昇天→奈落→そして、宙ぶらりん。
不動産登記。
ふだんの仕事が労働紛争である僕にとっては、『月に一度は関与してみたい、夢のように利益率の高いあこがれの仕事』であります(一部の同業者さんの失笑する声が…聞こえないふりをしましょうか)
さて今月は一体何がおきたのか、その不動産登記について4件のお問い合わせがあり1件は受託確定となりました。そして今日。
次の日曜日からの松山出張に備えて朝から今月最後の裁判書類の仕事を追い込んでいると、名古屋市内の知らない番号からファクスが入りました。3ページ 5ページ 7ページ…受信枚数が増えていきます。
今月本人が出てきた賃金請求訴訟の被告に、職業代理人でも着きよったか?
なら結構なことだよな、と、手書きで読めない答弁書を出してきたそのおばさんのことを思い出していると、受信終了。画像データに変換されたファクスをディスプレイで確認して、飛び上がりました。
不動産業者からの見積もり依頼です!
そういえば今月あった問い合わせの中には、決済への立ち会いを伴うものもあったっけ♪と早くも皮算用しながらページをスクロールしたところ
決済実施日 9月26日
がーん。
よりによって来週の月曜日、僕が松山で用事があるその日に立ち会いなんか設定せんでもいいじゃないか、しかも見積もり依頼者にはこの日が対応不能だと連絡済みなのに!と逆恨みモードに入りかけますが、ちょっと待てよ?
この人、決済が来週明けなのに司法書士決まってないの(恐いよそりゃ)
不動産業者からの添え書きによれば見積もりをあと2時間で出せ、とも書いてあります。なんだか僕の頭越しになにかが動きつつある気配。仕方がないので担当者氏に電話をかけて、と。
「どうもはじめまして(中略)この方なんですが、見積もりをお出しするまでもなく私はこの日に立ち会いをお受けできません…その旨お伝えしているはずですが」
-嫌な沈黙-
ややあって担当者氏より、理解不能なお言葉を賜りました。
「では取引は月末でも10月でもいいので、見積もりだけは出してください(中略)合い見積もりということで」
だったらそこに書かれてる決済予定日は一体なんなんだ!今日を基準に26日なら翌営業日だろうが!と聞くのは野暮というものなんでしょうかね。とりあえず、おとなしく見積書を作成してファクスしましたがこのお話、おそらく僕にとっては永遠に宙ぶらりんのままだと思います。
そう思って、見積書に一文を付け加えておきました。
- 下記は参考であり、この費用で受託を約するものではありません。
僕が出した見積書が一人歩きして、他の先生の費用を叩くのに使われても困りますからね。一度そんなことに巻き込まれたこともありましたので、念のため。
でも。登記が中心の事務所なら、見積もり2時間で出してみろなんてのはまさによくあることなんでしょうかね。受託から3日以内に完結する作業に対して特急料金10万円という(半ば受託回避的な)設定を持ってる当事務所ではちょっと考えられない時間の流れ、です。登記重点型の彼らには彼らなりの難しさややり甲斐があるんでしょうよ、と補助者さまと話しながら午前中の作業を終えたことですが、彼女によれば登記の仕事はいささかおもしろみに欠けるのだそうです。
誰か、労働紛争の世界で三年育ってしまった司法書士補助者に対して不動産登記の世界の素晴らしさを簡潔に説いてくださるかた、いらっしゃいませんか?
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