

検索フレーズごとのアクセス数としては上位10位に確実に入ってくるこのページ、年間1万円くらいの売り上げには貢献しています(苦笑)まぁ相談2回か3回分です。

昨年以前にはメンタル上の破綻を抱えた方からの問い合わせを引き寄せたこともありました(最近このページ経由でご相談をくださったお客さまに言い訳すれば、ここ半年はそうした事象は発生してません)。

一方で医療事故の訴訟で興味深い情報を提供しているお医者さんからリンクを設定していただいていることもあり、外部からどう読まれているか気にはなるのですが公開停止には踏み切れません。関わってもいいことがないSNSの筆頭であるTwitterでリンクを張られることが一番多い、そんなページでもあります。

googleその他の検索エンジンではある検索語に対する検索結果として、まず該当ページのTitleタグに設定されている文章を表示します。

で、検索上位の表示を同業者さんたちのキーワードでは1クリック数円~数百円のカネで買うのがPPC広告ですね。邪魔だ、見ない、という意見も多々あります…と、僕のところではPPC広告出してないから言えるわけですが。

言い方を変えると、検索上位に表示されるコンテンツはPPC広告でクリック価格を高めに設定しているのと同じ効果をタダで実現しているわけで、だからこそ検索エンジンへの表示および流入数の多いコンテンツは育てたほうがいい、ということになるわけです。それがよほどの厄介ごと=炎上などにつながらない限りは。

で、あるときSearch Consoleの画面を見ながら思いついたのです。

この面倒ごとを呼び込むページのタイトルを改変したらどうなるか、と。

変更前には以下のタイトルでした。

  • 民事訴訟の記録も、誰でも閲覧できます。勉強になり、役に立つこともあります。

これが『裁判記録 閲覧』といった検索語に対して表示され、結果として当事務所に「他人の刑事裁判の履歴を検索する方法ないのか」といった明らかに見当違いな電話がかかってきたりする…というわけです。

依頼に直結する流入は年に数回、しかも推定1万円分しかないことはわかっていたのでこの際タイトルをいじってみようと決めたのは6月5日のことです。変更後。

  • 民事訴訟の記録閲覧|裁判書類作成の相談も 名古屋市の司法書士

運営者の属性と欲しい問い合わせ類型を入れてみた、その効果は劇的でした。

赤い線…検索結果としての表示件数が641件でほぼ変わらないのに対し、6月6日のクリック数が19件に急落します。2日前には95件あったのに(愕然)

2

もちろん、タイトル以外は変えてません。

流入件数は低迷したまま週末になだれ込み、なんだかweb担としてのプライドを害されたような気がしてタイトルを再変更、googleにクロールとレンダリングをしてもらいます。再変更後。

  • 民事訴訟の記録閲覧|裁判例検索・調査などよくある相談と回答

現在、『裁判記録 閲覧』では3位あたりに問題のページが表示されています。

3

効果は劇的と言わないまでも、顕著な改善がありました。翌週以降のクリック数は60~70強ですので、従前よりはまだ少ないですが。

この間平均検索順位はそう変わっていないため、この変化は純粋にTitleタグの変更だけで実現できた…ということではあります。ある意味貴重な経験ができました。

あとは対照実験として、従前のタイトルに戻して同様な変化が観察できれば完璧かもしれません。また、いくら表示回数が多いとはいえ内容とあまり関係ないページで『名古屋市 司法書士』といったありがちな検索語に対する施策をしてはいけない、ということもわかり、先週から他のページのタイトルも見直すきっかけになりました。

ただ、思うことがあるのです。

ひとはひょっとすると、裁判書類作成の相談をする名古屋市の司法書士が嫌いなのではないか、と(汗)

債権差押命令申立事件:ゼロ回答の理由

先日申立書類を作成した債権差押命令申立書。よくあることですが銀行預金を差し押さえよう、というご依頼です。

申立書そのものはつつがなく受理され、当然ながら第三債務者たる某銀行さんから陳述書(差押えに係る債権と支払意思の有無を第三債務者が書いたもの。状況により、申立債権者を歓喜させたり絶望させたりする書類)がお客さま方に送られてきました。

が、しかし。

-取引無し-

との添え書きがあるのです。債権の存否はもちろん「無し」。

表題通りのゼロ回答に、お客さまからの報告が少々痛い瞬間です。いくら司法書士が地裁案件で自由に法律上の判断ができないとは申せ、思考停止状態で申立書作ったわけではありませんから。

