代書人事務所の『5:00p.m.』
仕事が終わった部屋を見回すと、盗賊に荒らされたような惨状になっていました。あるいは古い洋画に出てくる、秘密警察に踏み込まれた反体制活動家の部屋、というべきでしょうか。6畳の執務室と12畳のLDKに、この一年で作成し・請求し・収集した書類達が文字通り散乱しています。
時刻は17時16分33秒。遠く離れた大都会の裁判所第●民事部では、今日が締め切りの書類を、お客さまがハンドキャリーしてくださっています。彼女は16時57分に窓口に駆け込んだとか。そのとき僕は半泣きで、担当書記官に数分遅れの到着を詫びようと丁度電話をつないでもらったところでした。添付する疎明資料が一部ネットプリントにアップロードできずに、急遽ファクス送信に切り替えて、この送信が終わったのが、17時16分。なんとか間に合わせることができました。締め切り日ぎりぎりまで敵の出方を待って一気に仕掛ける必要があるので今回こうなったのですが、裁判所最寄りのセブンイレブンで16時50分まで粘って下さったお客さまには、あとで頭を下げに出張せねばなりません。
さて、受託から1年余の成果を託し、文字通り人事を尽くして作ったこの書類をだしたら、あとは我々の申立が通るか裁判所の決定に対する即時抗告ということになります。勝っても負けても数百万の経済効果が発生するこの書類、なんとか無事に提出できたところで少々自分の世界に浸ってもよいだろう、ということで少し音量を上げて、この曲を聴きながら外を眺めてみます。
まぁ歌詞からわかるように、普段は人間関係の海を上手に泳いでいながらも、ちょっと開き直り気味(という表現でいいのかどうか)な職業婦人(っていつの時代だよ)の黄昏時を描いた珠玉の一曲でして、仕事が一段落した夕方に聞くと思いっきり酔える(笑)。
・・・と、わからない人には全然わからない世界に踏み込んでしまうのですが、他の同業者さんって難しい仕事をするときに自分を煽ったり、あるいは自分を癒したいときにはどうしていらっしゃるんでしょうね?
ともあれ、本件書類の作成と昨日出荷の他の訴訟(これまた一年越しの事案)の、原告当事者尋問用の陳述書完成をもって今年最大の繁忙期は過ぎ去りました。たぶん。ですので明日は午後から事務所をおやすみにして、明後日までちょっと私用で楽しんでこようと思っています。
さて、来週は月曜夜にこちらを出て、埼玉県で始まる新しい訴訟の傍聴へ。その後栃木まで移動して水曜日の裁判を傍聴し、一泊して帰ってきます。よく考えたら、3泊4日の旅行だ(汗)
ですがそれが終われば、あとは月末まで大型事案の書類作成をゆっくり行うことができそうです。ウェブサイトの更新もしたいし事務所のコンピュータシステムもいじりたいし、愛知県内で傍聴すべき期日はすでに2件あるし、いろいろやるべき事はありますが、とにかく明後日は約1ヶ月ぶりの、
病休でない完全休日
です!すいませんが、金曜夜から電話でませんからっ(笑)
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