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対決、させてみた(100BASE-T 対 USB2)

今日も今日とて、仕事です。いっこうに鳴らない不動産登記のご依頼の電話を待ちながら、研修の教材作成に使う資料を複写しています。

  • そういえば僕の事務所、コピー機ないんですよ。

初めて話をする同業者さんにそう言うと、皆さん0.5秒は動きを止められます。

  • だって即時に紙から紙に複写する必要ほとんどないんで。

これでもう0.5秒は動きを止めることができます。

コピー機だの複合機だのがないかわり、A3判対応のフラットベッドスキャナ(EPSON ES-7000H)とA4対応のオートシートフィードのスキャナがもう一台、これらを通じてPCにいったん画像データを蓄積し、必要に応じてプリントアウトできればいい、ということで僕の事務所は十年この方、コピー機がないのです。

今日は書籍の複写=スキャンをフラットベッドのスキャナで行っています。スキャナはネットワークに接続されており、スキャナ-PC間は100BASE-T対応のボード・ハブ・ケーブルで接続されています。

この条件下でA5判見開き2ページ=実質的にA4判の文書を1スキャンするのに、グレースケール240dpiで12秒ほどかかります。スキャナについているボタンを押してからスキャンが開始される1秒強が加わって、実質13秒強。1分間に4回のスキャンが可能です。

遅いです。

いままではこの作業を午後9時からテレビで映画が放送される時間帯にあわせてだらだら進めていたため、何となくおっくうなだけで気づかなかったのですが…遅い。

手持ちの機材でなんとかする方法なかったっけ?と考えながらスキャンを続けるうち、A4対応のスキャナのほうはUSB2でPCにつながっていることに気づきました。こいつはKODAKの定価10万円台のプロユースのスキャナ(が、一時期ヤフオクに1万円台で放出されていた、曰く付きのお品)で、スキャンの速度に困ったことは一度もありません。

そういえば、ES-7000HにもUSBの端子はついています。つなぎ替えてみます。

→びょうっ!

とばかりに右に吹っ飛ぶスキャン状況のプログレスバー。どうみても倍以上の速度でスキャンしています。

所要時間を計ってみれば、こちらはグレースケール300dpiで1スキャン5秒ほど。240dpiに落としても所要時間が短縮できません。このシステムではデータの大きさは問題とされない、ということです。

よその同業者さんのブログではこういうとき、『ザクとは違うのだよ、ザクとは』とか言うんだっけ、と双方のブログを読んでるごく一部の方にしかわからないことを考えながらいろいろ試すうち、これにも問題があることがわかってきました。USB接続条件下ではスキャナにあるネットワークスキャンのボタンが使えないため、オペレータは

  1. スキャナに原稿をおいたあとで
  2. 上体をひねって右手を伸ばし、
  3. マウスをクリックしてスキャン動作を始めさせたあとで
  4. 上体を反対に戻して
  5. 右手と左手で原稿を押さえる必要があります。

改善活動に従事された方なら、このサイクルに無駄を見いだされるはずです。

解決策としてまず、マウスをスキャナの上に持ってきました。マウスが勝手に動きます。これはだめ。

いっそ足でマウスをクリックできないか、と思い立って床にマウスを置きました。クリックするごとに、やはりマウスが動きます。つま先をを中途半端にあげておかないとクリックできないのもいけません。

しからば適当な器具でマウスが動くことを防ぎ、さらに足置きを適切な高さで設けるならば連続して操作可能であるか?

Dvc00012

完成したのがこれ。

Dvc00013

13式試製フットスイッチと名付けた本機は、光学式マウス・クリアケース・吸盤付きクリップ・タッパーのふたから成っています。クリアケースの隅に、クリップでケーブルを留めたマウスを置くことでつま先で左クリックしてもマウスは動かず、タッパーのふたのうえにかかとを置くので足の高さは調整可能です。

笑ってはいけません。このシステムを用いることにより、マウスクリック=スキャン開始の指令を出してから実際にスキャンが始まる1秒強をつかって両手で原稿を正しくガラス面に置くことができるようになり、1サイクル6秒での連続動作=毎分10スキャンが余裕で可能になりました。当社比2.5倍の高速化です。

そして、気づきました。

USB接続の1ペダル式フットスイッチを買えば、絶対に幸せになれる、と。

明日中に、発注をかけます。

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