裁判事務の依頼受付を停止しています
窓の外は、いつも通り冬枯れの天白川。お天気さえよければ、部屋の中は暖かい一日です。
さて今日から一週間、裁判事務の新しいご依頼の受け付けを停めることにしました。地裁家裁関係の書類を3件同時に作ることになってしまったのです。
東京へ2件、横浜に1件送ることになっているのは何かの冗談だと思いたいのですが、そうではないようです。
うち1件がなかなかハードです。電子メールによるやりとりが保存されている、ということでそのデータをもらったところ、解凍してメールソフトに収容した時点で数万件のメールがある、ということに気づきました。四捨五入したら10万件になる、という現実からはちょっと目をそらしていたほうが心の平穏を保てそうです。
賃金・給料・給与・報酬・月給・日給・月収・遅刻・早退・欠勤・役員・取締役等々の労働者性や労働契約の内容に関わる語句を思いつくまま片っ端から検索していくつか気になるメールを抽出したのは昨日までのこと。
…さ、僕が目視チェックをはじめなきゃ(苦笑)
誰かに丸投げしようものなら、どこの事務所でもパワハラだと訴えられかねない物量です。
今のところ、一件あたり3秒ほどで必要・不要をふるい分けています。理論的には1時間で1000件ほどのチェックが可能です。
…このまま、おかしくならなければ。
こうした大量のメールデータについては、当事務所ではいったんまるごとあずかってWindowsのインデックス検索にかかるデータに置き換えることを目指します。検索や目視の結果お客さまに不利になりそうなメールがいくつか出てくることは多々ありますので、先回りの対策も考えます。
作業をしていて思うのは、こうした作業の手を抜くと敵対当事者から不意に向こうずねをかっさらわれるんだろうな、ということ。有利な証拠を見落とすだけならまだしも、依頼人の主張と矛盾するような証拠があると提訴後に困ったことになりかねません。
そんな作業依頼人にやらせりゃいいだろ、という実務家もきっといるはずですが…
依頼人自体が、ちょっと複雑あるいは大量なデータを押しつけられると対処能力を喪失してしまう、という可能性は日常的にあります。正直言って、依頼の趣旨はさておき「僕が社長なら、確かにこの人に残業代は出したくないな」と思ってしまうことも全くないとは申せません。
もう一つ思うこと。
時折お受けするこうした大量メール事案で精査するメールは当然、彼ら=労働者と使用者にとっての仕事上のやりとりなんですが、率直に言って
「この人たち、昼間から酔ってるの?」
と思えることは多々あります。宛名も満足に書けない見積書とか、日本語になってない新たなビジネスモデルとか、のりピー語(もう死語だろ!)による作業指示とか(爆)
おかしなビジネスモデルをパワポで作って恍惚としている若い社長がいる会社は黒い可能性が高いのではないか、と最近考えているところです。
ともあれ、本件でもお客さまよりは良好なメールの処理環境を整備できたようです。
これから何日かのあいだ、ツワモノ…というよりヘタレ企業の夢のあとを追いかけていくとしましょうか。慣れれば楽しい仕事です(遠い目)
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