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業界団体支部における理想的時間差攻撃の一形態

 先日のこと。一仕事終えて帰ってきて、さて昼寝でもしようかな…と思っていたら電話がかかってきました。副支部長先生からです!ってことは支部の用事でございましょうか…と思って身構えたら、そうではありません。

 支部じゃなくって、本会の行事に関する動員要請でした(わぉ)

 聞けば来月、司法書士会で労働問題に関する相談会を実施する予定があるとか。その担当者となれ、ということで、しかもその実施日程が複数日間(ええっ?)

 昨年まで、この時期の無料電話労働相談は司法書士会ではなく若い司法書士さんたちの任意団体が行っており、僕はそっちには関係がないために全然関与せずにいられたのですが…

 副支部長先生曰く。「い~い人材いた♪、ってことで」

 眉間に白羽の矢が刺さった音がした、秋の午後。なし崩し的に承諾するのも悔しいのでちょっと自分を高値で売りつけてみます。

 「6月に他県の相談を手伝いに行ったときには、僕を他の担当者では手に負えなくなったときの支援要員として使うという計画でしたが」

 副支部長先生、切り返して曰く。「それいいね~ じゃ監督ってことで♪」

 当番弁護士に電話していいか思わず聞きたくなりましたが、あいにくまだ身柄は拘束されていません。ただし何かに捕まっちゃったことは確かです。今後副支部長先生が本会側担当者にどう働きかけるかはすべて僕の頭越し神のみぞ知るところであります。

 それでね?と楽しそうに副支部長先生は話しを続けます。脇の下からイヤな汗が出てきました。

 その相談に先だって事前研修をやろうって計画があるんだけど、と。

 で、なんとなくその事前研修が実施される場合には僕がその講師になるようなならないようなことに…さらにたたみかけてきます。そういえばこの副支部長先生、消費者問題に造詣が深いお方なのですがこういうのを次々商法というのでしょうか(愕然)

 なんでもいま、司法書士会では裁判事務委員会のみなさまがご担当されている労働問題について、これと別にするか下にぶらさげるかはさておいて何か労働問題への対処を主眼とする組織を一つ作りたい、という話があるのだそうです。『そいつに関与しないか』というご提案が最終的に降ってきたのですが副支部長先生曰く、

「うまくすれば労働問題の専門家ってことで依頼殺到かも」

「じゃあいまのうちに転出か廃業の準備しときます!(泣)」

と即答しましたが…今夏の飲み会では名古屋東支部のガラパゴス諸島(労働紛争という独自の方向へ特殊な進化を遂げている&外界から隔絶されている)と言われていたはずの当事務所、絶海の孤島だったつもりが片側2車線鉄道兼用の橋がそこまで工事されてる気配を感じます。


 なんとか追及を振り切った次の日の10時前。今度は支部長先生から電話!気をつけして電話を取ったら支部長先生曰く

 今度の司法塾(支部で開催する新人の司法書士さん向けのゼミ。テーマは離婚問題)なんだけど、母子手当とかの市役所での手続きって鈴木君のほうが詳しいかと思って…講師が打ち合わせできる日程が10月5日か8日しかないんだけど、8日空いてる?

 出張です!

 と力強く言い切ったのですがよくみたら、この日は社労士会の本会研修でした…そっちに出ます。おそらく次の週には一回、東京方面出張を設定するはずです。

 さて、ここで上記両先生にはなんらかの連携があるのかないのか、を考えてみたいところですが、積極に解しても消極に解してもあんまり素敵な結論は出てこなさそう。僕としてはいつまでもガラパゴス諸島の住人でいたいのですが、やっぱり目をつけられてしまったようです。

 それにしてもこの両先生、まさにはかったようなタイミングでのアプローチにはちょっと笑ってしまいました。

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