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作って作って、ソラ壊せ(苦笑)

何かの都合で、ご依頼をうけて作っていた書面を採用しない、作り直す、ということはたまにあります。

戦略的な理由であれば、当初予定していたある手続きを実行しないことに決めたため関係書類まるごと不採用、とか。

戦術的な理由であれば、文案をお客さまに提示した後になって、それがきっかけで重要事実を思い出される、とか。

今月はなぜか複数回、そうしたことがあって作成書類をお蔵入りにしたりぶちこわしにしたりしました…素晴らしく複雑な気分です。当事務所の裁判書類作成業務では基本的に書類作成枚数と請求額に対する一定割合のどちらか安い方で報酬を決める体系をとっているため、作業をある程度多くやった時点で請求額に対する何パーセントか(当事務所報酬規定では、3~6%。あとは成果の実現のときにも報酬を申し受けます)で上限規制がかかることが決まって僕の努力が軒並み無駄!になるからです。このあたりを平然とやるのが断捨離、ってやつなんでしょうか(苦笑)

もちろんそうした個々の決断はたいていの場合、状況悪化をくいとめたりよりよい作戦案へのシフトを可能にしていると思っています。規定の方針になんとなく固執するままに何かを決められない・変えられないというのは本人訴訟を含めた争いごとへの対処でかなり悪い状態であるはずです。一方で『せっかく作ったんだから提出したいんですが』などと言って箸にも棒にもかからない自作の書面をもってくる人、というのは労働訴訟でもそれ以外の訴訟でも実在します。もちろん『やめなさい』とは言わず(特に地裁での訴訟では、そうした法的判断に基づく抑止力を発揮する権能がありませんから)

-お出しになるのは阻止できませんが、その場合に事態を収拾するのは別料金で承りますのでご承知おきを-

と申し上げて時に書面化しておいたりします。まぁそうやって依頼人あるいは元依頼人の暴走を放置するよりは、お客さまとの合意によって方針転換が実現できるならずっと素晴らしい、と思っているところです。

さて、今月作らなければならない訴状と訴状案は合計三つ。うち訴状案一つはお客さまに引き渡し、訴状一式を明日送付して残りは訴状案一つ、という状況まで持って来れました。

僕が休暇中に訴状案二つの検討を待つことになるんですが…さてどうなりますことやら。もちろん適切な方針変更の結果その文案がゴミ箱行きになるというなら、そりゃ歓迎しなければなりません(遠い目)

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