実際のところ、相手は無防備だし債務名義取得以降のタイミングも十分ずれてるし最初の一発はヒットするだろう、と思って(←この部分、お客さまに言ってしまうと法的判断=弁護士法違反になりかねませんので絶賛自粛中なんですが)受託した経緯はあり、こっちもちょっとショックです。

おかしな点はあるのです。というより、かなりおかしいのです。

よくある行きがかりで債権者は債務者の預金口座は把握しており(たとえば、債務者への振込でお金を貸したようなパターンですね)、陳述書が出てきたあともその口座が生きていることは確認できています。

ところで。

債権差押命令申立書は地裁に出しておりますが、この差押命令が仮にヒットしていた場合は簡裁の手続きで手じまう可能性を残します。第三債務者があくまで非協力的だった場合に起こすはずの取立訴訟は、請求額にしたがって簡裁に提起できることになっており、今回の請求債権額は余裕で140万円を割ってますから。

司法書士の簡裁代理権with法律相談権、ここで復活になるわけです(苦笑)

そんなわけで、第三債務者への照会書を粛々と起案します。先日取引無しって言ってきた陳述書だけど、この口座番号あるよどうなってるの、と。当事務所には珍しく、内容証明郵便など使ってみました。

で、出張から帰ってきたその日。

歓喜…とは言わないまでも転倒状態から歩行可能状態に回復したような報告が、お客さまから入ってきました。予想はしていましたが理由は単純で、債務者には数年前に転居歴があり、債権差押命令申立書には現住所しか書いていなかったため住所不一致により取引なしと回答した、今回は訂正に応じて残高については差し押さえられたものとした、と。

ただ、現時点で自力で債権差押命令申立書起案中のお客さま方にはこうしたシンプルなハッピーエンドがあるときもないときもある、と思っておいていただきたいのです。

金融機関によっては再度の申立をせよと言うところもあるようですし(ただ、こう言われてしまった場合はそれこそ取立訴訟を起こすことを本気で検討すべきですが)、今回のような右往左往を嫌って差押債権目録などに旧住所を併記しておこうとすると、申立書提出時点で窓口担当者と揉めることもあります。

地裁案件で個別のお客さまに個別に法的判断をした個別の助言をすると弁護士法違反になってしまう可能性がありますので当ブログに一般論として書いておくなら、債務者に転居歴が疑われる場合は申立書提出時に多少揉めても(申立には、その時間ぶんの余裕を見ておいて)旧住所を書いておくよう運動すべきではないか、と思っています。

3万人弱いらっしゃる同業者さんのなかには、昨年以降地裁での書類作成業務返上論を提唱される人もおられるとか。だったらその論者、家裁への成年後見関係申立書作成業務も手放す気なのかちょっと知りたい気はします。あくまで興味があるだけですが。

業務の範囲にいろんな重たい制限が課されている職業ではあるのですが…制限が大きいほど妙な発達があるのかもしれません。最近、図書館の書棚で手に取った本を見てそう思わされました。

 


ちくま文庫ですが何か?

 

この世界に見られる男性女性のあれやこれやに関する描写の多彩さは、どうやら書き手と発行人と警察との攻防を経て数十年がかりで洗練の度を増した…あとがきによれば、そういうことらしいのです。

なんかこう、小説の書き手も辞書の編み手もみんなガンバレー(*^_^*)とまぁそういう気になれたのは、僕も一応物書きのはしくれでいたいから、かもしれません。上記リンクの先にある、レビューもなかなか読み応えがあります。

最後にお客さま方には安心していただきたいのですが、上記参考文献所載の語彙を僕が仕事で作成する書類に(所載の意味で)用いることは、ほぼないかと思います。

原稿確認からベランダ菜園準備へ(東京出張、3日目)

原稿確認からベランダ菜園準備へ(東京出張、3日目)
昨日送られてきたゲラを、宿を出る前に確認して折り返す。

3ヶ月ぶりの連載…と言って大げさなら執筆の仕事が無事に終わり、今日は予定もありません。国会図書館で気になる本をいくつか閲覧して、昼過ぎには渋谷を出ます。

帰る場所が静岡県内なのに東京を出るのが2時間以上早いのは、訳があります。

実家の晩御飯の時刻に間に合わせるためです。

今回の出張…というより帰省では、家に余っている鉢やら土やらをわけて貰ってマンションのベランダで植物を育てよう、と考えています。

そんなわけで、晩飯に遅れて母上のご機嫌を損ねることはまずいな、と(笑)

