フラットベッドスキャナの異音対策
先月ご依頼をお受けした裁判書類はようやく全部引き渡しを終えました。今月お受けした書類は来週作ればよく、そろそろ来月のご依頼の話も聞こえてきます…忙しくならないうちに。
スキャナの異音を、なんとかせねばなりません。
当事務所ではA3判フラットベッドのスキャナとA4判オートシートフィーダのスキャナを使っています。このうちフラットベッドのスキャナ(EPSON ES-7000H)がここ2ヶ月ほど、異音を発するようになってきたのです。
スキャンを終えたキャリッジが原点に戻るときに、黒板に爪を立てたような異音を出すのです。
黒板に爪を立てたような異音を(笑)
これがなかなか癇に障る音です。そろそろ売り払って機材更新か、とヤフオクであれこれ探してみたところ、本機は8千円程度で売却でき3万円程度でおそらくリース上がりのES-10000Gが買えそうです。メーカーサポートはまだ継続しているものの、発送してみてもらうだけで最低8千円はかかります。万一部品交換にでもなったらいくら取られるかわかったものではありません。さりとてES-10000Gも単にグレースケール300DPI程度のビジネス文書をスキャンするだけなら特段速いわけでもないようで、これを買ったら素敵な未来が待っているというわけでもなさそうなのです。
ギギギジャジャギャギャギャ、と音を立てながら原点に帰って行くキャリッジを見ながら、しばし考えます。
破壊覚悟で直せないか、と。
あれこれ調べたところ、大判のスキャナの中に手を突っ込もうという物好きはごく少ないらしく限られた情報しか入ってきません。しかもごく少数の先達のみなさんが、なんだか物騒な記述を残しています。
- 分解時には空気清浄機を稼働して本体内部への埃を防ぐ、とか
- 筐体の取り外しにはバキュームリフターを用いる、とか
- グリスはチタングリス(!)を使う、とか。
ここで、お約束のお断りを。
当事務所では画質にさほどこだわらずに書類のスキャンができればよく、失敗した場合には誰にも文句を言わず粛々とブログのネタにすることを承知して作業しております。以下の記載は必ずしも閲覧者の方の参考になるものではございません(遠い目)
さぁ、適当にばらそうか(笑)
筐体の4箇所にフタで隠されているねじがあります。これと背面のねじ一箇所をはずして、右手と左手で筐体をまっすぐ上に持ち上げます。
いたって当然のように筐体が取り外せます。キャリッジ駆動用のベルトから出た黒い粉がたまっているのがわかります。
長手方向に並行して走る二本の丸い棒を伝ってキャリッジが移動します。この丸い棒にグリスを塗ってあげれば異音がなくなるものと推測します。
上の写真は、奥側の丸い棒をキャリッジの原点側エンドからみたところ。金属と金属が接触する構造ですので、油が切れれば音はでます。
上の写真は、手前側の丸い棒を原点側エンドからみたところ。
この丸い棒にごく普通のグリスを、コットンにつけて薄く塗ってあげます。最初は金属粉とみられる黒い汚れが付着しますので、ごく普通のキッチンペーパーにごく普通の機械油をつけて拭き取ります。
手が届かない部位には、ごく普通の菜箸などでコットンやキッチンペーパーを突っ込みます。
ベルトから出た黒い粉はごく普通の掃除機で(以下略)
最後に反射鏡とガラス裏面にゴミや汚れがないか一通り点検して、問題があればごく普通の道具で適当に対処します。ただ、安易に吹き飛ばすのはやめたほうがよさそうです。飛んだホコリがよりやっかいなところに行っても困ります。
一通りグリスアップを終えたところで、筐体を元に戻さずに電源を入れてみます。
キャリッジが何かを探したそうに待機位置から数センチの往復を繰り返し、POWERとERRORのランプを点滅させて動かなくなりました。
おそらく筐体との位置関係で原点を検出するかなにかしてるんだろう、と察して、いったん電源を切って筐体を元に戻します。さらに電源を入れたところ今度はエラーも出さずに原点についたので、A3のスキャンをさせると特に異音もなくキャリッジの往復をみることができました。
画質にこだわらないならば、この程度の整備でも十分だと思っています。かくしてスキャナ更新計画は、無期延期となりました。
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