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『スワローエクスプレス』で日帰り出張を

1. 8時間の壁

 今日(11月17日)の仕事は午後1時から、横浜で。僕はまだ明けやらぬ風情の名古屋駅JRバスターミナルにいます。
 時刻は朝6時10分。当事務所としてはいつも通り、高速バスでの出張です。今日は愛用のCASSIOPEIA FIVA102(数年前のサブノート)をつれて、まる一日東名バス内移動事務所としゃれ込んでみようかと。
 といいますのもこれから乗車の『スワローエクスプレス』=JRバステック運行の名古屋ー東京間の高速バスには、後部座席の一部にPC用電源が装備されているとか。いつもなら外付けバッテリー持参で、事務所外でも連続8時間まではPCを運用できる体制ですが、給電してもらえるならこんなに結構なことはありません。年に1度か2度、羽振りのいいお客さまのための出張で乗る700系新幹線の車端部にあるコンセントをいつもうらやんだ僕としては、『バスにAC電源がやってきた』ことは、事務所外でのPC連続運用可能時間の壁をはるかな高みで飛び越えることを可能にした21世紀最大の慶事のひとつなのです。
 さて、軽く道を踏み外しかけたので修正をかけましょう。上記はほんの冗談です。
 すでに名古屋ー東京間の東名高速バス(昼行便)では、2階建てバスで全座席にこのPC給電用コンセントが装備された車両が登場しています。今回の、午前6時20分発超特急東京行き乗車での僕の最大の関心事は『コンセント』です(笑)。
 もちろん、僕以外に使っている人などみたこともありませんし、足柄SA下り線休憩時にバス停車位置の真ん前にある公衆電話に駆け込んでPCからダイヤルアップ接続を試みていると、車内からの目が気になります(汗)
 ・・・とりあえず、今日の出張では思い切り『バスの中でPCを使って、普段通りに作業してやろう』というのが目標。順当に行けば今日だけで1日10時間強、バスに乗っているはずです。これまでなら外付けバッテリー持参でもこれだけの時間PCを動かしていられないし、さりとて『ヒマならば、コンテンツを作っている』僕の日常をそのままバスの中に持ち込むには、インターネットにつながらなくても常時立ち上がっているPCが不可欠なのです。

2. 入線 06:12 名古屋駅バスターミナル

 事務所最寄りの地下鉄駅を出たのは朝5時40分。発車10分前に到着した名古屋駅JRバスターミナルは、普段味わう昼間の喧噪はどこへやら、妙にうそ寒い雰囲気です。
 〜東京への始発だし、すこしは客が乗るのではないか〜という思惑もあっというまに吹っ飛んで、だれもいない乗車口に鞄をおいてぽつねんと待機。広島発『セレナーデ号』が疲れた表情の旅行者を積んでよろよろと入線。つづいて横浜発『ラメール号』出雲市発『出雲・松江ドリーム名古屋号』が到着。閉じられたカーテンの隙間から、夜の続きから抜け出せない顔・顔・顔は早着したバスが妨げた眠りの世界に戻りたそう。カメラを向けたい雰囲気ではありません。

 彼らが三々五々立ち去ってまた静寂を取り戻したホームに、ほかの夜行高速バスと比べるとやや重心の低そうなたたずまいのバスがゆっくりと入線してきます。出発8分前。改札開始です。

3. 出発 06:20 それは素敵な、4列シート

 ステップをあがった瞬間、コンセント設置の後部座席に着席する計画はあっさりと放棄されました。

 なにやら妙に、最前部の座席の居住性がよさげだったので(笑 お約束です)

 昼間の高速バスは一番前が一番楽しいと相場が決まっている(年齢は不問のはず)のですが、最近JR東海バスが導入した比較的新しい車両では、一番前の座席だけ足下が妙に狭いうえに『三点支持式のシートベルト』がついていたりします。
 旅行書士すずきしんたろう事務所服務規程上、バスでの高速走行中は常にシートベルトをしているのですが、この三点支持のシートベルトがイヤで2列目以降の座席に腰を据えることがしばしば。それに比べて今日のバスの居住性の改善ぶりは、まさに21世紀最大の慶事の一つかと(もちろん冗談です)

 冷静に冷静に。バス内だと妙なノリでキーボードの上を指が走ります。

 まず明らかに他の車両と違うのは、補助席設置を全廃し通路を狭く取って各座席を最大限広くしたこと。これで、男性が普通に座っても隣席に肩がはみ出ることがほぼなくなったのではないかと考えます。

 つぎにわかるのは、着座位置が世のスーパーハイデッカー車や2階建てのバスより低いため、高速走行時のヨーイングが少ないこと。ただし、どういう味付けなのか95kmを超えた途端に露骨にピッチングに見舞われました。車輪の上の席だったから、かもしれません。そうでなければいたっておおらかな走りです。ただし、眺めのよさは犠牲にはなっていますが、それはそういうもんだ、と了解すべきでしょう。

