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コンテンツマーケティングの彼岸へ

8月1日。補助者さまがケーキをもって出勤されました。

当事務所はなんとか無事に、創業15周年を迎えることができたのです。

…そういえば彼女ももう、勤続10年なんです。

これからなにをしようか、ケーキを食べながら聞いてみます。

(事務所)辞めますか?

と言われたようなそうでないような気はするのですが(苦笑)いちおう継続を前提に。

厳しい話ですが、手がかりはいくつかあるのです。

○google検索で地元の網戸修理業者が発見できない件

実はその前の日に網戸が破れました。

例によってこれを直してくれる業者とその値段をググってみたのですが…ずいぶんと難しいことになっています。

どこに孫請けに出すのかわからないようなキレイな全国系網戸修理サイトと素人が書いた網戸修理のウンチクのサイトばかりが検索上位に出てきます。『名古屋市緑区』で絞ったつもりでも、各地区用に表示をチューニングされた全国系サイトのページが出てくるだけ。

どうやら網戸修理の世界では「地元の業者がふつうにやっていて、その業者が直営しているウェブサイト」は検索上位30位からほぼ消滅しつつあるようです。

個別の業者は全国系の広告サイトの配下に入っており、そこから検索すればようやく出てくる…知多や一宮の業者にまじってようやく発見できる、と(嘆息)

とりあえず、メルカリで修理用のゴムと網を手配しました。業者を探すよりDIYのほうが確実だから(笑)

○執筆への反響が本文に対するものではなかった件

昨年から、林業関係者向けの月刊誌(『現代林業』全国林業改良普及協会)の相談室の執筆を担当しています。といっても所定は3ヶ月に一度、これがいろんな事情で3ヶ月連続になったり5ヶ月開いたりするのですが。

そんな相談室、6回目の執筆にして初めて読者の方から反響があったと報告をいただいたのです。

…僕が相談室で紹介した(他社の!民事法務研究会の!)書籍を買いたいがどうすればいいか、と聞かれ、書店で購入できると案内した、と。

……

………がっかりなんてしてませんから(と、うなだれながら言ってみる)

この相談室、いくつかの質問を編集部から示されており、それを選んで本文2700字ほど執筆するという企画です。

言ってみればこれだけがルールです。

執筆字数が多すぎると僕のプロフィール欄が吹き飛ばされるというルールもあったりしますがそれはさておいて。

何かしたくてたまらない回答担当者として今までもルールの枠内外でいろいろ試してきたのです。林業の雑誌なのに山林の相続登記したくないけどどうすれば、といったテーマからスタートしてみたり僕がほかの同業者さんに相談に行ってその回答を掲載してもらったり、あとは地味な施策ながら時流にのった質問をなるべく選んだり。で、今回の工夫は山林の共有状態の整理に関する質問の最後に、昨年出た実務家向け参考文献を紹介してみたのです。

ラスト2行にキレイに詰まるようにして。次の行=見開き下段最終行が僕のプロフィールだったんで(苦笑)

もともと僕が紹介することにした本は、僕の著書執筆の過程で読んで推奨したいと思っていたものです。

ではありますが読者さん、本文ではなくここに反応してくれるんだ…嬉しいなー(遠い目)

ただ、出版の世界もウェブほどではありませんが玉石混淆で、いい物を選んで読者が興味をもつように紹介するのはなかなか難しそうです。引き続き、挑んでみたいテーマだと考えています。

○検索エンジンと人間とのあり方を勝手に予測してみる件

多すぎる情報に晒されて、人はかえって思考停止する。確かにそうだと思います。

かつては検索エンジンの上位10位以内(ブラウザで最初のページに表示される)に入っていればいいと思われていたSEO施策、表示回数に対するクリック率を見ていると5位以下で急激に降下する傾向が出てきています。

これは画面の狭いスマートフォンの利用拡大もさることながら『そんなに落ち着いて探さない/探せない』利用者の増大によるのではないか、と考えています。先に挙げた網戸の検索で、僕も思考停止しかけていることに気づかされました(苦笑)

ただ、検索エンジン側がいつまでもこの状態を放置していない気はするのです。

人間の能力にもともと限界があるから当初は検索エンジン上位10位以内への表示を目指してSEO施策を講じていた、検索エンジン側はコンテンツの内容をあれこれ評価して順位をつけていればよかった…これが現在までで、質の怪しいコンテンツを大量に作って上位表示を目指すコンテンツマーケティングの隆盛でこのシステムが理想的に機能しなくなってきました。

同業者さん方には、たぶん『凡庸なコンテンツを作るだけならやっても無駄=他に埋没するだけ』な時代が来た、という話です。これは向こう数年間、ウェブからのマーケティングを制約する要件になります。

ではどうするか?なんですが。

実は施策の方向はこれまでと変わらず、独自性があり人の役に立つコンテンツを淡々と作る、ということなのだと思います。

ただ、それを短期でSEO施策につなげる発想はしない、ということになりそうです。

人の情報処理能力が上がらないまま同じようなコンテンツが増えてわけがわからなくなった、この状態は今後しばらくのあいだ続くはずです。

だとすると、検索エンジン側の能力がさらに上がって閲覧者の能力やら指向に応じたコンテンツを取捨選択するような形でしか状況が打開されないように思えてなりません。

仮にこれを想定していいならば、いまgoogleがつける順位は低くてもちゃんとしたコンテンツを上げておけ、そしてしばらくの間耐えろ(笑)ということになろうかと。素人がコピペで作ったコンテンツが排除され、閲覧者のレベルに応じた検索結果が表示されるようになる数年後まで耐えろ、と…

苦痛に満ちた営みなんですが、可能性はあるようなのです。

当事務所ウェブサイトでは先々月から『いたずらに上位表示を追わない・アクセス数を増やさない』SEO施策を試行しつつあり、ページビューの数は1ヶ月で3割程度減りました。

ただ、問い合わせの件数は6月より7月のほうが少しだけ増えています。検索順位を無視して内容を濃くしたコンテンツに、限られた数ではありますが一部の読み手が反応してきているように思えるのです。少なくとも、やっても損しない施策だと思えてきました。

そんなわけで。結局のところ『はるかな理想を追ってみる』というのが引き続いての基本方針になりそうだ、やっぱりすぐには儲からんぞ、という話でした。

さて、久しぶりに昼間からブログなど書いてみました。午後からのんびり裁判書類を作るとしましょう。

このところのWEB施策のおかげか、なぜか電話による問い合わせもひどく減ったのです。

うまくやれば「電話による問い合わせ対応の全廃」が実現できるかもしれません(遠い目)

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