総合労働支援フロアの開架図書が減った件
繁華街の空は、狭く、白く、そして遠い。
見上げてため息をつきました。背後のビル…ウインク愛知にある総合労働支援フロアで4時間ほど、資料を探していたのです。
昼ご飯を抜いた甲斐あって目的の裁判例を発見できたのですが、同フロアは4月1日付でリニューアルが実施されたとのこと。なるほど、みたところ相談機能の充実が図られるのと引き替えに、開架図書が大幅削減された、そんな印象です。自分で調べて歩く向きにはつらいリニューアルになりました。
その一方で、奥にある就労支援コーナーには少々だらしない格好の人たちがひっきりなしに訪れ、左手にある内職相談コーナーには妙に短いミニスカートをはいたねーちゃんとその彼氏が内職先のファイルを見ています。本県内でも内職で稼げるのは月額2万円程度だとかどうだとか。
確かに、相談に来るにはいい場所になったんでしょうね。
残り少なくなった開架図書は、ちょっと困った使われ方をしているようです。
試みに同コーナーのOPACで『労働審判』と検索をかけたところ、素人向きの本が三冊、返却期限を10週間ほど遅れているとの表示が出ています。
労働審判の申立なんかやってるあいだに自分が訴えられるぞ(冷笑)、そういう状態なんでしょうか。
なんだか丁寧に調べ物をしたり書類を作ったりするのも辛い世の中になってる気がします。
ウェブの世界でも、最近妙なコンテンツが増えていませんか?それらのコンテンツは
- 内容と直接の関係がない適当なフリー素材の写真が冒頭に貼ってあって
- 文章の量はそこそこあるがオリジナリティがない、時には正確性を欠いていることがすぐわかる文字情報が続いていて
- それがハウツーものの体裁をとっているかまとめサイトの一部を構成していて
- 腹立たしいことには、当事務所ウェブサイトのあまり重要でないかそのコンテンツに関係ないページに適当なリンクを張ってある
そんなコンテンツをよく見かけるようになった気がしてなりません。
こちらはgoogleの検索エンジンがコンテンツの内容を重視するようになったためで、みんな大慌てで「それなりに整った文章をもつサイトという外見」を持とうとしているからだと思うのです。そうした素人が作ったような文字情報が増えたおかげで、有用な情報がどんどん隠れているような。
さりとて製作業者になにか作らせたら素敵なものができるわけでもないようで、
今日のポータルサイト。目の焦点が合ってないねーちゃんのバナー広告が並んでいます。
左の広告を踏むと残業代の計算機を経て(といっても一日8時間の所定労働時間を仮定して月給額とで割り算した単価からおおざっぱな残業代を出すという程度の)法律事務所のサイトに誘導を試みるようになっています。
過払いバブル末期に、よく見かけましたね。
右は論外。無差別にファクス広告を流す会社のPPC広告ですが、本体のサイトにもこのねーちゃんが大量に出現しています。
適当に探して適当にでてきた素材を適当につかって適当な成果品を納品する、そんなのの繰り返しで社会が動いていくものなんでしょうか?ウェブの可能性について少々考えさせられた週末でした。ひきつづき当ウェブサイトでは、画像はないが独自性のあるコンテンツの増強と参考書籍の紹介に力を入れたいと考えています。
僕の事務所へは、ありがたいことに上のような広告やサイトを「嘘くさい」と感じられるお客さまがまだ訪れてくださいます。これはこれで手強いのですが(苦笑)
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