 残念ながらテーブルやレッグレスト・フットレストがありません。ここで仕事をするには、前の席の背中にくっついている網製の荷物入れを有効活用する必要があります。
〜ただ、平日真っ昼間の各便はだいたい、ほどよくすいており、隣に誰か乗ってくることはありません。資料は隣席に散らかしてOKです(苦笑 なお当事務所は個人情報取扱事業者にはあたりません)

 結論としては『安心して乗れるくるま』だと思います。空いていても込んでいても不快を感じず使えるシートと、膝の上にサブノートPCをおいて何となく作業をしているうちにサクッと1〜2時間は過ぎる=揺れない走りができるバス、と言えましょう。

・・・気に入ってしまいました♪ご機嫌でPCの電源を投入。作業開始です。

4. 遅延 07:37 『バスは道路状況のほか運転手のパーソナリティによっても、遅れることがあります』?

 膝の上にはFIVA、ドリンクホルダーに缶コーヒー、胸ポケットにMP3プレーヤーをつっこんで島谷ひとみをききながらこのブログと不動産登記に関する新コンテンツを作成中。

 PCでの作業は、事務所内でも集中すると1時間たつのがあっという間なのである意味怖いのですが、気がつけばバスは名古屋インター付近の渋滞を抜け、矢作川を渡って岡崎市に入ろうとしています。

 しかし!

さっきから、なにやら気に入らない走りっぷりです。車が、ではなく、運転が。

 東名岡崎バス停の通過状況から判断すると、どうやらバスは名古屋市内〜インター周辺で20分程度の遅れをだした模様。たいていの場合、停車の少ない東名ライナーは、高速区間でさっさと回復運転をはじめるのですが、このドライバーさんかたくななまでに80km台をキープするのです。これではおそらく、東名江田までの残り4時間で遅れ短縮どころか、あるいは増延するかもしれません。

 これがもしJRバステックの社風ならちょっと、急ぎのときには選択できないところです。そうでないことはこのバスが神奈川県内に入り、小田急バスの箱根ー新宿線のバスに捕捉されたときに判明します。

 まぁ、あせることはありません。予定として1時間の延着は許容できる予定を組んでいるし、なにより今日は青い空&白い雲。お天気からしてJRバスの色です。のんびり行ってもいいでしょう。僕は、ね。

5. 休憩 08:25〜 遠くの緑は目にいいそうで

 なんとなく作業は進み、なんとなくバスもすすみ、休憩地点の浜名湖サービスエリアへ。空を仰げば仕事がいやになるほどの快晴。思わずどこかへ行きたくなるような、というたとえがふさわしい…のですがたしかにどこかへ行っちゃってます。旅行書士の面目躍如といったところ。

 さて名古屋−東京昼行の第一便たる我がバスは、現在乗車人員9名。いささか寂しい陣容ですが、実はここから先、東名浜松北・静岡・富士・御殿場でも乗車ゼロのまま走ります。
 平日の東名バス、確かに空いているしそれが好みで乗っているのですが、本当にもう少し乗ってやってほしいものです。
 乗客達の顔ぶれはと見ればみなさん人生楽しんでらっしゃるご様子で、ネクタイなどという無粋なものをぶら下げているのは僕だけ。ゆるやかな時間と空気を多めに運んで、静岡県の横断にかかります。
 〜作業を少し中断して、30分ほどうとうとしているあいだに、日本坂トンネルは気づかず通過。乗車も降車もない東名静岡を発車します。目的地の東名江田は、まだここから2時間。名古屋から3時間乗ってようやく半分強の道のりです。

6. 駿河湾岸 09:59 トンネル抜ければ、目が覚めるような…

 

 東名高速道路随一の眺望だといつも思うのが、興津付近の駿河湾です。もともと併走する国道一号・東海道本線より視点が高く海側を走る東名高速道路は、『他者からの眺めをじゃましながら、自分だけは最高の眺めを満喫できる』位置にあります。いい写真がとれないと焦っているあいだに、バスは数分で駆け抜け、蒲原町〜富士川町の山腹に向かって高度を上げていきます。空を行くかのような眺めが、大きな窓の向こうに広がります。

7. 海老名バス停〜 11:20 target locked on!

 神奈川県内までは淡々と80km台〜90km台前半をキープして走り、順当に遅れを増やしてきた我が運転手氏。

 にわかに豹変したのは、30分遅れで神奈川県内に入ってほどなく、こいつの挑戦を受けたから…としか思えないのです。

 追い越し車線からいきなりチャージして来た赤いラインのあいつは、『小田急バス』。箱根桃源台〜新宿線です。しかも小刻みに客扱いする割に加減速が機敏で最高速度が高いため、向こうが客扱いしているうちにこちらが追い抜き、向こうは本線にでるや否や追い越し車線を高速走行してこちらを追い抜いていく攻防が十数分続きます。

 ついに運転手氏が動きます。自らもにわかに100km超(メーターは超えてました)に増速、三車線の一番右に走路を取って無理矢理に引き離しにかかります。

 それができるんだったら、最初からそうせんかいっ。

後方に消え去った小田急バスをみながらつぶやいたことであります。まもなく東名江田。29分ほど遅れての到着です。できればこのやる気を、静岡県内で見せて欲しかったものです。
 

