信託登記代理人、(尻ぬぐいに)走る!
昨日は午前中にFP兼社労士業務のお客さまが事務所にお越しになり、午後からは裁判事務のお客さまと電話での打ち合わせが入っておりました。ちょっと事務所がバタバタしてきて、ホワイトボードに記載の作業を眺めながら受付停めるか考えてみたい…そんな昼下がり。
電話会議は佳境に入り、県外からのお客さまということで、切ってはいけない電話にキャッチホンの着信がありました。ハンズフリーのシステムを使っていますのでPCのディスプレイにポップアップした電話番号をブラウザに入力してみると。
先ごろ信託登記の申請を出した法務局からの電話です。
-部屋の気温が3度は下がった気がします-
先月浅草寺でひいてきたおみくじによれば、『勝負ごとも人生も先手をとるのが何よりも肝要でしょう』とあったはず。恐怖をこらえて打ち合わせを手じまい、臍下丹田に力を込めてこちらから電話をかけ直します。いったいどんな補正指示が降ってくるのか?
ややあって不動産登記の担当者さん曰く、
- フロッピィディスクが読めないんですよ
・・・は?
それだけなの?(笑)
現金なもので、破産の相談者から過払いの相談者なみに立場が変わった気がします。にわかに微笑みがこみあげてきましたが、事態はそれなりに複雑なようです。信託登記の紙申請に際して提供をお願いしているという告知がでていた、信託目録に記載すべき情報を格納したフロッピィディスクが
- 下(の階)とかそこら中のパソコンで開いても読めないんですよ。「フォーマットしてください」ってメッセージが
・・・ええと、
補正云々とは別次元でメンツがつぶれてる気もしますが(爆)
とにかくどうにか収拾せねばなりません。通達か省令かは忘れましたが、登記申請で提出するべき『磁気ディスク』にはJIS規格所定のフロッピィディスクのほかコンパクトディスクを含むとの規定があったことぐらいは覚えています。たとえ登記の仕事が裁判事務より少なくても。
「じゃぁCD-Rで作り直していいですか?ならば明日お持ちしますが」
他に補正事項がないことを確認し、担当者さんからいささか嬉しげなOKをもらって今日、法務局にCD-R1枚をハンドキャリーします。午後から出勤の補助者さまに迎えにきてもらって事務所に帰る道すがら、実は提出するのはフロッピィでもCDでもいいんですがね…と話をはじめました。
でも、たまたまうちにあったフロッピィディスクが●年ほどまえにつかったのしか残ってなかったんですよ。CD-Rもいいけど一回記入したら他には使えなくなるでしょう?
補助者さま、笑いをこらえて曰く
地下鉄使って提出し直しに行ったら、そっちの方が高くつくじゃありませんか
と。
まぁ、確かにそういえばそうなんですがね…とにかく、もうしません。使い古しのフロッピィディスクに申請データを預けるなんて。
ちなみに今回、CD-Rをお渡しした担当者さんとは「もしこれが読めないようなら、申請書に綴った紙の信託登記として記録すべき情報に記載のとおりに申請進めてください」とお願いしてご納得いただいたところです。
結論。
これはあくまでもお願いベースで求められた協力について、フロッピィディスクの支障という予期せぬ事態が発生したものであり、申請に際して補正を求められたとは考えておりませぬ(←詭弁)
…まぁ、お客さまには補正はなかったと報告してもウソではないでしょう。支障はあった、と報告すべきかどうかは若干迷いが残りますが。
馬鹿っぽく書けばそうした記事になるものの、Windows7ではCPU(主としてAMD)により、またはUSB接続のFDDであるか否かにより、時にフロッピィディスクに読み書きできない事象が発生することも色々調べてわかってきました。
当ブログにはときおり、go.jpドメインからWindowsXP+IE6.0というちょっと古めな環境でのアクセスもあります(だからウェブサイトにどこかの国の赤い旗が翻ったりしたのかはさておいて)。お役所のPC環境もXPから7への過渡期にあることがわかります。環境が変われば読めなくなるかもしれないフロッピィに載せてデータを出すのはちょっとな、と考えてしまいました。
ならばCD-Rなら問題ないかと言われたらそうでなく、今回焼いたCD-RはWindows7とXPでは読めることを確認したものの、久しぶりに引っ張り出したWindows98SE搭載機では見事に読み出しに失敗しています。
そうそう頻繁にある申請ではないものの、あったらあったでこの申請だけオンラインで行くか、などと考えてみたいところです。
さて、イチ受験生さんははじめてコメントをくださる方ですね。どうもありがとうございました。受かったあともなかなかうまく行かないものだということは当ブログをごらんいただければわかると思いますが(苦笑)勉強の息抜きにお楽しみいただければうれしいです。
このブログにコメントをくださる方は、お客さま・同業者さん・受験生さん・労働紛争に巻き込まれている方・鉄道や旅行が好きな方などさまざまなんですが、元受験生さんが合格開業されたり労働紛争のお客さまが起業されたりするお話に接するのは結構愉快なものです。決して簡単ではありませんが、イチ受験生さんからも、いつかいいお話が聞きたいですね。
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