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あの会社が民事再生とは

 休日の名古屋市内を移動していると、交差点に住宅展示場へのプラカードを持った人がパイプ椅子に座っているのを見かけることはありませんか?

 あの仕事をやっていた時期があります。平成16年冬ですから、司法書士登録直前のこと。その後何度か募集に応じて土日は看板を持ってましたので、司法書士になってからも、ということになります。

 この看板が、東新住建の仕事だったのです。正確には東新住建から発注をうけた広告代理店のアルバイトです。愛知万博を控えて徐々に屋外広告物(電柱に針金で縛り付けたり、歩道においておくような捨て看板)への規制が厳しくなっているのを見越して、この会社が同業他社より早い時期に『人を雇い、その人に持たせる看板』の設置に踏み切ったわけです。これだと指摘を受けたらただちに撤収でき、人が持っているため道路や電柱を無断使用していることにはならない、という利点があります。このアルバイト、車を持ち込む人は一日8000円、そうでなければ一日6400円で所定8時間の労働です。看板の設営・撤収時に指示を受ける社員さんたちも概して穏和で、良心的な社風との印象を受けました。

 土地家屋調査士の補助者をしていたときにも関わったことがあります。平成10年12月から翌年6月まで補助者をしていた事務所がこの会社のアパートの確定測量・表示登記を何件かもらっており、ここの本職はいつも

 借家はいいから戸建て(の仕事)がほしい

 と、いつもぼやいていたものです。

 一日8000円の看板持ちのアルバイトや月給15万円の調査士補助者からみれば大企業に見えたあの会社が、まさか民事再生を申し立てるとは。昨日のニュースには驚きました。東海地方での戸建てのシェアがかなり高い会社である…ということは、売掛債権を持つ調査士さんも何人か打撃を受けたことになるのでしょうか。戸建てのハウスメーカーのなかでは比較的まとも(調査士や行政書士に違法行為を強いない、という意味で! これに比べりゃ僕が補助者時代のミ●●ホームやダ●●ハウスは伏魔殿)だったので、そうした点を損なわずに再生されることを望んでやみません。

 どうかどうか、最初っから床面積をごまかすつもりで工事を計画し実行するとか、開発許可申請の計画図なんかマンガだと言い放つような営業が跳梁跋扈するような会社には変わりませんように…関与させられる補助者が犯罪者にちゃっちゃうんだから!

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