『芋粥』き・ぶ・ん。
今月の売り上げは、さらっと7桁の大台にのっかりました。
いまの気分を例えるならば、芥川龍之介の短編(30代~20代後半の人には、国語の教科書で読んだ、という方々も多いかと思います。)『芋粥』に出てくる某という五位(という主人公です。念のため)の心境でしょうか。
あの、いつか腹一杯芋粥を呑んでみたいと願った五位が藤原利仁邸で目覚めた朝、庭一杯に大釜を並べて芋粥を量産しているのを見て…一瞬で食欲の大半が吹っ飛んだ、あの瞬間です。
そりゃこの商売を始める前から、いずれは業界標準並みの売り上げを達成してみたいもんだよ、とは思ってましたが実際やってみると、これがなかなか恐ろしいものがあります。具体的には本人の気の持ちようでそうしたことがカンタンにできてしまう、というのがいけません。昨年1年間の売り上げが来月中旬には…あるいは今月末には達成されてしまうかも、という勢いですっ飛ばしている原因はただ一つ、
少々遅れて、時流に乗った
ただそれだけ。それこそスイッチ一つで年商3倍、という恐ろしい世界だったんですね。司法書士(というより、昨年まで呑気に労働訴訟をやり、ヒマなら昼寝をしていたのが怠慢だっただけ?)。
ここで『時流に乗った』というのは他でもない債務整理業務への参入(というよりは、再開)なんですが、実はこれはこれでやってみるとなかなか気持ちいいものがあります。特に特定調停については僕の心情・信条とマッチするものがあり、さらに年金がからむと俄然やる気がでてくるわけで。あとはたまーにでいいから過払い金返還請求権が発生していてくれれば、もう何もいうことはございません。ただ残念ながら僕には簡裁代理権がないので、金融業者の担当者が妙なことをいう口上がお客さまの耳に入ります。この連中が時として実に個性的でして、今日聞いたのは一番強烈でした。曰く
最高裁判所の判決により、2006年以前に完済したことによる過払い金はすべて返還請求できなくなった
とおっしゃる。ラ●フの西日本担当部署のご託宣です。もちろんそんな判決出てません!
真面目に言ったらそりゃ詐欺で立件できるずらよ、と静岡弁で申し上げたいのですが(会社側担当者は大阪から、お客さまはそのさらに西の某高裁所在地の人です)一体なにをどうやりゃ不当利得返還請求権の時効を8年も短縮できるんでしょうかねぇ。あまりにも楽しいので、お客さまには
お願いだからその『最高裁判決』が載ってる資料の写しをもらってくれ なんなら返信用封筒に切手を貼って送ってあげるから
とお願いしてあります。確かに今回、僕のお客さまはサラッと7桁に達した過払い金返還請求権を持っており、これを否定してしまいたいお気持ちは重々理解できるのですが…これでもう少し茶目っ気のあるお客さまなら、ICレコーダにそのご発言を録音してもらってネットで晒せば結構な閲覧数を稼げるんではないかと思ったり。もちろんこの方、年金生活者さんなのでそれはしませんが。全くナゾです。ライ●の西日本担当部署。ここの東日本担当部署はなかなかジェントルな対応なんですが、横浜と大阪でなんでそんなに違うんでしょうね。●イフって。
どうもこの会社、ちょっと審査が甘い傾向があるのか、特定調停のご依頼でやってくるお客さまでここのカードを持っている、という人はよく目に付きます。注意深く情報収集すれば、案外当ブログのネタを安定供給してくれるのかもしれません。
さてさて、昨日から今日まで東京・掛川・岡崎と巡ってきたのですが、明日からは西日本に出張です。梅田・福岡・鹿児島・難波・京都でお客さまと面談なんですが、梅田以外はみなさん債務整理案件のご依頼。明日は例によって名門大洋フェリーで九州に向かうのですが、20時大阪南港発2便船内で泣きながら取引履歴の引き直し計算をしている男性を見かけたら…僕です。間違いなく。
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