お客さま かく語りき。
今週は、お客さまの言葉に一喜一憂、あるいは笑ったり(心で)泣いたりした一週間でした。週明け月曜日から、それは始まります。
1.「いい男になって…」
その日は地裁某支部へお客さまと打ち合わせに行きました。さすがに待ち合わせ場所が裁判所というだけあってそのお客さま、いつも事務所にいらっしゃるときよりずっとフォーマルな格好でおいでいただいています。33歳独身男性彼女無し人生に少々疲れ気味の間抜けな僕はこれを見て思わず
~へぇ●●さん、今日は参観日のお母さんみたいな格好ですねぇ
と、ほめたつもりで口走って二十代の素敵な独身女性たるこのお客さまを憮然とさせたのですが、あるいはこの時点で今週は運を失ったのかもしれません。少なくとも主導権を向こうに明け渡したことは確かです。聞けばそういう場合のほめ方の正解は『キャリアウーマンのようですね』と言っておけばよかったとのこと。えぇ真逆を突きましたよ真逆をね(遠い目)
それでも目的の書類提出はつつがなく終了し、大変美味しいランチ+デザートを振る舞っていただいて帰りの車の中。そのお客さまがおっしゃるのです。今度生まれるなら男性に生まれたい、と。
さらに理由を答えて曰く
いい男になって
いい女をこましたい
ひえぇ、って感じですな。このお客さま、ただでさえ目線に力があるのですが…冗談で言われても恐いです。笑いながらも一瞬逃げ出したくなりましたが、走行中の車の助手席ではそれもかないません。恐るべし、二十代後半の女性。というより、このお客さまを参観日のお母さんに例えた時点で僕の敗北は決まった気がします。嗚呼。
2.「図々しい」って言ったよな(怒)
これはお客さまではなく、正確には対立当事者の発言。
別件で他の地裁支部に行ったときのこと。商工ローン業者相手に過払金返還請求訴訟やってる原告から未収家賃を取り立てねばならない、という作戦の一環で、その訴訟の傍聴を行い和解の成否を見切るのが僕の任務だったのですが、その時間その法廷で入っている期日は、1件だけ。先に入って一人傍聴席に座っていたら数分後、敵さん夫妻が入ってきました。傍聴席への扉を開けて、招かれざる訪問者の存在に気づいたのでしょう。一瞬歩みが止まります。
ささやきあったつもりでも…聞こえてきますよ!
図々しいなぁ…
図々しいわね…
ほ~お、じゃお前ら、1●0万もの家賃払わずに住み続けるのは図々しくないんかコラ!と言ってやりたい気もしましたが、とにかく連中がやってる訴訟が終わらないとこっちも仕事が進まない。こちらは、連中がやってる訴訟の被告会社と違って金銭債務の履行のために、目玉や腎臓の売却を迫ったりできませんものね。ところが。
この連中、なにをヘタ打ったのか前々回の期日で被告代理人から提案された額より1割安い金額で妥結しやがったのです!しかも当事務所の昨年売り上げの2割になんなんとする額を!
おー
まー
えー
はー
あー ほー かー!(激怒)
と、横山ホットブラザーズ調に言ってやれたらどんなに気分良かったか…ただ傍聴席でのこぎりを叩くわけにはいきませんで、それに、わかりました。
この夫妻、よーするにヘタなんです。あーあ(嘆息)
司法書士支援の原告本人訴訟対被告代理人弁護士、という構図は当事務所でもよくあることなんですが、弁護士相手に吹っかけたり出し抜いたり、というご指導はその司法書士さんやらないのでしょうか?二回も期日を無駄にして、しかも金額が減っている、なんて信じられません。裁判官もこれ聞いて拍子抜けしたような顔してました。あるいは被告側代理人の弁護士サンがたぐいまれなる技量の持ち主だった、のでしょうか。確かに口に蜜有り腹に剣有り的な有能さは感じましたが…謎です。
ただ、相手のヘタさ加減がわかりましたのでその和解金を仮差押えする計画は中止することにいたしました。最悪の場合でも、連帯保証人と並んで今度は被告席に座ってもらえばそれで済むことだし、連中のレベルが見切れたので他にもいろんな手はありますから。
でもこの人、いろんな人へのものの言い方をちょっと変えて行かないと、自ら不幸を呼び込む気がします。現にここに一人、妙にやる気を出してる代書人がいる(笑)図々しいと言われたからには、図々しく行きますよ。ふん!
3.「こんな人はじめてみた」
普段は相談に応じる側なのですが、久しぶりに相談する側になりかけました。その席での、相談担当者のご発言。これまたドキドキさせられました。
昨日金曜日、閉庁30分前に間に合った株式会社設立登記申請。最後の必要書類をハンドキャリーしてくれたお客さま(正確には、設立時代表取締役)とお茶をいただくことになりました。なぜか話が弾んで、なぜか姓名判断の話題になったのです。彼が真顔で言うことには
これは合コンでもてますよ~●●●できるかどうかもまず当たります
って今週は週明けと週末にそんな話を持ち込まれて、失笑しつつも当惑気味なのですが、あいにく月曜日のお客さまの件は金曜日のお客さまには言ってません。とりあえず女性の引っかけ方はさておいて、姓名判断とはいかなるものか、には興味がありましたので僕の名前でやってみてください、と依頼します。
-ここに至って、主導権は完全にお客さま側に移転します。これも月曜日と似た展開-
要らなくなった取締役就任承諾書の裏に僕の名前を書いて、垂直の線と斜めの線を書き、なにやら数字を何カ所かに黙々と書いていきます。
この間、約数分。日の暮れたファミリーレストランで、こっちは完全にまな板の上の鯉です。コーヒーの飲み過ぎとは関係なく、トイレに行きたくなってきました。
ややあって彼曰く
こんな人はじめてみた。
ひえぇ、って感じですよやっぱり。一瞬逃げ出したくなりました。おそるおそるその理由を聞くと、なんのことはない
(鈴木慎太郎という)5文字の名前の人って(姓名判断を)やったことがないんですよ
・・・だ、そうです。お客さまでなければ
おー
まー
えー
はー(以下略)
とでも言ってるんでしょうがとりあえず一安心。ただ笑えたのが、その人が常用している携帯電話の姓名判断用ウェブサイトの記述で僕の名前をみると
- おしゃれで謀略家で機知にたけるのですが批判精神強く(以下略)
- 口は悪くとも心は純なのです
- 口も悪いために失敗することがあります
という記述が。
はいはい。口は悪いですよ(笑)でも、当たってるかも…しれません。
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姓名判断合ってるんじゃないですか?w
しかし絶好調ですね、安心しました。
今日は午前中、以前の会社の同僚に会ってきました。
正直、かなりな事をしでかしたんでw
連絡入れづらかったんですが、思い切って電話してみたら「ひさしぶり!お茶しようよ。」ってことでw
以前の会社は元請から受注停止くらったそうです。
心配だった同僚の未払い金は、私と先生にやられて
相当懲りたのでしょうw
回収済みだそうです、安心しましたw
投稿: 山本丈晴 | 2007年3月18日 (日) 13時23分