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姉上テレワーカー計画 迷走!

 午後2時05分。伊豆半島東海岸某市にあるアパートの一室で、僕は一人ぐったりしながら、Windows98SEに標準装備されている『デフラグ』の実行状況を監視中です。ハードディスクドライブ内で断片化されたファイルの配置状況を修正するこのツール、午前中に仕掛けたにもかかわらず、現時点で処理状況は60%に少し足りない状況。これでは終了時刻が見えません。これが終わらないと、宿泊先に帰るどころか本来の作業にすらかかれません。

 少々やさぐれた気分でネクタイを少しゆるめ、とっくにぬるくなったコーヒーをすすります。どうせだれも見てないから、少し昼寝でもしてやろうかしらん。

 新進気鋭の代書人たるべきこの僕に、場末のPCサポート業者まがいの単純作業を、しかも出張料金完全免除でおっつけて平気な奴、もとい高貴なお方、が、ここにはお住まいなのです。このお方にはワタクシ、まったく対抗できません。それは

 僕の姉上、です。

 ~ひょっとして、僕の仕事上「給料未払いで来る依頼人から見ればセンセイという圧倒的に優越する地位にあるにもかかわらず、年上の女性を相手取った場合常に彼女らの手のひらの上で転がされてしまう現況」の遠因を作ったのは彼女のせいなのではないのかしらん?とさえ思えてしまう昼下がり。今日は、この状況にたどりつくまでの道のりをお話ししましょう。


 15日22時30分に名鉄バスセンターをでた大宮行き高速バスは、途中の悪天候をものともせず翌16日6時45分、大宮駅西口に到着。着後ただちに同所のマクドナルドで朝食兼無線LANを使ってメールチェック。ここまでは完全に、いつものパターンです。いつもなら、ここから進路を北へ、あるいは東へ取るのですが、今日は京浜東北線南行でさいたま県内某市へ。あさ8時30分過ぎから、いきなり労働相談に入ります。結局これは新規に裁判書類作成として受託になり、さらに十数ヶ月分の勤怠データを入力することになりました。予想はしていましたが、これで晴れて今月も、受託停止確定!です(あと半月残ってるのにね)

 さて、このデータ入力の多さに押しつぶされそうな現状打開のため考えたのが、題して『姉上テレワーカー計画』。今日はこの技術指導のため、宿泊先である静岡県富士市の実家から電車で1時間以上かかる某観光都市を訪れた、ってわけ。ここが姉上の嫁ぎ先なのです。

 駅到着直後。公衆電話にサブノートパソコンを接続してダイヤルアップでインターネット接続しメールチェックを行っていたら、隣の私鉄系観光案内所のおっさんがボックスの向こうでまじまじと、それはそれは珍しそうに僕を見ます。

 思わず微笑み返したら(このヘンのノリ、というか間合いの取り方は、当事務所での面談経験者の皆様にはご理解いただいているかと…)、今度はオッサンさらにその隣の地元観光協会案内所のオッサンをつれてくる。

『○○さ~ん、○○さん!ちょっと来てよ』
(って僕は見せ物ではないんですけど(泣))

『ホラ見てよ、今って公衆電話からでもああして(と、僕のPCを指さして)何っかできるんだねぇ』
(いえですから、これは現在ではむしろ古風なやりかたでござんして(笑))

 この間、約2分。見るだけみてすっかり納得したオッサン2名、満足したのか帰っていきます。今回はテキストメール5通で済んだからよかったものの、うっかり添付ファイルなどくっついていたら僕はその送信者を恨んだでしょう。シロウトさんが見ている場合、この手の作業は手際よく見えないとお話にならないところは、労働訴訟受託の面談時に即興でやってみせる割増賃金の計算とあんまり違いはございません

 反対に一連作業さえ綺麗にこなしてしまえばあとは多少アヤシイ代書人でも20世紀に発売されたサブノートPCでもどうにかサマになってしまう、というのも、僕の生業と共通だったり(あはは♪)

 かくて到着直後にいきなり出鼻をくじかれたのですが、車で迎えに来てくれた姉上、走り出してもう降りられないタイミングを見計らって必殺の一言を放ちます。

 『使ってるパソコンの調子が悪いんだよ (僕の)作業の前にそれをなんとかしてもらえないと』

 ~来たよ。来ましたよ!

 彼女はこれまでも、僕が(かつてはヒマヒマだった)自営業者であるのをいいことに平日の真っ昼間からPCの不具合の相談を仕掛けてくる、しまいには隣のうちの(!)無線LANさえ僕に設定させ、そのために名古屋から静岡県の東の端っこまで普通列車で往復させてくれるという結構な前歴の持ち主です。

 生まれた順序、という、文字通り生まれながらの優劣差に圧倒されて、いつの間にやらこんな便利な立場にされてしまったのですが・・・今回も来ました。きっちりと。

 ま、じつは当然に覚悟してたので、早速診断開始。システムリソースの空きが起動直後で47%しかないのには思わずぶっ倒れそうになりました(僕のサブノートは91%)。

 まず、(ジャストシステム一辺倒の僕から見れば)存在自体がコンピュータウイルスにしか見えない有名統合ビジネスソフトの常駐を切って、トレイに常駐している有象無象どもを一掃、あとは山本式風水変造をほどこして、PentiumⅢ搭載機をなんとか快適に動かせる状態へ。やったことないというWindows Updateを一通り終わらせ、最後に気を利かせたつもりで

スタート→プログラム→アクセサリ→システムツール→デフラグ

 と、やったばかりに冒頭の光景、です。うまくやれば午前中に終われるはずだった作業は、かくして開始のメドすら立たないままに午後2時を回りました、と。

 確かにね。きょうび10ギガバイト超のハードディスクをパーティションを切らずに運用するのはごく普通のことなんでしょうけどさ。

 それに対して漫然とデフラグかけましょう、と言ってしまった僕が、たぶん間抜けなのでしょう。なんせ僕が最初に買ったハードディスクドライブの容量は、200MBでしたから。
(ここでギター侍なら、『残念ッ!』と叫んで落とせたのでしょうか)

 きっちりとそのツケを払い終えた30分後。肝心な作業指導は20分弱で無事終わり。

 ~ついでにもう一台のPCはCD-Rが使えない云々、と言ってきたので、毒をくらわばなんとやら、とばかりにサクッと解決してみせて(ま、嫁の弟はちっとは役に立つ、と嫁ぎ先に思わせておくことへの政治的配慮)、結局何が目的で来たのかあまりわからないまま夕方帰路につきました。

 おそらくは、この姉の嫁ぎ先&その隣人宅では、僕は

  •  なにやら難しい仕事をしているようで
  •  名古屋にいるはずなのになぜかPCを直すだけのために出現し
  •  本当に直して去っていく

 そういうものだ、と思われているようです。

 いちど彼らに、僕の職業を正確に説明した方がいいんでしょうか・・・
 それとも勇気をだして、「登記申請のご用はございませんか」とでも言ってみればいいんでしょうか・・・

 なんだかんだで、今日も実家に一泊です。あした名古屋にもどったら、夜また一件打ち合わせ。来週後半は相続人探しに九州まで行く用事が控えており、本当に受託余力がない状態。

 ここまでやった以上、意地でも姉上テレワーカー計画は成功させねばいけません。

 ということは。

 やっぱり姉上宅のPC環境は、僕が面倒みてあげないと・・・?

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