後ろ髪ひかれるように、国会図書館を出ました。来月もこちらに来ることになるはずです。

今回の出張相談が、ご依頼につながれば。ですが。

府中から新小岩へ(東京出張、2日目)

府中から新小岩へ(東京出張、2日目)
府中から新小岩へ(東京出張、2日目)
三千円台で宿泊できバストイレ完備のビジネスホテルを探す。

…都内で(苦笑)

かなり都合のいい注文です。2日目の予定は永田町と新橋で入っており、その西側と東側にばらけましたがなんとかできました。


とりあえず二件目の出張相談も無事に終わり、新たなご依頼になりそうです。

今日のお客さまからは、ご依頼とは別にヒントを貰えた気がします。
もう少しブログの更新頻度を上げたら、いいお客さまに会えるような気がしてきました。

20日は沼津~名古屋一帯で、出張相談の対応余力を残しています。
と、言い続けたらなんとかなるかもしれませんね。ご興味のあるかたはウェブサイト備え付けの送信フォームからお問い合わせください。

田んぼから住宅街へ(東京出張、1日目)

田んぼから住宅街へ(東京出張、1日目)
田んぼから住宅街へ(東京出張、1日目)
バイパス・田んぼ・中古車屋。沼津の市立病院は、ずいぶんと不便なところに位置しています。
沼津市の西端に近い駐車場に車をとめました。実家からここへは、車なら30分ほどで来れるのです。

さて、今日から三日間は東京出張になりました。この無料駐車場は富士急シティバスの営業所に併設されていて、新宿行きのバスが使えます。

午後からの相談場所の関係で、東名江田でバスを降りました。今度は住宅街に踏み込んで10分ほど、東急田園都市線あざみ野にたどり着きます。

急いでない時に限ってバスは定時に走り、待ち合わせ時刻まで二時間の余裕を持って着いた駅には惹かれる飯屋がなく、いささか当惑気味ではあります。

そうした細かいことが気になりだすと肩やら膝やらまで何となく痛くなってきます(苦笑)

先日読んだ本に出ていた『初対面の人に好印象を与えるオノマトペ』をしっかり思い出して、顔合わせにそなえましょうか。

出張前の重要作業

景気回復など、実感しない。生活に余裕はない。

昨晩も夕食に米の飯を食べていない。今晩もそうだ。

今月に入ってから、2kgも痩せた。

それでも。

彼女をつなぎとめるには、このカネが必要だ。

そっと息をついて、送金ボタンをクリックした。


…今日は補助者さまの給料支給日だという話ですが、何か?

よほどの馬鹿社長か本気でプロジェクトXに取り組んでるような希有な会社でない限り賃金不払い状態下で従業員の忠誠など期待しようもありません。従業員をつなぎとめるのに賃金支払は不可欠だ、ということを否定する人はいないでしょう。他の要素についても別にウソは言ってない、そのわりに人聞きの悪い文章ができてしまった感じはします。

さて、東京への出張日程は明日から20日まで4泊5日となりました。16日・19日は静岡県の実家泊、17日は府中本町に一泊3千円台の宿が見つかり、18日は新小岩に一泊3千円台の宿が見つかったところです。今回は出張相談を2件お受けしたため、お客さまからの相談料と宿泊費で出張全行程の交通費がまかなえる(つまり、実施しても損害はなく、空き時間は国会図書館でのんびり書見をすればよい)出張になりました。

18日にお客さま負担での会食の予定が入っており、これを目指して体重を絞りはじめた今月1日時点で66.1kg、本日の計量で64.1kgまで落とすことができ、いささか体が軽くなった気がします。夕食前に体重を量って前日より増加していたら絶食処分を自らに課し、そうでなくても300g以上減ってなければ糖質カット、というルールを決め、あとは毎日最低40分歩くか自転車に乗るかしたらそうなっただけだ、と。

…ええ、ウソは言ってないのです(遠い目)

