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プライスキャップ特約、(今回も)発動の件

補助者さまには今週、在職8周年を迎えられました。

これに敬意を表して当ブログでは以後、補助者さまさま、とお呼びすることにしようか迷ったのですが絶対に嫌われるはずですのでやめておき(←冗談ですから)、ささやかながらお祝いを用意して今日の出勤をお迎えすることにしました。

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スパークリングワインといえば聞こえがいいかもしれませんが、昼間酒というと途端に自堕落な気配がただよってきます。そこがまたいいのですがね。

そういえば最近補助者さまの賃金計算をしていて、おやつの時間の休憩が平均58分あることに苦笑した…そんな事務所から、一応まじめに働いてるんだよという話しです。

今日あったもう一件の嬉しいお知らせ。先月の労働審判手続で成立した調停に基づいて、解決金が払われたとのご連絡です。

やれ嬉し、と請求書の起案にかかりますが少々厄介な儀式があります。

当事務所の労働訴訟での書類作成では一般的に、書類作成枚数等で計算される原則的な料金と『請求額に対し、上限5%の金額+回収額に対し、上限15%の金額』とを比べて後者を料金の上限とするプライスキャップを課しています。

単純な成功報酬制と違うのは、上記のとおり『実際の作業の対価』たる書類作成枚数や打ち合わせ時間数での積算額と比べて、料率で計算した報酬をあくまで『上限規制』として用いる点です。

この上限規制が実によく機能するのです(苦笑)

たとえば。今回の事案とは、少し金額を変えます。

当初は請求額60万円で労働審判申立書類作成のご依頼をいただきました。

この際、作成したのが正本だけで26枚。

当事務所では地裁に提出する裁判書類について、正本最初の4ページまで3万円、以後1ページ増加するごとに6千円を報酬の標準額としてウェブサイトにも掲示しています。

これで26枚だと、16万2千円が報酬額になる…はずですが。

まず受託時に、プライスキャップがかかります。請求額が60万円なのでその5%、税別3万円で作業開始です。

その後期日前にいささかの検討作業を要したため、別表を68枚ほど追加で作り書証も同じくらいの枚数作成し、副本は4部印刷しているのですが…上記の税別3万円の上限に規制されて、これらの作業ではただちに報酬が発生しません。

ただ積算されて、後日、成果の実現があったときにお支払い、ということになっています。

で、本日、少し金額を変えていますが、40万円の支払があったとのご連絡です。

この15%が報酬の上限ですので、6万円。

作業開始時の報酬と合わせても9万円、ということになります。

書類作成枚数にしたがった報酬(最低でも16万2千円ですか…我ながら他人事のような設定ですが)と上記の9万円と比べて安い方を報酬額とする契約であるため、今回も当然のように上限規制にしたがって報酬を決める、ということになりました。

※以上のことをお客さまに説明するために、書類作成枚数で一通り報酬計算をしなければならないのです。決して請求を通すためではない、報酬計算が適切に上限規制にかかっていることを確認する一種の儀式として(苦笑)

残業代請求に熱心な事務所さんが回収額の15%だの20%だのの完全成功報酬制で熱心に仕事してくれる、と信じている方はそちらに行ってもらえればいいとして、支払額に対する一定料率で報酬の上限を定めることは(作業者が報われない可能性を受け入れるなら)、暴利に至らず依頼人を保護する方向で機能する、と考えています。

特に請求額/支払額が数十万円台~100万円台あたりまでの事案に適合的ですね。もう受託した瞬間にプライスキャップ特約に服する自分が目に見えてくる(遠い目)

…もちろん、『みかけだけ安そうな報酬額を提示して問い合わせを集め、儲からないものを捨てることで泣き寝入りを促進する』という方向で運用することも可能です。

これを上手にやると、過払いバブルの夢の続きを残業代請求労働審判で見られるはず。

冗談です。少なくとも僕のところでは請求額による依頼の選別はやってません。
ちなみに昨年は請求額6万円弱のご依頼をお受けし、いつも通りに訴状と準備書面をお作りしました。で、上記のプライスキャップ特約をいつも通りに適用しました(苦笑)

勤務開始当初は他士業のあの人たちが常に社会正義の実現や基本的人権の擁護(何かの士業の法律に書いてありましたっけ)に邁進していると信じていたらしい補助者さまも、いまではすっかりこの事務所の実情に馴染まれたようです。

事務所にも依頼人にもまぁ困った実情があるなかで、それらに絶望せずにほどほどにおつきあいいただければありがたいな、と思っているところです。

さて、新たなご依頼の着手金の請求書も今日は起案しました。

今回は代理人として振る舞うため着手金といいます。着手金額、1万円です。

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