ウェブの世界も水商売?
ウェブサイト、という媒体に頼って商売をはじめてもう10年目になりますが、まだまだ驚くことばかり。
先日の記事で、新しいコンテンツをアップロードしてリンクをつなげてから検索エンジンに捕捉されるまで一週間はかかるなどと呑気なことをと言った次の日からすでに閲覧者が流入して、おかげでグローバルナビゲーションから行けるページがことごとく未完成なサイトを世にさらすことになりました(苦笑)。まぁ、コンテンツ単体では完成してるのでよしとしましょう。公開後それがすぐに反映されるのだから、むしろ喜ばしいことなのかもしれません。
本人訴訟をおすすめする際に「まず傍聴してみたらどうですか(以下、その方法を説明する)」というのが面倒だったから、という極めて勝手な理由で作った…そして、そのままアクセス解析もせずに放置していた裁判傍聴の方法に関するコンテンツ(誰でもできる傍聴のしおり)が、実は当事務所の各コンテンツ中最大のアクセス数を持つものに勝手に育ってた、というのも、昨日デザイン改装とアクセス解析タグの設置を済ませて初めて知りました。アクセスが伸びない減った減ったと騒いでいたのですが、上記2コンテンツを勘定に入れたら算入前の1.5倍はあった、ということで。アクセス解析はしましょう、という教訓をウェブに不慣れな同業者様にお伝えできればと(ごまかしだ…)
さて、コンテンツの充実による来訪者の増加と平行して、久しぶりにPPC広告(検索エンジンに、検索キーワードに応じて広告主の設定したキャッチコピーと説明文が表示され、1クリックあたり数十円から数百円の費用を支払って自分のウェブサイトの任意のページに広告経由でのアクセスを誘致できる広告…とまぁ、訴状や陳述書に説明するならそんな感じ)を出してみようと思ったです。
当事務所ウェブサイトへのアクセス解析の傾向をみるかぎり、最大手検索エンジンは甲と乙の二つで、あとは(msnやら百度やらexiteやらは)無視してよい、ということになっています。
甲のほうはやや理屈っぽい方々が多く、労働訴訟のお問い合わせで送信フォームにきっちり書いてくださる方が利用されることが多い傾向があります。
乙のほうはわりと適当な(笑)不動産登記でなんとなく見積もりの依頼をくださり、そのままなんとなく成約に至る…つまり神さまに近い方々がご利用になる、そうした傾向の違いがあります。
そうしたわけで、以前は甲のほうのサービスを利用したこともあり、乙のサービスを使うことにしました。たまたま昨日の18時まで、キャンペーンをやっていたのです。初回10万円の広告料金を入金したら5万円ぶんのおまけをくれる、と。
これの資料請求だけお昼のうちにやって放置しておいたら、夕方に電話がかかってきました。申し込みはしないのか、とのことです。
どうせそんなキャンペーン、また再開されるでしょ…となおも適当に渋っていると、電話の向こうでご担当のお姉さんが怪しくささやきかけてきたのです。
今ですと、お電話をおかけしている方限定でもう一つのキャンペーンがあるのですが、と。
うわー投資詐欺の勧誘みたい、ということでもう少しお話しを聞いてみることにしました。
聞けば同社のPPC広告、利用者が広告文や入札価格を決めるほかに検索エンジン側でこれの設定をおこなってくれるサービスがあり、これの料金が一回3万円ということになっています。
それを今回のみ、一回無料でやってくれる、というご提案でした。
そのかわり、ご担当のお姉さんとの電話回線をつないだ状態で申し込みと料金払い込みおよび諸設定を済ませる必要があるのだとか。
うわー振り込め●●みたい、と思いつつもいったん電話を切らせてもらいます。30分後に電話するようお願いして。
うまくやれば、10万円はらって合計18万円の便益をゲットできる、という状況です。
進行が早すぎる(電話口ですぐ金払え、というのがどうもいけない)というのは懸念材料です。
大急ぎで、これからPPC広告にかけたいページだけ決めてパソコンを立ち上げ、ハンズフリー通話が使える状態にして電話に備えます。
そうでもなければやってられない、と気づいたのは電話の後でした。一言でいえばオペレータの誘導にしたがって各設定をすませるのですが、両手でキーボードがつかえないと時間が無駄にかかるはずです。
しかも、PPC広告の設定を代行してくれるプランへの申し込みはまさにそのための設定、つまり
- そのサービスをあらわすキーワードを複数入れよ
- そのサービスの優越性を文章で説明せよ
などという設問があるフォームに、電話回線の向こうで無言のプレッシャーをかけられながらさっさと考え入力を済ませなければならない…そうした作業になりました。何かの試験を受けながら投資詐欺に遭ってる気分にさせられたことであります。
なんにも考えずにこのオマケのサービスの利用希望を出しても、上記のことを(一番肝心なことを!)適切に、そして事実上即決しなければ有効に機能させられない、ということになったのですから、あまりありがたみのないオマケですね。それで3万円のお値段は付いているわけですよ。
フォームから淡々と自発的に申し込みをしてしまったら、お金を出して申し込みをすることになる…わけですよ(笑)
どうやらあちらの世界でも、サービスのお値段というのは激しく揺らぐようです。こちらがそのサービスを無駄にできる機会がたくさん与えられている、ということも納得できました。
今日の教訓。
PPC広告に手を出してみたいとお考えの同業者の皆さまには、まず広告提供者によるなんらかのキャンペーン催行中に資料請求だけかけてそのキャンペーン締め切り直前まで放っておき、電話がかかってくるのを待ってさらに漫然と渋ってみて相手の提案を待ち、そこでいったん電話を切ってから提供されるオマケの有効活用を考えるのがよいでしょう。
…え?
そんな面倒ならいらないって?
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