出張前の重要作業がもう一つ。来月発行の雑誌に載せる原稿を、締め切りに10日ほど余裕を持たせて納品を終えました。3ヶ月に1回の約束で担当を割り当てていただいてようやく1年、ほかの司法書士さんのご協力もいただいて臨時に3ヶ月連続での登場もあったりしましたが、なんとか苦情なしでやってこれました。

こちらも時節柄、ちょっとひねって読み手ごとに異なる判断を誘う論調にしてみたのですが…ご採用いただけるようです。あとは法律扶助の援助申込書を法テラスへ、来週から作業を始める裁判書類作成の契約書をお客さまへそれぞれお送りして最後にブログを書き、今日はおしまいです。

いまのところ18日午後・19日午前中の都内、20日の沼津-名古屋間では出張相談への対応余力が残っています。

出張相談は主に労働紛争労働側裁判書類作成/その他裁判書類作成/不動産登記等(以上、件数順。正確には労働紛争>その他裁判書類>>>>不動産登記)についてお受けしており、相談料金は2時間税込み5400円です。ご興味のある方は、16日以降は電子メールか送信フォームからお問い合わせください。

東京出張の日程調整を始めました

最近読んで感銘を受けた本。

…また何か怪しいものを(笑)と何人かのお客さま(と、補助者さま)にはお思いでしょうか。さまざなまな『かけ声』が人の心や体に及ぼす影響を研究している著者が、状況ごとに効果的な声=オノマトペを解説した本です。

…あ、端的に紹介したってやっぱり怪しいですか(苦笑)

目次によれば「せん切りがうまくなりたい・オムレツを崩さずキレイに返したい」といった暮らしの必要系から「溜まったストレスを、すぐに解消したい・一気にやる気や自信を高めたい」などの自己啓発系など数十項目のかけ声が列挙されています。

-ガラっ-

来週、東京への出張が決まりました。

※上記の本の134ページによれば、一気に話題を転換する(で、口論になりそうな雰囲気を回避する)ためのかけ声は『ガラッ』だそうです

さてと(遠い目)

先月実施した怪しい、いえおいしいアルバイトの報酬をいただきに、東京に出張することにしました。日程は6月18・19日の都内滞在が確定しており、18日の夜を除いて出張相談ができます。

月曜日の滞在にしているのは、ご依頼があれば17日、日曜日の都内での出張相談を実施可能とするためです。こちらについてもご希望があれば条件を調整しますので、ご興味のある方はお知らせください。

相談の料金は2時間税込み5400円で変更ありません。また、18日午後・19日午前中~昼過ぎまでに永田町周辺での相談を行う場合、交通費は必要ありません。

日程はもう少し前後に引っ張ろうかと思っています。

今回はちょっとした思惑があって、自家用車で静岡県東部の実家へ帰ることにしました。

ですので6月16日土曜日の名古屋-沼津、6月19日の東京-沼津、6月20日の沼津-名古屋一帯で出張相談・ご依頼対応のための打ち合わせのご希望がありましたらそれぞれ調整して対応できます。週末に大きく動けるのはちょっと珍しいかと思いますので、名古屋-東京間のお客さまにはそれぞれご検討ください。

湯谷温泉・佐久間ダム・南アルプス南麓、そういったところからお呼びがかかっても全然大丈夫ですがそこまで美味しい話は転がってないと重々承知しております(^_^;)

出張相談については労働紛争労働側でのご利用が一番多いのですが、ごくまれに(ええ、ごくまれに)不動産登記、あるいはその他の裁判事務のお客さまにもご利用いただいています。

今回の出張でも、新しいお客さまに出会えるかもしれません。

「初対面の人に好印象を与えたい」ときのかけ声は、冒頭の本の90ページに載っています。

少額な残業代請求のお値段

しばらく当事務所から遠ざかっていた残業代請求に関する案件が、三つほどまとまってやってきました。さりとて喜んでもいられない…6月最初のブログは、きらびやかなウェブサイトと交通至便な事務所と無料法律相談と完全成功報酬制、そんな毒まんじゅうを売る上位互換の士業さんたちを彼岸に眺める零細事務所のお話です。

例によって守秘義務に反しないよう、相談内容を改変します。

数ヶ月ぶんの合計約25万円の残業代請求に関する法律相談は民事法律扶助制度にしたがって法律相談援助(この言い方、いまでもどうかと思うのですがとにかく援助)を発動して、相談第2回目となりました。

