相談者は 忘れる前にやってくる
今週は、なぜか1年以上まえのお客さまと相談したり昔の知り合いとの電子メールのやりとりが再開した不思議な週でした。一種の『リピーター』に相当する、これらのお客さまのうち、一組の方は当事務所に初動段階で相談に来られてからもう16ヶ月、ですがお持ちの書類を拝見するかぎり、訴訟代理人を立てているというその訴訟は大して進展してはいないようです。というより迷走してる感じ。
複雑な心境です。このお客さまは訳あって本人訴訟という方法をとらなかったのですが、弁護士を立ててしまったことでかえって手続の進行から遠い立場に身を置くことになってしまった、そうなるであろうことを予測もしお伝えもしたのですが、やはり避けることはできなかったので。
とはいえ、今はよその先生の案件である以上、こちらからなにかお聞きするわけにもいかず、また、労働紛争のお客さまはみなさん印象が強いので忘れないうちに、再度のご相談となりました。今後の進行状況如何によっては、お客さまに入れ知恵して現存の訴訟代理人を操る策を講じなければならないかもしれません。
もうお一人のリピーターの方もなかなか複雑な状況にあった、または現にあるようで、この事務所にお越し頂いたことを手放しで素直に喜べない気もします。まぁこちらは、当初の依頼の際の問題は完全に解決しているのが救いではあります。少なくとも、今回お越しになった相談の内容を見ると、これからの展開としてはなかなか難しいかな、というのが正直なところ。
ところで。ある債務整理専門の司法書士事務所のウェブサイトにこんな表現がありました。
-(依頼終了後は)二度と司法書士事務所の門をくぐらないように生活してください-
↑待てーぃ!(思わず絶叫)
- 言いたいことはわからんでもないのですが…
- 確かに債務整理専業事務所なら、そういう表現も使えるかもしれませんが…
- そこが『おはようのない事務所』なら確かに近寄りたくもありませんが(笑)
そりゃないんじゃないの?と正直びっくりしています。なんぼなんでも、依頼する前の人に『一度来たらもう来るなよ』とウェブサイト上で言い放つ勇気は僕にもございません。よほど気に入らないことがあれば個々別々に出入り禁止を通告しますが、それは法律上・倫理上問題があるかこっちの指示によほど明確に反したか、というときくらいです。基本的には当事務所では、昔のお客さま歓迎、です。
しかしまぁ、こういう仕事をしていますとかつて面識があった人の再訪を受けたときに、その人の現況と昔の状況を、当然ながら比べてしまいます。その間の変化を、あるいは変化のないことを喜ぶときもあれば頭を抱えることもあり、ちょっと困った週末になりそうです。
などと言っている代書人に、これまた久しぶりに電子メールをくれた大学時代の知人がこんな言葉のカードを切ってきました。
- 「ぐちをいう女の人できれいな人というのは今まで一度も見たことがない」
うーん、そうきたか(苦笑)ただこれは、性別不問で同意せざるを得ませんね。
この人は大学時代在学中から、時に気の利いた一言を放って僕を動揺させる素敵な点を持っていたのですが、こうした部分が残っているのを見ると少々嬉しくなってきます。
ただこの商売、他人様の愚痴を一気に引き受けて相談終了時には相談前より楽になってもらう、というミッションもありますのでなかなか面と向かっては、こうは言えません、もし言ったら労働紛争のお客さまなんか、みんな帰ってしまいます。ですのでこれまで通り、愚痴りたければ大いにどうぞ、という態度でお話をお聞かせいただくことにしますがね。
じゃあ、僕の愚痴は誰が聞いてくれるんでしょう?(遠い目)先ごろ話をしたあるお客さまが、「先生は自分自身のことをほとんど話さない」と不満げに言うので瞬時に反撃して言ったことには
そりゃあなたのお話を聞いてるだけで時間が過ぎてしまうからです!
ある種の理不尽さを感じつつ、今週末も仕事です。明日は一日、書類作成、明後日は静岡県へ日帰り出張が入っています。最後に繰り返しますが当事務所では
以前のお客さま大歓迎です!
相談中の愚痴も無問題です!
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