8. 東名江田 11:50

 所定より30分近く遅れて、東名江田に到着。ここから徒歩約15分弱で東急と横浜市営地下鉄に連絡できるため、横浜市街へでるときにも首都高の渋滞を避けるためにも使える重要なバス停です。
 バスに5時間半も乗っていればつかれるのではないかという(普通の)人はおりますが、なにやらもう少しのり足りない気が残ります。少なくとも疲労は感じません。

 それに、作業時間が長い割にホームページ用のコンテンツの執筆が進まないのは痛いところ。これは作業環境というより、僕が遅筆なだけのことです。帰りは東京駅まででて、16時40分発の2階建てバスか17時20分発の『この車』を捕まえるとしましょう。そういえば、一日のうちにバスで東京ー名古屋を往復するのは初めてのことです。

9. 安堵 16:40 東海道線上り列車内〜

 やーれやれ。とりあえず2千ン百万からの取引は、フイにならずに済みそうです。契約履行の状況を検討して、必要なら緊急ストップをかける(最悪の場合、解除する)というのが今回のミッションだったのですが、無事に所期の結果にたどり着くことができました。
 お客さまとのおそい『昼食』を終えて、横浜から東京行き普通列車に乗り込んだのが、もう暮れなずむ16時33分。空が夜の色に変わっていきます。どうやら、東京発名古屋行き超特急の最終便、17時20分発には間に合いそうです。多少込んでいるかもしれませんが、大丈夫。
 今朝乗った『スワローエクスプレス』での運行ですから!

10. 脱力 17:08〜東京駅八重洲口高速バス乗り場1番線

 ・・・拍子抜け。
 思ったよりも、並んでいません。発車12分前の現時点で、僕のまえに並んでいたのは6人。しかもそのうち2人が、入線前にそそくさと立ち去ってしまいました。最終便を捨てるとは豪気なことで。

 とはいえ発車までにパラパラと乗り込んで来て、約20名弱。背広姿のお方も2人ほどいらっしゃいます。10分後の17時30分発静岡行きの列は、アッというまに後ろへ伸びて30人ほど並んでいるでしょうか。

 ところでこの、東京発名古屋行き最終便。
東名江田をでると、次の客扱いは名古屋インターです。
 ということはここに乗っているみなさん、名古屋までお戻りになるということ。最強の4列シート車とは申せ隣に朝青龍クラスの巨漢がのってくるとイヤだな(青春18きっぷシーズンのムーンライトながらでは、まれにこうした災厄に見舞われます)と思ってはいましたが、窓際に空席をいくつか残してバスは出発。切符の買い方すらわからんお馬鹿な女のおかげで、のっけから2分遅れです。
・・・女性を差別したいわけではありませんが、高速バスでDQNな客に巡り会う事案って、なぜかいつも女性です。
・・・ですがこれが列車になると、きまって男性です。傍若無人に振る舞える空間や状況の定義が、性別で違うんでしょうかねぇ?

11. 渋滞 17:40〜首都高速 六本木付近

 皇居に国会議事堂、東京タワーに渋谷駅周辺…田舎者の僕にとって『なんとなく東京らしいところ』をまとめてバスの中からみられる東名高速バス。副都心がすぎたらだらだら住宅と丘陵がつづくだけの中央高速よりも好みです。とくにこのあたりは道路の高架のすぐ脇にオフィスビルが林立しており、通過するたびにいろいろな情景が見えて楽しいのですが…

 これは気づきませんでした。六本木ヒルズって、首都高から見えるんですね。名所だとは思いませんが、これは今日の発見、です。

 例によって車内は時間がゆっくりながれています。となりのお嬢さんはブーツを脱いで新聞に見入っており、後ろの席からはいびき。
 今回は前から二列目に席をとりましたが、前の方の頭はぴくりとも動きません。どうも前を見ることに集中しているご様子。
 同志だ。
 特に夜間は、東名バスは車両の前の方の照明を少し落として走ります。室内の照明の照り返しが少ないので、外をみるにも眠りこけるにも、前の方の席にかぎります。後ろからは、お月様がついてきます。写真がとれないのが残念です。

12. 光芒 22:02〜 三好インター付近

 今回は、運転手氏の志向がわりと時刻表を大事にされる方らしく、現在バスは10分程度の遅れにとどまっているようです。

 東京を出て5時間。感覚としてはほぼ一瞬でした。なにやら体が『バスの中でPCの作業をすることに慣れた』らしく、ディスプレイから顔を上げるたびに数十キロ走っている状況です。時間がたつのだけは速い速い!

 〜とはいえせっかくのバス出張。あまり気合いを入れて作業するのももったいないので、最後に少し、外を眺めて過ごします。前を見れば、先行車のテールランプの群れ。光の尾を引いて飛び去っていく街路灯。大きく振り返れば、お月様が東京からついてきてそろそろ中天へ。ゆっくりと、バスを追い越すかのようです。22時09分。バスは名古屋インターへ到着です。

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