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問い合わせにも工夫をされたほうが

電話やフォームから問い合わせをいただく、というのが僕とお客さまとのファーストコンタクトになるこの事務所。その有様はまさに千差万別です。

先月までにあった、ひどいもの。

1.検察庁に出す告発状を作ってほしい、というお問い合わせ。

僕は個人的にこの業務が好きではありません。この業務が、というより、この手続きを指定してくる依頼人たちに共感できる要素が見いだせないことが多いのです。そこにあるのは本当に断罪されるべき事実とその発生を見てしまった人、というより、ご自分の理屈と思惑が先行される方にしかお会いできていません。

そうしたわけで、当事務所では告訴状・告発状作成の料金を最低8万円としているのですが…そう告げたら。

高いっすね、弁護士(なら)5万っすよ

文字通りこの口調っすよ(苦笑)

ならばそっちに行かれたら、と直接言わずに電話を切った自分は開業当時と比べて少しだけ角がとれたのかもしれません。かわりに、思い切り冷静に「それがなにか?」と申し上げはしました。

逆にこの人、弁護士に支払う費用が5万円だということはこの事務所でそれより安くそうした書類を作る、と勝手に期待されたようですが…安ければいい、というものではないはずです。まして他と比べて調整できるものではありません。

2.抵当権設定費用が知りたい、というお問い合わせ。

別に依頼をしているが、セカンドオピニオンが知りたい

そうしっかりと書いてあります。フォームに。

これはさすがに、お引き取りくださいと返事を差し上げました。場合によっては当事務所を採用するとか、もう少しうまく文章書いたら少しは違うだろうに、と思うのです。

3.提供情報皆無の労働相談。

無料とのことなので問い合わせした、とフォームの冒頭に書いてあります。

これだけでもやる気が八割くらい消えるのですが、さらに泣けることには肝心の送信事項が未記入です。

どんな職場で何がおき、自分としてはどうしたいのかが全く読み取れない。

じゃぁ、何を答えろと?(苦笑)

とりあえず対応不能を通告、そういう類型です。

当事務所ウェブサイトでは『このフォームによる、最初の問い合わせ』で料金は発生しないと書いてあるだけですのですでにこの方は権利を行使された、ということになるわけで、別にウェブサイトの記載に事実と異なる点があるわけでもありません。


これらを見ていて思うこと。

自分になにかの権利がある、と信じてる人はときとして、ものすごく脇が甘い。

もっとはっきり言えば、間抜けだ。

そんな気がするのです。

最近この事務所へのメールやコメントに、少額の賃金請求でもふつうに受託する姿勢に好感を寄せていただいているものがあります。

これ自体確かに嘘ではないしありがたいお言葉なのですが、当事務所にあっても別の観点でしっかりと依頼は選別している、そう考えていただいてかまいません。それが儲かるかどうかとは別のところにある、というだけで、お金を払って何か情報を得る気が伺えない人、単に安さだけを求めることが明らかな人にはわりと淡泊な対応をしていると思います。

おそらくは他事務所でも(特に非定型的・少額な依頼には)そうだと思うのですが、士業側での無料相談の安易な提供が利用者側に安易な期待を持たせる一方、利用者側にももう少し『フォームや電話の向こうにいる人が、何か対応したくなってしまうようなアプローチ』を工夫できないと後々お互いつらいのではないか、と考えてしまうのです。士業側がオペレータを電話口にいっぱい配置して儲かる案件だけ選別、というなら楽でしょうが、これだと歩留まりが悪い=適切に手続きを進めればなんとかできる善意の依頼人を大量に泣き寝入りさせる可能性があります。

別に難しいことを言っているわけではないはずなのです。今のご自分の状況をフォームに書く時間を、もう十分ほど余分にとってほしい、というだけなのですが…

そんなことする必要はない、とお考えの方はどんどん増えてるように思えます。残業代の請求なり不当解雇なりで『いくら(事業主から金を)とれるか』といった表現で依頼を煽るウェブサイトが増えるだけ、なおさら問い合わせをかける側もそれにつられるのかもしれません。つまり問い合わせをかけるほうは、こちらに対して儲け話を依頼という形で提示しているおつもりなのかもしれませんね。

そうしたお問い合わせでもフォームで受信した以上はなにかの対応をしております。それすら不可能なのが今朝、一件ありました。

メールアドレス相違、とのエラーがでています。あーあ。

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