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元気に育てよ、僕らの投信

 それは2年前の5月のことです。

 司法書士登録後、最初の依頼をくれた親友から、少々多め=世間相場並みに報酬をもらってしまった僕は、当事務所報酬額基準との差額約5万円を1万円ずつに振り分け、5種類の投資信託を買うことにしました。日本株式インデックス型1万円、海外株式インデックス型1万円、海外債券インデックス型1万円、中国株式を投資対象とするもの1万円、そして、金鉱山の株式を投資対象とするものに、1万円。

 事案の性質上、併せて彼の遺言執行者になることになった僕は、彼にわざわざ『遺言執行者は…鈴木慎太郎とする。なお報酬は支払わない』と遺言に書かせたうえで、この運用益を以て万一の遺言執行事務が生じた場合の報酬に充当することに、勝手に決めたのです。

 時は流れて。あのころ1100~1200だったTOPIXは、きょう1475。ただし、各株式型の投信は昨年末~今年早々に売り払っておいたのです。3~4月には、これは誤断だったかと思いましたが満更でもない様子。そして、最後に残しておいた1種類の投信=メリルリンチ・ゴールドメタルオープンBコースの預かり残高明細書が、先週証券会社からやって来ました。

 分配金の再投資=半年に一回の分配ごとに同じ投信の受益権をひたすら買い続けるようにし、保有口数を徐々にふやしていった結果、当初1万口弱だった口数は12229口。

 そして、この投信の基準価額は現在、16432円。つまり。

 12229口×16432円÷10000=20094円(税引き前)

 この2年で、購入時に取られた3%の手数料、分配毎に利益に課税された所得税・住民税10%、その他もろもろのコストをものともせず、そして購入時の期待を裏切ることなく、2倍にまで成長してくれました。大変満足です。

 もともとこの投資信託、投資対象が『金鉱山をもってる会社』なので、『世界情勢が不安定になると(金価格が上がる→金鉱山の収益が改善する→金鉱山会社の株式が値上がりする→)値が上がる』傾向を持つこの投信、分散投資の対象としてちょっとだけ持ってるのが、開業前からのお気に入りだったのです。

 他の株式型投信と逆の傾向で動く上に値動きが見えやすいので、たとえばイラク戦争の時には開戦に向けてちびちび買い増して行って、米軍バグダッド突入で(終戦間近と判断して)一斉に売り払い、さっさと日本株式インデックス型に乗り換える、なんてやりかたで何度かいい思いをさせていただいています。近頃は海の向こうの怪しい国がミサイルをぶっ放してくれたり(イスラエルのレバノン空爆の方がインパクトが大きいのかしら)、まぁいろんなところでそれなりに不安定な世界情勢を反映してこの投信も着実に基準価額を伸ばしてくれておりまして、当分はホールドしておく予定。こんど8月にある分配金も楽しみです。

 だから、というわけではないけれど。

 あの『宝くじ』って…僕はつまらないと思うのですよ。抽選日までの数週間しか楽しめないし、投入したお金に対して統計的に期待しうるリターンは50%程度のはずです。

 だったら投信買って1年目をつぶっていた方が、ローリスクローリターンのギャンブルとしてなんぼか楽しめる…というのはもちろん、考え方として不純ですけどね。さらに考え方を変えましょう。

 1万円から参加できて、こと投資判断という点での自分の見立てが正しいかどうかを試せる練習問題としての『投資信託の分散購入』はなかなか悪くない、と思うのですよ。その点でも、確実にお金を失う手段=夏の宝くじ売り場の行列を見るたびに、なんだか不思議な気持ちになる今日この頃、です。なにしろ僕の事務所の電柱広告は、株式投信の運用益だけで買ったぐらいでして。

 え?それもある意味間違ってる、とおっしゃる?

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