お家賃という名のハードル
居宅兼事務所を借りて、一人で社会保険労務士兼司法書士業を営んでおり、広告を出すわけでも営業に精を出すでもない、事務所の機材はすべて中古で取得しリースに依存しない、そんな当事務所は毎月大体20万円弱売り上げれば廃業の心配だけはしなくて済むように出来ています。
そんな中で、毎月毎月必ずやってくる試練が・・・毎月末の家賃の支払い、です。共益費駐車場込みで85000円。とりあえず毎月下旬になると、手元にこれだけの決済準備資金があることが確認して、あぁ今月もどうにかなったわい、と胸をなで下ろします。
さて今月も、なんとかこのハードルをクリアしましたが、それとは別に妙なことになっています。
既に来月生きていくだけの売り上げが上がってしまいそう、なのです。数ヶ月ぶりに。しかもその原因は労働事案の新規のご依頼がまとまってやってきた、ことにあります。経営上はあまりよいことではありません。品質を低下させないための依頼受付停止へと追い込まれてしまいますから。
当事務所の小さなホワイトボードをあらためて見ると、給料未払いの裁判書類作成事案だけで
- 現在書類作成中のもの1件
- 賃金計算作業中のものが2件
- 資料収集依頼中のものが1件
- そのほか、指示あり次第作業開始を要するものが2件
要はお客さまと調整しながら、上記の工程を上へ上がっていって最終的に書類出荷となるわけですが、渋滞している事実は否定しようがありません。通常はこの1〜4の工程内に、仕掛かっている案件は2件ぐらいしかないし、そのほうがいいと考えています。そしてこの他に、一般の裁判事務と抵当権抹消登記が各1件。
さいわいにして続行中の労働訴訟の案件が3つしかなく、うち2件は被告の反論を待ってればよいうえにあと1件は和解希望がでているので、4月末まで新しい依頼がないならばこれらの仕事は全て消化できる、ということになります。
でも。
4月末まで新しい依頼がないならば、などという前提がすでにおかしい(笑)
営業なんかしなくてもウェブサイト経由の依頼だけで食べていけるようにする、ということを考えて実現してしまったのは他ならぬ僕だったわけですし、経験から言って仮に『あたらしい依頼への着手は5月以降になりますが』とお客さまに言ったって、じゃあ内容証明打って(時効の進行を止めて)おきますから5月によろしく、と言われてしまえば単に予約として蓄積されるだけ、渋滞解消にはつながらないことになります。
そろそろ本気で、パートさんを入れることを考えねばならない気がします。労働力という意味もありますが、自分の仕事の一部をだれか他の人にやってもらうことについての経験を習得する必要を感じます。
でも人を雇うと今度は、『お給料』というハードルが毎月出現するんだよな・・・
それに耐えられなくて吹っ飛んでいく新興企業のお馬鹿な社長をたくさん見ていると、かえって不安になります。さてさて、どうしたものかしらん?
最近のコメント