恐るべし、メガバンク(その2)
先月は、一月のあいだに一般先取特権(未払いの給料)に基づく債権差押えの申立を2件行いました。2件目は会社の銀行預金を狙ったのですが・・・予期せぬ出来事が。事態は裁判所の債権差押命令送達後に急展開します。
- 差押命令発令+6日 会社側で騒動発生との連絡入る。こちらが予想していた預金残高10万円強に対し、150万円の入金がたまたまあったのを絶妙なタイミングで捕捉してしまった模様(未払い給料=差押え債権額は、280万円)。
- 差押命令発令+7日 本件差押えにより資金ショートが発生した会社側は、法的整理に入る可能性を示唆。併せて僕のお客さまには社長が『話し合いで解決したいので取り下げてくれませんか』などと間抜けなことを言ってくる。さすが、馬鹿は言うことが違う。この時点で170万からの差押えが成功したとこちらは考えた。
- 差押命令発令+10日 銀行側の陳述書、当事務所に到着。差押えにかかる債権『なし』とのこと。→つまり、差押え失敗! ここ数日間無邪気に喜んでいた僕は、思わずぶっ倒れそうになる。ただし週末のため、調査不能。
- 差押命令発令+11日 差押えに失敗しているかもしれない現状を隠しながら、債務者会社の、預金通帳を閲覧させてもらう。見ると、差押命令発令+6日時点で175万あった預金残高が『その他預金』という費目で全額振替られて、普通預金としては残高が0円になっている。銀行の陳述書は発令+7日の時点で作成されている。
- 差押命令発令+12日 戦々恐々としながらも、銀行に電話して話を聞いてみる。折り返しの電話で『陳述書の記載が間違ってました。差押えに係る債権は、『あり』弁済の意思『あり』です』だと!ともあれお客さんも僕も一気に生き返る(笑)
- 差押命令発令+13日 本日、訂正後の陳述書、ファクスにて到着。差押できた銀行預金債権は当初の0円から175万円余へ変更(爆)
いやはやまったく、銀行サンもやってくれます。今回みたいに債務者会社に対して、なかばどさくさ紛れで預金通帳を見せてもらうことができなければ、あっさりと陳述書の方を信じてあきらめているところでしたよ。
ともあれ、最大20万円入っていればよし、のつもりで押さえたこの銀行口座。150万の入金があったのは金曜日、差押え命令が到達したのが翌週月曜日、ということで、どうやら僕のお客さまは神様に愛されていたとしか思えません。一方で僕が敵に回した相手の会社は、たぶんこれで再起不能、です。この辺の、労働側と経営側の立場の大逆転が見たくてこの商売やってるのですが、今回の一連の依頼でなかなか良い経験をさせてもらいました。いずれコンテンツに追加したいと思います。
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