どんなコンテンツを増やしましょう?
以前お客さまと相談をしていたときに、『自分で少額訴訟を起こそうと思っていろいろウェブサイトを調べたが、なんだかよくわからなかった』と聞きました。
もちろん給料未払い事案のご相談、しかも比較的シンプルな請求になるだろうと思えたので『簡易裁判所においてある定型書式を使おうとは思わなかったんですか?』と聞いたところ、そんなものがあるとは知らなかったとのこと。
う~ん、あまりいいこととは言えません。たしかにこうした定型書式、裁判所でもちょっと手が届くところに置いてあるとはいえません(ちなみに、東京簡裁では8階訟廷事務室の前の廊下に、無造作に引き出しに入っておいてあります…)。
労働事案については支払督促・民事調停・通常訴訟および少額訴訟兼用の3種類の定型書式があり、これは複写式の2枚の用紙に必要事項を記入していけばそれなりのもの(いい意味でもそうでない意味でも『それなりの』)ができあがることになっています。もちろん当事務所では見本および研究用として一部保有していますが、つかったことはありません。
こうした定型書式の使い方を説明するコンテンツを作るのもいいかな、と漠然と思っています。たぶん依頼にはつながらない(自分でやりなよ、という味付けのものになる)はずですが、そうした依頼受託に直結しないコンテンツの存在も、当事務所ウェブサイトの検索順位の向上にはつながります。
ほかにもいくつか作ってみたいコンテンツがあるのですが、いっこうに作業が進みません。何ヶ月か期間をくぎって依頼受託より執筆を優先してしまうべきなのかもしれません。ただしこの方針をとってしまうと補助者さまの主な仕事がウェブサイトの増改築業務になりかねません。うまいことだまくらかしてHTMLを書けるようにできないかしらん?などと無体なことを考えてもみますが、テキストエディタでタグ手打ちという古式ゆかしい管理体制が、ごく普通人のコンピュータ取扱い技量しかない補助者さまにはしっかり重荷になるはずです。困りました…
書きたいものはたくさんあるのです。今まで書きためた書類を、一般的な形に直して書式集として公開してみたいし、いままでの労働訴訟でみた敵側の言い訳を訴訟類型別に整理してもみたい。養育費に関する強制執行が本人でもできるように、市販の書籍の情報を補足するのにも興味があります。使えそうな事例が貯まってきました。
いずれにせよ優先順位をつけて取り組んでいかないと何もできないのですが、どれから手をつけたものかなかなか決められません。コンテンツの提供を主たる業務としているような同業者の知り合い、なんていないので、ここでは思い切り孤独です。
いま一番読みたいコンテンツは、なんですか?案外一番最初に来たリクエストに飛びつくかもしれません。こういうときには、なんでもいいから一つ仕事をやっつけて景気を上げるのもよい方法です。
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楽しく拝見させて頂いてます。
私は零細事業主で、雇用主側であります。
労働時間も労働基準法を遵守しており、残業代もタイムカードの
通り1分単位まで支給し過去に賃金の不払い、遅延もなく
円滑な労使関係を築いておりますが、過去に一度だけ訴えられ
人間不信となり眠れぬ日々もありました。
今でこそ笑い話でありますが、このブログがあのとき読めたならと
痛切に思います。頑張ってください。応援しています。
投稿: オニオン | 2009年6月 3日 (水) 13時35分
私も労働裁判の真っ最中で弁護士費用が説明と違っていたり、労働審判から仮処分・本訴に行き着くまでに実質的な尋審は一回目のみで、後は和解の説得のみで一年近く経過していたりとイラツク事が多々あるのですが、その様な体験談の紹介お願いします。
投稿: ぽっぽこ | 2009年5月28日 (木) 01時05分