安かった・いい物を買った・でも…
独身者向けのエアコン付き物件からこのマンションに転居して8年経った昨年、ようやく部屋にエアコンをつけました。まる一年の稼働後、夏に備えて整備中であります。
SHARPのAY-A40VX(約14畳用壁掛け型エアコンで4グレードあるうちの上から2つめのグレードの機種。
上記はその後継機)にしたのは出張先の宿でたまに『ルーバーが他機に比べてなにやら妙に大きく、そのかわり風を遠くに投射する能力が高いエアコン』を見て覚えていたのと、機種選定の時点でここ以外の電器メーカーに勤務しているお客さまはいなかったので選択の余地無し(笑)、ということもあったかもしれません。どうせなら間接的に、僕にお金をくださる方のところにお金が戻るようにしたかったので。
ともあれ家電量販店で15万円ほどで買ったこのエアコン、夏の電気代と冬のガス代をそれぞれ減らしながら生活の質を上げたばかりか昨年の夏は電気使用量を純減させる成果を挙げてくれました。エアコンがないところへエアコンを導入してどうして前年より電気代減っちゃうの?と僕も当時頭を抱えたのですが、その前の年までフル稼働させていたコンプレッサー付きの冷風機を淘汰したのが一因のようです。
一言でいえば安くていい買い物だったのですが、設置業者は最悪でした。
段差と傾斜のあるベランダに室外機をポイと置いて設置半年後にフレームにゆがみを発生させ、本来接触すべきでない部品を接触させて暖房のたびごとに轟音を発生させたのは傑作中の傑作です。ちなみに購入したのは上新電気の名古屋市内の店舗です。まさか中学校でもらった地学用のクリノメータで寒空の下、室外機の水平を取ることになるとは思ってませんでした。
これは極端な事例なんでしょうが、とりあえず最低限の仕事しかしない業者でいい物を買ってしまうと、実は性能を充分発揮しない状態でその製品を使うことになるのかもしれないと感じさせられました。以下、設置業者が帰ったあとに見つかった問題点を挙げてみます。
1.室内機取り付け位置の設定が初期値(中央)のまま
本機では室内機の設置位置に応じて、部屋の右側・左側・中央と設置位置を認識させることができます。僕の部屋では室内機の右端は右の壁から50CM以内、ということで右側と認識させておくことができると気づいたため、設置後にこれを行いました。
この設定変更後、室内機が気を利かせて(と、いう感じで)風の吹き出す方向を若干左側へ振るように変わってきました。風の出る方向をリモコンでまっすぐにしても、『少しだけ左』に風を出すことで結果的に部屋の中央に風を送る、そういう補正をかけているようなのです。
…これ、本来なら設置業者の仕事にならないのが不思議です。SHARPのウェブサイトを見ても、室内機の設置位置を正しく設定しなさいとは消費者に言っておらず、たまたま説明書の途中に(こんなこともできるよ、という風情で)書いてあったに過ぎません。
2.部屋形状が初期値(正方形)のまま
これは部屋の形状(室内機から奥行き方向が長いか、左右の方向が長いか、など)に応じて何かをさせる設定のようです。風の吹き出す速さが、奥行きが長い場合に強めになるようです。本機を据え付けた部屋は奥行きが幅の1.5倍以上ある実質12畳のLDKなので部屋形状タテ長に設定するのが妥当なのでしょうが、初期値の正方形のままで業者さん、お帰りになりました。
3.室外機左側の放熱を考えていない設置
本機の室外機は左側にも放熱フィンがあります。このため室外機左側と壁とは最低10cm離せ、と説明書に記載があるのになぜ5cmしか空けないの(失笑)
…と気づいたのは一昨日なんで自分も人のことは笑えないんですがね。早速、配管に無理がかからないようにそーっと室外機を動かしてさらに5cmの隙間を増やしたところです。これが電気代に影響するのか、今から楽しみでたまりません。
4.配管の仕舞いが悪く、室外機の放熱フィンを曲げる
施工に際して長さが余る配管を室外機の裏でループさせているため曲げられた配管が室外機の放熱フィンに接触し、何カ所かで放熱フィンが曲がっています。これは今日、マイナスドライバで一箇所ずつ撫でて撫でて撫でて…まっすぐに直しました。まぁこれは、気は心といった程度の改善にとどまるはずです。
説明書を最初から終わりまで冷静に読みながら設置の現状を検討すればこうした異常はわかるはずです。
でも通常のユーザーは、設置業者がつけたエアコンから涼しい空気がでてあとはリモコンで設定したとおりにエアコンが動作しているように見えたら、それで満足してしまう…はずです。
そうしたわけで。一度お手すきのさいに、お部屋のエアコンの説明書をゆっくり読んでみると結構いいことあるかもしれません。おそらくは光熱費の削減というかたちで、効果も実感できるでしょう。
最後に、今回説明書にしたがってフィルタとプラズマクラスター発生ユニットを掃除してわかったこと。
- この室内機にも、内部にほんの少しながらカビが発生するようです。どうやらプラズマクラスターを持ってしてもカビ完全制圧とはいかないようで。
- フィルタ掃除機能は淡々と作動しているようです。一年放置しておいても特に困ることはないのですが、自動で掃除されないフィルタの裏側に少しずつ埃がたまってくるので1年にいちどはやっぱり掃除が必要、ということでしょうか。
- また、本機が持っているフィルタ掃除機能で集めた埃は排気用の蓋付き配管で屋外に出されるはずなんですが、なぜか蓋の手前で、それこそ耳垢かなにかのようにごっそりたまっているのを見てしまいました。これは驚きました。
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