おまえの言うことは聞けないが見積もりは出せ、とおっしゃる?
ごくたまーに、ですが、思わず依頼拒否したくなる(厳密には『あんたの仕事なんかイヤだから受けません』というのは司法書士法21条で不可なので、依頼人側から他に行くように誘導する)相談がやってきます。
今年初の、そうした問題事案発生。記憶に残るような強烈なやり方でコケにされました。
なんでも僕が作る割増賃金支払い請求訴訟の訴状を、自治体が関与する施設の無料相談の弁護士にチェックさせたいんだとか。(ふざけんじゃねー!)
この発言がどれだけ馬鹿げているかは、現在までに当事務所に労働事案の裁判書類作成をご依頼頂いた方には具体的にご理解いただけるかと。それに、人が十数時間かかって作るものをせいぜい30分の無料相談でチェックさせられるという発想がスゴイです。
もちろんこんな素人考え実行したら向こうの弁護士とその依頼人の間でおかしなことになるに決まってるので、とりあえず『見積もりの前に、そちらの担当弁護士の承諾をとってください』と申し上げたら…
不可能です
とにべもない答え。土曜日にこちらから要請をかけて日曜日の回答ですので、不可能もなにも、最初から相談機関とも弁護士とも調整なんかやってない!こんな奴に訴状なんか作って渡したらどこでどう使われるかわからない!ってんでこの件は放置しておくことに決定です。見積もりだと?計算するだに馬鹿らしいや。
こちとら偽造建築士じゃないんだから、仕事とお客さまは自分で選びますよ。意思も感情もあるんで、わけのわからない仕事はお金を積まれてもできないんです。・・・ってことをおわかりでないご様子。そんな事務的な態度じゃ、確かに他の相談機関でも蹴られるだろうよ、とその人にいう機会はもう、ありません。ただ相談時にその体験談を聞いて不可解だった(その相談機関でそんな対応が出てくることが信じられなかった)のですが、あらためて納得できた気はします。
まぁせいぜいお金を積んで、自分の思い通りに動く奴を雇ってもらうとしましょう。
しかし。一応今後のために『どうしても受けたくない依頼人にしめす料金』ってのを決めておく必要がありそうだなぁ、と、今回の事件で思いました。要するに料金以外には全然興味ない、とにかく見積もり出せ見積もり!って奴に出会ってしまったのでね。さしあたり労働訴訟でも枚数計算に徹して徹底的に請求する条項はすでにあるのでこれをめいっぱい活用するのが現実的対応、でしょうか。これなら既存の報酬額基準の運用だけで対応できます。そんなことを実際考えねばならないことが、嘆かわしいというだけで。
思考をむりやり切り替えます。ちょうどいいタイミングで、先日傍聴に行った栃木のお客さまから『餃子』を頂きました。福岡に送る書類もできたし、少々遅い晩ご飯です。
補足
世の中には、「言ってることは間違ってないがどうしてもその人に協力する気になれない」雰囲気をまき散らして歩く人、というのが実在しますね。わかる人にはわかると思います。
そういう人に会ってしまったとき。僕は残念ながら、その人のために時給換算数百円で訴状作成に当たる気には、なりません。別に依頼が取りたくて労働紛争関連の裁判書類作成料金を安くしてるわけではないんで!
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