当事務所では法律相談援助による相談をだいたい1時間弱かけておこなっています。

…ぼぼぼ僕の相談進行がおそいから、時間がかかっちゃうんだな(←裸の大将by芦屋雁之助ふうにお読みください)というのが公式な理由であります。

決して、他事務所では30分内外で終わる想定だしそういう報酬設定なのを延長してお客さまに便宜を図っているわけではない、というのが公式な見解です(遠い目)

そういえば1回目に行った野並の事務所じゃ扶助の相談1時間やってくれたぞ、などとどこか他事務所で無邪気に言う相談者が現れても困ります。それはさておいて。

累計で投入する時間数は約2時間、つまり当事務所の有料の相談1回分の時間をかけて証拠書類の検討から受託費用、提訴した場合の見通しまでだいたい説明が終わりました。

要するに、お客さまにとってペイする案件です。これは。

「もっとお金が取れるのではないか」

そんなことを、お客さまが言うのです。

正確には「(僕が)もっと報酬を取れるのではないか」そうしたことを。

さらに聞かれることには、どのような動機でこうした案件を受けるのか、と。

そんなもん、世のため人のためお客さまの笑顔のためにやってるに決まってます、なんて言うわけないじゃありませんか(キッパリ)

力強く断言してさらに詳細に説明します。

上記の設例で簡裁通常訴訟または地裁で労働審判手続きの利用を前提に裁判書類作成の依頼を受ける場合、当事務所で最初に必要な依頼費用は

  • 請求額25万円×5%=12500円

ほんとうなら請求額の全額が認められるような本件でも、裁判官が挨拶代わりにまず2割削ってくるステキな和解or調停案を丸呑みさせられたとして(←文字通りこの表現で説明しましたが何か問題でも?)ゲットできる金額は20万円、したがってこの15%を依頼終了時にお支払いいただく費用として

  • 回収額20万円×15%=3万円

※念のため検討すると、作成する申立書類はおそらく本文別表込みで12枚程度、したがって当事務所報酬額基準では簡裁に提出するなら正本のみで6万円、地裁に出すなら7万8千円という評価になって上記のような請求額比例の報酬設定は暴利でない、たんに上限を設定するプライスキャップ制として機能しているだけだ、とも言い訳しておきます…和歌山地裁判決以来、こと裁判事務の報酬についてはさらに物の書きにくい世の中になった気がします。

以上の税込み合計+申立時の郵券代等の実費を合わせて約5万5千円がお客さまが投入すべき費用で、回収できるおカネが20万ならまずまずペイすると言っていいでしょう、と身もふたもない前提条件を説明します。

しからば上記の42500円を得るために僕が投入する作業時間数はほぼ見え切っており、

  • 補助者さまに労働時間を入力してもらう時間数1時間
  • 証拠書類を編綴・出力してもらう時間数1時間、

あとは本職たる僕が

  • 追加で資料を精査して必要に応じてお客さまを追及する、いえ事実を追究する(笑)時間が2時間、
  • 申立書を起案する時間が2時間に
  • 期日直前の打ち合わせ時間が2時間程度もあれば

だいたい仕事が済むことになっています。労働審判手続きならまさにこれだけ。

補助者と本職の作業時間に1:2の重み付けをして本職の作業時間に換算すれば、合計7時間といったところ。

ほら、時給換算でだいたい6千円程度貰えることになりますでしょう?

…なにしろこれだけ経験が長いと、申立書とかほぼコピペで行けますからもっと早い

あ、失礼しました。主要な法律構成の部分はわかりやすい安定した記載を再利用できますから(遠い目)むしろ必要なのは、申立書作成前のお客さまの追及、いえ資料と説明の整合性の追究です。

そんな説明がありまして、こうした金額の請求を裁判書類作成のご依頼に載っけてもお客さまは損ぜず僕も大損害にはならない、むしろやりがいのある類型だ、と締めくくったところであります。

でもそうすると。無料相談やら完全成功報酬制を標榜してお客を集め、請求額が100万を超えていても時には依頼人をポイ捨てする上位互換のあの士業の人たちは…いったい時給でいくら欲しいんでしょう?

彼らのウェブサイトにある残業代請求、あるいは不当解雇に基づく解決金請求の頁に小さな字で書いてある、最低報酬額30万円といった表示が気になって仕方ない今日この頃です。

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