夏の夕方 図書館で
今回の出張の最大の目的は、昨日栃木の裁判所で設定された弁論準備期日の様子をみることにありました。
ですが、今回は傍聴の上申書をあげるどころか裁判所構内にさえ立ち入っていません。裁判所庁舎の向かい側にあるこの図書館で、お客さまからの連絡を待っています。
思惑は、もちろんあります。どうせ裁判所関係者は見てないブログでしょうから(それに、見ていてもそれを反映することはできないでしょうから!)説明しましょう。
この訴訟、すでに僕は三回この裁判所に出頭して原告と同席しています。傍聴ではなく、お客さまの隣に座っています。傍聴の希望を出したら、なぜかそうした扱いになりました。
これは裁判所側がなんらか(おそらくは和解に向けて)の配慮のもとにそうしたのですが、それがかえって本人訴訟最大の魅力=お客さまが直接裁判官にものを言えること、をいささか損なっている、という気がしたのです。そこで。
昨日15時54分の時点、つまり期日開始6分前に、お客さまに電話で指示を出しました。
−この打席は、好きに打て!−
と。現在の心情でも訴訟指揮への希望でも和解意思の有無でも言いたいことを言ってもらってよし、なんらか仮に予期せぬ大失敗が発生した場合でも、次回の期日に僕がまた何食わぬ顔して出頭し、前回はちょっと問題がありまして云々、と言って復旧してやるから思うようにやれ、ということです。
と、いうことで。
お客さまも裁判所も、なかなか『好きにやってくれた』ようです。しかもこちらの望む方向をしっかりと見すえながら。おかげで僕は1時間ほど、この図書館で首を長くすることになりましたが、それも1つの成果、というべきでしょう。
お客さまが何をやったか、裁判官がなにを言ったか、はもちろん秘密ですが、僕はこの訴訟のゆくえを楽観しています。訴訟代理人だったらこんなマネは絶対できないのですが、今回採用したこの作戦、案外いいかもしれません。
おそらくはここまでの思惑はくみ取られていないはずですが、この期日に裁判官がお客さまに、『今日は(司法書士なしの)お一人ですか?』と言ったとか。まぁ毎度毎度名古屋からやってくれば、顔は覚えられますわな。
ご心配いただかなくても、次回の期日はちゃーんと裁判所の廊下で待機します。次回の期日は月曜日。図書館はお休みです。
さて、行程は順調にすすんで、中央本線小淵沢までやってきました。15時29分発の長野行きに乗ってしまえば、塩尻−中津川と2回の乗り換えで20時前には名古屋到着です。
あしたから、また通常業務にもどります。つぎの出張は来週東京・再来週大阪の予定です。
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