たけきものも ついにはほろびぬ
その会社名を検索したら、まだこれが残っていました。大阪府中小企業支援センターのウェブサイトです。
さてこの会社、先頃破産手続廃止決定が出たとお客さまから連絡が入りました。最初の依頼から1年5ヶ月、よくここまで持ってきたもんだとは思います。ところでこの会社、創業初期のごくはやい段階でちょっとした助成金の支給対象になったためこのウェブサイトにページが残存しているのですが、改めてみてみると
2008年上場を目指し、組織力強化のための「人財」配置を構想しています。
…法人格すら消え失せた今となっては思わず笑ってしまうような大風呂敷ですが、一時はそんな夢もあったのかもしれません。株式上場ってそんなに魅力的なものなのか、実は今月はもう一件、賃金未払い事案で向こうに回した会社が破産するのに接したのですが、こちらはこちらでやっぱり株式上場だの店頭公開だのを目指しているとアナウンスをしていたものです。そんなことを言っているわりに、従業員に賃金を払えない・払わないというのも共通でいらっしゃる。
会社がまともに機能していれば、社長業というのも気楽な独裁者でいられるのでしょう。小は片田舎の土地家屋調査士から大は年商●十億の介護事業者に至るまで、経営者がおかしなことをやるのは一種の病気のようなものなのかもしれません。僕も確かに経営者の一人なのですが、社長と俳優は三日やったらやめられない、という言葉には確かに頷けるものがあります。ただ僕の場合は、その『まともでない』方向がたまたま労働者の権利を守る方向に向いているだけ、ということで。今回はそうしたおかしな社長が、おかしな旅行書士(というより、旅行書士という存在そのものがアプリオリにおかしいと考えるべき)を敵に回してしまった結果、彼の会社がひっくり返ったわけです。お客さまが未払い賃金の立て替え払いの適用を受けるために、望んでこの会社を追い込んだことも認めます。それを後悔しません。こいつと、こいつの司法書士にはちょっと腹に据えかねる対応を受けているので。ただ、彼の会社を潰したのは僕であって僕の依頼人を恨むなよ、とは申し上げたいものだと思います。必要があれば、またやるでしょう。
さて、起業をお考えの方?
それでもやっぱり作ってみたいですか?じぶんの会社。
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