LBP-5050 色ずれ補正エラーが偶然直った事例
このブログではときどき当事務所の情報機器の故障とその修理が記事になります。先月はLANディスクを領域解放してしまい、Linuxで復旧しました。今月のお題は、レーザプリンタのようです。
昨年冬に就役したCANONのレーザプリンタLBP-5050Nが月初めから色ずれ補正に失敗するようになりました。プリンタステータスウィンドウには、『色ずれ補正が実行されていません。色ずれ補正しなおしてください。』というエラーメッセージが出て印刷を抑止されます。エラー復帰のボタンをクリックすると印刷はできるのですが、下記のように色ずれして出力されます。
複数回色ずれ補正を繰り返しても状況は改善せず、ユーザーサポートにメールを出したのは一昨日のこと。翌日返ってきたメールには、簡潔な対処法が記されておりました。
- トナーカートリッジを再装着する
- または、プリンタドライバの[グレー補償]を[使わない]設定へ変更する
これで復帰するようなら記事になんかしませんって(笑)
さて改善がみられないプリンタを前に、しばし考えました。ユーザーサポートからのメールには、上記でだめなら修理を推奨するとURLが書いてあります。見れば出張修理には、最低1万円の出張修理代がかかる、と。これで清掃なり修理なりが発生すれば、さらに数千円~数万円の加算、ということになってしまいます。もちろんこれを受け入れる、というのも一つの有力な選択肢です。
値段が暴落気味の他のA4カラーレーザプリンタを買ってしまう、というのもあり、かもしれません。1万4千円台で買えるということは、LBP-5050のトナー3本分に満たないお値段です。恐ろしい時代になりました。
どうやら一万数千円はかかる上記二つの選択肢に加えてなにか他にできないか、プリンターテストページを見ながら考えました。全般的に赤っぽい色が、文字の左側に出ています。ウィンドウズのロゴをよく見ると、青色がずれているようにも見えます。
なにか思い当たることはないか?
そういえば、最近シアンのカートリッジを交換しました。もちろん純正でNTT系の通販サイトで買ったもの、ということで品質を疑うのは野暮というものですが…
手元にヤフオクで買った、純正で新品だが個人から買ったカートリッジが待機しています。CMYK4色で送料含めて16000円ほど、という安さに思わずポチってしまったのが。
これを交換してみたらどうか?
トナー1本約4千円だから、原因を切り分けながら3本取っ替えても費用は1万2千円。これでうまくいけば、出張修理を頼むより安くつきます。
まず最近換えたばかりのシアンを交換します。これはハズレ。
次に何を換えるか、には迷いがあります。文字の左側にでている赤っぽい色がマゼンタ1色なのか、シアンが抜けた状態でイエローとマゼンタが混ざった色なのかが僕にはわかりません。前者であればマゼンタを交換すべきですし、後者であれば(シアンを交換して改善しなかったのだから)トナー交換で改善を期待できないことになりそうです。
で、僕はイエローを取っ替えることにしました。
全然脈絡ないではないか!と思われるかもしれませんが、実はイエローは交換間近というメッセージが出ておりまして…これを交換して万一直れば経済的な損害増加を最小に抑えることができます。
そんな愚劣な理由でイエローの新品カートリッジをセットした僕に、プリンタはわかりやすく冷淡な反応を返してきました。
改善、なし(泣)
こりゃぁ来週出張から帰ったら修理依頼か、と出張旅費(主として食費!)を削る算段を始めつつ、駄目で元々とばかりにもう一度だけ色ずれ補正をかけたら
成功しましたよ!?
ステータスウィンドウからは異常は消えて、テストプリントも普通に成功してしまいました。つまり新品のカートリッジ一本だけ廃物にしただけで復旧してしまったことになります。さっき外したシアンのカートリッジを再装着すれば、イエローが悪かったのかどうかが確定できますがそれをやって新たな失敗が起きたときに、それに耐える強い心を持ってる自信がありません。このままそっと、次のトラブルが起きるまで運用を続けることにしました。
タンデム型レーザプリンタの仕組みからして、色ずれが常にカートリッジの交換で直るわけではありません。交換できない部分=転写ベルトやその制御に失敗していればプリンタそのものの修理が必須になるわけですが、お手元に新しいカートリッジがあればそれで直る可能性に賭けてみてもいいのかもしれません。
ちなみにこのプリンタ、購入以来モノクロ2800枚、カラー1800枚ほどを出力し、カートリッジはCMYK各1本とCY各1本を交換しました。カートリッジ5本は通販業者で買って約5300円、1本はヤフオクで約4000円ですので3万円ほどのトナー代で上記の出力をおこなっており、もちろんシアンとイエローは新品という状況です。
つまり現時点でも1枚平均7円弱で出力できていることになり、書証に赤い字で付番してカラー印刷することが多い裁判書類作成の仕事で使うならまぁまぁ悪くないかな、と思っています。一枚数円のコピーチャージを取られながらコピーした書証に事務員が赤いハンコで甲第●号証とひたすら押し続ける、というのと費用的にはそう違いはない、と言っていいでしょう。
そう、次の色ずれ補正エラーがいつ勃発するかにもよるのですが。
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お初になります。
楽しく読ませていただきました。
私も中古で安く転がっていたのでこの機種の購入を検討していて色々検索していたところこのブログにたどり着きました。
この機種のトナーはドラム/廃トナー一体型なので恐らくドラムの方が消耗してかすれが出たのではないかと思います。
投稿: | 2011年12月24日 (土) 20時22分
鈴木先生のBlogは本当に面白いですね
法律だけでなく綺麗な写真とか、機械の修理とか、話題が豊富で飽きないです。
個人的な事情により頻繁にアクセスできませんが、いつも楽しみにしています。
…私事ですが、不当解雇され、労働審判を経て復職し、1年半が経過しました。
毎日、5時に帰宅できるようになり、サービス残業はなくなりました。
しかし、それは私だけなのです。
ほかの職員は毎日サービス残業をし、昼休みさえ取れない状態です。
それでも、むしろこんなに病院に貢献していると誇るかのようです。
まるで宗教です。
もしくはランナーズハイ。マゾヒズム。
合わなければ辞めればいいとは思いますが、家庭事情や年齢と保有資格の特殊さから
なかなか転職できません。
毎日、ある特定の業務だけをこなしておりますが、これはハラスメントではないのかと
思っています。
復職直後の異動は悪意あるもので無効ではないのか、という思いと
5時に帰れる職場はめったにないから我慢しよう、という思いがあります。
オリンパス訴訟は高裁で逆転しましたが、市光工業訴訟は最高裁で棄却されたそうです。
給料さえ払えば、何を命じても良いのでしょうけれど…。
明日からの出勤が憂鬱です。
投稿: 病院職員 | 2011年9月25日 (日) 14時23分